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Scrum Fest Niigata 2023 QAはチームの外から支援するのか?中から支援するのか?

Scrum Fest Niigata 2023 QAはチームの外から支援するのか?中から支援するのか?

Scrum Fest Niigata 2023 での登壇資料になります。
https://confengine.com/conferences/scrum-fest-niigata-2023/proposal/18278/qa

Sammy(MoritaMasami)

May 20, 2023
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Transcript

  1. 本日の流れ ❖ はじめに(約5分) ➢ QA組織立ち上げ2年目の概要 ➢ QA活動の4本柱 ➢ QA組織体制 ❖

    スクラムチーム内/外からの支援のメリット・デメリットと事例紹介(約30分) ➢ 私が感じたそれぞれの支援のメリット・デメリット ➢ 内からの支援 成功例 ➢ 外からの支援 成功例 ➢ 外からの支援 失敗例 ❖ まとめ(約5分)
  2. QA組織立ち上げ2年目の概要 ❖ 1年目 ➢ 採用活動 ➢ ロードマップ作り ➢ 照準を定めたQA活動 ❖

    2年目 ➢ 開発サポートの拡充 ➢ E2E自動テストの導入、運用 ➢ 不具合分析による品質の可視化 ➢ 勉強会を通した品質文化醸成 参考:QA組織立ち上げ奮闘記〜入社 2年目でできたこと〜 https://note.com/morita_masami/n/n0c033a543098 参考:QA組織立ち上げ奮闘記〜入社 1年でできたこと〜 https://note.com/morita_masami/n/ncb440f2b5b29
  3. QA活動の4本柱 柔 軟 な 開 発 サ ポ | ト

    自 動 テ ス ト の 推 進 と 整 備 品 質 文 化 の 認 知 ・ 醸 成 品 質 の 可 視 化
  4. master ブランチ 主な支援対象 テスト キックオフ イテレーション 本番リリース 要件 定義 update

    要件 定義 テスト計 画 設計 結合テスト 設計 ユーザー ストーリー テスト 単体テスト 実装,実行 結合テスト 実行 実装 リリース ジャッジ シナリオ テスト
  5. 私が感じたそれぞれの支援のメリット・デメリット チーム内からの支援 (≒インプロセスQA) チーム外からの支援 (≒QAコーチ) メリット ・(QAE)案件に深く携われ、達成感を得やす い ・(チーム)QAEが何をしている人かが具体的 でわかりやすく、チームと信頼関係を構築し

    やすい ・(QAE)同時に複数チームを担当可能 ・(QAE)俯瞰的な視点でのレビューがしやすい デメリット ・(QAE)同時に複数チームを担当するのは 難しい(個人のスキルにも大きく依存) ・(QAE)俯瞰的な視点でのレビューが難しい ・(QAE)案件を理解するための時間が少ない ・(チーム)関係性が浅くなりやすく、 QAEへの期 待値の認識を合わせる重要性が増す 参考:NISHI, Yasuharu “品質を加速させるために、テスターを増やす前から考えるべき QMファンネルの話( 3D版)”(2021/6/26公開) https://www.slideshare.net/YasuharuNishi/quality-management-funnel-3d-how-to-organize-qarelated-roles-and-specialties (2023/5/13アクセス)
  6. 私が感じたそれぞれの支援のメリット・デメリット チーム内からの支援 (≒インプロセスQA) チーム外からの支援 (≒QAコーチ) メリット ・(QAE)案件に深く携われ、達成感を得やす い ・(チーム)QAEが何をしている人かが具体的 でわかりやすく、チームと信頼関係を構築し

    やすい ・(QAE)同時に複数チームを担当可能 ・(QAE)俯瞰的な視点でのレビューがしやすい デメリット ・(QAE)同時に複数チームを担当するのは 難しい(個人のスキルにも大きく依存) ・(QAE)俯瞰的な視点でのレビューが難しい ・(QAE)案件を理解するための時間が少ない ・(チーム)関係性が浅くなりやすく、 QAEへの期 待値の認識を合わせる重要性が増す 参考:NISHI, Yasuharu “品質を加速させるために、テスターを増やす前から考えるべき QMファンネルの話( 3D版)”(2021/6/26公開) https://www.slideshare.net/YasuharuNishi/quality-management-funnel-3d-how-to-organize-qarelated-roles-and-specialties (2023/5/13アクセス) 事例1 事例3 事例2
  7. 事例1(チーム内からの支援・成功例 / 6ヶ月 / 自分) 背景 ・どのプロセスでどんなテストをしているのかが見えない( by QAE) ・テストの作り方がよくわからない(

