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理科における変数を見いだす力の評価方法に関する試案

 理科における変数を見いだす力の評価方法に関する試案

2021年5月22日
日本教育工学会研究会

Daichi Morikawa

September 23, 2021
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Transcript

  1. 理科における変数を⾒いだす⼒の 評価⽅法に関する試案 東 京 都 板 橋 区 ⽴ 桜

    川 ⼩ 学 校 森川 ⼤地 広島⼤学⼤学院教育学研究科 中村 ⼤輝 2021.5.22 ⽇本教育⼯学会研究会 A10
  2. 背 景 ⽬ 的 ⽅ 法 結 果 理科における問いの重要性 理科の問題解決学習

    問いを⽴てることから始まる その後の活動の⽅向性を決める鍵 (Chin & Osborne, 2008) 「問いを⾒いだす⼒」の育成を重視 (⽂部科学省, 2017) 疑問 疑問感 問い
  3. 背 景 ⽬ 的 操作可能な変数に着⽬ (廣,内之倉 2017) 種⼦が発芽するために、 空気は必要なのだろうか 「なぜ」「どうして」など

    ⾃ら問い直したもの 疑い、驚き、困惑 など 問題をつくる上での 前提条件となる⼼理状況 独⽴変数 や 従属変数が明確 ⽅ 法 結 果 疑問 疑問感 問い 本研究における疑問と問いの区別 科学的に探究可能な問い 独⽴変数 従属変数
  4. 背 景 ⽬ 的 ⽅ 法 結 果 問いを⽴てる際の思考過程 吉⽥・川崎(2019)

    「科学的探究における疑問から問い へ変換する際の思考の順序性の解明 に関する研究」 河原井・宮本(2021) 「中学校理科における科学的探究可能な 『問い』の⽣成プロセス」 先⾏研究より
  5. 背 景 ⽬ 的 問題状況の 確認 既有知識の 想起 要因の検討 仮説の形成

    問いの設定 問いを⽴てる際の思考過程 ⽅ 法 結 果 吉⽥・川崎(2019) 「科学的探究における疑問から問いへ変換する際の 思考の順序性の解明に関する研究」 問題状況に含まれた 変数を⾒いだすことができる 変数を同定し 因果関係を認識できる 疑問を探究の⽅向性を意味付ける より具体的な問いに変換する思考⼒が必要
  6. 背 景 ⽬ 的 河原井・宮本(2021) 「中学校理科における科学的探究可能な 『問い』の⽣成プロセス」 ⽅ 法 結

    果 問いを⽴てる際の思考過程 吉⽥・川崎(2019) 「科学的探究における疑問から問い へ変換する際の思考の順序性の解明 に関する研究」
  7. 背 景 ⽬ 的 科学的探究可能性の要素(原因性、規則性、相互関係性、類似性・差異性) 何かに 気付いた 何か疑問に 思った 「問い」の

    ⽣成 このプロセス内で 変数の抽出 や 因果関係の同定 が含まれている 問いを⽴てる際の思考過程 これらに着⽬させて問いを⽣成することが重要 ⽅ 法 結 果 河原井・宮本(2021) 「中学校理科における科学的探究可能な『問い』の⽣成プロセス」
  8. 背 景 ⽬ 的 吉⽥・川崎(2019) 「科学的探究における疑問から問いへ 変換する際の思考の順序性の解明 に関する研究」 ⽅ 法

    結 果 問いを⽴てる際の思考過程 河原井・宮本(2021) 「中学校理科における科学的探究可能な 『問い』の⽣成プロセス」 問いに⾄るまでに 変数 を⾒いだす思考過程が含まれている
  9. 背 景 ⽬ 的 変数を⾒いだす⼒の評価 先⾏研究より Burnsら(1985) 「Test of Integrated

