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問題解決に必要な能力 〜CodeBuildとOPCacheに振り回された話〜 / Abilit...

問題解決に必要な能力 〜CodeBuildとOPCacheに振り回された話〜 / Ability to solve problems

2022/01/27 kaonavi Tech Talk #1で登壇したときの資料です。

https://kaonavi.connpass.com/event/235914/

Masakazu Matsushita

April 22, 2022
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Transcript

  1. CTO Webエンジニア CTO SE アーキテクト 都築電気 株式会社 株式会社 オープンストリーム 株式会社

    トランスリミット 株式会社 サイバーエージェント 株式会社 カオナビ 松下 雅和 @matsukaz 株式会社カオナビ CTO AWS, Node.js, TypeScript, Ruby, Python, PHP, Go, Scrum 2001.04 2005.08 2011.01 2014.10 2020.02 漫画, ゲーム, カメラ, 自転車
  2. • 前提知識 ◦ OPCache ◦ Apache MPM Prefork ◦ ビルドパイプラインのBefore/After

    • とある事象発生 • 調査&解決までの流れ • 問題解決に必要な能力 アジェンダ
  3. • コンパイル済みバイトコード(OPCode)を共有メモリに保存し、実行のた びにスクリプトの読み込み・パースの手間を省く仕組み OPCache Lexer PHP Script Check OPCode Cache

    OPCode Compiler Save OPCode Read OPCode Execute (Zend VM) OPCode キャッシュなし キャッシュあり Shared Memory OPCode OPCode Parser Optimizer
  4. Apache MPM Prefork • Apache起動時に予め(pre)子プロセスをコピー(fork)し、アクセスに備 える方式 • リクエストを1つの子プロセスが処理する ◦ 他のプロセスの影響を受けないが、多くのメモリやCPUが必要

    子プロセス コントローラー プロセス http リクエスト # ps auxf | grep httpd USER PID ... COMMAND root 11 ... httpd -DFOREGROUND apache 12 ... \_ httpd -DFOREGROUND apache 13 ... \_ httpd -DFOREGROUND 子プロセスを管理 http リクエスト SAPI 子プロセス SAPI
  5. Apache MPM Prefork + OPCache • OPCodeを共有メモリで管理(ファイル共有も可能) ◦ プロセスをまたがっても同じOPCodeを共有 ◦

    OPCodeの保存や読み込みはセマフォを利用して排他制御 子プロセス コントローラー プロセス http リクエスト http リクエスト http リクエスト SAPI 子プロセス SAPI 子プロセス SAPI Shared Memory OPCode
  6. • 同一サーバに新しいバージョンのコードを配置 • symlinkでコードの参照を切り替え • httpd reloadコマンドを実行 ◦ 設定ファイルの再読み込み ◦

    OPCacheのクリア ビルドパイプライン (Before) # tree /var/www/html -L 2 /var/www/html ├── current │ ├── app │ ├── … │ └── releases ├── 20211115100000 └── 20211116100000
  7. !?

  8. 問題解決までの行動 現状認識 原因特定 • 原因となりうる要素の洗い出し • 再現環境の構築・再現方法の確立 • 原因の絞り込み ◦

    当たりをつける(思い込みには注意) ◦ どこまでOKでどこからNGか、境界を見極める 解決策の 立案 解決策の 実施
  9. 問題解決までの行動 現状認識 原因特定 解決策の 立案 解決策の 実施 • 取りうる選択肢の洗い出し •

    判断軸をもとに解決策を決定 ◦ 暫定対応・恒久対応 ◦ 緊急性 ◦ 対応にかかるコスト ▪ スピード・リソース ◦ 影響範囲・副作用の有無
  10. 問題解決までの行動 現状認識 原因特定 解決策の 立案 解決策の 実施 • 解決策による効果を測定 •

    想定外の副作用に注意 • いつでも実施前の状態に戻せるようにする
  11. • 実装技術の向上やフルスタックエンジニアを目指す以外にも、それぞれの 領域を深く掘り下げる意識も必要 ◦ フロントエンジニア ▪ 通信やブラウザの仕組み、端末の挙動 ◦ バックエンドエンジニア ▪

    実行環境の設定・ミドルウェア・OSの仕組み ◦ インフラエンジニア ▪ 動作させるミドルウェアやアプリケーションの特性や挙動の特徴 エンジニアとして大事なこと