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人工知能のための哲学塾 ニューロフィロソフィ篇 第参夜「河合隼雄と中空構造」

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June 12, 2026

人工知能のための哲学塾 ニューロフィロソフィ篇 第参夜「河合隼雄と中空構造」

人工知能のための哲学塾 第四期 ニューロフィロソフィ編 第三夜(2026/4/17)
https://www.igda.jp/2026/03/18/16474/
の講演資料です。全六夜(第零夜~第五夜)を予定しています。

第零夜は2025年11月21日に開催しました
https://www.igda.jp/2025/11/05/15900/
第壱夜は 2026年1月21日に開催しました
https://www.igda.jp/2025/12/27/16224/
第二夜は 2026年3月2日に開催しました。
https://www.igda.jp/2026/02/12/16342/
第三夜は2026年4月17日に開催しました
https://www.igda.jp/2026/03/18/16474/
第四夜は2026年6月1日に開催しました
https://www.igda.jp/2026/04/30/16616/

第一期~第三期については書籍として発売しています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4802510179/
https://www.amazon.co.jp/dp/4802510802
https://www.amazon.co.jp/dp/480251185X

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June 12, 2026

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  1. 人工知能のための哲学塾 ニューロフィロソフィ篇 第参夜 「河合隼雄と中空構造」 三宅 陽一郎 三宅 陽一郎 @miyayou (三宅ラボ)

    2026.4.17 @渋谷ファブカフェ https://www.facebook.com/youichiro.miyake [email protected] 人工知能のための哲学塾 https://www.facebook.com/groups/1056157734399814/
  2. ニューロフィロソフィ編 全6回の予定 • 0. 唯識とニューラルネットワーク(全体俯瞰) • 1. 無著、世親と唯識のはじまり • 2.

    ノーバート・ウィナーとニューラルネット • 3. 河合隼雄と中空構造 • 4. 西田幾多郎と場の哲学 • 5. 鈴木大拙と禅
  3. 第参夜目次 • 第一章 中空構造へのいざない • 第二章 唯識は中空構造 • 第三章 河合隼雄の中空思想

    • 第四章 意識の波 • 第五章 二重の自我構造 • 第六章 世界との結び
  4. 第参夜目次 • 第一章 中空構造へのいざない • 第二章 唯識は中空構造 • 第三章 河合隼雄の中空思想

    • 第四章 意識の波 • 第五章 二重の自我構造 • 第六章 世界との結び
  5. 知能の世界 環境世界 認識の 形成 記憶 意思の 決定 身体 制御 エフェクター・

    身体 運動の 構成 センサー・ 身体 意思決定 モジュール 意思決定 モジュール 意思決定 モジュール 記憶体 情報処理過程 運動創出過程 身体部分 情報 統合 運動 統合 インフォメーション・フロー
  6. 世界 身体 部分知能 意識 世界に根を張る力 自我 人工知能 人工知性 人工精神 人工生物

    身体と知能の境界面 世界と身体の境界面 知能 物理的インタラクション
  7. 世界 身体 部分知能 意識 世界に根を張る力 自我 人工知能 人工知性 人工精神 人工生物

    身体と知能の境界面 世界と身体の境界面 知能 知能シミュレーション
  8. 世界 身体 部分知能 意識 世界に根を張る力 自我 人工知能 人工知性 人工精神 人工生物

    身体と知能の境界面 世界と身体の境界面 知能 情報 処理
  9. 世界 身体 部分知能 意識 世界に根を張る力 自我 人工知能 人工知性 人工精神 人工生物

    身体と知能の境界面 世界と身体の境界面 知能 力学 運動
  10. 世界 身体 部分知能 意識 世界に根を張る力 自我 人工知能 人工知性 人工精神 人工生物

    身体と知能の境界面 世界と身体の境界面 知能 力学 運動 情報 処理
  11. 世界 身体 部分知能 意識 世界に根を張る力 自我 人工知能 人工知性 人工精神 人工生物

    身体と知能の境界面 世界と身体の境界面 知能 力学 運動 情報 処理 身体は内部は情報処理 外からは物理インタラクション この二つが相争う場
  12. 世界 身体 部分知能 意識 世界に根を張る力 自我 人工知能 人工知性 人工精神 人工生物

    身体と知能の境界面 世界と身体の境界面 知能 力学 運動 情報 処理 身体の中の情報処理 身体の物理シミュレーション 環境の中の身体の物理インタラクション この二つが相争う場
  13. 唯識論 世界は識から成り立つとする理論。 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識)

