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最高の開発者体験の追求が開発生産性を改善し続ける文化を生み出した話

 最高の開発者体験の追求が開発生産性を改善し続ける文化を生み出した話

CHIYODA Tech #2 で発表した内容です
https://nikkei.connpass.com/event/293282/

Atsushi Takayama

November 07, 2023
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Transcript

  1. 01
 自己紹介
 ©NewsPicks Inc. All Rights Reserved.
 高山 温
 NewsPicks

    VP of Data Engineering
 2020年にNewsPicks入社、当初はCTOとして入社したが、グループ内で 役割を変更し、現在はVP of Data Engineeringに。データ基盤を中心とし て基盤開発チーム4つのマネージャー。
 同時にユーザベースではUB Researchという企業研究所の所長も兼任。

  2. 02
 結論:この本をベースにやれば良い
 ©NewsPicks Inc. All Rights Reserved.
 2023年の今であれば、この本に沿ってやればまず間違い無 い。
 良い内容というだけでなく、業界標準の一冊になっているた

    め、受け入れられやすい。 
 
 デブサミの発表:
 2020年にこの本を社内で布教して、取り上げられている指標 のうち「デプロイ頻度」だけにフォーカスして、 CI/CDを整備して 高速化していったら開発者体験が劇的に改善した。( DX Criteriaで計測)

  3. 03
 2年ほどでデプロイ頻度は頭打ちに
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 SREチームと共に進めた CI/CDの改善活動は2年ぐら い続き、その間に1人あたりのデプロイ頻度は倍々で

    増加し、頭打ちに。
 
 SREの力だけで開発者体験を改善できることはだい たいやり尽くした感もあった。 
 
 そんな頃…

  4. 03
 トップダウンの取り組みも積極的に推進
 ©NewsPicks Inc. All Rights Reserved.
 開発者体験
 可視化ツール導入
 Findy

    Team+というツールを導入し、開 発者体験の可視化を民主化。 
 これにより各チームがスプリントミーティ ングなどでチェックしてくれるようになっ た。
 挑戦を後押しする
 チームビジョン
 リーダーで議論し、「ワクワクしながら不 確実性に飛び込む」などをチームビジョ ンとして発信。
 レガシーな基盤を置き換えていくことを後 押しできた。
 JavaからKotlinへの
 移行を決定
 チームビジョンを作るだけじゃなく率先し て実践していくために Kotlin化を推進。
 今では新しく書くコードのほぼ全部が Kotlinに。

  5. 03
 各開発チームによる自発的な取り組み①
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 モバイルアプリ開発チームの場合 
 アーキテクチャ刷新、リファクタリング、古いライブラリ

    の差し替えを主導。
 毎日の朝会で計測ツールを確認。書いたコードが mainブランチに最速でマージできるための改善活動 をひたすら実施。
 • PRは自動でレビュワーが割り当てられ、滞って るレビューは毎朝通知 
 • 自動テストを充実し、自信を持ってマージでき るように
 • Feature Toggleでサーバーサイドを待たなくて もマージできる

  6. 03
 各開発チームによる自発的な取り組み②
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 フロントエンド基盤刷新チームの場合 
 jQuery+CoffeeScriptからNext.js+GraphQLに刷

    新。
 色んなチームが新フロントエンド基盤で開発しやすい ように、全チームの生産性指標をモニタリングして改 善。開発者の背中を押すテストと仕組み。 
 • 各コンポーネントの責務を徹底的にテスト 
 • Unitテスト, E2Eテスト, Visual Regression Test, etc.
 • 開発環境のエラーを調査しやすいように New Relicを整備

  7. 04
 自発的に「開発者体験」の改善が進む組織文化を作りました
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 SREチームによる小さな取り組みから始め、 
 「最高の開発者体験」をキーワードに、

    
 トップダウンとボトムアップを合わせて 
 一貫した取り組みをたくさん行ってきました。 
 
 その結果、自発的な挑戦が生まれ、開発者体験(開 発生産性)が向上し、技術的発信も増え、採用にも良 い効果をもたらしました。