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1人のプレイヤーだった私が"プレイング"をやめて学んだこと / What I Le...

1人のプレイヤーだった私が"プレイング"をやめて学んだこと / What I Learned about Engineering Management When I Stopped Being a Player

DevLOVE関西 2024/08/23 「エンジニアリングマネージャーによる組織との向き合い方」での登壇資料です
https://devlove-kansai.doorkeeper.jp/events/175939

keitatomozawa

August 23, 2024
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Transcript

  1.   2 経歴 • 2016~2019: SIer ◦ SEとして様々な開発に遊軍的に携わる • 2019/11~:

    freee ◦ 前: ⼈事労務, ⼯数管理, 販売 ◦ 現: プロダクトを跨いで利⽤される共通機能群を開 発する部署を取りまとめるEM(約20名規模) 趣味 • スポーツ ◦ 野球(阪神), バスケ(京都), F1, ⾃転⾞, 筋トレ, ボル ダリング, etc • 食事管理、ダイエット • 飼い猫へのうざ絡み tomoz(ともじー) Engineering Manager Keita Tomozawa プロフィール画像の トリミング⽅法
  2. 12 • チームが自身でモメンタムをもたらすことのできる素地 ◦ 自身のエネルギーを投じる以外の手段でチームにモメンタムをもたらす必要がある • 価値ある成果物を見極められる環境 ◦ 特定の誰かの審美眼に依存しない形で「良いもの」を見極められる状態を作ることが重要 •

    目指すべき方向性の共有 ◦ 先に述べた2つの要素も、大きく言えばチームに方向性があるのが重要 ◦ みんな向いている方向が精緻に一致する必要はなく、ぼんやりとでも同じ方向に向いていることにも価値がある 変化から理解する良いチームに必要な要素
  3. 15 • “ビジネス” という枠の中での活動になる以上は「改善」に対する外圧が常に存 在していて、それが「できていないこと」に目を向ける力学を生む • アジャイルはイテレーションによって “ポジティブな” 効果を増幅できるのが良 さであるが、先にあげた

    “ネガティブな” 効果も増幅される危険を孕む ◦ 認知バイアスを切り口にすると、よくないことが起こりそうなことがわかる ▪ 後知恵バイアス: 本来不測な「よくない出来事」に対して、予測可能であるかのように捉え、効果的でない改善 をなんとか捻り出そうとする ▪ 正常性バイアス: ちょっとしたモヤモヤを「きっと大丈夫」と胸の内にしまい込んでしまう。KPTのPで芯食った 話が出てこないなど レコグニションで チームに正しい現状認識をもたらす
  4. 17 関わるべき人を常に近くに • 関わるべき人: PdMやPDやQAあるいはBizなど状況応じて様々 • 本来そうした関わるべき人は多数いるにも関わらず、放っておくとチームは 小さくまとまりがち ◦ 少人数の話しやすさ、相手の時間を奪うことに対する遠慮、あるいはもっと単純に日程調整の難易度など、

    • 小さくまとまってしまうと、本来多面的に捉えるべきところが視野が狭く なってしまい、優先度判断などにおいて「Eng寄り」の意思決定をしてしま う ◦ 例えば、「技術的負債を過大評価してしまう」といったようなことが起こりうる
  5. 20 • 意思決定の「軸」を伝える一つの手段としてビジョンを語る • ビジョンを伝える際、 “丁寧” よりも “簡潔” を意識する方が良い •

    例えば「ユーザー体験」など、重要視しているキーワードをしつこく使い、 脳裏に焼き付ける ◦ 必ずしもビジョンの全容を完璧に理解してもらう必要はない。上記の例では意思決定時に「ユーザー体験おじさ ん」としての自分が脳裏を過ってもらえればそれで成功なのである ビジョンを何度も語る