    末那識 感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心 言葉なしで対象を直接 に把握する。それぞれ 固有の対象を持つ。 五識と共に働いて感覚を 鮮明にする。五識の後に 言葉を用いて対象を概念的 に把握する 常に阿頼耶識を対象として 「我」と執する。 眼識ないし末那識を生じる。 身体を生じて生理的に維持している。 自然をつくり出し、それを維持し続けている。 一切を生じる種子を有する。 (横山紘一 「唯識の思想」、講談社学術文庫、P.60 ) 阿頼耶識から生まれた ものが、人間にさまざま なものを見せる。 =煩悩
  14. Umvelt 効果器 受容器(刺激→興奮(記号)) 客体 活動神経網 知覚神経網 前野佳彦訳・ユクスキュル「動物の環境と内的世界」 (みすず書房) 知覚世界 活動世界

    知覚微表担体 対象化された機構 活動担体 内的世界 興奮(記号) 興奮 興奮 運動形態 =特定の筋肉を動かす 中枢神経網 対世界
  15. カタツムリの環世界を研究する実験 ①かたつむりをゴムボールに乗せる。 ②カタツムリの前に棒を出し入れする。 ③棒の出し入れの頻度を変化させる。 実験 結果 一秒間に1~3回の出し入れの頻度では、 カタツムリは棒を渡ろうとしない。 4回以上だと棒を渡ろうとする。 結論

    カタツムリにとって、秒間4回以上の棒は、 棒が止まって見える。 =カタツムリの環世界の更新頻度は、 4回以下。(人間は18回/秒程度) ユクスキュル/クリサート、 「生物から見た世界」 (岩波文庫)
  16. ニワトリの環世界を研究する実験 雛の足をくくって、親鳥が怒るかを見る。 (上)雛の声が聞こえないように透明ドームをする。 (下)見えないように。ついたてだけ 実験 結果 (上) 親鳥は無視。 (下) 見えないのに助けに行こうとする。

    結論 ニワトリにとって、雛の姿は重要ではない。 その声によって認識しているのが、 ニワトリの環世界。 (見えていないわけではない) ユクスキュル/クリサート、 「生物から見た世界」 (岩波文庫)
  17. 事事無碍(華厳哲学) A K B C D E F G H

    I J (井筒俊彦全集九巻「事事無碍・理理無碍」、P.47)
  18. 唯識論 世界は識から成り立つとする理論。 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識)

    末那識 感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心 言葉なしで対象を直接 に把握する。それぞれ 固有の対象を持つ。 五識と共に働いて感覚を 鮮明にする。五識の後に 言葉を用いて対象を概念的 に把握する 常に阿頼耶識を対象として 「我」と執する。 眼識ないし末那識を生じる。 身体を生じて生理的に維持している。 自然をつくり出し、それを維持し続けている。 一切を生じる種子を有する。 (横山紘一 「唯識の思想」、講談社学術文庫、P.60 )
  19. 認識世界の形成 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 末那識 さまざまな層

    社会による分節化 知能による分節化 生態による分節化 存在の混沌 中 空 を 流 れ る 流 れ
  20. 認識世界の形成 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 末那識 さまざまな層

    社会による分節化 知能による分節化 生態による分節化 存在の混沌 力 動
  21. 認識世界の形成 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 末那識 さまざまな層

    社会による分節化 知能による分節化 生態による分節化 存在の混沌 中 空 を 流 れ る 流 れ
  22. レイヤー 層 識 出力 活動 センサー 入力 垂直構造=記号化 ディープニューラルネットワーク 記号主義的フレーム

    (シンボリズム=ロゴス的) 中空構造 水平構造 ニューラルネットワークフレーム (コネクショニズム=レンマ的)
  23. 認識世界の形成 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 末那識 さまざまな層

    社会による分節化 知能による分節化 生態による分節化 存在の混沌 中 空 を 流 れ る 流 れ 世界を一つの混沌として 捉えている 世界を分割して 要素を組み立てて 捉えている
  24. 認識世界の形成 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 末那識 さまざまな層

    社会による分節化 知能による分節化 生態による分節化 存在の混沌 中 空 を 流 れ る 流 れ
  25. S (身体) O (対象) 作用: f O’ 認識: p S’

    (主体) 作用: f’ 認識: p’ O’’ S’’ (主体) 作用: f’’ 認識: p’’ 階層が上がる R R R 自己の階層的序列 対象の認識の階層的状列 動く向き 車に乗る場所 階層が上がる R A O D C B B’ C’ D’ する記憶 豊かなイマージュ
  26. 唯識論 世界は識から成り立つとする理論。 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識)

