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Db2 を AWS 上 に構築する際のヒント& TIPS / Db2 on AWS Hint and Tips

Db2 を AWS 上 に構築する際のヒント& TIPS / Db2 on AWS Hint and Tips

IBM Db2 を AWS上に構築する際のヒント&Tipsです。
(2023年11月版に更新)

Akira Shimosako

June 02, 2022
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Transcript

  1. 1
    IBM Db2を
    AWS上に構築する際のヒント&TIPS
    2023年11月
    アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
    シニアソリューションアーキテクト
    下佐粉 昭 @simosako
    Rev. 11

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  2. 2
    自己紹介
    下佐粉 昭(しもさこ あきら)
    Twitter - @simosako
    個人ブログ – https://portablecode.info
    Unofficial DB2 Blog http://db2.jugem.cc/
    「AWSではじめるデータレイク」(共著)
    所属:
    アマゾン ウェブ サービス ジャパン
    シニア ソリューションアーキテクト

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  3. 3
    アジェンダ
    • AWS概要
    – AWSのネットワーク
    • AWSの仮想マシン
    – RDB用途でEC2を利用する:選択の指針と注意点
    • AWSのストレージ
    – RDBでパフォーマンスを出すためのストレージ構成
    • バックアップとディザスタ・リカバリ
    • Amazon RDS for Db2
    • (補足)モニタリング

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  4. 4
    アマゾン ウェブ サービス (AWS)概要

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  5. 5
    同じ操作、同じAPIで世界中のリージョンが利用可能
    1. 米国東部 (バージニア北部)
    2. 米国西部 (北カリフォルニア)
    3. 米国西部 (オレゴン)
    4. 欧州 (アイルランド)
    5. アジアパシフィック(東京)
    6. 南米 (サンパウロ)
    7. アジアパシフィック (シンガポール)
    8. アジアパシフィック (シドニー)
    9. GovCloud (米国西部) *1
    10. 中国 (北京)*2
    11. 欧州 (フランクフルト)
    12. アジアパシフィック (ソウル)
    13. アジアパシフィック(ムンバイ)
    14. 米国東部(オハイオ)
    15. カナダ(中部)
    *1 GovCloudは米国政府関係企業用です
    *2 中国のリージョンは他AWSのアカウントとは別のアカウント作成が必要です
    今後、ニュージーランド(オークランド)、カナダ(カルガリー)、
    タイ(バンコク)、マレーシアでのリージョンオープンを計画
    16. 欧州(ロンドン)
    17. 中国(寧夏) *2
    18. 欧州(パリ)
    19. アジアパシフィック(大阪)
    20. GovCloud (米国東部) *1
    21. 欧州(ストックホルム)
    22. 香港特別自治区
    23. 中東(バーレーン)
    24. アフリカ(ケープタウン)
    25. 欧州(ミラノ)
    26. アジアパシフィック(ジャカルタ)
    27. アラブ首長国連邦
    28. 欧州(チューリッヒ)
    29. 欧州(スペイン)
    30. アジアパシフィック(ハイデラバード)
    31. アジアパシフィック(メルボルン)
    32. イスラエル(テルアビブ)

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  6. 6
    • リージョンは複数のアベイラビリティーゾーン(AZ)で構成されています
    • 全世界で合計102のAZ
    • AZは、複数のデータセンターによって構成され、高い耐障害性を提供でき
    る設計になっています
    リージョンとアベイラビリティーゾーン(AZ)
    AZ
    AZ
    AZ AZ AZ
    Transi
    t
    Transi
    t
    https://aws.amazon.com/jp/about-aws/global-infrastructure/

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  7. 7
    複数のAZにまたがった設計で高い可用性を実現
    • AWSの基本はマルチAZ構成
    – 複数のAZにまたがった構成
    • サービスをAZに跨って配置
    – ロードバランサー(ELB)
    – WEBサーバ(EC2+EBS)
    – DBサーバ
    • EC2もしくはRDS
    Multi-AZ 構成