    by ENG) ・十分なテストが作れているかわからず不安( by チーム) やったこと ・開発プロセスの可視化とテスト内容の提案 ・ENGとペアでテスト計画&結合テスト設計 ・テストケースレビュー ・PdMと一緒にシナリオテスト作成 結果 ・チーム全員が開発プロセスの全体像を理解した ・テストの工数が見積りに含まれるようになった 学び ・ペアテストはENG,QAE双方にメリットがある ・具体的なQA活動は、信頼関係を構築しやすいし達成感も得やすい
  8. master ブランチ 事例1 補足 テスト キックオフ イテレーション 本番リリース 要件 定義

    update 要件 定義 テスト計 画 設計 結合テスト 設計 単体テスト 実装,実行 結合テスト 実行 実装 リリース ジャッジ シナリオ テスト ペア ペア レビュー ペア
  9. 事例2(チーム外からの支援・成功例 / 3ヶ月 / 自分) 背景 ・開発ラインが複数になり、同時並行で案件が進むようになった ・なるべく多くの案件に携わりたい (by QAE)

    ・各ENGと一度は一緒にテスト計画・結合テスト設計を実施した やったこと ・ENGがテスト計画、結合テスト設計を担当 ・PdMがシナリオテスト作成を担当 ・QAEは上記の成果物のレビューを実施 結果 ・テストタスクを分担することで、 QAEは複数案件を担当可能 ・(ENG)テスト計画、結合テスト設計の経験値と理解度が上がった ・(QAE)MTGの数がとても増えた 学び ・俯瞰的な視点でのレビューがしやすい ・(チーム)スクラムイベントの時間帯が被らないように調整が必要 ・(ENG)テスト活動の実施は、経験値が上がったが負荷も上がった
  10. master ブランチ 事例2 補足 テスト キックオフ イテレーション 本番リリース 要件 定義

    update 要件 定義 テスト計 画 設計 結合テスト 設計 単体テスト 実装,実行 結合テスト 実行 実装 リリース ジャッジ シナリオ テスト ENG ENG レビュー PdM レビュー レビュー
  11. 事例3(チーム外からの支援・失敗例 / 2ヶ月 / 自分→他人) 背景 ・QAEのメイン担当を他の方に変えた やったこと ・1QAEが複数案件のテスト関連成果物のレビューを実施 結果

    ・案件や仕様理解が浅く、レビューでのフィードバックが少なかった ・差し込みでの対応が複数発生し、案件の進捗が悪くなってきた ・チームからQAEって何をしてくれる人なのか、という意見があがった ・レビュアーをやめ、テスト活動のメイン担当に変更( →チーム内からの支援 に切り替え) 学び ・案件を理解するための時間が少なくなる ・他人を介してのチームの状況理解は難しい。定性情報は複数名からもらう 方が良い ・チーム外からの支援は、 QAEへの期待値の認識を合わせる重要性が増 す。意識的にコミュニケーションを取る方が良い
  12. master ブランチ 事例3 補足 テスト キックオフ イテレーション 本番リリース 要件 定義

    update 要件 定義 テスト計 画 設計 結合テスト 設計 ユーザー ストーリー テスト 単体テスト 実装,実行 結合テスト 実行 実装 リリース ジャッジ シナリオ テスト ENG ENG レビュー PdM レビュー レビュー 作成 × 実行 ENG 作成 作成
  13. まとめ チーム内からの支援 (≒インプロセスQA) チーム外からの支援 (≒QAコーチ) メリット ・(QAE)案件に深く携われ、達成感を得やす い ・(チーム)QAEが何をしている人かが具体的 でわかりやすく、チームと信頼関係を構築し

    やすい ・(QAE)同時に複数チームを担当可能 ・(QAE)俯瞰的な視点でのレビューがしやすい デメリット ・(QAE)同時に複数チームを担当するのは 難しい(個人のスキルにも大きく依存) ・(QAE)俯瞰的な視点でのレビューが難しい ・(QAE)案件を理解するための時間が少ない ・(チーム)関係性が浅くなりやすく、 QAEへの期 待値の認識を合わせる重要性が増す どんどん変化していく状況をキャッチ、柔軟に動き方を変えていくことが重要! 事例1 事例2 事例3