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持続可能な社会づくりと地理教育の関係:三橋浩志(文部科学省教科書調査官)

 持続可能な社会づくりと地理教育の関係:三橋浩志(文部科学省教科書調査官)

持続可能な社会づくりと地理教育の関係:三橋浩志(文部科学省教科書調査官)
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持続可能な社会づくりに向けた地理教育の充実
-SDGs実現における教育の役割-
日本学術会議公開シンポジウム(2017Nov04)開催報告

Taichi FURUHASHI

November 04, 2017
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  1. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 1 持続可能な社会づくりと 地理教育の関係 2017年11月4日(土) 三橋 三橋

    三橋 三橋 浩志 浩志 浩志 浩志 (文部科学省 初等中等教育局) 日本学術会議公開シンポジウム 「持続可能な社会づくりに向けた地理教育の充実 -SDGs実現における教育の役割-」 1 2 昨日(11月3日)のユネスコ総会で「SDGs の推進」を提案する林文部科学大臣 (資料:文部科学省HPより引用) 0.はじめに 0.はじめに 0.はじめに 0.はじめに
  2. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 2 本日の発表 本日の発表 本日の発表 本日の発表 1.本発表の背景と目的

    1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 2. 2. 2. 2.MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGsへ(何がどの様に変化したのか) sへ(何がどの様に変化したのか) sへ(何がどの様に変化したのか) sへ(何がどの様に変化したのか) 3. 3. 3. 3.SDGs SDGs SDGs SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 5. 5. 5. 5.まとめと今後の課題 まとめと今後の課題 まとめと今後の課題 まとめと今後の課題 【本報告は、所属組織の公式見解ではなく、 発表者の個人的見解と個人研究の成果です】 3 • 2001 2001 2001 2001年のミレニアム開発目標( 年のミレニアム開発目標( 年のミレニアム開発目標( 年のミレニアム開発目標(MDGs MDGs MDGs MDGs)を踏まえ、 )を踏まえ、 )を踏まえ、 )を踏まえ、ESD ESD ESD ESD が推進されてきた。 が推進されてきた。 が推進されてきた。 が推進されてきた。2015 2015 2015 2015年からは、先進国を含めた総 年からは、先進国を含めた総 年からは、先進国を含めた総 年からは、先進国を含めた総 合的な取り組みの 合的な取り組みの 合的な取り組みの 合的な取り組みのSDGs SDGs SDGs SDGsが推進されている。日本政府 が推進されている。日本政府 が推進されている。日本政府 が推進されている。日本政府 は、総理大臣を本部長とする「 は、総理大臣を本部長とする「 は、総理大臣を本部長とする「 は、総理大臣を本部長とする「SDGs SDGs SDGs SDGs推進本部」を設置 推進本部」を設置 推進本部」を設置 推進本部」を設置 し、「 し、「 し、「 し、「SDGs SDGs SDGs SDGs実施指針」を策定して政府一体で 実施指針」を策定して政府一体で 実施指針」を策定して政府一体で 実施指針」を策定して政府一体でSDGs SDGs SDGs SDGsの の の の 達成に取り組んでいる。 達成に取り組んでいる。 達成に取り組んでいる。 達成に取り組んでいる。 • 行政、 行政、 行政、 行政、NGO NGO NGO NGO、 、 、 、NPO NPO NPO NPO、有識者、経済界、国際機関等の広 、有識者、経済界、国際機関等の広 、有識者、経済界、国際機関等の広 、有識者、経済界、国際機関等の広 範な関係者が意見交換する「 範な関係者が意見交換する「 範な関係者が意見交換する「 範な関係者が意見交換する「SDGs SDGs SDGs SDGs円卓会議」が9月 円卓会議」が9月 円卓会議」が9月 円卓会議」が9月 に設置。「ジャパン に設置。「ジャパン に設置。「ジャパン に設置。「ジャパンSDGs SDGs SDGs SDGsアワード」の公募も開始され アワード」の公募も開始され アワード」の公募も開始され アワード」の公募も開始され たところ。 たところ。 たところ。 たところ。 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 4
  3. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 3 • 一方、学習指導要領の改訂が進行中であり、 一方、学習指導要領の改訂が進行中であり、 一方、学習指導要領の改訂が進行中であり、 一方、学習指導要領の改訂が進行中であり、2020

    2020 2020 2020年 年 年 年 は小学校、 は小学校、 は小学校、 は小学校、2021 2021 2021 2021は中学校で授業がスタート。 は中学校で授業がスタート。 は中学校で授業がスタート。 は中学校で授業がスタート。2022 2022 2022 2022年 年 年 年 からは、学年進行で高等学校での次期学習指導要領 からは、学年進行で高等学校での次期学習指導要領 からは、学年進行で高等学校での次期学習指導要領 からは、学年進行で高等学校での次期学習指導要領 がスタート。地理歴史科は、「地理総合(2単位)」、「歴 がスタート。地理歴史科は、「地理総合(2単位)」、「歴 がスタート。地理歴史科は、「地理総合(2単位)」、「歴 がスタート。地理歴史科は、「地理総合(2単位)」、「歴 史総合(2単位)」が必履修科目に。「日本史探究(3 史総合(2単位)」が必履修科目に。「日本史探究(3 史総合(2単位)」が必履修科目に。「日本史探究(3 史総合(2単位)」が必履修科目に。「日本史探究(3 単位)」。「世界史探究(3単位)」、「地理探求(3単 単位)」。「世界史探究(3単位)」、「地理探求(3単 単位)」。「世界史探究(3単位)」、「地理探求(3単 単位)」。「世界史探究(3単位)」、「地理探求(3単 位)」が選択科目として中教審が答申。現在、最終的 位)」が選択科目として中教審が答申。現在、最終的 位)」が選択科目として中教審が答申。現在、最終的 位)」が選択科目として中教審が答申。現在、最終的 な指導要領の策定作業が進行中。 な指導要領の策定作業が進行中。 な指導要領の策定作業が進行中。 な指導要領の策定作業が進行中。 • 日本学術会議地域研究委員会・地球惑星科学委員 日本学術会議地域研究委員会・地球惑星科学委員 日本学術会議地域研究委員会・地球惑星科学委員 日本学術会議地域研究委員会・地球惑星科学委員 会合同地理教育分科会でも、「持続可能な社会づくり 会合同地理教育分科会でも、「持続可能な社会づくり 会合同地理教育分科会でも、「持続可能な社会づくり 会合同地理教育分科会でも、「持続可能な社会づくり に向けた地理教育の充実」 に向けた地理教育の充実」 に向けた地理教育の充実」 に向けた地理教育の充実」 を を を を2017 2017 2017 2017年8月8日に提言 年8月8日に提言 年8月8日に提言 年8月8日に提言 するなど、両者の関係を踏まえた地理教育の充実が するなど、両者の関係を踏まえた地理教育の充実が するなど、両者の関係を踏まえた地理教育の充実が するなど、両者の関係を踏まえた地理教育の充実が 期待されている。 期待されている。 期待されている。 期待されている。 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的(2) (2) (2) (2) 5 • 本報告では、① 本報告では、① 本報告では、① 本報告では、① 21 21 21 21世紀になって 世紀になって 世紀になって 世紀になってMDGs MDGs MDGs MDGsを踏まえた を踏まえた を踏まえた を踏まえたESD ESD ESD ESD が推進されてきたが、今般の が推進されてきたが、今般の が推進されてきたが、今般の が推進されてきたが、今般のSDGs SDGs SDGs SDGsの政策としての変 の政策としての変 の政策としての変 の政策としての変 化や取組状況、その方向性等を整理し、②次期学習 化や取組状況、その方向性等を整理し、②次期学習 化や取組状況、その方向性等を整理し、②次期学習 化や取組状況、その方向性等を整理し、②次期学習 指導要領の方向性を勘案した地理教育と 指導要領の方向性を勘案した地理教育と 指導要領の方向性を勘案した地理教育と 指導要領の方向性を勘案した地理教育とSDGs SDGs SDGs SDGsの関 の関 の関 の関 係を整理する。そして、③ 係を整理する。そして、③ 係を整理する。そして、③ 係を整理する。そして、③SDGs SDGs SDGs SDGsを中心とした持続可能 を中心とした持続可能 を中心とした持続可能 を中心とした持続可能 な社会づくりに向けた地理教育の視点を考察し、④今 な社会づくりに向けた地理教育の視点を考察し、④今 な社会づくりに向けた地理教育の視点を考察し、④今 な社会づくりに向けた地理教育の視点を考察し、④今 後の教材開発などの留意点などを提起する、こととす 後の教材開発などの留意点などを提起する、こととす 後の教材開発などの留意点などを提起する、こととす 後の教材開発などの留意点などを提起する、こととす る。 る。 る。 る。 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的 1.本発表の背景と目的(3) (3) (3) (3) 6 【本報告は、発表者の所属組織の公式見解ではなく、 発表者の研究成果と個人的見解です】
  4. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 4 ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs) 2

