Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

KOUKAI2018

 KOUKAI2018

東京学芸大学公開講座 小学校でのプログラミング教育入門
2018年6月16日

Naoki Kato

June 16, 2018
Tweet

More Decks by Naoki Kato

Other Decks in Education

Transcript

  1. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 東京学芸大学 公開講座 東 東京

    京学 学芸 芸大 大学 学 教 教育 育実 実践 践研 研究 究支 支援 援セ セン ンタ ター ー 加 加藤 藤直 直樹 樹 小学校での プログラミング教育入門 4時間で基礎を学んじゃおう
  2. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 自己紹介 加藤直樹 東京学芸大学 教育実践研究支援センター

    専門:情報工学 Human Computer Interaction 特にペン入力 ペン入力I/Fの教育への利用 文科省:ICT活用教育アドバイザー派遣事業 アドバイザー(小金井市) デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に 関する専門的検討会議 協力者 総務省:スマートスクール・プラットフォーム実証事業 「次世代学校ICT環境」の整備に向けた実証 有識者(町田市,小金井市) 都教委:公立小中学校ICT教育環境整備支援事業 専門委員
  3. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU コンピュータとは 計算機の歴史 上左 Photo

    from ⻄村コレクション http://www.cs.tuat.ac.jp/collection/ 中左 Photo by Allan J. Cronin, (CC-BY-SA-3.0) 中右 Phto by U. S. Army Photo 下右 Photo by Computer Laboratory, University of Cambridge. 歯車式計算機 階差機関 ENIAC 最初の汎用コンピュータ EDSAC 初期のノイマン型コンピュータ
  4. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU コンピュータとは コンピュータはスイッチの集合 4ビットメモリ カウンタ

    CK 上位2ビット 2ビット記憶回路 2ビット記憶回路 2ビット記憶回路 下位2ビット 加算回路 減算回路 2ビット記憶回路 セレクタ 01 10 11 ⼆ 進 ⼗ 進 変 換 LD 出⼒⽤ ⼊⼒⽤ D0 D1 D2 D3 LD
  5. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングとは 電子計算機(コンピュータ)のしくみ Phto by

    U. S. Army Photo スイッチの集合 データ 0と1の集合 データ 0と1の集合
  6. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングとは フォンノイマン型コンピュータのしくみ Photo by

    Computer Laboratory, University of Cambridge. データ 0と1の集合 プログラム 0と1の集合 データ 0と1の集合 基本的な処理や演算を組合せて 複雑な処理をする⼿順 ソフトウェア
  7. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングとは プログラミングとは l これを作ること

    プログラム 0と1の集合 基本的な処理や演算を組合せて 複雑な処理をする⼿順 ソフトウェア 0 0000100000000100 1 0011000000000101 2 0001100000000110 3 0000000000000000 4 0000000000000010 5 0000000000000011
  8. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングとは 高級プログラミング言語と実行方式 0 0000100000000100

    1 0011000000000101 2 0001100000000110 3 0000000000000000 4 0000000000000010 5 0000000000000011 10 INPUT A 20 INPUT B 30 PRINT A+B コンパイラ インタプリタ
  9. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング体験 Ichigo Jam で体験

    l IchigoJam web n http://fukuno.jig.jp/app/IchigoJam/ l IchigoJam BASIC アプリケーション n https://www.facebook.com/groups/ich igojam/files/ n ichigojam-ap-1.2b48.zip
  10. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングとは 10 CLS 20

    M=15 100 LOCATE M,15 110 PRINT "I” 120 T=RND(32) 130 LOCATE T,1 140 PRINT "*” 200 SCROLL 2 210 IF SCR(M,15)=ASC("*") THEN GOTO 900 300 IF BTN(RIGHT)=1 THEN M=M+1 310 IF BTN(LEFT)=1 THEN M=M-1 700 WAIT 4 800 GOTO 100 900 LOCATE 15,10 910 PRINT "GAME OVER”
  11. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 (第一次)産業革命 右画像: “Maquina

    vapor Watt ETSIIM.jpg” by Nicolás Pérez is licensed under CC BY-SA 2.0 下画像:” Robert Stephenson's Rocket“ by William M. Connolley is licensed under CC BY 蒸気機関 機械化 大量生産 + 高速輸送 農業 ↓ 工業 資本家 と 労働者 第二次 エネルギー革命 大 工 場 化
  12. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 第二次産業革命(工業革命,電気革命) 中画像:LSDSL -

