Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
環境変数について / Introduction to Environment Variables
Search
Takuya Mukohira
June 19, 2018
Programming
0
420
環境変数について / Introduction to Environment Variables
苫小牧高専 情報処理同好会 JoshoLTの発表資料
Takuya Mukohira
June 19, 2018
Tweet
Share
More Decks by Takuya Mukohira
See All by Takuya Mukohira
Podcasting Guide 2024
mktakuya
3
1.5k
『インタプリタの作り方』の紹介 / Let's enjoy crafting interpreters
mktakuya
1
1.2k
マネジメントとコミュニケーションとプロトコルと / kichijojipm-34
mktakuya
1
950
自分の道具を自作してつくる喜びを体感しよう、Railsで。 〜4年続いたPodcastを実例に〜 / Kaigi on Rails 2023
mktakuya
1
2.5k
Podcast配信システムを自作したら捗った話 / kichijojipm-28
mktakuya
0
2.8k
趣味と趣味の掛け算で技術を学んでいく話 / 2020-11-27
mktakuya
0
360
ゆるふわなPodcastのすすめ / kichijojipm-22
mktakuya
0
1.4k
コーチLT / Rails Girls Tokyo 12th
mktakuya
1
1.1k
プログラミングと一人暮らし 〜Nature Remoで遊ぶ編〜 / prolt-2019
mktakuya
1
350
Other Decks in Programming
See All in Programming
Laravel Boost 超入門
fire_arlo
3
210
AWS発のAIエディタKiroを使ってみた
iriikeita
1
180
テストカバレッジ100%を10年続けて得られた学びと品質
mottyzzz
2
590
Azure SRE Agentで運用は楽になるのか?
kkamegawa
0
2.2k
機能追加とリーダー業務の類似性
rinchoku
2
1.3k
Navigating Dependency Injection with Metro
zacsweers
3
260
Android端末で実現するオンデバイスLLM 2025
masayukisuda
1
150
HTMLの品質ってなんだっけ? “HTMLクライテリア”の設計と実践
unachang113
4
2.8k
もうちょっといいRubyプロファイラを作りたい (2025)
osyoyu
1
430
How Android Uses Data Structures Behind The Scenes
l2hyunwoo
0
440
アプリの "かわいい" を支えるアニメーションツールRiveについて
uetyo
0
260
CloudflareのChat Agent Starter Kitで簡単!AIチャットボット構築
syumai
2
480
Featured
See All Featured
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
PRO
656
61k
The Art of Delivering Value - GDevCon NA Keynote
reverentgeek
15
1.6k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
29
1.9k
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
251
13k
Fireside Chat
paigeccino
39
3.6k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
74
5k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
50k
Navigating Team Friction
lara
189
15k
Connecting the Dots Between Site Speed, User Experience & Your Business [WebExpo 2025]
tammyeverts
8
520
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
70
11k
RailsConf 2023
tenderlove
30
1.2k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
9
810
Transcript
環境変数について 2018/06/19 情処LT(6月) ઐ߈Պ ฏNLUBLVZB
向平卓矢 / Takuya Mukohira • @mktakuya • 情報工学科出身 専攻科2年 •
高専プロコン2018 課題部門
環境変数について
環境変数とは • OSが提供するデータ共有機能。 プロセスを越えてグローバル変数的な使い方ができる。 • システムにより定義されるものと ユーザが定義するものがある。 • シェルで echo
$OSTYPE すると "linux-gnu" とか "darwin" とか出る。 • その他の有名ドコロは $PATH とか $EDITOR とか $HTTP_PROXY とか。
環境変数とは • 環境変数は自分で定義することもできる • export VAR="hogehoge" とか • シェルの設定ファイルに書くとか $HOME/.bashrc
とか $HOME/.tcshrc とか $HOME/.profile とか • 定義方法はシェルによって異なる bash: export VAR='hogehoge' # だいたいこっちでOK tcsh: setenv VAR 'hogehoge' # jocalc
自作のプログラムから利用する • 環境変数は自分のプログラムから利用することが出来る。 • 【C言語】 getenv("VAR"); // stdlib.h必要 【Ruby】 ENV['VAR']
【Python】 os.environ['VAR'] # osモジュールのimport必要
環境変数の使いドコロ • 自作のプログラムの設定情報を格納するのにも利用できる • ユーザ名やパスワード、トークンなど外部サービスの 認証情報や、データベースの接続先などを格納し、 コード上から利用するためにも使う。 • その他、コードとは分離すべき設定を格納する。
None
認証情報を 環境変数に格納する
例えばTwitter Bot • Twitter APIと連携して動くプログラム • ユーザのフォローやツイートには認証が必要 • ユーザごとに異なる認証情報
MinimalなTwitter Bot
MinimalなTwitter Bot ˢೝূใΛϋʔυίʔσΟϯά ɹɹɹɹɹɹʢϕλॻ͖ʣ͍ͯ͠Δ ˞্هτʔΫϯྨదͳͭͰ͢
認証情報のハードコーディングが良く ない理由 • 情報漏えいの危険性 • 完成したTwitter botをGitHubで公開! → 認証情報の漏えい、アカウント乗っ取り •
ソースコードを他人に渡したい時どうする……? • 実装(コード)と設定(認証情報)が密に結合している • 手元のPCではテスト用アカウントを、本番環境では本番用 のアカウントを使う、といった事をしたい時どうする……?