    2 2 2. . . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ 7 2001年に国連で策定。2000年に採択された「国連ミレニアム宣言」 と、1990年代の主要な国際会議で採択された国際開発目標を統 合。主に展途上国向けの開発目標として、2015年を期限とする8つ の目標を設定。 【①貧困・飢餓、②初等教育、③女性、④乳幼児、⑤妊産婦、⑥疾 病、⑦環境、⑧連帯】 ※MDGs MDGs MDGs MDGsは一定の成果を達成。一方で、未達成の課題も残された。 は一定の成果を達成。一方で、未達成の課題も残された。 は一定の成果を達成。一方で、未達成の課題も残された。 は一定の成果を達成。一方で、未達成の課題も残された。 ◦極度の貧困半減(目標①)や ◦極度の貧困半減(目標①)や ◦極度の貧困半減(目標①)や ◦極度の貧困半減(目標①)やHIV HIV HIV HIV・マラリア対策(同⑥)等を達成。 ・マラリア対策(同⑥)等を達成。 ・マラリア対策(同⑥)等を達成。 ・マラリア対策(同⑥)等を達成。 × × × ×乳幼児や妊産婦の死亡率削減(同④、⑤)は未達成。特に、アフ 乳幼児や妊産婦の死亡率削減(同④、⑤)は未達成。特に、アフ 乳幼児や妊産婦の死亡率削減(同④、⑤)は未達成。特に、アフ 乳幼児や妊産婦の死亡率削減(同④、⑤)は未達成。特に、アフ リカ等で達成に遅れ。 リカ等で達成に遅れ。 リカ等で達成に遅れ。 リカ等で達成に遅れ。 ※15 ※15 ※15 ※15年間で国際的な環境も大きく変化し、新たな課題が浮上。 年間で国際的な環境も大きく変化し、新たな課題が浮上。 年間で国際的な環境も大きく変化し、新たな課題が浮上。 年間で国際的な環境も大きく変化し、新たな課題が浮上。 環境問題や気候変動の深刻化、国内や国際間の格差拡大、民間 環境問題や気候変動の深刻化、国内や国際間の格差拡大、民間 環境問題や気候変動の深刻化、国内や国際間の格差拡大、民間 環境問題や気候変動の深刻化、国内や国際間の格差拡大、民間 企業や 企業や 企業や 企業やNGO NGO NGO NGOの役割の拡大など。 の役割の拡大など。 の役割の拡大など。 の役割の拡大など。 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs) 2 2 2 2. . . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(2) (2) (2) (2) 8 2015 2015 2015 2015年 年 年 年9 9 9 9月の国連サミットで全会一致で採択。 月の国連サミットで全会一致で採択。 月の国連サミットで全会一致で採択。 月の国連サミットで全会一致で採択。 先進国を含む国際社会全体の開発目標として、 先進国を含む国際社会全体の開発目標として、 先進国を含む国際社会全体の開発目標として、 先進国を含む国際社会全体の開発目標として、2030 2030 2030 2030 年を期限とする包括的な 年を期限とする包括的な 年を期限とする包括的な 年を期限とする包括的な17 17 17 17の目標を設定。 の目標を設定。 の目標を設定。 の目標を設定。 【 【 【 【17 17 17 17の目標と、更に細分化された の目標と、更に細分化された の目標と、更に細分化された の目標と、更に細分化された169 169 169 169のターゲット のターゲット のターゲット のターゲット】 】 】 】 「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し(=人間の 「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し(=人間の 「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し(=人間の 「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し(=人間の 安全保障の理念を反映)、 安全保障の理念を反映)、 安全保障の理念を反映)、 安全保障の理念を反映)、 経済・社会・環境をめぐる 経済・社会・環境をめぐる 経済・社会・環境をめぐる 経済・社会・環境をめぐる 広範な課題に、統合的に取り組む。 広範な課題に、統合的に取り組む。 広範な課題に、統合的に取り組む。 広範な課題に、統合的に取り組む。 全ての関係者(先進国、途上国、民間企業、 全ての関係者(先進国、途上国、民間企業、 全ての関係者(先進国、途上国、民間企業、 全ての関係者(先進国、途上国、民間企業、NGO NGO NGO NGO、有 、有 、有 、有 識者等)の役割を重視。 識者等)の役割を重視。 識者等)の役割を重視。 識者等)の役割を重視。
  5. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 5 2 2 2 2. .

    . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(3) (3) (3) (3) 9 2016 2016 2016 2016~ ~ ~ ~2030 2030 2030 2030年 年 年 年 17 17 17 17ゴール・ ゴール・ ゴール・ ゴール・169 169 169 169ターゲット ターゲット ターゲット ターゲット (包括的で、互いに関連) (包括的で、互いに関連) (包括的で、互いに関連) (包括的で、互いに関連) • 全ての国の目標 全ての国の目標 全ての国の目標 全ての国の目標 (ユニバーサリティ) (ユニバーサリティ) (ユニバーサリティ) (ユニバーサリティ) • 国連全加盟国で交渉 国連全加盟国で交渉 国連全加盟国で交渉 国連全加盟国で交渉 (パートナーシップ) (パートナーシップ) (パートナーシップ) (パートナーシップ) MDGs MDGs MDGs MDGs ミレニアム開発目標 ミレニアム開発目標 ミレニアム開発目標 ミレニアム開発目標 Millennium Development Millennium Development Millennium Development Millennium Development Goals Goals Goals Goals 2001 2001 2001 2001~ ~ ~ ~2015 2015 2015 2015年 年 年 年 8 8 8 8ゴール・ ゴール・ ゴール・ ゴール・21 21 21 21ターゲット ターゲット ターゲット ターゲット (シンプルで明快) (シンプルで明快) (シンプルで明快) (シンプルで明快) • 途上国の目標 途上国の目標 途上国の目標 途上国の目標 • 国連の専門家主導 国連の専門家主導 国連の専門家主導 国連の専門家主導 SDGs SDGs SDGs SDGs 持続可能な開発目標 持続可能な開発目標 持続可能な開発目標 持続可能な開発目標 Sustainable Development Sustainable Development Sustainable Development Sustainable Development Goals Goals Goals Goals 2 2 2 2. . . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(4) (4) (4) (4) 10 【 【 【 【何がどの様に変化したのか? 何がどの様に変化したのか? 何がどの様に変化したのか? 何がどの様に変化したのか?】 】 】 】 • 「持続可能な開発」の重要性が高まる 「持続可能な開発」の重要性が高まる 「持続可能な開発」の重要性が高まる 「持続可能な開発」の重要性が高まる • アクターの多様化が進展 アクターの多様化が進展 アクターの多様化が進展 アクターの多様化が進展 • MDGsの深掘り(例:「極度の貧困撲滅」 MDGsの深掘り(例:「極度の貧困撲滅」 MDGsの深掘り(例:「極度の貧困撲滅」 MDGsの深掘り(例:「極度の貧困撲滅」→ → → →「あら 「あら 「あら 「あら ゆる貧困撲滅」)だけでなく、日本を含めた先進 ゆる貧困撲滅」)だけでなく、日本を含めた先進 ゆる貧困撲滅」)だけでなく、日本を含めた先進 ゆる貧困撲滅」)だけでなく、日本を含めた先進 国にも関わりの深い新たな目標(課題)を提示 国にも関わりの深い新たな目標(課題)を提示 国にも関わりの深い新たな目標(課題)を提示 国にも関わりの深い新たな目標(課題)を提示
  6. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 6 2 2 2 2. .

    . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(5) (5) (5) (5) 11 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房SDGs推進本部 SDGs推進本部 SDGs推進本部 SDGs推進本部資料」 資料」 資料」 資料」 2 2 2 2. . . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(6) (6) (6) (6) 12 目標1(貧困) あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。 目標2(飢餓) 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可 能な農業を促進する。 目標3(保健) あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を 促進する。 目標4(教育) すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学 習の機会を促進する。 目標5(ジェンダ ー) ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を 行う。 目標6(水・衛生) すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保 する。 目標7(エネルギ ー) すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネル ギーへのアクセスを確保する。 目標8(経済成長と 雇用) 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生 産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワ ーク)を促進する。 目標9(インフラ、 産業化、イノベー ション) 強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な 産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房SDGs推進本部 SDGs推進本部 SDGs推進本部 SDGs推進本部資料」より作成 資料」より作成 資料」より作成 資料」より作成
  7. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 7 2 2 2 2. .

    . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(7) (7) (7) (7) 13 目標10(不平等) 各国内及び各国間の不平等を是正する。 目標11(持続可 能な都市) 包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間 居住を実現する。 目標12(持続可 能な生産と消 費) 持続可能な生産消費形態を確保する。 目標13(気候変 動) 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。 目標14(海洋資 源) 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で 利用する。 目標15(陸上資 源) 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林 の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生 物多様性の損失を阻止する。 目標16(平和) 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての 人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的 で説明責任のある包摂的な制度を構築する。 目標17(実施手 段) 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナ ーシップを活性化する 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房 資料:「内閣官房SDGs推進本部 SDGs推進本部 SDGs推進本部 SDGs推進本部資料」より作成 資料」より作成 資料」より作成 資料」より作成 2 2 2 2. . . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(8) (8) (8) (8) 14 【 【 【 【日本政府のSDGs推進の取り組み 日本政府のSDGs推進の取り組み 日本政府のSDGs推進の取り組み 日本政府のSDGs推進の取り組み】 】 】 】 ①SDGs推進本部の設置 ①SDGs推進本部の設置 ①SDGs推進本部の設置 ①SDGs推進本部の設置 2015 2015 2015 2015年5月に設置。総理大臣が本部長、官房長官と外務 年5月に設置。総理大臣が本部長、官房長官と外務 年5月に設置。総理大臣が本部長、官房長官と外務 年5月に設置。総理大臣が本部長、官房長官と外務 大臣が副本部長、全閣僚が構成員。 大臣が副本部長、全閣僚が構成員。 大臣が副本部長、全閣僚が構成員。 大臣が副本部長、全閣僚が構成員。 ②SDGs推進円卓会議の設置 ②SDGs推進円卓会議の設置 ②SDGs推進円卓会議の設置 ②SDGs推進円卓会議の設置 2015 2015 2015 2015年9月に発足。広範な関係者(行政、NGO・NPO、 年9月に発足。広範な関係者(行政、NGO・NPO、 年9月に発足。広範な関係者(行政、NGO・NPO、 年9月に発足。広範な関係者(行政、NGO・NPO、 有識者、民間セクター、国際機関、各種団体等)が集まり 有識者、民間セクター、国際機関、各種団体等)が集まり 有識者、民間セクター、国際機関、各種団体等)が集まり 有識者、民間セクター、国際機関、各種団体等)が集まり 意見交換を行う会議。 意見交換を行う会議。 意見交換を行う会議。 意見交換を行う会議。 ③SDGs実施指針の策定 ③SDGs実施指針の策定 ③SDGs実施指針の策定 ③SDGs実施指針の策定 「持続可能で強靱、そして誰一人取り残さない、経済、社 「持続可能で強靱、そして誰一人取り残さない、経済、社 「持続可能で強靱、そして誰一人取り残さない、経済、社 「持続可能で強靱、そして誰一人取り残さない、経済、社 会、環境の統合的向上が実現された未来への先駆者を目 会、環境の統合的向上が実現された未来への先駆者を目 会、環境の統合的向上が実現された未来への先駆者を目 会、環境の統合的向上が実現された未来への先駆者を目 指す。」というビジョンを策定。 指す。」というビジョンを策定。 指す。」というビジョンを策定。 指す。」というビジョンを策定。17 17 17 17のゴールを8に集約。 のゴールを8に集約。 のゴールを8に集約。 のゴールを8に集約。
  8. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 8 2 2 2 2. .

    . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(9) (9) (9) (9) 15 ▪一億総活躍社会の実現▪女性活躍の推進▪子供の貧困対策▪障害者の自立と社会 参加支援▪教育の充実 (1) (1) (1) (1)あらゆる人々の活躍の推進 あらゆる人々の活躍の推進 あらゆる人々の活躍の推進 あらゆる人々の活躍の推進 ①④⑤⑧⑩⑫ ①④⑤⑧⑩⑫ ①④⑤⑧⑩⑫ ①④⑤⑧⑩⑫ (2) (2) (2) (2)健康・長寿の達成 健康・長寿の達成 健康・長寿の達成 健康・長寿の達成 ③ ③ ③ ③ ▪薬剤耐性対策▪途上国の感染症対策や保健システム強化、公衆衛生危機への対応 ▪アジアの高齢化への対応 (3) (3) (3) (3)成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション ②⑧⑨⑪ ②⑧⑨⑪ ②⑧⑨⑪ ②⑧⑨⑪ ▪有望市場の創出▪農山漁村の振興▪生産性向上▪科学技術イノベーション▪持続可 能な都市 (4) (4) (4) (4)持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備 ②⑥⑨⑪ ②⑥⑨⑪ ②⑥⑨⑪ ②⑥⑨⑪ ▪国土強靱化の推進・防災▪水資源開発・水循環の取組▪質の高いインフラ投資の推進 【 【 【 【SDGs実施指針( SDGs実施指針( SDGs実施指針( SDGs実施指針(17 17 17 17のゴールを8の優先課題に再編 のゴールを8の優先課題に再編 のゴールを8の優先課題に再編 のゴールを8の優先課題に再編】 】 】 】 2 2 2 2. . . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(10) (10) (10) (10) 16 (5) (5) (5) (5)省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会 省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会 省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会 省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会 ⑦⑫⑬ ⑦⑫⑬ ⑦⑫⑬ ⑦⑫⑬ ▪省・再生可能エネルギーの導入・国際展開の推進▪気候変動対策▪循環型社会の構築 (6) (6) (6) (6)物多様性、森林、海洋等の環境の保全 物多様性、森林、海洋等の環境の保全 物多様性、森林、海洋等の環境の保全 物多様性、森林、海洋等の環境の保全 ②③⑭⑮ ②③⑭⑮ ②③⑭⑮ ②③⑭⑮ ▪環境汚染への対応▪生物多様性の保全▪持続可能な森林・海洋・陸上資源 (7) (7) (7) (7)平和と安全・安心社会の実現 平和と安全・安心社会の実現 平和と安全・安心社会の実現 平和と安全・安心社会の実現 ⑯ ⑯ ⑯ ⑯ ▪組織犯罪・人身取引・児童虐待等の対策推進▪平和構築・復興支援▪法の支配の促進 (8) (8) (8) (8)SDGs実施推進の体制と手段 SDGs実施推進の体制と手段 SDGs実施推進の体制と手段 SDGs実施推進の体制と手段 ⑰ ⑰ ⑰ ⑰ ▪マルチステークホルダーパートナーシップ▪国際協力におけるSDGsの主流化▪途上 国のSDGs実施体制支援 2019年迄を目処に、最初のフォローアップを実施予定
  9. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 9 2 2 2 2. .