    レプリケーション
    Primary Standby

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  8. 8
    Amazon VPCとDirect Connect
    • VPCでクラウド内にプライベートネットワークを構築
    • 既存データセンターの延伸としてAWSを利用
    • ファイアーウォール、ルーティングテーブル、NAT等の機能を内蔵
    AWSクラウド
    VPC
    イントラ
    インターネット
    プライベート
    サブネット
    分離したNW
    領域を作成
    Site to Site
    VPN接続 (IPSec)
    パブリック
    サブネット
    インターネット
    ゲートウェイ
    仮想サーバ (EC2)
    DBサービス(RDS)
    専用線接続
    Direct Connect

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  9. 9
    ここまでのまとめ:VPCとマルチAZが活用のキモ
    企業のDC
    Availability Zone-A
    AWS 東京リージョン
    Availability Zone-C
    virtual private cloud
    VPC subnet VPC subnet
    10.1.0.0/16
    10.1.1.0/24 10.1.2.0/24
    AWS Cloud

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  10. 10
    仮想マシン
    Amazon Elastic Computing Cloud (EC2)

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  11. 11
    • 予測が困難=サイジングが困難
    インフラ全体の課題
    コスト
    時間
    予測
    実際の推移
    スケールダウンは
    不可能
    高額な設備投資費用
    キャパシティープランが難しい
    ビジネスの機会損失
    初期費用が膨大
    実際に使用していない
    資産にも費用が発生

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  12. 12
    • 数分で起動、1秒ごとの従量課金で利用可能な仮想サーバ
    • Linux, Windows等多数のOSをサポート、OSライセンス費用込みの従量課金で利用可能
    • INTEL, AMD, AWS Graviton (Arm)からプロセッサを選択可能
    • 自由にソフトウェアのインストールが可能
    • スケールアップ/ダウン、スケールアウト/インが容易に可能
    Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)
    電源、ラック等
    ハイパーバイザー
    利用したい
    ミドルウェア
    お客様独自のアプリ
    ケーション
    OS (Windows, Linux)
    ネットワーク
    ボタンを押して数分で、
    ここまで準備される
    アプリ、ミドルウェア、
    監視ツール等を自由に導入

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  13. 13
    Amazon EC2 で選択できるプロセッサとアクセラレータ
    アプリケーションとワークロードに応じて最適なコンピューティング環境を選択可能
    仮想CPU数、メモリ容量、NVNeストレージ等の異なる多数のインスタンスを用意
    INTEL Xeon Scalable
    processors
    AMD EPYC
    processors
    AWS Graviton
    processors
    Latest Tensor
    Core GPUs
    FPGAs for custom
    hardware acceleration
    Radeon Pro
    Graphics Processors
    AWS Traininum
    AWS Inferentia
    Habana Gaudi

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  14. 14
    EC2 インスタンスファミリー
    • 利用用途に合わせて様々なファミリーをご用意
    • プロセッサは、Intel, AMD, AWS Graviton (Armアーキテクチャ)
    ※AWS GravitonはArmアーキテクチャのため、Db2では利用できません
    • RDBはメモリの大きさがキモ → メモリ最適化インスタンスが第1候補
    ファミリー
    汎用
    M7/M6 シリーズ
    T4,T3 シリーズ
    コンピューティング最適化
    C7/C6シリーズ
    メモリ最適化
    R7/R6, X2,X1, Z1シリーズ
    ストレージ最適化
    I4, D3シリーズ
    高速コンピューティング
    G5, P4,F1シリーズ
    通常用途に適したバランスのコンピューティング・メモリ・ネットワーク性能
    T4,T3はバーストにより費用対効果が高い性能を提供
    高いCPU性能が必要な用途(APサーバ、HPC、画像処理、etc)
    コアあたりのメモリが大きく、大量のメモリが必要な用途(DBサーバ、etc)
    高速かつ大量のローカルディスクが必要な用途
    (DBサーバ、DWH、ビッグデータ、etc)
    GPUコアが必要な用途(グラフィック表示、機械学習、etc)や、
    FPGAの提供(F1シリーズ)
    http://aws.amazon.com/jp/ec2/instance-types/

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  15. 15
    インスタンスタイプの整理と選択
    インスタンスファミリー
    世代とアーキテクチャ※
    インスタン
    スサイズ
    R 6i . 8xlarge
    インスタンス
    ファミリー
    世代と
    アーキテクチャ
    サイズ
    R6iインスタンスの例
    ※iはINTEL系、aはAMD系、gはAWS Graviton系
    プロセッサ