    Wikipedia Commons 左下画像:“Maquina vapor Watt ETSIIM.jpg” by Nicolás Pérez is licensed under CC BY-SA 2.0 内燃機関 軽工業 蒸気機関 石炭 ガス・石油 発電機 第二次 エネルギー革命 重化学工業 自動車 電気機関車 照明
  13. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 第三次産業革命 上画像:Photo by

    Computer Laboratory, University of Cambridge. 下画像:株式会社埼玉富士webサイトより http://www.saitamafuji.co.jp/fa/index.html 人 機械 機械の自動化 労働力 コンピュータ
  14. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の教育の対応 学習指導要領 l 旧旧学習指導要領(H1)

    n 教育活動の中でコンピュータ等の積極的活 用を促す n 中学校技術に「情報基礎」 l 旧学習指導要領(H11) n 教科等の指導にあたっては, 児童が・・・情報手段に慣れ親しみ, 適切に活用する学習活動を充実 n 高校普通教科「情報」が必修 n 中学校技術 「情報とコンピュータ」の一部必修
  15. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の教育の対応 現行学習指導要領(H21) l 総則

    n 基本的な操作や情報モラルを身に付け,適 切に活用できるようにする学習活動を充実 l 道徳 n 道徳で情報モラル教育 l 中学校技術 n 「情報に関する技術」が必修に
  16. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の教育の対応 現行学習指導要領(中学 技術・家庭) l

    「プログラムと計測・制御」が必修 n 情報処理の手順を考え 簡単なプログラムが作成できること 下図引用:全日本中学校技術・家庭科研究会 平成26年度 中学校 技術・家庭科に関する 第2回全国アンケート調査 http://ajgika.ne.jp/doc/2015enquete.pdf /175時間
  17. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の教育の対応 現行学習指導要領(高校 情報) l

    社会と情報 n 該当なし l 情報の科学 n 問題の解法をアルゴリズムを用いて表現す る方法を習得させ、コンピュータによる処 理手順の自動実行の有用性を理解させる 0 10 20 30 40 50 2014 2015 2016 高校「情報」でプログラミングを 学んだ学生(%)(学芸大1年生)
  18. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 そして第四次産業革命 画像: Industry

    4.0(第4次産業革命)とは? ReadWrite Japan https://thinkit.co.jp/article/9597 AI,IoT →ビッグデータ 情報通信技術の高度化
  19. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 イスラエル l 使い方よりも、原理やプログラミングを

    教えるべきだ pJudith Gal-Ezer他:A High-School Program in Computer Science l 2000年,高校で「Computer Science」 n 90時間5ユニット中,2ユニット必修 n アルゴリズム的思考を開発し, アルゴリズムをプログラミングで実装する
  20. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 ハンガリー l 課題解決の手法という

    IT のテーマは、 教育上の目的の中においても、主要能力 (Key Competencies)・・・ l 2003年 初等教育(6~10歳) n 「Informatika」を導入 l 初等中等課程(6~15歳)必修化 n 9歳でアルゴリズム n 10,11歳で簡単なプログラミング n 14歳以上では改良手法も
  21. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 フィンランド l IT

    が生活を取り巻くようになったため、 全ての子供にソフトウエアについて基礎 的なことを学ぶ機会を与える l 2016年から順次 必修化 n 7,8歳で正確な指示を出すことを学ぶ n 9~12歳でビジュアルプログラミング n 13~15歳で汎用プログラミング言語
  22. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 イングランド(英国) n コンピュータは今や日々の生活の一部に

    なっており、そのテクノロジーは、私たち にとって、 家庭でも、仕事においても、 生活していく上で必要不可欠である。 Computational Thinkingは、子供たちが 将来働くための準備をし、このデジタル 社会に効果的に参加するために習得すべき 能力である。 l 2014年 「Computing」5~13歳必修化 n 5~10歳でビジュアルプログラミング n 11~15歳で汎用プログラミング言語
  23. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 国家戦略(IT総合戦略本部→戦略室) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 + l あらゆる国民層に対して ITに係る能力を醸成するための取組 l 特に若年層に対するプログラミング教育 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  24. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 今の日本に求められるもの 創造 協働

    自立 加速度的に進展 し続ける社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 生きる力 情報技術の発展・浸透 情報化・グローバル化
  25. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 育成すべき資質・能力 創造 協働