    . .MDGs MDGs MDGs MDGsから から から からSDG SDG SDG SDGs s s sへ へ へ へ(11) (11) (11) (11) 17 • 多様なステークホルダーで構成された「 多様なステークホルダーで構成された「 多様なステークホルダーで構成された「 多様なステークホルダーで構成された「SDGs SDGs SDGs SDGs推進円卓会議」 推進円卓会議」 推進円卓会議」 推進円卓会議」 で重視しているのは,民間企業,市民社会,地方公共団体等 で重視しているのは,民間企業,市民社会,地方公共団体等 で重視しているのは,民間企業,市民社会,地方公共団体等 で重視しているのは,民間企業,市民社会,地方公共団体等 の社会の多様なアクターが手を携えて行動する,「 の社会の多様なアクターが手を携えて行動する,「 の社会の多様なアクターが手を携えて行動する,「 の社会の多様なアクターが手を携えて行動する,「Public Public Public Public Private Action for Partnership Private Action for Partnership Private Action for Partnership Private Action for Partnership( ( ( (PPAP PPAP PPAP PPAP)」アプローチ。 )」アプローチ。 )」アプローチ。 )」アプローチ。 • 企業・団体等による 企業・団体等による 企業・団体等による 企業・団体等によるSDGs SDGs SDGs SDGs達成に向けた活動が加速度的に拡 達成に向けた活動が加速度的に拡 達成に向けた活動が加速度的に拡 達成に向けた活動が加速度的に拡 大している中,企業・団体等の優れた取組を政府全体として 大している中,企業・団体等の優れた取組を政府全体として 大している中,企業・団体等の優れた取組を政府全体として 大している中,企業・団体等の優れた取組を政府全体として 表彰する「ジャパン 表彰する「ジャパン 表彰する「ジャパン 表彰する「ジャパンSDGs SDGs SDGs SDGsアワード」を実施することで、潮流を アワード」を実施することで、潮流を アワード」を実施することで、潮流を アワード」を実施することで、潮流を 更に後押し 更に後押し 更に後押し 更に後押し 締め切り: 締め切り: 締め切り: 締め切り:11 11 11 11月 月 月 月21 21 21 21日(火) 日(火) 日(火) 日(火) 受賞者の決定 受賞者の決定 受賞者の決定 受賞者の決定 : : : :12 12 12 12月中旬頃(予定) 月中旬頃(予定) 月中旬頃(予定) 月中旬頃(予定) 表彰式&発表 表彰式&発表 表彰式&発表 表彰式&発表 : : : :12 12 12 12月下旬頃(予定) 月下旬頃(予定) 月下旬頃(予定) 月下旬頃(予定) 【 【 【 【「ジャパン 「ジャパン 「ジャパン 「ジャパンSDGs SDGs SDGs SDGsアワード」の公募 アワード」の公募 アワード」の公募 アワード」の公募】 】 】 】 • 2016 2016 2016 2016年 年 年 年12 12 12 12月 月 月 月21 21 21 21日に、中央教育審議会が次期学習指導 日に、中央教育審議会が次期学習指導 日に、中央教育審議会が次期学習指導 日に、中央教育審議会が次期学習指導 要領の方向性を答申(中教審第 要領の方向性を答申(中教審第 要領の方向性を答申(中教審第 要領の方向性を答申(中教審第197 197 197 197号答申)。 号答申)。 号答申)。 号答申)。 • 各教科通じて 各教科通じて 各教科通じて 各教科通じて、「主体的・対話的で深い学び 、「主体的・対話的で深い学び 、「主体的・対話的で深い学び 、「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ (アクティブ・ (アクティブ・ (アクティブ・ ラーニング) ラーニング) ラーニング) ラーニング)」 」 」 」の実現を目指している。学習内容を深く理 の実現を目指している。学習内容を深く理 の実現を目指している。学習内容を深く理 の実現を目指している。学習内容を深く理 解し、資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的(ア 解し、資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的(ア 解し、資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的(ア 解し、資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的(ア クティブ)に学び続けるようにする学習 クティブ)に学び続けるようにする学習 クティブ)に学び続けるようにする学習 クティブ)に学び続けるようにする学習を目指した改定。 を目指した改定。 を目指した改定。 を目指した改定。 • また、高校で また、高校で また、高校で また、高校で「地理総合」の 「地理総合」の 「地理総合」の 「地理総合」の必修化 必修化 必修化 必修化が決定。全高校生が が決定。全高校生が が決定。全高校生が が決定。全高校生が 地理を学ぶカリキュラムが約 地理を学ぶカリキュラムが約 地理を学ぶカリキュラムが約 地理を学ぶカリキュラムが約40 40 40 40年ぶりに復活。 年ぶりに復活。 年ぶりに復活。 年ぶりに復活。 3. 3. 3. 3.SDGs SDGs SDGs SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 (1) (1) (1) (1)次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 18
  10. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 10 19 三橋浩志「地理教育を巡る最近の動向」 中央教育審議 中央教育審議 中央教育審議

    中央教育審議 会 会 会 会『 『 『 『幼稚園、小 幼稚園、小 幼稚園、小 幼稚園、小 学校、中学校、 学校、中学校、 学校、中学校、 学校、中学校、 高等学校及び 高等学校及び 高等学校及び 高等学校及び 特別支援学校 特別支援学校 特別支援学校 特別支援学校 の学習指導要 の学習指導要 の学習指導要 の学習指導要 領等の改善及 領等の改善及 領等の改善及 領等の改善及 び必要な方策 び必要な方策 び必要な方策 び必要な方策 等について(中 等について(中 等について(中 等について(中 教審第 教審第 教審第 教審第197 197 197 197号) 号) 号) 号)』 』 』 』 ( ( ( (2016 2016 2016 2016年 年 年 年12 12 12 12月答 月答 月答 月答 申) 申) 申) 申) (1) (1) (1) (1)次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性② ② ② ② 19 20 3. 3. 3. 3.SDGs SDGs SDGs SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 (1) (1) (1) (1)次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性③ ③ ③ ③ どの様に社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか どの様に社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか どの様に社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか どの様に社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか 【 【 【 【学びを人生や社会に生かそうとする 学びを人生や社会に生かそうとする 学びを人生や社会に生かそうとする 学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・ 学びに向かう力・ 学びに向かう力・ 学びに向かう力・ 人間性等の涵養 人間性等の涵養 人間性等の涵養 人間性等の涵養】 】 】 】 理解していること・できることをどう 理解していること・できることをどう 理解していること・できることをどう 理解していること・できることをどう 使うか 使うか 使うか 使うか 【 【 【 【未知の状況にも対応できる 未知の状況にも対応できる 未知の状況にも対応できる 未知の状況にも対応できる思考 思考 思考 思考 力・判断力・表現力等の育成 力・判断力・表現力等の育成 力・判断力・表現力等の育成 力・判断力・表現力等の育成】 】 】 】 何を理解しているか、何ができるか 何を理解しているか、何ができるか 何を理解しているか、何ができるか 何を理解しているか、何ができるか 【 【 【 【生きて働く 生きて働く 生きて働く 生きて働く知識・技能の習得 知識・技能の習得 知識・技能の習得 知識・技能の習得】 】 】 】 「確かな学力」、「健やかな体」「豊かな 「確かな学力」、「健やかな体」「豊かな 「確かな学力」、「健やかな体」「豊かな 「確かな学力」、「健やかな体」「豊かな 心」を総合的に捉えて構造化 心」を総合的に捉えて構造化 心」を総合的に捉えて構造化 心」を総合的に捉えて構造化 育成すべき資質・能力の三つの柱 育成すべき資質・能力の三つの柱 育成すべき資質・能力の三つの柱 育成すべき資質・能力の三つの柱
  11. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 11 【 【 【 【社会科改定の方向性 社会科改定の方向性