    Process Skills Ⅱ」 (TIPS Ⅱ) 荒井・永益・⼩林(2008a,b) 「中学⽣の事前事象に関わる変数への気づきに影響を及 ぼす要因の検討」 「⾃然事象から変数を抽出する能⼒に影響を及ぼす諸要 因の因果モデル」 ⽅ 法 結 果
  10. 背 景 ⽬ 的 変数を⾒いだす⼒の評価 先⾏研究より Burnsら(1985) 「Test of Integrated

    Process Skills Ⅱ」 (TIPS Ⅱ) 荒井・永益・⼩林(2008a,b) 「中学⽣の事前事象に関わる変数への気づきに影響を及 ぼす要因の検討」 「⾃然事象から変数を抽出する能⼒に影響を及ぼす諸要 因の因果モデル」 ⽅ 法 結 果
  11. 背 景 ⽬ 的 変数を⾒いだす⼒の評価 先⾏研究より Burnsら(1985) 「Test of Integrated

    Process Skills Ⅱ」 (TIPS Ⅱ) 荒井・永益・⼩林(2008a,b) 「中学⽣の事前事象に関わる変数への気づきに影響を 及ぼす要因の検討」 「⾃然事象から変数を抽出する能⼒に影響を及ぼす諸 要因の因果モデル」 ⽅ 法 結 果
  12. 背 景 ⽬ 的 変数を⾒いだす⼒の評価 先⾏研究より 荒井・永益・⼩林(2008a,b) 「中学⽣の事前事象に関わる変数への気づきに影響を及ぼす要因の検討」 「⾃然事象から変数を抽出する能⼒に影響を及ぼす諸要因の因果モデル」 変数への気づきの能⼒

    従属変数を抽出する能⼒ 独⽴変数を抽出する能⼒ 従属変数を数値化する能⼒ △ 問題事象の抽象度 △ 得点化⽅法の妥当性 △ 問題数が少ない(≒信頼性の低下) ⽅ 法 結 果
  13. 背 景 ⽬ 的 変数を⾒いだす⼒の評価 先⾏研究より Burnsら(1985) 「Test of Integrated

    Process Skills Ⅱ」 (TIPS Ⅱ) 荒井・永益・⼩林(2008a,b) 「中学⽣の事前事象に関わる変数への気づきに影響を 及ぼす要因の検討」 「⾃然事象から変数を抽出する能⼒に影響を及ぼす諸 要因の因果モデル」 △ 問いを設定する場⾯ ではない △ 扱う事象の抽象度が⾼い △ 得点化⽅法の妥当性 △ 問題数が少ない 評価⽅法の課題 ⽅ 法 結 果
  14. 背 景 ⽬ 的 ⽅ 法 結 果 1. 構成概念の定義

    ⽅法 2. 児童の姿 3. 調査問題のデザイン 4. 調査問題の開発 5. 構成概念妥当性の検討 6. 予備調査
  15. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 1.

    構成概念の定義 2. 児童の姿 3. 調査問題のデザイン 4. 調査問題の開発 5. 構成概念妥当性の検討 6. 予備調査
  16. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 変数を⾒いだす⼒…

    ⽬の前の問題事象の中から 変 化 し 得 る 要 素 を 特 定 す る ⼒ ⽬に⾒える変数 ⽬に⾒えない変数 1. 構成概念の定義
  17. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 1.

    構成概念の定義 2. 児童の姿 3. 調査問題のデザイン 4. 調査問題の開発 5. 構成概念妥当性の検討 6. 予備調査
  18. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 問題

    事象A 問題 事象B 変化し得る要素 「〇〇が変わった︕」 「〇〇は同じだ︕」 2. 児童の姿
  19. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 3.

    調査問題のデザイン 4. 調査問題の開発 5. 構成概念妥当性の検討 6. 予備調査 2. 児童の姿 1. 構成概念の定義
  20. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 課題1

    提⽰する場⾯ 課題2 問題の抽象度 課題3 得点⽅法 課題4 問題数 改善案1 問題を⾒いだす場⾯ 改善案2 イラスト+具体的な内容 改善案3 問題の難易度に応じた配点 改善案4 4領域から複数の問題を作成 3. 調査問題のデザイン
  21. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 実際の問題

    磁⽯の⼒ 3. 調査問題のデザイン
  22. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 4.