    末那識 感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心 言葉なしで対象を直接 に把握する。それぞれ 固有の対象を持つ。 五識と共に働いて感覚を 鮮明にする。五識の後に 言葉を用いて対象を概念的 に把握する 常に阿頼耶識を対象として 「我」と執する。 眼識ないし末那識を生じる。 身体を生じて生理的に維持している。 自然をつくり出し、それを維持し続けている。 一切を生じる種子を有する。 (横山紘一 「唯識の思想」、講談社学術文庫、P.60 )
  27. 機能環 効果器 受容器(刺激→興奮(記号)) 客体 活動神経網 知覚神経網 前野佳彦訳・ユクスキュル「動物の環境と内的世界」 (みすず書房) 知覚世界 活動世界

    知覚微表担体 対象化された機構 活動担体 内的世界 興奮(記号) 興奮 興奮 運動形態 =特定の筋肉を動かす 中枢神経網
  28. Physical Informat ion Abstract Informat ion More Abstract Informat ion

    Abstraction Time Decision-Making Decision-Making Decision-Making Multi-Layered Blackboard Abstraction Abstraction Reduction Reduction Reduction World World Dynamics Artificial Intelligence Object Object image on the lowest layer (Umwelt) Object image on the second layer Object image on the third layer Decision-Making Object image on the top layer
  29. レイヤー 層 識 出力 入力 垂直構造 ディープニューラルネットワーク 記号主義的フレーム 力動 我々は世界を消化して生きている

    情報 情報 人間の中だけを見れば情報体として解釈できないことはないが、 環境全体の中の知能を考えれば物理的存在
  30. 第参夜目次 • 第一章 中空構造へのいざない • 第二章 唯識は中空構造 • 第三章 河合隼雄の中空思想

    • 第四章 意識の波 • 第五章 二重の自我構造 • 第六章 世界との結び
  31. レイヤー 層 識 出力 入力 垂直構造 ディープニューラルネットワーク 記号主義的フレーム 力動 我々は世界を消化して生きている

    情報 情報 人間の中だけを見れば情報体として解釈できないことはないが、 環境全体の中の知能を考えれば物理的存在
  32. 経験(体験・ 身体感覚) 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識)

    末那識 感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心
  33. 元々一つであったも のが分裂(唯識) 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識)

    末那識 感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心 問い:唯識システムの形成の起源・生成過程を 問うことは可能か?
  34. 世界の運動 阿頼耶識 世界への 根の張り方 =ニューラル ネット エネルギーは 構造となる =ニューラルネットの形成 (構造化)

    (唯識で言う「種子」) エネルギーを貯め込むことで ニューラルネットが構造化する =ニューラルネットが変化する (散逸構造) =さらに質の変化 我の形成 末那識
  35. 我の形成 世界の運動 阿頼耶識 世界への 根の張り方 =ニューラル ネット =認識の形成論 世界からのエネルギー の流入とニューラル

    ネットの揺らぎの関係 =揺動散逸定理 エネルギーを貯め込むことで 構造化する(散逸構造) 末那識(自我)
  36. 阿頼耶識 種子 法 触 味 我 香 声 色 意

    識 身 識 舌 識 鼻 識 耳 識 眼 識 末那識 舌 根 鼻 根 耳 根 眼 根 身 根 意 根 有根身(肉体)と器世間(自然界) 外境 内識 外境 この図と類似している 横山紘一 (著) 唯識思想入門 (レグルス文庫 66) 1976/10/5 第二章、P.111
  37. 阿頼耶識 種子 法 触 味 我 香 声 色 意

    識 身 識 舌 識 鼻 識 耳 識 眼 識 末那識 舌 根 鼻 根 耳 根 眼 根 身 根 意 根 有根身(肉体)と器世間(自然界)
  38. サイバネティクスと唯識 • サイバネティクス … 機械がフィードバックなどによって自律 的に運動を持続すること • 唯識 … 世界からの流入する刺激・情報から自らの世界を生成

    すること • サイバネティクスと唯識は同じことを言っている • 課題:何がどう自律型システムとしてあるべきなんだろう
  39. 経験(体験・ 身体感覚) 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識)

    末那識 感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心
  40. 第参夜目次 • 第一章 中空構造へのいざない • 第二章 唯識は中空構造 • 第三章 河合隼雄の中空思想