    社会科改定の方向性 社会科改定の方向性】 】 】 】 • グローバル化、持続可能な社会の形成、産業構造の変化、防災・安 全への対応、海洋や国土の理解、主権者の育成等の現代的な諸課 題に対応して必要な内容を見直す。具体的には、高等学校における 必履修科目への接続の観点も踏まえ、小学校では、世界の国々との 関わり、政治の働き、地域社会、生活や産業の変化、自然災害等、 中学校では、地球規模の課題、防災・安全、世界の歴史、起業、政治 等に関する指導を充実する。 • 高等学校地理歴史科では、世界史必履修を見直し、世界とその中に おける日本を広く相互的な視野から捉え近現代の歴史を考察する「 歴史総合」、持続可能な社会づくりを目指し、現代の地理的な諸課題 持続可能な社会づくりを目指し、現代の地理的な諸課題 持続可能な社会づくりを目指し、現代の地理的な諸課題 持続可能な社会づくりを目指し、現代の地理的な諸課題 を考察する「地理総合」を必履修 を考察する「地理総合」を必履修 を考察する「地理総合」を必履修 を考察する「地理総合」を必履修として設定するとともに、発展的に学 習する選択科目として「日本史探究」、「世界史探究」、「地理探究」を 設定する。 中央教育審議会 中央教育審議会 中央教育審議会 中央教育審議会『 『 『 『幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要 領等の改善及び必要な方策等について(中教審第 領等の改善及び必要な方策等について(中教審第 領等の改善及び必要な方策等について(中教審第 領等の改善及び必要な方策等について(中教審第197 197 197 197号) 号) 号) 号)』 』 』 』( ( ( (2016 2016 2016 2016年 年 年 年12 12 12 12月答申) 月答申) 月答申) 月答申) 21 3. 3. 3. 3.SDGs SDGs SDGs SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 (1) (1) (1) (1)次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性④ ④ ④ ④ 22 三橋浩志「地理教育を巡る最近の動向」 中央教育審議会 中央教育審議会 中央教育審議会 中央教育審議会『 『 『 『幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び 特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策 特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策 特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策 特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策 等について(中教審第 等について(中教審第 等について(中教審第 等について(中教審第197 197 197 197号) 号) 号) 号)』 』 』 』( ( ( (2016 2016 2016 2016年 年 年 年12 12 12 12月答申) 月答申) 月答申) 月答申) (1) (1) (1) (1)次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性⑤ ⑤ ⑤ ⑤ 22
  12. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 12 23 (1) (1) (1) (1)次期学習指導要領の方向性

    次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性⑥ ⑥ ⑥ ⑥ 23 24 三橋浩志「地理教育を巡る最近の動向」 中央教育審議会 中央教育審議会 中央教育審議会 中央教育審議会『 『 『 『幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び 特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策 特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策 特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策 特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策 等について(中教審第 等について(中教審第 等について(中教審第 等について(中教審第197 197 197 197号) 号) 号) 号)』 』 』 』( ( ( (2016 2016 2016 2016年 年 年 年12 12 12 12月答申) 月答申) 月答申) 月答申) (1) (1) (1) (1)次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性 次期学習指導要領の方向性⑦ ⑦ ⑦ ⑦ 24
  13. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 13 • 「持続可能な社会づくり」に求められる科目として、高等 「持続可能な社会づくり」に求められる科目として、高等 「持続可能な社会づくり」に求められる科目として、高等 「持続可能な社会づくり」に求められる科目として、高等

    学校の「地理総合」が必修として新設された。 学校の「地理総合」が必修として新設された。 学校の「地理総合」が必修として新設された。 学校の「地理総合」が必修として新設された。 • 「地理総合」の「国際理解と国際協力」の学習では、地 「地理総合」の「国際理解と国際協力」の学習では、地 「地理総合」の「国際理解と国際協力」の学習では、地 「地理総合」の「国際理解と国際協力」の学習では、地 球規模の諸課題を国際協力の文脈で解決するあり方 球規模の諸課題を国際協力の文脈で解決するあり方 球規模の諸課題を国際協力の文脈で解決するあり方 球規模の諸課題を国際協力の文脈で解決するあり方 等を考察。 等を考察。 等を考察。 等を考察。 • 「地理総合」の「防災と持続可能な社会の構築」の学習 「地理総合」の「防災と持続可能な社会の構築」の学習 「地理総合」の「防災と持続可能な社会の構築」の学習 「地理総合」の「防災と持続可能な社会の構築」の学習 では、「自然環境と災害対応」で「自然の恵みと災い」の では、「自然環境と災害対応」で「自然の恵みと災い」の では、「自然環境と災害対応」で「自然の恵みと災い」の では、「自然環境と災害対応」で「自然の恵みと災い」の バランスなどを考察する。そして、「生活圏の調査と持 バランスなどを考察する。そして、「生活圏の調査と持 バランスなどを考察する。そして、「生活圏の調査と持 バランスなどを考察する。そして、「生活圏の調査と持 続可能な社会づくり」で、 続可能な社会づくり」で、 続可能な社会づくり」で、 続可能な社会づくり」で、生活圏スケール 生活圏スケール 生活圏スケール 生活圏スケールの実践的な改 の実践的な改 の実践的な改 の実践的な改 善・解決策を探求。 善・解決策を探求。 善・解決策を探求。 善・解決策を探求。 3. 3. 3. 3.SDGs SDGs SDGs SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 (2)SDGs (2)SDGs (2)SDGs (2)SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 25 • 地理教育が長年取り組んできた「持続可能な発展の 地理教育が長年取り組んできた「持続可能な発展の 地理教育が長年取り組んできた「持続可能な発展の 地理教育が長年取り組んできた「持続可能な発展の ための教育( ための教育( ための教育( ための教育(Education for Sustainable Development Education for Sustainable Development Education for Sustainable Development Education for Sustainable Development : : : :ESD ESD ESD ESD)」を発展させることが重要。 )」を発展させることが重要。 )」を発展させることが重要。 )」を発展させることが重要。 • 例えば、 例えば、 例えば、 例えば、ESD ESD ESD ESDが目標としてきた が目標としてきた が目標としてきた が目標としてきた ①体系的な思考力 ①体系的な思考力 ①体系的な思考力 ①体系的な思考力 ②批判力を重視した代替案を有した思考力 ②批判力を重視した代替案を有した思考力 ②批判力を重視した代替案を有した思考力 ②批判力を重視した代替案を有した思考力 ③情報の分析能力 ③情報の分析能力 ③情報の分析能力 ③情報の分析能力 ④コミュニケーション能力 ④コミュニケーション能力 ④コミュニケーション能力 ④コミュニケーション能力 ⑤人間の尊重や多様性の尊重、機会均等など持続 ⑤人間の尊重や多様性の尊重、機会均等など持続 ⑤人間の尊重や多様性の尊重、機会均等など持続 ⑤人間の尊重や多様性の尊重、機会均等など持続 可能な開発に関する価値観、 可能な開発に関する価値観、 可能な開発に関する価値観、 可能な開発に関する価値観、 などを発展させることが重要。 などを発展させることが重要。 などを発展させることが重要。 などを発展させることが重要。 3. 3. 3. 3.SDGs SDGs SDGs SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 (2)SDGs (2)SDGs (2)SDGs (2)SDGsと地理教育の関係② と地理教育の関係② と地理教育の関係② と地理教育の関係② 26
  14. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 14 • SDGsと地理教育は、①内容、②見方・考え方、③人 間力の3つを総合的に学ぶことが求められるのでは • SDGsの17の目標で、例えば「目標2(飢餓):飢餓を