    調査問題の開発 5. 構成概念妥当性の検討 6. 予備調査 2. 児童の姿 1. 構成概念の定義 3. 調査問題のデザイン
  23. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 5.

    構成概念妥当性の検討 6. 予備調査 2. 児童の姿 1. 構成概念の定義 3. 調査問題のデザイン 4. 調査問題の開発
  24. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 5.

    構成概念妥当性の検討 複数の専⾨家で検討 予備調査を通して検討 本調査後に検討予定 (村⼭, 2012)
  25. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 研究者

    ⼤学院⽣ 学校教員 計6名 構成概念を測定する問題か ⼩学⽣に理解できる内容・表現か 問題群は構成概念を代表しているか 児童数名に⾯接調査を実施 5. 構成概念妥当性の検討
  26. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 6.

    予備調査 2. 児童の姿 1. 構成概念の定義 3. 調査問題のデザイン 4. 調査問題の開発 5. 構成概念妥当性の検討
  27. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 例題の必要性

    削除した問題 難易度の分類 思考の過程 6. 予備調査
  28. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 6.

    予備調査 例題の必要性 削除した問題 難易度の分類 思考の過程
  29. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 思考の過程

    2事象を⽐較し、共通点や差異点を⾒いだす ⽬に⾒える変数(違い)から疑問を抱く ⽬に⾒える変数から因果関係を模索 ⽬に⾒えない(背後に隠れている)変数を⾒いだす 「・・は⼀緒だけど、 〇〇が違うなあ」 「ん︖〇〇が違うのは なんでだろう」 「〇〇が違うってことは… △△が違うのかな」 「〇〇と△△が関係して、 〜〜になるのかな」 6. 予備調査
  30. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 6.

    予備調査 例題の必要性 削除した問題 難易度の分類 思考の過程
  31. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 6.

    予備調査 削除した問題 難易度の分類 思考の過程 例題の必要性
  32. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 6.

    予備調査 削除した問題
  33. 背 景 ⽬ 的 結果 ⽅ 法 結 果 6.

    予備調査 難易度の分類 思考の過程 例題の必要性 削除した問題
  34. 背 景 ⽬ 的 結果 構成概念妥当性の検討 ⽅ 法 結 果

    児童数名に⾯接調査を実施 難易度の分類 item 題材 領域 森川 中村 ⽯⾶ Q1 磁⽯ 物理 易 易 易 Q2 棒と影 地学 易 難 難 Q3 こいのぼり 物理 易 易 易 Q4 ボールの弾み⽅ 化学 難 難 難 Q5 ⾵船 化学 易 易 易 Q6 ⾷塩⽔とゆで卵 物理 難 難 難 Q7 宇宙から⾒た地球 地学 難 難 難 Q8 チョウ ⽣物 難 難 難 Q9 間引き ⽣物 易 易 易 Q10 気温と天気 化学 易 易 易
  35. 背 景 ⽬ 的 ⽅ 法 結 果 今後の予定 6⽉

    7⽉ 8⽉ 本質的な 側⾯ 本調査 構造的な 側⾯ ⼀般化可能性 側⾯ 外的な側⾯ 追加の 予備調査 各⼩学校に依頼・実施・回収 量的分析 問題の精度 検討 2学期 授業時の様⼦
  36. 理科における変数を⾒いだす⼒の 評価⽅法に関する試案 東 京 都 板 橋 区 ⽴ 桜

    川 ⼩ 学 校 森川 ⼤地 広島⼤学⼤学院教育学研究科 中村 ⼤輝 2021.5.22 ⽇本教育⼯学会研究会 A10