Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
『インタプリタの作り方』の紹介 / Let's enjoy crafting interpre...
Search
Takuya Mukohira
June 01, 2024
Technology
1
1.2k
『インタプリタの作り方』の紹介 / Let's enjoy crafting interpreters
Takuya Mukohira
June 01, 2024
Tweet
Share
More Decks by Takuya Mukohira
See All by Takuya Mukohira
Podcasting Guide 2024
mktakuya
3
1.4k
マネジメントとコミュニケーションとプロトコルと / kichijojipm-34
mktakuya
1
930
自分の道具を自作してつくる喜びを体感しよう、Railsで。 〜4年続いたPodcastを実例に〜 / Kaigi on Rails 2023
mktakuya
1
2.4k
Podcast配信システムを自作したら捗った話 / kichijojipm-28
mktakuya
0
2.8k
趣味と趣味の掛け算で技術を学んでいく話 / 2020-11-27
mktakuya
0
360
ゆるふわなPodcastのすすめ / kichijojipm-22
mktakuya
0
1.4k
コーチLT / Rails Girls Tokyo 12th
mktakuya
1
1.1k
プログラミングと一人暮らし 〜Nature Remoで遊ぶ編〜 / prolt-2019
mktakuya
1
350
HMCC2019 Emoji SANPO
mktakuya
0
3.3k
Other Decks in Technology
See All in Technology
データエンジニアがクラシルでやりたいことの現在地
gappy50
3
770
TypeScript 上達の道
ysknsid25
23
4.9k
オブザーバビリティプラットフォーム開発におけるオブザーバビリティとの向き合い / Hatena Engineer Seminar #34 オブザーバビリティの実現と運用編
arthur1
0
160
完璧を目指さない小さく始める信頼性向上
kakehashi
PRO
0
120
LLMでAI-OCR、実際どうなの? / llm_ai_ocr_layerx_bet_ai_day_lt
sbrf248
0
360
Kiro Hookを Terraformで検証
ao_inoue
0
140
Perlアプリケーションで トレースを実装するまでの 工夫と苦労話
masayoshi
0
190
KCD Lima: eBee in Peru!
lizrice
0
110
Kiroから考える AIコーディングツールの潮流
s4yuba
2
530
P2P ではじめる WebRTC のつまづきどころ
tnoho
1
280
【CEDEC2025】ブランド力アップのためのコンテンツマーケティング~ゲーム会社における情報資産の活かし方~
cygames
PRO
0
150
MCPに潜むセキュリティリスクを考えてみる
milix_m
1
920
Featured
See All Featured
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
34
3.1k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
246
12k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
21
3.4k
Bash Introduction
62gerente
613
210k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
37
3.4k
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
194
16k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
331
22k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
50k
Bootstrapping a Software Product
garrettdimon
PRO
307
110k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
31
1.3k
Fashionably flexible responsive web design (full day workshop)
malarkey
407
66k
Balancing Empowerment & Direction
lara
1
510
Transcript
Let's enjoy crafting interpreters! 〜『インタプリタの作り方』の紹介〜 2024年05月24日(金) SmartHR LT大会 mktakuya /
Takuya Mukohira SmartHR プロダクトエンジニア
5月入社のmktakuyaです
前職を退職後
無職期間1.5ヶ月
やったこと
None
None
(技術的に)やったこと
https://book.impress.co.jp/books/1122101087
『インタプリタの作り方』 著: Robert Nystrom / 訳: 吉川邦夫 出版: インプレス /
2023年9月 ・インタプリタ自作 をやっていく本 ・Loxという著者オリジナル言語 ・手書きパーサ派 (lexerも自作) ・Java / C言語を用いて、 2つのインタプリタを つくる
出典: インタプリタの作り方( Robert Nystrom, 2023: p.14)
2つのインタプリタ
第1のインタプリタ: jlox
・jlox: JavaによるLoxのインタプリタ ・ツリーウォーク型のインタプリタ ・ASTを再帰関数でたどる (まさにツリーをウォーク する!) ・おそい
第2のインタプリタ: clox
・clox: C言語によるLoxのインタプリタ ・バイトコード式の仮想マシン ・Loxのコードをコンパイル し、 バイトコードを生成 →VMで実行する ・はやい
???
ツリーウォーク型インタプリタ: jlox → 1.8以前のCRuby と同じ バイトコード式の仮想マシン: clox → 1.9(YARV)以降のCRubyと同じ
つまり……
ツリーウォーク型インタプリタ: jlox → Matzになれる!!! バイトコード式の仮想マシン: clox → ko1さんになれる!!!
と言っても 過言ではない!!!(過言)
None
所感
・単に、いちプログラマとしての幅が広がった ・言語処理系の知識がざっくり身についた → 用語としては知っていた各解析やバイトコード、 スタックマシン型VMなどをつくることを通して理解。 ・これまで触れなかった言語に触れたいと思うようになった → 言語の設計についてのコラムで、
他の言語を例に出したり、設計アイデアを拝借したり。 LuaやSmalltalk、そしてLISPを触ってみたくなった。
・RubyKaigiの議論を理解 するのに役立った ・パーサ系トーク →「手書きパーサ」「パーサジェネレータ」の比較。 本で手書きパーサを書いたおかげで、 それぞれのメリデメなどをなんとなく理解できる。 ・VM系トーク → LoxのバイトコードはYARVとは違うが基本は一緒。 スタックマシンという意味では一緒なので爆わかり。
・一方で…… ・Rebuild EP153 rui314さん回の話を思い出す。 → ruiさんがCコンパイラをスクラッチで書いた話。 「自作言語を作るのも楽しいけど、既存言語もいい。 既存の言語でセルフホスティングも目指す となると
全部やる(手抜き NG)ので勉強に なる。」(要約) ・これは実際そうだなーと思った。 → 書籍でも自分でも、簡略化のために省いたもの多し。 https://rebuild.fm/153/#t=01:01:45
None
おわりに
・無職期間をやる前に、 → 「普段は絶対やらないようなことやろう」 と決めた。 Webアプリやツール開発は仕事終わりに勝手にやるので。 ・せっかくならCSっぽいことや低レイヤっぽいこと やろう! →
“プログラミング”にちゃんと向き合いたいし、 言語でも作るか、で『インタプリタの作り方』に出会う。
・インタプリタの作り方は、 たぶんSmartHRでの仕事にはあんまり役に立たない…… ・けど、 RubyKaigiでRubyをつくる人たちを見てシビれたように ・『インタプリタの作り方』を読んで Matzやko1さんに近づいたつもりになってみるのもアリ!?
Let's enjoy crafting interpreters!