    終わらせ,食料安全保障及び栄養改善を実現し,持 続可能な農業を促進する」を地理教育の内容として 扱うことで、気候変動による不作、過放牧等による砂 漠化、地域紛争等による難民など、飢餓の要因やそ の地域的偏在などを多角的・多面的に学習可能。 • 一方、飢餓を多角的・多面的に学ぶことで、「地理的 な見方・考え方」である①位置と分布、②場所、③人 間と自然環境との相互依存関係、④空間的相互依 存関係、⑤地域、等を習得することも可能。 3. 3. 3. 3.SDGs SDGs SDGs SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 (2)SDGs (2)SDGs (2)SDGs (2)SDGsと地理教育の関係③ と地理教育の関係③ と地理教育の関係③ と地理教育の関係③ 27 • そして、飢餓を①内容として、②見方・考え方として、 そして、飢餓を①内容として、②見方・考え方として、 そして、飢餓を①内容として、②見方・考え方として、 そして、飢餓を①内容として、②見方・考え方として、 地理教育で学ぶことで、人間の尊重、地域的偏在の 地理教育で学ぶことで、人間の尊重、地域的偏在の 地理教育で学ぶことで、人間の尊重、地域的偏在の 地理教育で学ぶことで、人間の尊重、地域的偏在の 不条理、持続可能に関する価値観、国際理解の必 不条理、持続可能に関する価値観、国際理解の必 不条理、持続可能に関する価値観、国際理解の必 不条理、持続可能に関する価値観、国際理解の必 要性などを学び、社会や世界と関わりよりよい人生 要性などを学び、社会や世界と関わりよりよい人生 要性などを学び、社会や世界と関わりよりよい人生 要性などを学び、社会や世界と関わりよりよい人生 を送るか、といった③学びに向かう力を醸成すること を送るか、といった③学びに向かう力を醸成すること を送るか、といった③学びに向かう力を醸成すること を送るか、といった③学びに向かう力を醸成すること が可能。 が可能。 が可能。 が可能。 • SDGs SDGs SDGs SDGsを地理教育で扱うことは、次期学習指導要領 を地理教育で扱うことは、次期学習指導要領 を地理教育で扱うことは、次期学習指導要領 を地理教育で扱うことは、次期学習指導要領 が求める育成すべき資質・能力の3つの柱を意識し が求める育成すべき資質・能力の3つの柱を意識し が求める育成すべき資質・能力の3つの柱を意識し が求める育成すべき資質・能力の3つの柱を意識し た学びが可能。 た学びが可能。 た学びが可能。 た学びが可能。 3. 3. 3. 3.SDGs SDGs SDGs SDGsと地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 と地理教育の関係 (2)SDGs (2)SDGs (2)SDGs (2)SDGsと地理教育の関係④ と地理教育の関係④ と地理教育の関係④ と地理教育の関係④ 28
  15. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 15 【 【 【 【地理的スケール 地理的スケール

    地理的スケール 地理的スケール】 】 】 】 • SDGs SDGs SDGs SDGsで「持続可能な開発目標」を考察するグローバル で「持続可能な開発目標」を考察するグローバル で「持続可能な開発目標」を考察するグローバル で「持続可能な開発目標」を考察するグローバル スケールでの考察と、「地理総合」で「生活圏の調査と スケールでの考察と、「地理総合」で「生活圏の調査と スケールでの考察と、「地理総合」で「生活圏の調査と スケールでの考察と、「地理総合」で「生活圏の調査と 持続可能な社会」を探求する際の生活圏スケールの違 持続可能な社会」を探求する際の生活圏スケールの違 持続可能な社会」を探求する際の生活圏スケールの違 持続可能な社会」を探求する際の生活圏スケールの違 いを踏まえることが重要。異なる地理的スケールを扱う いを踏まえることが重要。異なる地理的スケールを扱う いを踏まえることが重要。異なる地理的スケールを扱う いを踏まえることが重要。異なる地理的スケールを扱う ころで、多角的・多面的な項目や考察、思考力が習得 ころで、多角的・多面的な項目や考察、思考力が習得 ころで、多角的・多面的な項目や考察、思考力が習得 ころで、多角的・多面的な項目や考察、思考力が習得 可能に。異なる考察を勘案した授業実践や教材開発が 可能に。異なる考察を勘案した授業実践や教材開発が 可能に。異なる考察を勘案した授業実践や教材開発が 可能に。異なる考察を勘案した授業実践や教材開発が 必要。 必要。 必要。 必要。 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 29 【 【 【 【地誌学習 地誌学習 地誌学習 地誌学習】 】 】 】 • SDGs SDGs SDGs SDGsを見据えた地誌学習で、知識の理解に陥らない を見据えた地誌学習で、知識の理解に陥らない を見据えた地誌学習で、知識の理解に陥らない を見据えた地誌学習で、知識の理解に陥らない 工夫が必要。そして、個別地域の理解を総括して、「 工夫が必要。そして、個別地域の理解を総括して、「 工夫が必要。そして、個別地域の理解を総括して、「 工夫が必要。そして、個別地域の理解を総括して、「 世界観」を醸成させる地誌学習を展開することが求め 世界観」を醸成させる地誌学習を展開することが求め 世界観」を醸成させる地誌学習を展開することが求め 世界観」を醸成させる地誌学習を展開することが求め られる。 られる。 られる。 られる。 • 例えば、「持続可能な社会づくりの視点からみた◦◦ 例えば、「持続可能な社会づくりの視点からみた◦◦ 例えば、「持続可能な社会づくりの視点からみた◦◦ 例えば、「持続可能な社会づくりの視点からみた◦◦ 地域ってどんなところ」という地誌的理解に留まらず、 地域ってどんなところ」という地誌的理解に留まらず、 地域ってどんなところ」という地誌的理解に留まらず、 地域ってどんなところ」という地誌的理解に留まらず、 各地誌学習の成果を「グローバルレベルで横断」させ 各地誌学習の成果を「グローバルレベルで横断」させ 各地誌学習の成果を「グローバルレベルで横断」させ 各地誌学習の成果を「グローバルレベルで横断」させ て、「世界観」を醸成させる授業実践が求められる。 て、「世界観」を醸成させる授業実践が求められる。 て、「世界観」を醸成させる授業実践が求められる。 て、「世界観」を醸成させる授業実践が求められる。 ※ ※ ※ ※それがないと、「地名物産の地理」に留まることが それがないと、「地名物産の地理」に留まることが それがないと、「地名物産の地理」に留まることが それがないと、「地名物産の地理」に留まることが 懸念される。 懸念される。 懸念される。 懸念される。 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点(2) (2) (2) (2) 30
  16. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 16 【 【 【 【地理空間情報 地理空間情報