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  16. 16
    柔軟なキャパシティ変更で環境の変化に対応
    仮想CPU数追加、メモリ追加等、スペック変更は容易
    スケール
    アップ
    EC2 EC2
    スケール
    ダウン
    EC2
    サーバーのスペックを
    簡単にあげられる
    当然、スペックを下げ
    コストダウンも可能

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  17. 17
    注意点①インスタンスタイプでネットワーク速度が異なる
    • インスタンスによりCPU,
    メモリだけでなくネット
    ワーク速度も異なる
    詳細はこちら:
    http://aws.amazon.com/jp/ec2/instance-types/

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  18. 18
    注意点②Tシリーズのインスタンスはバースト性のCPU性能
    • T3やT4gはCPUクレジットが残っている場合
    にCPU性能がバーストする
    – 1クレジット=1分間vCPUのフル性能を発揮できる
    – CPUを使わない時間の経過でCPUクレジットが回復
    – クレジットが枯渇すると、ベースラインの性能に
    • 高負荷状態が一時的である事が見込める業務、
    もしくは開発・検証に
    • 上位インスタンスはクレジットが多く、利用
    可能な範囲がより増える
    • UnlimitedをONにすることで、追加費用によ
    りバースト性能を維持することも可能 (T3は
    デフォルトON)
    – https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/burstab
    le-performance-instances.html
    T3インスタンスの例

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  19. 19
    注意点③パブリックIP(グローバルIP)の扱い
    • プライベートIPとパブリックIPの両方を付与可能
    • プライベートIPアドレスは自由に設定可能(もしくはDHCP利用可能)
    • パブリックIPは起動時に付与される
    – 停止→始動でパブリックIPアドレスは変化する可能性がある
    • Elasitic IP address (EIP)でパブリックな固定IPを利用可能
    – とはいえ、Db2用にはプライベートIPのみで良いケースがほとんど
    – Webサーバ等でも不要なケースがほとんど(※本資料では解説していませんがAWSのロードバラ
    ンサー(ELB)との組み合わせで実現)
    • 注意点
    – EIPをインスタンスにアタッチしていない場合は利用料金が発生
    http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/elastic-ip-addresses-eip.html

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  20. 20
    ストレージ
    Amazon Elastic Block Store

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  21. 21
    EC2のブロック・ストレージには二種類ある
    Amazon EC2 インスタンスストア
    • ホストコンピュータに内蔵されたローカルスト
    レージ
    • EC2と不可分
    • EC2を停止/削除するとクリアされる
    • 性能・容量はインスタンスタイプごとに規定
    • 追加費用なし
    Amazon Elastic Block Store (EBS)
    • ネットワークで接続
    • EC2とは独立管理
    • EC2を削除してもEBSは保持可能
    • ボリュームごとに性能・容量を定義可能
    • EBSの費用が別途発生
    http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/Storage.html

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  22. 22
    Amazon EBS (Elastic Block Store)
    • EC2にマウント可能なブロックストレージ
    • 1ボリュームあたり最大16TB, 最大256,000IOPSに対応
    • 内部的に冗長化されている
    • サイズ変更可能
    • スナップショット機能でS3に差分バックアップ
    EBS
    /dev/xvdf
    /dev/xvda
    EC2
    EBS
    2日前 3日前 4日前
    2日前 3日前 4日前
    スナップショット
    スナップショット
    Snapshot
    EBS
    EBS
    Snapshot
    EC2

