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"SMB vs. EP" プロダクト特性の違いから考える「何をつくる?つくらない?」

"SMB vs. EP" プロダクト特性の違いから考える「何をつくる?つくらない?」

Shinobu Miyahara

September 26, 2023
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  1. September 26, 2023
    IVRy Inc. / VP of BizDev, Product Management
    MIYAHARA Shinobu
    "SMB vs. EP"
    プロダクト特性の違いから考える
    「何をつくる?つくらない?」

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  2. 株式会社IVRy
    VP of BizDev, Product Management
    宮原 忍
    ⾃⼰紹介
    2
    2006年、⽇揮株式会社に新卒⼊社。
    エンジニア職として情報システムの企画‧開発‧プロジェクト
    マネジメントからグローバルIT戦略の策定と実⾏を担当。
    2011年、株式会社リクルートに⼊社。不動産‧住宅領域サービ
    スの企画‧開発‧運⽤部⾨の戦略⽴案から実⾏マネジメントな
    らびに周辺領域における新規事業の⽴ち上げ‧グロース、中⻑
    期経営計画に基づくR&D戦略の策定と実⾏を担当。
    2017年、株式会社プレイドに⼊社。執⾏役員として、SaaS領
    域において事業開発からプロダクトマネジメント、アライアン
    ス全般をリードし、東証グロース市場上場に貢献。
    2023年、株式会社IVRyに⼀⼈⽬の事業開発として⼊社。
    X(旧Twitter): @shinobu_m814
    note: https://note.com/ivry/n/n82ba2515b598

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  3. Q. なぜこのテーマを選んだか?
    3

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  4. A. 直近のキャリアとの親和性が⾼いから
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  5. 5
    会社
    株式会社プレイド 株式会社IVRy
    直近のキャリア
    スタートアップ → 上場企業 スタートアップ
    事業
    顧客
    B2B SaaS B2B SaaS
    EPクライアントが中⼼ SMBクライアントが中⼼

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  6. 前職のプロダクト(KARTE)
    6

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  7. 現職のプロダクト(IVRy)
    7
    最短5分‧⽉3,000円から電話業務を⾃動化‧効率化することができるサービスで、
    プッシュによる⾃動応答/SMS返信/電話転送、通話⾳声の要約、AI⾳声認識など様々な機能が利⽤可能

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  8. Q. SMB / EP の共通点は?
    8

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  9. A. プロダクトマネジメントにおいて、
    常に市場規模(事業性)に向き合う
    9

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  10. あくまでもイメージです
    1社あたりの売上に差分はあるが、事業性は同等に評価可能(図はあくまでもイメージ)
    10


    時間
    SMB
    EP
    1社あたりの単価が⾼く、
    早期に売上が上がりやすい
    1社あたりの単価は低いが、
    GTM後は売上が指数関数的
    に伸びやすい

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  11. プロダクトマネジメントの重要な責務は3つ
    11
    ユーザーの課題を特定する
    課題の解決⽅法を
    プロダクトを通じて考える
    事業性の観点で
    実施可否を決定する
    プロダクトの
    事業化達成のために、
    決して逃れられない!

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  12. Q. SMB / EP の相違点は?
    12

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  13. A. 相違点は存在するが、あくまでも
    ⼀般論として理解しておくことが重要
    13

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  14. ⼀般的なSaaSにおける “SMB vs. EP” の違い
    14
    売上
    コスト
    資本
    1社あたりの売上
    営業リードタイム
    解約率
    顧客獲得コスト
    営業⼈件費
    営業体制
    プロダクト開発コスト
    資本効率
    SMB EP


    ⾼ (3-7%)


    Inside Sales/Marketing主体
    低 (要件がシンプル&PoCの時間が短い)
    ⾼ (必要資⾦が少ない)


    低 (0.5-1%)


    Direct Sales主体
    ⾼ (要件が複雑&PoCの時間が⻑い)
    低 (必要資⾦が多い)







    ref. https://medium.com/@masayukiminato/エンタープライズ-vs-smb-saasの⼭の登り⽅とイノベーションのジレンマ-1a9a8cc7081f

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  15. 売上
    コスト
    資本
    IVRyにおける “SMB vs. EP” の違い
    15
    1社あたりの売上
    営業リードタイム
    解約率
    顧客獲得コスト
    営業⼈件費
    営業体制
    プロダクト開発コスト
    資本効率
    SMB EP


    ⾼ → 低


    Inside Sales/Marketing主体
    低 → ⾼
    ⾼ (必要資⾦が少ない)


    低 (0.5-1%)


    Direct Sales主体
    ⾼ (要件が複雑&PoCの時間が⻑い)
    低 (必要資⾦が多い)







    ref. https://medium.com/@masayukiminato/エンタープライズ-vs-smb-saasの⼭の登り⽅とイノベーションのジレンマ-1a9a8cc7081f
    お客様との電話コミュニケーションといった、クライアントの
    企業活動にとって “Must have” な業務を対象としているため
    プロダクト開発において、クライアントの業務フローが完了で
    きるレベルまで品質を⾼めることを強く意識しているため

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  16. 「何をつくる?つくらない?」の判断基準について
    16
    • ⼤前提として、事業性の低いものはつくらない
    • SMBとEPの⼀般的な相違点を理解した上で、事業化達成におけ
    る重要因⼦(例:営業リードタイム、顧客獲得コスト 等)から
    「何をつくる?つくらない?」の判断基準を導出する

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  17. あくまでも一例です
    SMBにおける「何をつくる?つくらない?」の⼀例
    17
    何をつくる? 何をつくらない?
    ● ユーザーフレンドリーなUI
    ○ ユーザーのリテラシーに過度に
    依存せず、直感的で簡単に操作
    できるUI
    ● 短期間でROIを実現する機能
    ○ 迅速な成果創出を求めるため、
    短期間での投資回収(特に定
    量)を実現するための機能
    ● 低コストでの導⼊
    ○ 初期投資を抑えたいため、低コ
    ストを前提に導⼊可能なプロダ
    クト
    SMB
    ● ⾼度なカスタマイズ
    ○ 特定の業務フローや組織構造に
    合わせた⾼度なカスタマイズを
    必要としないことが多い、基本
    機能を重視
    ● 複雑な統合
    ○ 複雑なシステム統合を必要とし
    ないことが多く、統合の容易さ
    を重視

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  18. あくまでも一例です
    EPにおける「何をつくる?つくらない?」の⼀例
    18
    何をつくる? 何をつくらない?
    ● 多機能‧多層的なカスタマイズ
    ○ 独⾃の業務フローや組織構造に
    合わせるための機能やカスタマ
    イズ性
    ● 複雑な統合
    ○ 他のシステムやツールとの複雑
    な統合を実現する機能
    ● ⾼度なセキュリティ
    ○ データの保護やコンプライアン
    ス(法令遵守)の要求に応えら
    れる⾼度なセキュリティ
    EP
    ● 単純な機能
    ○ 単純な機能よりも、独⾃の要件
    を満たす⾼度な機能を重視
    ● 短期的なROIを追求する機能
    ○ ⻑期的な戦略やビジョンを持つ
    ため、短期的な投資回収より
    も、⻑期的な投資回収(定量だ
    けでなく、定性も含め)を重視

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  19. まとめ
    19

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  20. まとめ
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    1 常に市場規模(事業性)に向き合う
    2 事業性の低いものはつくらない
    3 事業化達成の重要因⼦から判断基準を導出する

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