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普通のチームがスクラムを会得するたった一つの冴えたやり方 / the best way to ...

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September 06, 2025

普通のチームがスクラムを会得するたった一つの冴えたやり方 / the best way to scrum

スクフェス三河2025 登壇資料

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岡本卓也

September 06, 2025
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Transcript

  1. © 2025 ESM, Inc. 自己紹介 • 岡本 卓也 • DevRel@永和システムマネジメント

    • スクラムコーチ兼開発者 • アジャイル開発導入支援 WFからの移行支援 • X:@haraguro3 • mail:[email protected] • 岡本卓也 on Speaker Deck 2
  2. © 2025 ESM, Inc. アジャイル開発の現在地 達成されたこと • 認知拡大 :アジャイルは当たり前 • チーム環境:協調的な開発への転換(レフトウィング)

    • 開発環境 :開発手法やツール普及(ライトウィング) 現場に残る課題 • どうやってアジャイルをうまく実践するのか? • etc 5 現場の具体的なHow問題が解決していない 
 Why
 What 
 How
 アジャイルの「ライトウィング」と「レフトウィング」より
  3. © 2025 ESM, Inc. 現場のHow問題 Step 1: アジャイルの勉強を頑張った • スクラムガイド熟読:イベント、ロール、成果物を理解

    • 研修・書籍:スプリント、バックログ、ふりかえりを学習 • 導入開始:手探りでスクラム開発を開始 Step 2: 実際にやってみると・・・ • 考えられない、決められない • うまく作れない、早く作れない • 負債が積み上がっていく • 思ったような成果が出せない(アジャイル開発しているのに!) 6 アジャイル開発技術の問題ではない 

  4. © 2025 ESM, Inc. 階層構造 9 アジャイル モダン 古典 時間

    現代のソフト開発では全ての開発技術を習得する必要がある 
 古典にモダンが加わり 更にアジャイルが加わった 移り変わったのではなく 追加されたと捉えるべき
  5. © 2025 ESM, Inc. 自己学習 • 断片的学習 :体系立てた学習できない • 正解がない :やり方が正しいか判断できない •

    車輪の再学習:先人たちと同じ時間とコストが必要 XXXコーチ • 範囲が限定 :特定の技術領域にフォーカスしがち • 限定的関与 :同じ立場で開発業務には参加できない • 課題の唯一性:ソフト開発は一品物で現場毎に課題は異なる 開発委託 • 成果物優先 :チームの教育は二次的 • 移転困難  :知識・スキルがチームに残らない 技術習得の方法 11 開発チーム コーチ 委託チーム
  6. © 2025 ESM, Inc. 自己学習 • 断片的学習 :体系立てた学習できない • 正解がない :やり方が正しいか判断できない •

    車輪の再学習:先人たちと同じ時間とコストが必要 内製化支援 • 具体的課題 :開発現場で起きている具体的な課題 • 領域横断的 :あらゆる領域の課題 • 育成の意図 :1.5人称の学習支援 XXXコーチ • 範囲が限定 :特定の技術領域にフォーカスしがち • 限定的関与 :同じ立場で開発業務には参加できない • 課題の唯一性:ソフト開発は一品物で現場毎に課題は異なる 内製化支援サービス 14 開発チーム コーチ 開発チーム 意図的な「良いとこ取り」 

  7. © 2025 ESM, Inc. 支援の実践例 • 合宿開催 • チームビルディング •

    スクラム導入のための講義 • スクラムイベントなどの運用ルール • カンバン、チケットなどの環境 • 新しい手法の紹介 • 継続的な改善とカスタマイズ • チームメンバのマインド醸成 15 アジャイル スクラム、XP開発、チームワーク
  8. © 2025 ESM, Inc. モダン ツール、フレームワーク、テスト技法、クラウド 支援の実践例 • Gitのブランチ戦略 •

    コードレビュー • テストライブラリ • ユニットテスト • ORM • 最新の言語仕様 • リファクタリング • インフラのIaC化 • CI/CD環境 16
  9. © 2025 ESM, Inc. 古典 設計、品質、データ構造、アルゴリズム、オブジェクト指向 支援の実践例 • 要求・要件定義・設計 •

    情報整理やドキュメント化 • アーキテクチャ • オブジェクト指向 • モデリング • テスト技法とテスト戦略 • 見積もりや品質管理手法 • 進捗管理と報告のお作法 • バグ調査と修正のお作法 • etc 17
  10. © 2025 ESM, Inc. 難しさ 内容の高度化 • 学習範囲が拡大 :古典+モダン+アジャイル+(生成AI) • 育成対象が拡大 :ミドル以上の層も学習の必要あり

    • 育成速度が加速 :最近見た『新卒から2年でテックリードに』 • 個人からチーム :個人技能からチーム技能へのシフト バランス • プロダクト責任 :価値の高い製品を提供する • チーム育成責任 :強くて良いチームを作る 20 通常のOJTだけではカバーが難しくなってきた 

  11. © 2025 ESM, Inc. 開発コーチの定義 開発者としてチームに参加する • チーム内からの実践的支援 • 自分も開発する、コードを書く、レビューもする

    • プロダクト開発の責任を一緒に背負う チームを育成するミッションを持つ • チームの成長が成果の指標 育成範囲はプロダクト開発全体 • アジャイルや特定の技術だけではない • 開発チームで起きる全ての課題を解決する 22 たった一つの冴えたやり方:スクラム導入 = 実践 + 育成 のハイブリッド 
 開発チーム
  12. © 2025 ESM, Inc. 開発コーチのキモ 技術面 • フルスタック技術の実践経験 • 新しい技術への対応力・学習力

    • 教える技術(説明力・忍耐力) 人間面 • チーム協調性とコミュニケーション能力 • 教えることへの情熱 • 権威的でない謙虚な姿勢 23 意外とレベルが高い・・・どこにいる? 

  13. © 2025 ESM, Inc. 社内育成 メリット • 社内文化にフィット • コントロールしやすい

    • 追加コスト不要 課題 • アジャイル領域のスキル・マインド • 学習対象の多様化 • ベテランエンジニアの不足 25 従来はこうだった 今はこれがネックに これで行ける組織ならこれでOK! 

  14. © 2025 ESM, Inc. 外部コーチ メリット • リソース調達性 • スキルセット

    課題 • 探し方 26 社内育成の課題をクリア あとはここだけ
  15. © 2025 ESM, Inc. 探し方 外部の開発コーチを探す時のチェックリスト ❏ 文化がフィットする ❏ 契約に表れない情熱を共有できる

    ❏ チーム育成をミッションに入れる ❏ 対話にしっかり時間をかけて急がない ❏ 会社と会社ではなく人と人で繋がれる 27
  16. © 2025 ESM, Inc. まとめ 普通のチームがスクラムを会得する現時点で最強だと思えるやり方 それは「開発コーチ」というアプローチです 開発コーチの本質 1. チーム内部からの実践的支援

    2. あらゆる技術と課題に対する横断的支援 3. 解くべき課題に対する解像度を上げる 実現できること 普通のチームが普通に開発できるチームになれる 28