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  23. 23
    【補足】EBSのボリュームタイプ①(SSDタイプ)
    ボリュームタイプ 汎用SSD(gp3)
    - General Purpose SSD
    プロビジョンドIOPS SSD(io2, io2 Block Express *1)
    - Provisioned IOPS SSD
    ユースケース • システムブートボリューム
    • 一般的なデータベース
    • 開発環境や検証環境
    • 汎用SSDでは処理しきれない高いIO性能を要求するアプ
    リケーション
    • 高速IOを必要とするデータベース
    ボリュームサイズ • 1GBから16TBまで • 4GBから16TBまで
    IOPS • ベースライン 3,000IOPS
    • 必要なIOPS値を指定可能
    • 最大16,000IOPS
    • 必要なIOPS値を指定可能(容量1GBあたり500IOPSまで)
    • 最大64,000 IOPS (io2) *2
    • 最大256,000 IOPS (io2 Block Express)
    スループット • ベースライン 125MB/秒
    • 最大1,000MB/秒
    • 最大 1,000MB/秒 (io2) *2
    • 最大 4,000MB/秒 (io2 Block Express)
    耐久性 99.99% 99.999%
    補足 ボリュームサイズに関係なくベースライン性
    能として3,000IOPSとスループット
    125MiB/秒を提供する
    ベースライン性能という考え方はなく、必要なIOPS、ス
    ループットをボリューム単位で指定する
    *1: io2 Block Expressに対応したEC2インスタンスファミリーからのみ利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください
    *2: 32,000 IOPS以上の性能を実現するにはNitroシステムのEC2インスタンスの利用が必要です。詳細はドキュメントをご確認ください

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  24. 24
    【補足】EBSのボリュームタイプ②(HDDタイプ)
    ボリュームタイプ スループット最適化HDD(st1)
    - Throughput Optimized HDD
    コールドHDD(sc1)
    - ColdHDD
    ユースケース • Amazon EMR
    • データウェアハウス
    • 大規模なETL処理
    • 大規模なログ分析
    ※起動ボリュームには利用できない
    • ログデータ保管
    • バックアップ
    • アーカイブ
    ※起動ボリュームには利用できない
    ボリュームサイズ • 500GBから16TBまで • 500GBから16TBまで
    IOPS • 最大500IOPS • 最大250IOPS
    スループット • ベース値:1TBあたり40MB/s
    • バースト値:1TBあたり250MB/s
    • バーストクレジット上限:1TB/1TB
    • 最大500MB/s
    • ベース値:1TBあたり12MB/s
    • バースト値:1TBあたり80MB/s
    • バーストクレジット上限:1TB/1TB
    • 最大250MB/s

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  25. 25
    • EBS最適化を有効にすることで独
    立したEBS帯域を確保
    • 大きいインスタンスタイプほど
    使える帯域が広い
    • 最近のインスタンスはデフォル
    トでEBS最適化がON
    EC2
    w/o EBS
    Optimized
    Network
    EBS
    EC2
    with EBS
    Optimized
    Network
    EBS
    EBS最適化なし
    EBS最適化あり
    EBS最適化インスタンスによるEBS帯域の確保
    http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/EBSOptimized.html

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  26. 26
    パフォーマンスを見越した設計① – 最初にまとめ
    EBSかインスタンスストアか?
    • EBSが基本
    – 表領域、トランザクションログ領域、DB製品(Db2本体)等はEBS
    – EBSは柔軟にサイズやIOPS性能を変更でき、SNAPSHOTが利用可能
    – 基本はgp3で良いが、性能が不足する場合複数ボリュームをまとめたり、io2を選択
    – EBSのIOPS性能だけでなく、EC2インスタンス側の帯域が不足しないよう注意
    • インスタンスストアの使い所
    – 一時表領域
    – LOADする際の、元データ置き場

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  27. 27
    パフォーマンスを見越した設計② 表領域
    • 表領域
    – 全体パフォーマンスへの影響が大きいので特に速度を重視した設計にする
    – 複数EBSボリュームで構成する場合、io2よりgp3を複数束ねる方が安価
    • 基本戦略
    – EC2側で必ずEBS最適化を有効に(最近のインスタンスはデフォルトでON)
    – 性能がgp3ボリューム単体で不足する場合は複数まとめてコンテナとして定義
    – 複数EBSをDb2にストライピングさせることで性能を確保する
    • Db2ではCREATE DB時に自動ストレージに設定してしまうのが楽
    • RDB側でストライピング出来ない場合はOSやファイルシステム側で実施
    • 注意点
    – EBSはそもそも冗長化されているので、RAID 1を組んでもメリットが少ない
    – 1ボリュームで構成した場合でもDB2_PARALLEL_IOの設定がお勧め(EBSのパフォー
    マンスを引き出すには並列アクセスが効果的)

