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ウェブ地図技術を通じた国連への貢献
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Hidenori FUJIMURA
November 30, 2019
Technology
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80
ウェブ地図技術を通じた 国連への貢献
2019-11-30T12:30/13:20
15分プレゼンテーション@G空間EXPO 2019
1F 企画展示ゾーンb「メインステージ」
「世界に貢献する日本のウェブ地図技術
Hidenori FUJIMURA
November 30, 2019
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Transcript
ウェブ地図技術を通じた 国連への貢献 元・国連地理空間情報課 上級地理空間専⾨官 国⼟地理院企画部 地理空間情報政策調整官 国連ベクトルタイルツールキット 主任 UN-GGIM 防災作業部会
演習主任 UN-GGIM-AP 統計統合作業部会 副議⻑ 藤村 英範(ふじむら ひでのり) 2019-11-30T12:30/13:20 15分プレゼンテーション@G空間EXPO 2019 1F 企画展⽰ゾーンb「メインステージ」 「世界に貢献する⽇本のウェブ地図技術」 国連憲章前⽂
⾃⼰紹介 藤村英範(ふじむら ひでのり) 1 情報⼯学採⽤ ロボットビジョン・超並列処理 2 地球地図プロジェクト 1:100万デジタル地図技術移転 3
情報普及課 電⼦国⼟ウェブシステム運⽤ 地形図⽴体視 4 ハノーファー⼤学写真測量・地理情報研 だいちで道路中⼼線の⾃動検証 5 測図技術開発室 地理識別⼦、基盤地図情報街区 住居表⽰住所 6 国⼟交通省海外プロジェクト推進課 下⽔道・地図の海外プロジェクト 7 情報普及課⻑ 地理院地図・地理院タイル 8 国際課⻑ 電⼦基準点網技術の海外展開 地球地図プロジェクト完了 9 国連地理空間情報課 ウェブ地図技術の移転 国連ベクトルタイルツールキット 10 地理空間情報政策調整官 技術の政策調整(2019-08〜) 11 ISO/TC 211 に継続的に関与 ICTと地図の関わりを⻑く考える 2
3
国連ベクトルタイルツールキット創設までの流れ 2003 国⼟地理院,ベクトルタイル技術を使ってウェブ地図を開始する. →誇るべきことであると同時に,地図づくりを知る者として当然の決断とも⾔える. 2012 国⼟地理院,オープンソースソフトウェアをウェブ地図の運⽤のため採⽤する. 当時のオープンソースソフトウェアは画像タイル技術に基づくものであった. →技術的な妥協と引き換えに,システムの透明性やアカウンタビリティを強化. 2014 オープンソースライセンスに基づくベクトルタイル技術が提供される.
国土地理院ベクトルタイル提供実験が開始される. →技術動向を捉えて,技術的に正しい⽅向性を改めて回復する. 2015 国連オープンGISイニシアティブが設⽴される. →国連活動の効率化のためのオープンソースGISの導⼊を追求が開始される. 2017 ⽇本政府,上級地理空間専門官を国連地理空間情報課に派遣する →技術による国連活動への⼈的貢献を実現.地球地図プロジェクトの伝統に基づく 実装志向と技術移転重視の技術が,国連事務局から要請された. 2018 国連オープンGISイニシアティブが国連ベクトルタイルツールキットを創設する →国連内部⽤のウェブ地図を,連続⾃動更新されるベクトルタイルに転換する.そ のための技術を持続可能にし,多様なウェブ地図を持続可能にするために,その 技術をオープンソースソフトウェアプロジェクトとして⾃⽴させる. 2019 国連ベクトルタイルツールキットを⽤いた地理院地図 Vector が試験公開される. →⾃らの責務を果たす中で国連とともに歩む姿勢を明確にする. 4
⾃由で開かれた ソフトウェアの道具箱 国連地図、地理院地図、… あらゆるウェブ地図の ⽣産と配信の最適化を⽀援 5