    • 第四章 意識の波 • 第五章 二重の自我構造 • 第六章 世界との結び
  41. 内蔵 知能器官 世界との接触 身体は胃・腸などの中空構造に よって世界と交わる 精神もまた知能の中空構造によって 世界と交わる 再構成(再生) 対象 身体の素材を消化器官を通じて

    吸収する 人間の知能は世界を再構成する 吸収の仕方 あるいは呼吸を通じて吸収する 世界を再構成する素材を 知能の中空構造を通じて獲得する フィーリング 身体を感じる 精神を感じる 現実 身体的現実 精神的現実 維持対象 身体を維持したい(ホメオスタシス) 世界を維持したい
  42. 日本神話の論理は統合の論理ではなく、均衡の論理である。・・・それは、権威あるもの、権力を もつものによる統合のモデルではなく、力もはたらきももたない中心が相対立する力を適当に均 衡せしめているモデルを提供するものである。 中心が空であることは、善悪、正邪の判断を相 対化する。統合を行うためには、統合に必要な原理や力を必要とし、絶対化された中心は、相容 れぬものを周辺部に追いやってしまうのである。空を中心とするとき、統合するものを決定すべき、 決定的な戦いを避けることができる。それは対立するものの共存を許すモデルである。 中心が 空であることは、一面極めて不安であり、何かを中心におきたくなるのも人間の心理傾向である とも言える。そこで、筆者が日本神話の(従って日本人の心の)構造として心に描くものは、中空

    の球の表面に、互いに適切な関係をもちつつバランスをとって配置されている神々の姿である。 ただ、人間がこの中空の球状マンダラをそのまま把握し、意識化することは極めて困難であり、 それはしばしば、二次元平面に投影された円として意識される。つまり、それは投影される平面 に応じて何らかの中心をもつことになる。しかし、その中心は絶対的ではなく投影面が変れば(状 況が変れば)、中心も変るのである。このようなモデルを考えにくい人は、中心が空であるために、 そこへはしばしば何ものかの侵入を許すが、結局は時と共に空に戻り、また他のものの侵入を許 す構造である、と考えて貰うとよい。 『中空構造日本の深層 増補新版 (中公文庫)』河合隼雄著 中空構造日本の深層
  43. 「メタファーは対立物を合一させ、周辺部のものを中心部へと結びつけ、思考の中に感情 を盛りこむはたらきをもつ。たとえば、魂を風というメタファーによって語ろうとするとき、風 ということによってのみ伝え得るもの、対象としての風のみでなく、それを肌に感じ、それに よって動く草の波立ちを見て自分の心の中に立ち動くもの、それらすべてを包むものとして、 風はメタファーであり得る。それは日常経験としての風を超え、言語化し難い心の動きをそ こにもたらすのである。 人間がこの世に真に「生きる」ためには、個々人にふさわしいメタ ファーの発見と、それの解読を必要とする。ところが実状は、既に述べたような現代の管 理的な社会機構によって、メタファーは全体の構成からだんだんと排除されつつある。そ れが現在生き残っているのは、むしろ文化の周辺部に存在する、マンガ、

    SF、コマーシャ ルなどの世界ではなかろうか。それは古文書のように、巧みに断片化され新しい表装がほ どこされ、相応の商品価値をもって売り出されている。そこには可能性と潜在するエネル ギーが感じられるが、これらの断片から統合された図柄を描き出すことは、なかなか困難 なことであろう。 —『中空構造日本の深層 増補新版 (中公文庫)』河合隼雄著 中空構造日本の深層
  44. 世 界 か ら の 波 最外層において言葉が運動する(うごめく) 阿頼耶識 末那識 言葉のネットワーク

    世界の形を反映する (世界の果てのライン) 意識 言葉 言葉 言葉 言葉 言葉 言葉
  45. 世 界 か ら の 波 行為のループ 阿頼耶識 末那識 言葉のネットワーク

    世界の形を反映する (世界の果てのライン) 意識 言葉 言葉 言葉 言葉 言葉 言葉
  46. 機能環 効果器 受容器(刺激→興奮(記号)) 客体 活動神経網 知覚神経網 前野佳彦訳・ユクスキュル「動物の環境と内的世界」 (みすず書房) 知覚世界 活動世界

    知覚微表担体 対象化された機構 活動担体 内的世界 興奮(記号) 興奮 興奮 運動形態 =特定の筋肉を動かす 中枢神経網
  47. 第参夜目次 • 第一章 中空構造へのいざない • 第二章 唯識は中空構造 • 第三章 河合隼雄の中空思想