ॳ৺ऀ͕"84Ͱϛεͬͯෆਖ਼ར༻͞Εͯ ٻɺٽ͖ͦ͏ʹͳ͓ͬͨɻ IUUQTRJJUBDPNNPDIJ[VLJLPUBSPJUFNTBF⒎BFC 悲しい実例 • ハッカソンでAWSを使った アプリを開発 • AWSの認証情報を GitHubに公開してしまう
• アクセスキーを抜かれて 不正利用され、$6,000請求 (日本円で66万円くらい?) • AWSの中の人の慈悲で 払わなくて済む
認証情報を環境変数に格納する ˢγΣϧͷઃఆϑΝΠϧʹهʢ͜ͷϑΝΠϧެ։͠ͳ͍ʣ ˢڥม͔ΒೝূใΛऔಘʢίʔυެ։ͯ͠େৎʣ
開発用・本番用で認証情報を分ける • 開発中→テスト用の鍵アカウント 本番環境→本アカウント をコードの変更無しで実現できる
The Twelve Factor App • プログラミング言語やフレームワークに依存しない、 いい感じのSaaSを作るための12の方法論。 • Herokuの人が提唱。 IUUQTGBDUPSOFUKB
The Twelve Factor App • Ⅲ.設定 • Twelve Factor Appは設定を環境変数に格納し、
設定をコードから厳密に分離する。 • 設定とは ・データベースサーバやキャッシュサーバ等への接続情報 ・外部サービスの認証情報 ・その他、デプロイごとの値 • 判断基準:コードベースを今すぐオープンソースにできるか
複数の環境をひとつのコードベースで • ひとつのコードベースで複数のデプロイを実現可能 • 本番とステージングでDBやメールアカウントを分けたり、 ステージングは無料プラン、本番では有料プランを使う等
None
プロジェクトごとに 環境変数を分ける
プロジェクトごとに環境変数を分ける • プロジェクトごとに環境変数を分けたい事がある。 • 例えば…… プロジェクトA: TwitterアカウントA用の認証情報 プロジェクトB: TwitterアカウントB用の認証情報 •
シェルの設定ファイルに書くと、 全プロジェクト共通で環境変数が設定されてしまう。
direnvの導入 • https://github.com/direnv/direnv An environment switcher for the shell. •
ディレクトリごとに環境変数を切替えられる。 • ディレクトリAに移動すると プロジェクトA用の環境変数が設定され、 ディレクトリBに移動すると プロジェクトB用の環境変数が設定される。 • macOSやLinuxの各ディストリ、各種BSDに対応。
direnvの導入 • インストールや設定、詳しい使い方は公式のREADME参照 • ディレクトリ移動すると環境変数がswitchされるデモ
None
まとめ • 環境変数というモノがある。 • 認証情報やコードから分離すべき設定を 環境変数に格納してコード上から参照できる。 • direnvを使うとディレクトリごとに 環境変数を切り替えられる。