国連での実装① 画像タイルを⽤いた、従前の実装 6 国連データ使用 反応速度が遅い 大縮尺では地球 規模でカバーで きていない
国連での実装② ベクトルタイルを⽤いた試⾏(藤村着任前) 7 7 国連データ使用 反応速度は さらに低下 地球規模の大縮尺 カバーを実現
国連での実装③ UNVT を⽤いた実装 8 国連データ使用 建物レベルの詳細を 地球規模でカバー ビデオゲーム並みの 反応速度 連続するズームと表⽰速度
がユーザ体験を決める
国⼟地理院での実装(地理院地図 Vector)も UNVT を使⽤ 9 国連事務局と国⼟地理院との間で共通の問題を解くことで、双⽅の 努力を結集し、持続可能なプロジェクトとなることを⽬指す。
実際に動くコード (Running Code)と 実際に使われるデータ (Actual Data)で 国連に貢献する ⽇本発のプロジェクト 10
見せるデモと使える技術移転にこだわる 11 1PXFS 5JMFT 5FSNJOBMPS *OUSBOFU $16 04 Tangible Running
Code さわれる、実際に動くコード
さわれる、実際に動く コードで、地球規模課題に チャレンジする。 国連議事にウェブ地図 技術でチャレンジする。 12
仙台防災枠組×UNVT グローバルターゲット(g)「2030年までに,…災害リスク 情報…の入手可能性とアクセスを⼤幅に向上させる」の達 成に貢献。具体的には,「優先⾏動1:災害リスクの理 解」のうち,次の優先⾏動に貢献しうる。 24. (c) リスクマップを含む位置情報ごとの災害リスク情 報を,(作成し,定期的に更新し,そして)政策決定者, 一般市民,災害リスクに直面している地域コミュニティに対し,
利⽤できる場合には,地理空間情報技術を使⽤して,適 切な形式で,適宜,普及する. 24. (m) 特定の対象者とそのニーズを考慮しつつ,… コミュニティの動員により,災害リスク情報及び知識を 含む,災害リスクの削減に関する公教育と国⺠意識を強 化するための国家戦略を促進する. 24. (o) 地域密着型の組織や NGO の関与を通じて,災 害リスク情報を広めるために地域レベルで人々の協力関係 を強化する.
災害対応と、その蓄積
ハザードマップポータル
⾃然災害伝承碑
災害のための地理空間情報及びサービスの戦略枠組×UNVT パラグラフ20;現代的で,費用対効果が良 く,オープンソースの技術を,データ及び 情報の管理を改善することに⽤いるこ とができる. パラグラフ24f;新たな地理空間情報管理 技術の応用を追求する. パラグラフ25; a. 加盟国やその他のステークホルダー
がそれぞれの共通インフラやサービスを確 立することを⽀援すること. b. システムやプロセスの相互運用を促進 し,加盟国にとってのベストプラクティスを 共有すること.
統計地理空間地球規模枠組×UNVT 原則4「統計と地理空間の相互運⽤性」によれば, 相互運⽤性の恩恵を実現するために重要な意味を 持つのは,規格への明確な合意とその規格の実装 への深い関与である。 UNVTは,原則4に掲げられた下位⽬標のうち,と りわけ次の⽬標に寄与する 1. アクセスと使⽤を⼤幅に効率化し,時間を経て も採択と進化が可能な(例えばAPIを通じた)アク
セスメカニズムを実装すること. 2. データとツールを再利⽤できるよう,取り組み の重複を避けて,共通の解決策を開発すること. 3. 可能な限りデータとツールが自由で開かれたもので あることを確保し,技術その他の相互運用性の問 題によって情報が失われることなく,ユーザがす べての情報にアクセスできるようにする
19
2019-09-24/25 国連総会 SDGs サミット政治宣⾔ 20. 災害リスクは人類にとって悲惨な結果となりえる勢いで増大している。 23. 世界の多くの場所で…自然災害はより頻繁かつ猛烈になり、莫大な 人的被害を発生させ、持続可能な開発目標の実現を阻害している。強靭 で、平和で、公正で、包摂的な社会を築く我々の能力は断片化され不十分
であることが多い。 → 自然災害への対応が重要課題である、と改めて認識されている。