    地理空間情報 地理空間情報】 】 】 】 • 知識理解に加えて、「社会参加」や「構想力」に繋げる 知識理解に加えて、「社会参加」や「構想力」に繋げる 知識理解に加えて、「社会参加」や「構想力」に繋げる 知識理解に加えて、「社会参加」や「構想力」に繋げる には、意志決定( には、意志決定( には、意志決定( には、意志決定(Decision Making Decision Making Decision Making Decision Making)に資する科学的に )に資する科学的に )に資する科学的に )に資する科学的に 資料 資料 資料 資料を を を を取捨選択し読み取ることが重要。資料を組み合 取捨選択し読み取ることが重要。資料を組み合 取捨選択し読み取ることが重要。資料を組み合 取捨選択し読み取ることが重要。資料を組み合 わせた科学的な分析や考察を行うことで、意志決定に わせた科学的な分析や考察を行うことで、意志決定に わせた科学的な分析や考察を行うことで、意志決定に わせた科学的な分析や考察を行うことで、意志決定に 向かうことが重要。 向かうことが重要。 向かうことが重要。 向かうことが重要。 • エビデンスを踏まえた考察には、地理空間情報を介し エビデンスを踏まえた考察には、地理空間情報を介し エビデンスを踏まえた考察には、地理空間情報を介し エビデンスを踏まえた考察には、地理空間情報を介し た分析も有用。 た分析も有用。 た分析も有用。 た分析も有用。GIS GIS GIS GISを用いることも有用。 を用いることも有用。 を用いることも有用。 を用いることも有用。 • その際、シミュレーション的な考察も効果的であるが、 その際、シミュレーション的な考察も効果的であるが、 その際、シミュレーション的な考察も効果的であるが、 その際、シミュレーション的な考察も効果的であるが、 一方で、徒に定量データを用いた考察に偏らない工夫 一方で、徒に定量データを用いた考察に偏らない工夫 一方で、徒に定量データを用いた考察に偏らない工夫 一方で、徒に定量データを用いた考察に偏らない工夫 も必要。「数字の裏に何があるのか」など、教員の研鑽 も必要。「数字の裏に何があるのか」など、教員の研鑽 も必要。「数字の裏に何があるのか」など、教員の研鑽 も必要。「数字の裏に何があるのか」など、教員の研鑽 が求められる。 が求められる。 が求められる。 が求められる。 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点(3) (3) (3) (3) 31 【 【 【 【価値観の醸成 価値観の醸成 価値観の醸成 価値観の醸成】 】 】 】 • 「持続可能な社会づくり」という文脈での地理教育に 「持続可能な社会づくり」という文脈での地理教育に 「持続可能な社会づくり」という文脈での地理教育に 「持続可能な社会づくり」という文脈での地理教育に は、「地球全体での幸福」、「地域としての幸福」に終 は、「地球全体での幸福」、「地域としての幸福」に終 は、「地球全体での幸福」、「地域としての幸福」に終 は、「地球全体での幸福」、「地域としての幸福」に終 始しがち。しかし、「個人としての幸福」がベース。マク 始しがち。しかし、「個人としての幸福」がベース。マク 始しがち。しかし、「個人としての幸福」がベース。マク 始しがち。しかし、「個人としての幸福」がベース。マク ロとミクロのバランスのなかで「価値観」を位置づける ロとミクロのバランスのなかで「価値観」を位置づける ロとミクロのバランスのなかで「価値観」を位置づける ロとミクロのバランスのなかで「価値観」を位置づける ことが重要。 ことが重要。 ことが重要。 ことが重要。 • SDGs SDGs SDGs SDGsの目標と、個人の生き方の接点を問い続ける授 の目標と、個人の生き方の接点を問い続ける授 の目標と、個人の生き方の接点を問い続ける授 の目標と、個人の生き方の接点を問い続ける授 業実践が求められる。 業実践が求められる。 業実践が求められる。 業実践が求められる。 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点(4) (4) (4) (4) 32
  17. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 17 【 【 【 【他の教科や科目との連携 他の教科や科目との連携

    他の教科や科目との連携 他の教科や科目との連携】 】 】 】 • 持続可能な社会づくりは、地理教育だけではできない。 持続可能な社会づくりは、地理教育だけではできない。 持続可能な社会づくりは、地理教育だけではできない。 持続可能な社会づくりは、地理教育だけではできない。 SDGs SDGs SDGs SDGsの内容をみても、経済教育や政治教育、法教育 の内容をみても、経済教育や政治教育、法教育 の内容をみても、経済教育や政治教育、法教育 の内容をみても、経済教育や政治教育、法教育 などとの連携が重要。特に、主権者教育と関わりの深 などとの連携が重要。特に、主権者教育と関わりの深 などとの連携が重要。特に、主権者教育と関わりの深 などとの連携が重要。特に、主権者教育と関わりの深 い必履修科目の新科目「公共」との連携は重要。 い必履修科目の新科目「公共」との連携は重要。 い必履修科目の新科目「公共」との連携は重要。 い必履修科目の新科目「公共」との連携は重要。 • 持続可能性な社会は、地球環境問題など、自然環境と 持続可能性な社会は、地球環境問題など、自然環境と 持続可能性な社会は、地球環境問題など、自然環境と 持続可能性な社会は、地球環境問題など、自然環境と の関係で学習する機会も多い。地形や気候といった自 の関係で学習する機会も多い。地形や気候といった自 の関係で学習する機会も多い。地形や気候といった自 の関係で学習する機会も多い。地形や気候といった自 然地理の学習が基礎となる。そのためにも、理科の地 然地理の学習が基礎となる。そのためにも、理科の地 然地理の学習が基礎となる。そのためにも、理科の地 然地理の学習が基礎となる。そのためにも、理科の地 学領域の学習との連携が益々重要となる。 学領域の学習との連携が益々重要となる。 学領域の学習との連携が益々重要となる。 学領域の学習との連携が益々重要となる。 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点 4.持続可能な社会づくりに向けた地理教育の留意点(5) (5) (5) (5) 33 • 約 約 約 約40 40 40 40年ぶりに、高等学校で地理が必修化。しかし、地 年ぶりに、高等学校で地理が必修化。しかし、地 年ぶりに、高等学校で地理が必修化。しかし、地 年ぶりに、高等学校で地理が必修化。しかし、地 理教育が「暗記の地理」となり、地理嫌いを生じさせな 理教育が「暗記の地理」となり、地理嫌いを生じさせな 理教育が「暗記の地理」となり、地理嫌いを生じさせな 理教育が「暗記の地理」となり、地理嫌いを生じさせな いためには、生徒が楽しく学ぶ地理に関する教材開発 いためには、生徒が楽しく学ぶ地理に関する教材開発 いためには、生徒が楽しく学ぶ地理に関する教材開発 いためには、生徒が楽しく学ぶ地理に関する教材開発 が不可欠。地理学習の教材開発のノウハウをプロパー が不可欠。地理学習の教材開発のノウハウをプロパー が不可欠。地理学習の教材開発のノウハウをプロパー が不可欠。地理学習の教材開発のノウハウをプロパー の地理教員を中心に蓄積して共有化することが重要。 の地理教員を中心に蓄積して共有化することが重要。 の地理教員を中心に蓄積して共有化することが重要。 の地理教員を中心に蓄積して共有化することが重要。 • 現在、高等学校での「地理」の履修率は、都道府県に 現在、高等学校での「地理」の履修率は、都道府県に 現在、高等学校での「地理」の履修率は、都道府県に 現在、高等学校での「地理」の履修率は、都道府県に よって地域差が大きいため、地域の実態に応じた教材 よって地域差が大きいため、地域の実態に応じた教材 よって地域差が大きいため、地域の実態に応じた教材 よって地域差が大きいため、地域の実態に応じた教材 開発の研鑽が求められる。 開発の研鑽が求められる。 開発の研鑽が求められる。 開発の研鑽が求められる。 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 34
  18. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 18 0 400km 地理A+B (%) 65

