$30 off During Our Annual Pro Sale. View Details »
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Aurora MySQL v1 → v3 の移行完了報告
Search
hmatsu47
PRO
October 28, 2022
Technology
1
2k
Aurora MySQL v1 → v3 の移行完了報告
JAWS-UG 浜松 AWS 勉強会 2022#10 2022/10/28
hmatsu47
PRO
October 28, 2022
Tweet
Share
More Decks by hmatsu47
See All by hmatsu47
今年の MySQL/HeatWave ネタ登壇振り返り
hmatsu47
PRO
0
7
今年の DB ネタ登壇振り返り
hmatsu47
PRO
0
7
RDS/Aurora アップデート 2025
hmatsu47
PRO
0
10
YAPC::Fukuoka 2025 現地ハイブリッド参加の旅
hmatsu47
PRO
0
6
今年の FESTA で初当日スタッフ+登壇してきました
hmatsu47
PRO
0
12
攻略!Aurora DSQL の OCC(楽観的同時実行制御)
hmatsu47
PRO
0
8
PostgreSQL でもできる!GraphRAG
hmatsu47
PRO
0
9
Aurora DSQL のトランザクション(スナップショット分離と OCC)
hmatsu47
PRO
0
14
いろんなところに居る Amazon Q(Developer)を使い分けてみた
hmatsu47
PRO
0
34
Other Decks in Technology
See All in Technology
30分であなたをOmniのファンにしてみせます~分析画面のクリック操作をそのままコード化できるAI-ReadyなBIツール~
sagara
0
180
WordPress は終わったのか ~今のWordPress の制作手法ってなにがあんねん?~ / Is WordPress Over? How We Build with WordPress Today
tbshiki
1
820
1人1サービス開発しているチームでのClaudeCodeの使い方
noayaoshiro
2
370
AI時代の新規LLMプロダクト開発: Findy Insightsを3ヶ月で立ち上げた舞台裏と振り返り
dakuon
0
210
SQLだけでマイグレーションしたい!
makki_d
0
550
AI駆動開発における設計思想 認知負荷を下げるフロントエンドアーキテクチャ/ 20251211 Teppei Hanai
shift_evolve
PRO
2
420
Power of Kiro : あなたの㌔はパワステ搭載ですか?
r3_yamauchi
PRO
0
180
【U/day Tokyo 2025】Cygames流 最新スマートフォンゲームの技術設計 〜『Shadowverse: Worlds Beyond』におけるアーキテクチャ再設計の挑戦~
cygames
PRO
2
660
Database イノベーショントークを振り返る/reinvent-2025-database-innovation-talk-recap
emiki
0
230
会社紹介資料 / Sansan Company Profile
sansan33
PRO
11
390k
Lessons from Migrating to OpenSearch: Shard Design, Log Ingestion, and UI Decisions
sansantech
PRO
1
150
re:Invent 2025 ~何をする者であり、どこへいくのか~
tetutetu214
0
220
Featured
See All Featured
Six Lessons from altMBA
skipperchong
29
4.1k
Imperfection Machines: The Place of Print at Facebook
scottboms
269
13k
Bash Introduction
62gerente
615
210k
Scaling GitHub
holman
464
140k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
355
21k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
333
22k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
122
21k
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
12
1.3k
Embracing the Ebb and Flow
colly
88
4.9k
How Fast Is Fast Enough? [PerfNow 2025]
tammyeverts
3
390
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
9
710
Building Applications with DynamoDB
mza
96
6.8k
Transcript
Aurora MySQL v1 → v3 の移行完了報告 JAWS-UG 浜松 AWS 勉強会
2022#10 2022/10/28 まつひさ(hmatsu47)
本日のネタ(自己紹介は省略) • Aurora MySQL v1(5.6 互換)の EoL 発表が今年の 2 月