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  28. 28
    パフォーマンスを見越した設計③ ログ領域
    • トランザクション・ログ領域
    – 更新処理のパフォーマンスに影響
    – 表領域ほどサイズは必要なく、追記速度が重要
    – 最も可用性が重要なストレージ領域
    • 基本戦略
    – gp3のEBSを必要なサイズ&IOPSで1つ用意する
    – 書き込みパフォーマンスを特に重視する場合はio2を選択することで64,000
    IOPS まで速度を引き上げることが可能
    – 冗長化をより重視する場合、もう一つEBSを作成しDb2の設定でミラー・ログ
    • 若干更新パフォーマンスが低下

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  29. 29
    パフォーマンスを見越した設計④ その他の領域
    • 一時表領域
    – インスタンスストレージがあれば、そこに一時表領域を作成
    – 停止→起動でアンフォーマットな状態になるので、OS起動時(Db2起動前)にフォーマットし、
    マウントしておくように準備する
    – インスタンスストレージが無い環境ではEBSで作成。LOAD元データ格納領域と共有もあり
    • LOAD元データ格納領域
    – LOADの速度を上げたい場合はLOAD元のディスク速度も重要
    – 大きめのgp3を作成して利用、もしくはインスタンスストレージ
    – ストライピングまでは必要ないケースが多いが、必要であればファイルシステム側で用意
    • OS領域・RDB本体の領域
    – その他の領域とは必ず分離する(データとプロダクトはライフタイムが異なる)
    – さして速度は必要ないので、gp3で適切なサイズを作成

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  30. 30
    バックアップとディザスタリカバリー

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  31. 31
    AWS上でのRDBバックアップ
    • これまで通りのバックアップ設計が可能
    – db2 backupコマンドで任意のディレクトリに保存
    – 取得したイメージはS3(後述)へコピーしておくと安心&安価にデータ維持
    • EBSのスナップショット機能を使うことで、より高速・
    便利なバックアップ&リストアを実現可能

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  32. 32
    1
    S3
    S3 S3
    データを
    隔地保管
    • データ保存・バックアップ用途に向くオブジェクトストレージ
    • 自動的に3箇所以上のAZに隔地保管
    • 設計上のデータ耐久性は、99.999999999%
    • 容量無制限、サイジング不要
    • 従量課金 1GByteあたり月間 $0.0138~
    ※S3 1ゾーンを選択して冗長性を下げることで $0.0110/GB/月に
    • WEBの静的コンテンツ配信機能
    Amazon S3 (Simple Storage Service)
    ※ 2023年3月時点での東京リージョンの料金

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  33. 33
    EBS Snapshot機能
    • EBSのイメージ・バックアップ機能
    • データはS3に保管される(S3の費用が発生)
    • ブロックレベルで圧縮して保管するため、圧縮後の容
    量に対して課金が行われる
    • 2世代目以降は差分データを保存する差分バックアップ
    (1世代目を削除しても復元は可能)
    • バックアップ総量や世代数の制限は無し
    Snapshot

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  34. 34
    EBS Snapshotと静止点
    • Snapshotの作成を指示しレスポンスが返ってきたら、その時点
    のデータのバックアップが開始されている
    • レスポンスが返ってきた時点でI/Oを再開して良いので、静止点
    を維持するのは短時間で済む
    時間
    EBSへのI/O停止 EBSへのI/O再開
    静止点を維持
    Snapshot
    作成指示
    作成指示
    レスポンス
    Snapshot
    作成完了
    Snapshot作成処理
    (バックグラウンド)
    通常運用 通常運用
    この時点のデー
    タがバックアッ
    プされる

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  35. 35
    EBS SnapshotによるDb2のバックアップ
    Db2
    • RDBではデータ整合性を保つため静止点を作成し
    てバックアップを取得する必要がある
    • Db2ではSplit mirror機能でDBを止めずに静止点が
    作成可能
    – WRITE SUSPENDで静止点を作成。DBは停止しない
    – WRITE RESUMEでディスクへの書き込みを再開
    • Split mirror+ EBS SnapshotでDBを止めずに大規
    模データの高速バックアップが実現可能
    ②Snapshot作成
    ①WRITE SUSPEND
    ③WRITE RESUME
    ※Split mirrorは考慮点が多いので、詳しくはドキュメントを参照してください
    https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/SSEPGG_11.5.0/com.ib
    m.db2.luw.admin.ha.doc/doc/c0006356.html
    Snapshot

