本研究では,プレッシャーによって引き起こされる「あがり」に上手く対処できない人を対象としたあがり対処支援システムの構築を目指して,プレッシャーのかかる本番環境とプレッシャーのかからない練習環境におけるダンサーの動作・生体情報を分析する.分析を通してあがりを上手く対処できる人とそうでない人との違いを明らかにし,その違いを埋められるようなあがり対処支援手法について検討する.プレッシャーのかかる本番環境を構築するために,ダンスオーディションを企画し,その審査過程における参加者のさまざまな心身の状態を計測・分析する.調査の結果,あがりを上手く対処できない人はあがりを上手く対処できる人と比較して,練習環境における身体動作が有意に小さい傾向が認められた.