SDGs×UNVT ⽬標9「レジリエントなインフラを整備し,包摂的で持続可能な 産業化を推進するとともに,イノベーションの拡大を図る」 9.a …途上国への…技術の支援強化を通じて,…持続可能かつ強靭 (レジリエント)なインフラ開発… 9.b …開発途上国の国内における技術開発,研究及びイノベーションを⽀ 援… ⽬標17「持続可能な開発に向けて実施手段を強化し,グロー
バル・パートナーシップを活性化する」 17.6 科学技術イノベーション(STI)…に関する…協⼒…を向上さ せる.また,…相互に合意した条件において知識共有を進める. 17.9 …効果的かつ的をしぼった能力構築の実施に対する国際的な支援 を強化する. 17.17 さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした, 効果的な公的,官民,市民社会のパートナーシップを奨励・推進する. 17.18 2020年までに,後発開発途上国及び⼩島嶼開発途上国を含む 開発途上国に対する能力構築支援を強化し,所得,性別,年齢,⼈ 種,⺠族,居住資格,障害,地理的位置及びその他各国事情に関連 する特性別の質が高く,タイムリーかつ信頼性のある非集計型データの入 手可能性を向上させる. 「⽇本の得意」 「⽇本の苦⼿」
統合地理空間情報枠組×UNVT 戦略過程5「イノベーション」 Ø 政府がデジタル・ディバイドを迅速に橋渡しできるよ うにするイノベーションと創造性のために、強化さ れた機会を創出する。 Ø 最新で費用対効果が高い技術の使⽤を活性化す る。 戦略過程7「パートナーシップ」
Ø 有効なセクター横断協⼒と領域横断協⼒、産業及 びプライベートセクターとのパートナーシップ、 そして国際協力
UNVTが⽬指す好循環 領域横断 セクター横断 パートナーシップ 多分野への 展開 自由で 開かれた ソフトウェア 23
展開 拡張 持続
国連ベクトルタイル ツールキットは、 イノベーションと パートナーシップで 地球規模課題に チャレンジします。 24
結語:努⼒を結集することに決定した(国連憲章前⽂) 努⼒を結集する combine our efforts 努⼒を結集できるところを⾒つけ出す ↓ 努⼒の結集を先導する 私たちは、実際に動くコードにおいて 努⼒の結集を先導する
ウェブ地図技術を通じた 国連への貢献 元・国連地理空間情報課 上級地理空間専⾨官 国⼟地理院企画部 地理空間情報政策調整官 国連ベクトルタイルツールキット 主任 UN-GGIM 防災作業部会
演習主任 UN-GGIM-AP 統計統合作業部会 副議⻑ 藤村 英範(ふじむら ひでのり) 2019-11-30T12:30/13:20 15分プレゼンテーション@G空間EXPO 2019 1F 企画展⽰ゾーンb「メインステージ」 「世界に貢献する⽇本のウェブ地図技術」 国連憲章前⽂
UNVTが⽬指す好循環 領域横断 セクター横断 パートナーシップ 多分野への 展開 自由で 開かれた ソフトウェア 27
展開 拡張 持続
The UNVT Team UNGIS GeoThings 国土地理院 国立天文台 農業環境変動研究センター Mapbox マップル・オン
OSGeo 日本支部 国連地理空間情報課 国連グローバルサービスセンター 28 領域横断 セクター横断 今後、 さらなる参加 を誘致する。
⽇本だけでは⾜りない 技術者⼈⼝・顧客・課題 すなわち持続可能性
次のステップ Tangible Running Code を国連⽂脈でつたえる UNVT を⽤いた災害リスク情報・ 災害情報の共有につき演習を企画中 30
ウェブ地図技術を通じた 国連への貢献 元・国連地理空間情報課 上級地理空間専⾨官 国⼟地理院企画部 地理空間情報政策調整官 国連ベクトルタイルツールキット 主任 UN-GGIM 防災作業部会
演習主任 UN-GGIM-AP 統計統合作業部会 副議⻑ 藤村 英範(ふじむら ひでのり) 2019-11-30T12:30/13:20 15分プレゼンテーション@G空間EXPO 2019 1F 企画展⽰ゾーンb「メインステージ」 「世界に貢献する⽇本のウェブ地図技術」 国連憲章前⽂