    • 第四章 意識の波 • 第五章 二重の自我構造 • 第六章 世界との結び
  48. 事事無碍(華厳哲学) • ただ一つのものの存在にも、全宇宙が参与する。存在世界は、こ のように一瞬一瞬に新しく現成していく。「一一微塵中、見一切法 界」(空中に舞うひとつ一つの極微の塵のなかに、存在世界の全体 を見る)と『華厳経』に言われています。あらゆるものの生命が互い に融通しつつ脈動する壮麗な、あの華厳的世界像が、ここに拓け るのです。路傍に一輪の花開く時、天下は春爛漫。「華開世界起の 時節、すなわち春到なり」(『正法眼蔵』「梅華」)という道元の言葉 が憶い出されます。

    • ある一物の現起は、すなわち、一切万法の現起。ある特定のもの が、それだけで個的に現起するということは、絶対にあり得ない。 常にすべてのものが、同時に、全体的に現起するのです。事物の このような存在実相を、華厳哲学では「縁起」といいます。「縁起」は 「性起」とならんで華厳哲学の中枢概念です。 (井筒俊彦全集九巻「事事無碍・理理無碍」、P.47)
  49. 環境世界 認識の 形成 記憶 意思の 決定 身体 制御 エフェクター・身体 運動の

    構成 センサー・身体 意思決定 モジュール 意思決定 モジュール 意思決定 モジュール 記憶体 情報処理過程 運動創出過程 身体部分 情報 統合 運動 統合 「構成的自己=知能」 の形成(創造) 「存在的自己・認識・記憶」 の形成(創造) 一なる全 (すべての源泉) 自分を時間と世界 に投げ出す 考えるというよりは、 自分自身が世界と一緒に 作られる
  50. 意識を作る=自身を語る St=k-1 St=k St=k+1 ロゴス t=k-2 ロゴス t=k-1 ロゴス t=k

    意識を作る=自らを「語る、表 現する、表明する、表現する」 ことが必要である 亀裂 亀裂 亀裂 語る 語る
  51. St=k-1 St=k St=k+1 ロゴス t=k-2 ロゴス t=k-1 ロゴス t=k 逸脱(差異化,差延)

    統合(引き戻し) 語る 語る 差延によって作り出された差異はもう一度、統合される。 しかし、新しい差延が生まれる。 知能は差延、差異、統合、反復のシステムである。
  52. 唯識論 世界は識から成り立つとする理論。 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識)

    末那識 感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心 言葉なしで対象を直接 に把握する。それぞれ 固有の対象を持つ。 五識と共に働いて感覚を 鮮明にする。五識の後に 言葉を用いて対象を概念的 に把握する 常に阿頼耶識を対象として 「我」と執する。 眼識ないし末那識を生じる。 身体を生じて生理的に維持している。 自然をつくり出し、それを維持し続けている。 一切を生じる種子を有する。 (横山紘一 「唯識の思想」、講談社学術文庫、P.60 ) 阿頼耶識から生まれた ものが、人間にさまざま なものを見せる。 =煩悩
  53. 意識を作る=自身を語る St=k-1 St=k St=k+1 ロゴス t=k-2 ロゴス t=k-1 ロゴス t=k

    知能は差延、差異、統合、反復の システムである。 逸脱(差異化,差延) 統合(引き戻し) 語る 語る
  54. 世 界 か ら の 波 最外層において言葉が運動する(うごめく) 阿頼耶識 末那識 言葉のネットワーク

    世界の形を反映する (世界の果てのライン) 意識 言葉 言葉 言葉 言葉 言葉 言葉
  55. 第参夜目次 • 第一章 中空構造へのいざない • 第二章 唯識は中空構造 • 第三章 河合隼雄の中空思想

    • 第四章 意識の波 • 第五章 二重の自我構造 • 第六章 世界との結び
  56. 唯識論 世界は識から成り立つとする理論。 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識)

    末那識 感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心 言葉なしで対象を直接 に把握する。それぞれ 固有の対象を持つ。 五識と共に働いて感覚を 鮮明にする。五識の後に 言葉を用いて対象を概念的 に把握する 常に阿頼耶識を対象として 「我」と執する。 眼識ないし末那識を生じる。 身体を生じて生理的に維持している。 自然をつくり出し、それを維持し続けている。 一切を生じる種子を有する。 (横山紘一 「唯識の思想」、講談社学術文庫、P.60 ) 阿頼耶識から生まれた ものが、人間にさまざま なものを見せる。 =煩悩
  57. 唯識論 眼識 耳識 鼻識 舌識 身識 意識 阿頼耶識 (一切種子識) 末那識