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  36. 36
    EBS Snapshotからのリストア
    • Snapshotから新規EBSを作成し、EC2インスタ
    ンスにアタッチされていたものと置き換える
    • 古いEBSは不要であれば削除する。障害分析等
    の目的で他のインスタンスにアタッチしてもOK
    • EBSを別AZに移動したい場合や、容量変更、ボ
    リュームタイプ変更もSnapshot経由で行う
    EC2
    Snapshotから
    EBSを作成
    Detach Attach

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  37. 37
    補足:Snapshot経由で別AZにEBSをコピー
    • EBSは EC2インスタンスから独立している
    (他のEC2インスタンスに付け替え可能)
    • データは永続的に保存される
    • EBSはアベイラビリティゾーン(AZ) 内に作成される
    • =別AZのEC2からはマウントできない
    • ただしスナップショット(バックアップ)から別AZ
    にEBSボリュームを作成(リストア)可能
    Region
    Availability Zone - a
    EBS
    Availability Zone - b
    EBS
    Amazon Simple
    Storage Service
    (S3)
    EBS
    Snapshot
    EC2 EC2
    http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/AmazonEBS.html

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  38. 38
    ディザスタ・リカバリ(DR)
    • DR(遠隔地へのデータ保存)が容易・安価に実現でき
    るのはAWSを利用する大きなメリット
    • 案①:リージョン間のスナップショットコピー
    • 案②:Db2 HADR

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  39. 39
    • スナップショットは別リージョンにコピーが可能
    • DR先のリージョンでは必要になるまでEC2を起動する必要は無いため、安価にDRを実現可能
    案①スナップショットのリージョン間コピー
    Region : A
    Availability
    Zone - a
    Snapshot
    Availability
    Zone - b
    Region : B
    Availability
    Zone - a
    Availability
    Zone - b
    Snapshot
    Copy
    Snapshot Copy AMI
    Create EBS
    from Snapshot
    Create AMI
    from Snapshot

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  40. 40
    案②:Db2 HADRを使ったDR
    Db2はHADRで簡単に遠隔地レプリカが可能
    AWS上に構築する場合
    – 同一リージョンでAZをまたぐ場合:同期(SYNC)モードを検討
    • AZまたぎでSYNCモードを選択できるのはAWSを利用する大きなメリット
    – リージョンをまたぐ場合:非同期(Super ASYNC)モードを検討
    AZ AZ
    東京リージョン
    同期
    東京リージョン
    AZ
    シンガポール
    リージョン
    AZ
    非同期

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    (補足)Db2 pureScale はAWS上で稼働可能か?
    Db2 11.5.6.0 からAmazon EC2での稼働が
    正式にサポートされるようになりました
    • Db2 11.5.6.0 以降
    – AWS Marketplaceからイメージを取得可能
    • SuSE Linux Enterprise 12 Service pack 5 以降
    • Amazon EC2 C6i
    • Amazon EBS (マルチアタッチ)
    • クラスター間接続はTCP/IPで実現
    詳細は以下URLを参照
    https://www.ibm.com/docs/en/db2/11.5?topic=providers-db2-purescale-aws
    https://www.ibm.com/docs/en/SSEPGG_11.5.0/com.ibm.db2.luw.db2.cloud.services.doc/doc/Deploying_IBM_Db2_
    pureScale_with_TCPIP_private_network_on_AWS.pdf

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    AWSでノード間通信を高速化する方法①
    拡張ネットワーキング (Enhanced Networking)
    • 拡張ネットワーキング
    – パケット毎秒(PPS)が非常に大きく、ネッ
    トワークレイテンシが低くなるオプション
    – SR-IOVに対応
    – ENAに対応したインスタンスでは最大
    100Gbpsの帯域を実現
    – 利用可能であれば有効化が推奨
    • 適応条件
    – VPC内でHVM AMIで起動
    – 対応インスタンスの利用とドライバ設定
    – 詳細)
    http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/enhanced-networking.html
    VMM
    NIC NIC
    VF1 VF2 VF3
    Switch
    通常 Enhanced Network
    VMM