    60 55 50 45 • 地理の履修が 地理の履修が 地理の履修が 地理の履修が最も高 最も高 最も高 最も高 い鹿児島県は い鹿児島県は い鹿児島県は い鹿児島県は97 97 97 97%で %で %で %で あるが、最も低い愛 あるが、最も低い愛 あるが、最も低い愛 あるが、最も低い愛 知県は 知県は 知県は 知県は34% 34% 34% 34%しかなく、 しかなく、 しかなく、 しかなく、 履修率の地域差は大 履修率の地域差は大 履修率の地域差は大 履修率の地域差は大 きい。 きい。 きい。 きい。 • 概ね東日本は西日本 概ね東日本は西日本 概ね東日本は西日本 概ね東日本は西日本 と比較して高く、大 と比較して高く、大 と比較して高く、大 と比較して高く、大 都市は地方圏よりも 都市は地方圏よりも 都市は地方圏よりも 都市は地方圏よりも 低いが、明確な地域 低いが、明確な地域 低いが、明確な地域 低いが、明確な地域 的傾向は窺えない 的傾向は窺えない 的傾向は窺えない 的傾向は窺えない 資料:文部科学省「教科書需要数報告 (2014年度使用分)」等より推計 地理の履修率 地理の履修率 地理の履修率 地理の履修率 (A科目+B科目) (A科目+B科目) (A科目+B科目) (A科目+B科目) 35 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題(2) (2) (2) (2) 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 全国 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 110% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 110% 日 本 史 日 本 史 日 本 史 日 本 史 A + A + A + A + 日 本 史 日 本 史 日 本 史 日 本 史 BBBB 地理A+地理B 地理A+地理B 地理A+地理B 地理A+地理B 歴史・地理ともに重視 歴史・地理ともに重視 歴史・地理ともに重視 歴史・地理ともに重視 地理も重視 地理も重視 地理も重視 地理も重視 歴史をより重視 歴史をより重視 歴史をより重視 歴史をより重視 履修の 履修の 履修の 履修の 効率を 効率を 効率を 効率を 重視 重視 重視 重視 • 日本史の履修が 日本史の履修が 日本史の履修が 日本史の履修が 高い自治体が、 高い自治体が、 高い自治体が、 高い自治体が、 必ずしも地理の 必ずしも地理の 必ずしも地理の 必ずしも地理の 履修が低いとは 履修が低いとは 履修が低いとは 履修が低いとは いえない。自治 いえない。自治 いえない。自治 いえない。自治 体によって、日 体によって、日 体によって、日 体によって、日 本史と地理の履 本史と地理の履 本史と地理の履 本史と地理の履 修に際して重視 修に際して重視 修に際して重視 修に際して重視 する傾向が異な する傾向が異な する傾向が異な する傾向が異な っている。 っている。 っている。 っている。 資料:文部科学省「教科書需要数報告 (2014年度使用分)」等より推計 36 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題(3) (3) (3) (3)
  19. 日本学術会議公開シンポジウム 2017/11/4 三橋浩志「持続な可能な社会づくりと地理教 育の関係」 19 • 多数の都道府県は、地理も 多数の都道府県は、地理も 多数の都道府県は、地理も 多数の都道府県は、地理も

    重視した履修が行われてい 重視した履修が行われてい 重視した履修が行われてい 重視した履修が行われてい る。また、歴史も地理もと る。また、歴史も地理もと る。また、歴史も地理もと る。また、歴史も地理もと もに重視する都道府県は都 もに重視する都道府県は都 もに重視する都道府県は都 もに重視する都道府県は都 市部を中心に多い。 市部を中心に多い。 市部を中心に多い。 市部を中心に多い。 • 一部の都道府県は、履修の 一部の都道府県は、履修の 一部の都道府県は、履修の 一部の都道府県は、履修の 効率を重視している。 効率を重視している。 効率を重視している。 効率を重視している。 0 400km タイプ (タイプ) 3.5 2.5 1.5 歴史をより重視 歴史をより重視 歴史をより重視 歴史をより重視 履修の効率を重視 履修の効率を重視 履修の効率を重視 履修の効率を重視 地理も重視 地理も重視 地理も重視 地理も重視 歴史・地理ともに重視 歴史・地理ともに重視 歴史・地理ともに重視 歴史・地理ともに重視 資料:文部科学省「教科書需要数報告 (2014年度使用分)」等より推計 地理歴史科 地理歴史科 地理歴史科 地理歴史科 の科目別履 の科目別履 の科目別履 の科目別履 修のタイプ 修のタイプ 修のタイプ 修のタイプ 37 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題(4) (4) (4) (4) • 地理教育が「持続可能な社会づくり」に積極的に関わ 地理教育が「持続可能な社会づくり」に積極的に関わ 地理教育が「持続可能な社会づくり」に積極的に関わ 地理教育が「持続可能な社会づくり」に積極的に関わ り、「 り、「 り、「 り、「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニン 主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニン 主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニン 主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニン グ)」に グ)」に グ)」に グ)」につながる教材 つながる教材 つながる教材 つながる教材開発 開発 開発 開発が進むことが期待される。 が進むことが期待される。 が進むことが期待される。 が進むことが期待される。 次期学習指導要領 次期学習指導要領 次期学習指導要領 次期学習指導要領で で で では、「 は、「 は、「 は、「知識、技能」と「思考力、判 知識、技能」と「思考力、判 知識、技能」と「思考力、判 知識、技能」と「思考力、判 断力、表現力」を明確に 断力、表現力」を明確に 断力、表現力」を明確に 断力、表現力」を明確に切り分けた内容 切り分けた内容 切り分けた内容 切り分けた内容構成 構成 構成 構成になって になって になって になって いる。地理が いる。地理が いる。地理が いる。地理が「地名物産の暗記」から転換する 「地名物産の暗記」から転換する 「地名物産の暗記」から転換する 「地名物産の暗記」から転換する契機を 契機を 契機を 契機を 期待したい。 期待したい。 期待したい。 期待したい。 • 「持続可能な社会づくり」を「わかりやすい説明」が可 「持続可能な社会づくり」を「わかりやすい説明」が可 「持続可能な社会づくり」を「わかりやすい説明」が可 「持続可能な社会づくり」を「わかりやすい説明」が可 能な、昨今話題の地政学的な考察や、安易な自然決 能な、昨今話題の地政学的な考察や、安易な自然決 能な、昨今話題の地政学的な考察や、安易な自然決 能な、昨今話題の地政学的な考察や、安易な自然決 定論的な学習に陥らないように留意する必要がある。 定論的な学習に陥らないように留意する必要がある。 定論的な学習に陥らないように留意する必要がある。 定論的な学習に陥らないように留意する必要がある。 • 「地理総合」の必履修により、「地理嫌い」を生じさせ 「地理総合」の必履修により、「地理嫌い」を生じさせ 「地理総合」の必履修により、「地理嫌い」を生じさせ 「地理総合」の必履修により、「地理嫌い」を生じさせ ない教材開発が待たれる。 ない教材開発が待たれる。 ない教材開発が待たれる。 ない教材開発が待たれる。SDGs SDGs SDGs SDGsはその契機となる。 はその契機となる。 はその契機となる。 はその契機となる。 38 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題 5.まとめと今後の課題(5) (5) (5) (5)