    自立 生きる力 加速度的に進展 し続ける社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 情報技術の発展・浸透 情報化・グローバル化 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能
  26. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 学習の基盤となる資質・能力 創造 協働

    自立 生きる力 言語能力・情報活用能力 問題発見・解決能力 学習の基盤 加速度的に進展 し続ける社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 情報技術の発展・浸透 情報化・グローバル化 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能
  27. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 情報活用能力を言語能力と同列に位置付け l 第2

    教育課程の編成 2 教科等横断的な視点に立った資質・能力の 育成 (1) 各学校においては,児童の発達の段階を 考慮し,言語能力,情報活用能力(情報モラ ルを含む。),問題発見・解決能力等の学習 の基盤となる資質・能力を育成していくこと ができるよう,各教科等の特質を生かしつつ, 教科等横断的な視点から教育課程の編成を図 るものとする。
  28. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 情報活用能力の位置付け 創造 協働

    自立 生きる力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 言語能力・情報活用能力 問題発見・解決能力 学習の基盤 情報及び情報技術を適切か つ効果的に活用して、問題 を発見・解決したり自分の 考えを形成したりしていく ために必要な資質・能力 (小学校学習指導要領解説 p.51) 加速度的に進展 し続ける社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 情報技術の発展・浸透 情報化・グローバル化
  29. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 情報教育の方針 創造 協働

    自立 加速度的に進展 し続ける社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 生きる力 情報技術の発展・浸透 情報化・グローバル化 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 言語能力・情報活用能力 問題発見・解決能力 学習の基盤 情報及び情報技術を適切かつ効果的に 活用して、問題を発見・解決したり自 分の考えを形成したりしていくために 必要な資質・能力 (小学校学習指導要領解説 p.51) 情報の科学的な理解に裏打ちされた 情報活用能力を育むことが重要
  30. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 次期学習指導要領の方針(高校 情報) l

    情報Ⅰ(必修) n Computer Science pプログラミング及びモデル化とシミュレーショ ン,ネットワーク,データベースの基礎 n 情報デザイン p情報コンテンツの制作・発信の基礎 n 情報モラル l 情報Ⅱ(選択) (参考)幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の 学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)
  31. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 次期学習指導要領(中学校 技術) l

    小学校におけるプログラミング教育の成果を生かし、 発展させるという視点(答申より) l 生活や社会における問題を, ネットワークを利用した双方向性のある コンテンツ と 計測・制御 のプログラミングによって解決する活動 n 安全・適切なプログラムの制作,動作の確 認及びデバッグ等ができる n 問題の見いだし課題を設定→システムを構 想→情報処理の手順を具体化→評価,改善 及び修正
  32. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 次期学習指導要領 小学校 中学校

    高校 科学的情報 社会的情報 科学的情報 (必修) 計測と制御 計測と制御 対話型 現行 次期
  33. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領の改訂 小学校におけるプログラミング教育 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施

    第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  34. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領での記載事項 総則 l 第3

    教育課程の実施と学習評価 1(3) 第2の2の(1)に示す情報活用能力の育成 を図るため・・・あわせて,各教科等の特 質に応じて,次の学習活動を計画的に実施 すること。 イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  35. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領での記載事項 算数科 l 第3

    指導計画の作成と内容の取り扱い 2 (2) プログラミングを体験しながら論理的思考 力を身に付けるための学習活動を行う場合 には,児童の負担に配慮しつつ, ・・・正多角形の作図を行う学習に関連し て,正確な繰り返し作業を行う必要があり, 更に一部を変えることでいろいろな正多角 形を同様に考えることができる場面などで 取り扱うこと。 (小学校学習指導要領 p.75)
  36. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領での記載事項 理科 l 第3

    指導計画の作成と内容の取り扱い 2 (2) プログラミングを体験しながら論理的思考 力を身に付けるための学習活動を行う場合 には,児童の負担に配慮しつつ, ・・・電気の性質や働きを利用した道具が あることを捉える学習など,与えた条件に 応じて動作していることを考察し,更に条 件を変えることにより,動作が変化するこ とについて考える場面で取り扱うものとす る (小学校学習指導要領 p.93)
  37. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領での記載事項 総合的な学習の時間 l 第3