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    AWSでノード間通信を高速化する方法②
    Cluster Placement Groups
    • インスタンス間通信を最適化
    – 低レイテンシ
    – 高PPS (packets per seconds)
    • 用途
    – HPC、Hadoop、MPP、DWHなど、ノード間通信
    が大量に発生するクラスタに最適
    – 拡張ネットワーキングをまず実施、その上でさら
    にノード間通信のレイテンシを低くする場合に、
    Cluster Placement Groupsの併用を推奨
    • 制限
    – 単一アベイラビリティゾーンに閉じる
    – 利用可能なインスタンスタイプに制限あり
    Full bisection bandwidth
    http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/placement-groups.html

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    Amazon RDS for Db2

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  45. 45
    オンプレミス vs EC2+ミドルウェア vs AWSマネージドサービス
    電源、ネットワーク
    ラック導入管理
    サーバメンテナンス
    OSのパッチ
    ミドルウェアのパッチ
    バックアップ
    スケーラビリティ
    可用性
    ミドルウェアの導入
    OSの導入
    アプリからの利用
    オンプレミス ミドルウェアon EC2 Amazon RDS等
    マネージドサービス
    お客様がご担当する作業 AWSが提供するマネージド機能
    電源、ネットワーク
    ラック導入管理
    サーバメンテナンス
    OSのパッチ
    ミドルウェアのパッチ
    バックアップ
    スケーラビリティ
    可用性
    ミドルウェアの導入
    OSの導入
    アプリからの利用
    電源、ネットワーク
    ラック導入管理
    サーバメンテナンス
    OSのパッチ
    ミドルウェアのパッチ
    バックアップ
    スケーラビリティ
    可用性
    ミドルウェアの導入
    OSの導入
    アプリからの利用

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    Amazon Relational Database Service (RDS)
    フルマネージドのRDBサービス
    • 特徴 (http://aws.amazon.com/jp/rds/)
    – MySQL / PostgreSQL / Oracle DB / SQL
    Server/ MariaDB / IBM Db2 に対応
    – 数クリックで構築可能
    – バックアップやパッチの適用、フェイルオー
    バーは自動
    – Oracle DB / SQL Serverのライセンスを従量
    課金モデル or BYOLで利用可能(※エディショ
    ンによって制限があります)
    – IBM Db2 は BYOLで利用可能
    詳しくはこちら https://www.slideshare.net/AmazonWebServicesJapan/20180425-aws-black-belt-
    online-seminar-amazon-relational-database-service-amazon-rds-96509889

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    Amazon RDS for Db2
    IBM Db2 をフルマネージド環境で提供
    • Amazon RDSで新たにIBM Db2が利用可能に
    • 東京リージョン・大阪リージョンを含む多くのリージョンで利用可能
    • BYOLで利用
    • フルマネージドのRDBMS環境
    • 数クリックで起動、AWS管理コンソールやAPIから操作可能
    • 性能変更が容易: 最大 128 個 vCPU / 最大 4 TB RAM
    • マルチAZデプロイメント
    • Snapshot & Point-in-time Restore
    • モニタリング (CloudWatch)
    • 最新の IBM Db2 環境
    • IBM Db2 v11.5.9 が利用可能
    • Standard Edition とAdvanced Edition から選択可
    • Db2 のマイナー/メジャーバージョンのリリース時には、継続的にRDSでも提供する予定

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    (補足)モニタリング

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  49. 49
    AWSにおけるシステム監視
    • ハイパーバイザー以下の情報はAmazon
    CloudWatchが提供
    • OS以上の情報は(これまでと同様に)監視ソ
    フトで
    – Tivoli Monitoring、JP1、Zabbix等
    – RDSについては、CloudWatchで監視データを提供
    • 監視サーバにCloudWachの情報を集約するの
    が一般的な運用方法
    • CloudWatchの「カスタムメトリクス」でOS
    以上の情報をCloudWatchに出すことも可能
    NW
    HW
    HV
    OS
    MW
    APP