• 10 月、自社で使っていた Aurora MySQL を v3 に移行 • 移行で発生した問題やその解決についてまとめてみた 2
移行の流れ(1/2) • 2022/2 〜 情報収集 • 2022/3 〜 手元での確認とまとめ •
2022/5 〜 アプリケーション修正の全社展開 • 2022/6 〜 移行手順の検討 • 2022/8 〜 リハーサル • 2022/9 〜 性能試験 3
移行の流れ(2/2) • 2022/10 修正後アプリケーションのリリース • 2022/10 移行実施(深夜作業) 4
全体については • Qiita の記事として投稿済み ◦ https://qiita.com/hmatsu47/items/ef48b8673f4775bef4a6 • Zenn の本も完成しました(10/28) ◦
https://zenn.dev/hmatsu47/books/aurora-mysql-do-book 5
ポイント • ソート順の変化との戦い • MySQL Connector/J のバージョン間差異が曲者 • 移行手順を途中で変えざるをえない事態が発生 6
ポイント • ソート順の変化との戦い ◦ 諦めが大事 • MySQL Connector/J のバージョン間差異が曲者 ◦
可能ならこれを先に解決しておくべきだったかも • 移行手順を途中で変えざるをえない事態が発生 ◦ 「非推奨」な手順の採用とリスクの受容 7
ソート順の変化 • ①GROUP BY あり ORDER BY なしのケース • ②ORDER
BY はあってもソート順が一意ではないケース • ①+②両者の複合ケース …全部洗い出して対処するのは困難なため、不具合に繋がるケース以外 は一旦目をつぶる 8
ソート順の変化(そもそもコーディングに問題あり) • ①GROUP BY あり ORDER BY なしのケース • ②ORDER
BY はあってもソート順が一意ではないケース • ①+②両者の複合ケース …全部洗い出して対処するのは困難なため、不具合に繋がるケース以外 は一旦目をつぶる 9
MySQL Connector/J のバージョン間差異 • 大半が作業終盤に発覚 ◦ 逆に、サーバ側の差異で終盤に問題になったのは 1 点のみ ▪
この点は事前の情報収集の成果? • 一部はリリース後の不具合に繋がる …後から考えると MySQL Connector/J 変更に関する修正リリースを先に 出しておけば良かった →今後移行に取り組む場合は参考にしてもらえると良いかも 10
移行手順を急遽変更 • DMS(CDC)レプリケーション利用不可 ◦ https://zenn.dev/hmatsu47/articles/mysql-dms-cdc-timestamp-mismatch …非推奨だが Aurora MySQL v1 →
v2 → v3 binlog レプリケーションに 切り替え(実験で可能なことを確認) →移行本番で主キーのないテーブルの存在が発覚(後述)したので、 結果として別の問題への発展を免れることができた (DMS CDC は主キーなしテーブル非サポート) 11
その他の問題点 • 性能が足りるか微妙… ◦ Reader 活用とスケールアップで対処 • データ整合確認で突然の不一致 ◦ 原因は「主キーのないテーブル」と「バッチ処理が終わらない」
• 作業時間延長で定時(cron)処理にトラブル発生 ◦ 意図しないタイミングで Web サーバが起動 12
性能が足りるか微妙… • メインのクラスタをスケールアップ ◦ 移行前からバッファプール不足による速度低下が顕著化 ◦ スケールアップによって高負荷も速度低下も改善 • Reader を使っていなかったクラスタで
Reader を使用 ◦ 従来はフェイルオーバー目的のみで Reader を配置していた ◦ アプリケーションから Reader を使うようにして Writer 負荷を 軽減 13
データ整合確認で突然の不一致 • 主キーなしテーブル→データダンプの出力順が不定に ◦ ダンプファイル細分化後の diff で発見 ◦ データ自体に差分がなさそうなことを確認 •
バッチ処理が終わらずデータ更新が継続していた ◦ バッチ処理を中断 ◦ 必須の処理でなかったので後回しに ▪ データの差分も許容(後で修正しても問題なし) 14
作業時間延長で定時(cron)処理にトラブル発生 • データ整合確認が予定より 30 分以上延長 • バッチ処理とは別の定時処理によって、それまで止めて いた Web サーバーが誤って起動
◦ DB の旧→新切り替え作業中 …深夜・早朝作業のリスクとして頭に入れておくべき 15
ポイント(再掲) • ソート順の変化との戦い ◦ 諦めが大事 • MySQL Connector/J のバージョン間差異が曲者 ◦
可能ならこれを先に解決しておくべきだったかも • 移行手順を途中で変えざるをえない事態が発生 ◦ 「非推奨」な手順の採用とリスクの受容 16
ポイント(再掲+α) • ソート順の変化との戦い ◦ 諦めが大事 • MySQL Connector/J のバージョン間差異が曲者 ◦
可能ならこれを先に解決しておくべきだったかも • 移行手順を途中で変えざるをえない事態が発生 ◦ 「非推奨」な手順の採用とリスクの受容 • 移行作業時のトラブル→起こりうるものとして備える 17
おまけ:深夜作業の是非 • 求められがち ◦ 特に無停止メンテが無理な場合(無停止メンテの場合でもよくある) • 事故のリスクが上がる ◦ 作業者の集中力・判断力低下 ◦
バッチ処理や定時処理とのバッティング回避の難しさ ▪ 停止・手動実行の順番とタイミング、実行回避の判断 …作業内容との兼ね合いで深夜作業にするのかを判断すべき 18