    指導計画の作成と内容の取り扱い 2 (2) プログラミングを体験しながら論理的思考 力を身に付けるための学習活動を行う場合 には, プログラミングを体験することが,探究的 な学習の過程に適切に位置付くようにする こと。 (小学校学習指導要領 p.163)
  38. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領解説での記載事項 学習指導要領解説とは 学習指導要領 学習指導要領解説

    文 部 科 学 省 学校教育法に従い告示 教員向けに発行 教 科 書 出 版 社 教科書
  39. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領解説での記載事項 情報活用能力とは 世の中の様々な事象を 情報とその結び付きとして捉え,

    情報及び情報技術を 適切かつ効果的に活用して, 問題を発見・解決したり 自分の考えを形成したりしていく ために必要な資質・能力 (小学校学習指導要領解説総則編 p.51)
  40. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領解説での記載事項 より具体的に捉えれば 学習活動において必要に応じて コンピュータ等の情報手段を適切に用いて

    情報を得たり,情報を整理・比較したり, 得られた情報をわかりやすく発信・伝達し たり,必要に応じて保存・共有したり といったことができる力 (小学校学習指導要領解説総則編 p.51)
  41. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領解説での記載事項 情報活用能力には このような学習活動を遂行する上で 必要となる

    情報手段の基本的な操作の習得や, プログラミング的思考, 情報モラル,情報セキュリティ,統計等に 関する資質・能力 等も含む (小学校学習指導要領解説総則編 p.51)
  42. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領解説での記載事項 プログラミング教育の目的 子供たちが将来どのような職業に就くとし ても時代を越えて普遍的に求められる「プ

    ログラミング的思考」を育むため, 小学校においては,児童がプログラミングを体験しながら,コン ピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を 身に付けるための学習活動を計画的に実施することとしている (小学校学習指導要領解説総則編p.85)
  43. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領解説での記載事項 プログラミング的思考とは 自分が意図する一連の活動を 実現するために,

    どのような動きの組合せが必要であり, 一つ一つの動きに対応した記号を, どのように組み合わせたらいいのか, 記号の組合せをどのように改善していけば, より意図した活動に近づくのか, といったことを論理的に考えていく力 (小学校学習指導要領解説総則編p.85 )
  44. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領解説での記載事項 プログラミングに取り組むねらい プログラミング言語を覚えたり, プログラミングの技能を習得したり

    といったことではなく, 論理的思考力を育むとともに, プログラムの働きやよさ,情報社会がコン ピュータをはじめとする情報技術によって 支えられていることなどに気付き,身近な 問題の解決に主体的に取り組む態度やコン ピュータ等を上手に活用してよりよい社会 を築いていこうとする態度など を育むこと (小学校学習指導要領解説総則編 p.85 )
  45. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習指導要領解説での記載事項 プログラミングに取り組むねらい さらに,教科等で学ぶ知識及び技能等をよ り確実に身に付けさせることにある。

    したがって,教科等における学習上の必要性や学習内容と 関連付けながら計画的かつ無理なく確実に実施されるもの であることに留意する必要があることを踏まえ, 小学校においては,教育課程全体を見渡し, プログラミングを実施する単元を位置付け ていく学年や教科を決定する必要がある。 (小学校学習指導要領解説総則編 p.85 )
  46. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育で育む力 学習指導要領では 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施

    第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  47. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育で育む力 プログラミング教育で育む力 第3 1

    (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  48. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育で育む力 学習指導要領解説では・・・ 「プログラミング的思考」 を育むため,

    児童がプログラミングを体験 しながら,コンピュータに意 図した処理を行わせるために 必要な論理的思考力を身に付 けるための学習活動を計画的 に実施する (小学校学習指導要領解説総則編p.85) 目的 手段
  49. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育で育む力 プログラミング的思考って? 自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの 組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのよ

    うに組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善し ていけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理 的に考えていく力 意図する 活動 必要な動き 記号 組み合わせ 評価・改善 を論理的に考える力
  50. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育で育む力 もったいない 「プログラミング的思考」の解釈 l

    一般的な問題解決を論理的に考える力 自分が意図する一連の活動を実現するために、 どのような動きの組合せが必要であり、 一つ一つの動きに対応した記号を、 どのように組み合わせたらいいのか、 記号の組合せをどのように改善していけば、 より意図した活動に近づくのか、 といったことを論理的に考えていく力 ひとりあるき
  51. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育で育む力 忘れてはいけないこと 情報活用能力 プログラミング的思考