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    Amazon CloudWatchとは?
    CloudWatch
    状況を
    レポート
    AWSの各種リソースをモニタリングするためのWebサービス
    構成済みなので、何も設定しなくても使い始めることが可能
    http://aws.amazon.com/jp/cloudwatch/

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    CloudWatchができること
    • 各AWSサービスのメトリックス監視
    – メトリックス = 監視項目(例:CPU使用率)
    – メトリックスを追加定義も可能
    • カスタムメトリックス
    – メトリックス値を時系列にグラフ表示
    • 見たい内容を組み合わせて表示する機能(ダッシュボード機能)
    • デフォルトで5分間隔のモニタリング(無料)
    – 詳細モニタリング=ONで、1分間隔のモニタリングも可能(要追加費用)
    • 各メトリックスに対してアラームを作成可能
    – しきい値を設定(例:CPU使用率60%以上)
    – メトリックス値がしきい値を越えたら起こすアクションを定義(例:メールで通知)
    • EC2上のログ監視 ・・・Amazon CloudWatch Logs
    – メトリックスとアラームも作成可能
    http://www.slideshare.net/AmazonWebServicesJapan/aws-black-belt-tech-amazon-cloudwatch-auto-scaling

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    まとめ
    • AWSのインフラを生かす
    – グローバルネットワーク
    – マルチAZ
    – APIで操作
    – 使った分だけの課金
    • Db2 on AWS
    – これまで通りに導入可能
    – 高いパフォーマンスを実現するには、インスタンス選択とディスクの構成がキモ
    – バックアップやDRはAWSの機能を活用することで、安価で高度な処理が可能

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  53. 53
    AWSクラウド 無料利用枠のご案内
    • 100を超えるサービスに、12か月のトライアル、無料枠
    などが設定されています
    • http://aws.amazon.com/jp/free/
    Amazon EC2
    t3.micro インスタンスを
    1ヶ月あたり750時間分
    12か月間無料
    (Windows, Linux)
    Amazon RDS
    db.t4g.micro インスタンスを
    1ヶ月あたり750時間
    ディスク20GB分
    12か月間無料
    例)

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    参考資料:AWSの技術リソース

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    AWS各種サービスの
    ドキュメントが整理されています
    AWS公式ドキュメント
    http://aws.amazon.com/jp/documentation/

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  56. 56
    技術セミナー資料(以下のサイトに集約しています)
    AWS クラウドサービス活用資料集
    http://aws.amazon.com/jp/aws-jp-introduction/

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  57. 57
    • AWSクラウドセキュリティ
    – https://aws.amazon.com/jp/security/
    – https://aws.amazon.com/jp/security/security-resources/
    • AWSクラウドコンプライアンス
    – https://aws.amazon.com/jp/compliance/
    • AWS:日本の災害対策関連情報
    – https://aws.amazon.com/jp/compliance/jp-dr-considerations/
    セキュリティ/DR/BC関連資料

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    オンライン・セミナー
    インターネット経由で多くの無料セミナーを実施中
    今後の予定&申し込みサイト
    – https://aws.amazon.com/jp/about-aws/events/

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    公式Twitter/Facebook
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    内容についての注意点
    • 本資料では2023年11月28日時点のサービス内容および価格についてご説明しています。最新の情報
    はAWS公式ウェブサイト(http://aws.amazon.com)にてご確認ください。
    • 資料作成には十分注意しておりますが、資料内の価格とAWS公式ウェブサイト記載の価格に相違が
    あった場合、AWS公式ウェブサイトの価格を優先とさせていただきます。
    • 価格は税抜表記となっています。日本居住者のお客様には別途消費税をご請求させていただきます。
    • AWS does not offer binding price quotes. AWS pricing is publicly available and is subject to
    change in accordance with the AWS Customer Agreement available at
    http://aws.amazon.com/agreement/. Any pricing information included in this document is
    provided only as an estimate of usage charges for AWS services based on certain
    information that you have provided. Monthly charges will be based on your actual use of
    AWS services, and may vary from the estimates provided.

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