    感覚 (五識) 思考 自我執着心 根本心 表層心 深層心
  58. 世 界 か ら の 波 最外層において言葉が運動する(うごめく) 阿頼耶識 末那識 言葉のネットワーク

    世界の形を反映する (世界の果てのライン) 意識 言葉 言葉 言葉 言葉 言葉 言葉
  59. 第参夜目次 • 第一章 中空構造へのいざない • 第二章 唯識は中空構造 • 第三章 河合隼雄の中空思想

    • 第四章 意識の波 • 第五章 二重の自我構造 • 第六章 世界との結び
  60. Umvelt 効果器 受容器(刺激→興奮(記号)) 客体 活動神経網 知覚神経網 前野佳彦訳・ユクスキュル「動物の環境と内的世界」 (みすず書房) 知覚世界 活動世界

    知覚微表担体 対象化された機構 活動担体 内的世界 興奮(記号) 興奮 興奮 運動形態 =特定の筋肉を動かす 中枢神経網 対世界
  61. カタツムリの環世界を研究する実験 ①かたつむりをゴムボールに乗せる。 ②カタツムリの前に棒を出し入れする。 ③棒の出し入れの頻度を変化させる。 実験 結果 一秒間に1~3回の出し入れの頻度では、 カタツムリは棒を渡ろうとしない。 4回以上だと棒を渡ろうとする。 結論

    カタツムリにとって、秒間4回以上の棒は、 棒が止まって見える。 =カタツムリの環世界の更新頻度は、 4回以下。(人間は18回/秒程度) ユクスキュル/クリサート、 「生物から見た世界」 (岩波文庫)
  62. ニワトリの環世界を研究する実験 雛の足をくくって、親鳥が怒るかを見る。 (上)雛の声が聞こえないように透明ドームをする。 (下)見えないように。ついたてだけ 実験 結果 (上) 親鳥は無視。 (下) 見えないのに助けに行こうとする。

    結論 ニワトリにとって、雛の姿は重要ではない。 その声によって認識しているのが、 ニワトリの環世界。 (見えていないわけではない) ユクスキュル/クリサート、 「生物から見た世界」 (岩波文庫)
  63. 事事無碍(華厳哲学) A K B C D E F G H

    I J (井筒俊彦全集九巻「事事無碍・理理無碍」、P.47)
  64. 環境の呪縛 環境からの自律 環境に完全に 埋め込まれている 環境からある程度自由な行動を持つ (遊ぶ) 環境から自由 実存的 存在的 差異化

    コア化 (根を持たせる) 言葉 知 能 の 生 成 世界と溶け合いたい =世界との一体感 世界から離れて恒常的 な存在でいたい
  65. 環境世界 認識の 形成 記憶 意思の 決定 身体 制御 エフェクター・身体 運動の

    構成 センサー・身体 意思決定 モジュール 意思決定 モジュール 意思決定 モジュール 記憶体 情報処理過程 運動創出過程 身体部分 情報 統合 運動 統合 「構成的自己=知能」 の形成(創造) 「存在的自己・認識・記憶」 の形成(創造) 一なる全 (すべての源泉) 受け渡し 超時間的 自分を時間と世界 に投げ出す
  66. 知能の世界 環境世界 認識の 形成 記憶 意思の 決定 身体 制御 エフェクター・

    身体 運動の 構成 センサー・ 身体 意思決定 モジュール 意思決定 モジュール 意思決定 モジュール 記憶体 情報処理過程 運動創出過程 身体部分 情報 統合 運動 統合 インフォメーション・フロー
  67. 夏目漱石 • 知 ものごとの関係を明らかにすること • 情 関係を味わうこと • 意 関係を改造すること

    岡潔「わからないものに注目しているとき既に情的にはわかっている. 情的にわかっているものを知的にわかることが発見である」 『数学する人生』(2022)
  68. 人工知能のための哲学塾 ニューロフィロソフィ篇 第参夜 「河合隼雄と中空構造」 三宅 陽一郎 三宅 陽一郎 @miyayou (三宅ラボ)

    2026.4.17 @渋谷ファブカフェ https://www.facebook.com/youichiro.miyake [email protected] 人工知能のための哲学塾 https://www.facebook.com/groups/1056157734399814/