    情報及び情報技術を適切かつ効果 的に活用して、問題を発見・解決 したり自分の考えを形成したりし ていくために必要な資質・能力 ここが大切
  52. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育で育むべき力 抽象化 プログラミング教育で育む力 一般化

    分解 手順化 評価 順序 分岐 反復 演繹 帰納 類推 仮説 (Computational Thinking) 問題 Computer 大きく複雑な 高速化・自動化 高度情報化社会における 高度情報化社会における 大きな武器である
  53. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングの体験の位置付け プログラミング教育実施の重要点 第3 1

    (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  54. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングの体験の位置付け プログラミング教育の手引きにも とある 児童がプログラミングに取り組んだり、

    コンピュータを活用したりすることの 楽しさや面白さ、ものごとを成し遂げた という達成感を味わうことが重要 体験が 重要 楽しさ 面白さ も重要
  55. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングの体験の位置付け プログラミング体験が重要な理由 l プログラミング体験は楽しい→主体性へ

    l 試行錯誤が容易 n 自分の考えが正しいかが確認できる n 間違ってたら容易に修正に挑戦できる コンピュータに・・・ 必要な論理的思考力
  56. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミングの体験の位置付け プログラミング体験が重要なさらなる理由 プログラムの働きやよさ,情報社会がコンピュータをはじめと する情報技術によって支えられていることなどに気付き,身近

    な問題の解決に主体的に取り組む態度やコンピュータ等を上手 に活用してよりよい社会を築いていこうとする態度などを育む こと (小学校学習指導要領解説 p.85) すごい やってみる のような態度
  57. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 教科等の学びとの関係 学習指導要領には としか書いていないのだけれど・・・ 解説には・・・

    第2の2の(1)に示す情報活用能力の育成 を図るため・・・あわせて,各教科等の特 質に応じて,次の学習活動を計画的に実施 すること。
  58. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 教科等の学びとの関係 プログラミング教育のもう一つのねらい l プログラミング教育を通して

    教科等の学びを深める さらに,教科等で学ぶ知識及び技能等をより確 実に身に付けさせることにある。 (小学校学習指導要領解説総則編 p.85)
  59. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 展開の基本 l 要は,カリキュラム・マネージメント

    各学校においては,児童の発達の段階を考慮し・・・情 報活用能力(情報モラルを含む。)・・・等の学習の基 盤となる資質・能力を育成していくことができるよう, 各教科等の特質を生かし,教科等横断的な視点から教育 課程の編成を図るものとする。 (小学校学習指導要領 p.5) あわせて,各教科等の特質に応じて,次の学習活動を 計画的に実施すること。 (小学校学習指導要領 p.8)
  60. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 A 学習指導要領が具体的に示している活動 l

    おそらく教科書にも載っていく 小学校教育課程 中学校 高校 5年 算数 6年 理科 プ ロ グ ラ ミ ン グ 教 育 多角形を描く 電気の利用
  61. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 それだけでよい? 小学校教育課程 中学校

    高校 プ ロ グ ラ ミ ン グ 教 育 多角形を描く 電気の利用 実 施 の た め に 必 要 な 力 を 育 む 必 要 小学校教育課程 中学校 高校 プ ロ グ ラ ミ ン グ 教 育
  62. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 様々なプログラミング教育のスタイル アンプラグド活動成功へのポイント l 活動を分解し・手順化

    l 模擬試行による評価・再考 手順 評 価 手 順 化 分 解 相手にわかる 言葉(記号) 用意された 言葉(記号) だけで 表現するように 抽象化・分解 Point
  63. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 今日の授業から アンプラグド活動成功へのポイント l 相手に合わせて

    分解(抽象化)の粒度を意識させた 活動にすることがめっちゃ重要 うがいをせよ コップに水を汲め 蛇口の下にコップを置け 蛇口をひねろ :
  64. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 様々なプログラミング教育のスタイル アンプラグド活動(手順化) l 活動を手順化・試行錯誤

    l 模擬試行による評価・再考 前へ進む 右を向く スタート ゴール 評 価 手 順 化
  65. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 様々なプログラミング教育のスタイル アンプラグド活動成功へのポイント 前へ進む 右を向く

    スタート ゴール 評 価 手 順 化 容易に試行錯誤できるか Point 正確に再現できるか Point