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(スライド版)「経営企画」のキャリアについて考えたみた話

 (スライド版)「経営企画」のキャリアについて考えたみた話

経営企画という職種は、概して役割が広い上に、会社の規模やフェーズによっても担う範囲が異なるため、世の中に数ある職種の中でも、あまり明確に理解されていない職種の一つなのではないかと思います。

そのようなこともあり、noteやSpeakerDeck、イベント登壇、また経営企画コミュニティの運営など活動を通じて、経営企画に関する各種発信をこれまでも行なってきましたが、まさに経営企画という職種について深掘る企画に、PIVOTさんにお声掛けいただきました。

PIVOT【職種分析:経営企画】前編 https://youtu.be/dyhWMy0S_DA
PIVOT【職種分析:経営企画】後編 https://youtu.be/JlBKwLKt9cA

今回のスライドは、その動画の要素に基づき、より気軽にご覧いただけるよう、エッセンスを簡単にまとめたものになります。

・現在経営企画に携わっており、次のキャリアについて悩んでいる方
・今後のキャリアとして経営企画に興味がある現状他職種に従事している人
・経営企画機能を強化したいと考えている経営者

などに特に見ていただけると嬉しいです。

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Transcript

  1. 3 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. そもそも経営企画とは? 担う範囲が広く、会社によってもその範囲がまちまちな経営企画を再定義すると 経営企画とは「ジャングルガイド」である

    会社が目指すべきゴールを常に指し示し、 そのゴールに向かって、最速・最短距離で進めるよう、 あらゆることを支援する人
  2. 4 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. なぜ会社に「ジャングルガイド」が必要なのか? 小さな会社 大きな会社

    ・誰でも見通すことができる ・出口がすぐ分かる ・面積が広い (事業・製品の拡大) ・木が茂っている (取引・費用の複雑化) ・遭難する (資金不足、倒産) 会社が小さければ誰も迷わない、大きくなるにつれて導く人が必要になってくる
  3. 5 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. どのようにジャングルをガイドしていくのか? 経営企画における6つの型 1

     道の誤りを指摘、指導する 2  効率的に歩けるように草木を伐採する 3  伐採に必要な道具の調達を行う 4  隊列を整える 5  食べ物や水分の補給を適切に行う 6  どちらが出口かを指し示す  予実管理  業務改善、BPR  システム導入、DX  体制変更、役割最適化、外部活用  資金調達  事業計画・中期計画の策定
  4. 6 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. 企業の規模やフェーズによって経営企画が担う範囲は異なる 前述の「6つの型」は、ある意味経営企画のスターターパック。ベンチャー企業や中小企業など、 経営企画を立ち上げた直後の会社ではこの範囲を担っていることが多い。言い換えると、それより

    も規模が大きな企業においては必ずしもそうでなくなるのがある意味経営企画の特徴。 大企業では多くのオペレーションが標準化・型化されており、基本的には経営企画部の役割はより 細分化・専門化されている。この全てを担うことはほぼなく、基本的にはこのうちのどれか。 その中でも大企業の経営企画においては特に1、2(計画策定&予実管理)を担っている人が圧倒的に 多い。 また大企業はある意味1つのジャングルを抜け出した状態。そうすると、次のジャングルの開拓(≒ 企業価値の最大化)のために、より幅広い手段が必要になる。 例えば、M&A、投資、IR、新規事業関連のプログラムなど。これらは、まず遭難(≒資金ショー ト、倒産)しないことが重要となるベンチャー企業においてはすぐに手を伸ばさない領域である。 役割が細分化・専門化されること、フェーズによって守備範囲が異なること、これらが同じ経営企 画担当でも担う業務がバラバラであることに起因しており、結果経営企画という職種の側から見た 分かりにくさを引き起こしている。
  5. 7 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. ベンチャー企業と大企業の経営企画の役割の比較 どちらにもそれぞれの良さがある。どちらを選択するかは志向による。 ベンチャー

    大企業 事業規模 (=扱う数字の大きさ) 小さい 大きい (社会に与える影響が大きい) 事業の成長率 高い (もちろんうまくいかない場合も多い) 比較的安定している 経営企画部門としての役割の幅 一定限定されている (とにかくジャングル脱出重視) 幅広い機能が含まれている (次のジャングルの開拓も必要) 担当としての役割の幅 広い (何でもやることが求められる) 狭い (細分化、専門化されている) オペレーションの型 無いものが多い (型を作ることが求められる) 一定存在する (型に沿うことが重視される)
  6. 8 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. 会社の規模やフェーズにより解決すべき課題も異なる 「財務or非財務」「戦略orオペレーション」で分類した経営企画が取り組む課題 財務

    戦略 非財務 オペレーション ・事業計画作成 ・経営数値見える化、正確性向上 ・予実管理プロセス構築 ・M&A ・IR ・エクイティストーリー構築 ・KPI管理 ・業務効率化、DX ・各種オペレーション改善 ・中期経営計画策定 ・戦略的アライアンス ・市場調査
  7. 9 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. どの象限の課題解決が得意かはそれまでのキャリアにもよる 前述4象限の課題解決に強みを持つキャリアの例 財務

    戦略 非財務 オペレーション 事業会社 管理系職種 監査法人 投資銀行 証券会社 戦略コンサル 事業会社 ビジネス系職種 ベンチャーキャピタル
  8. 10 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. 経営企画の組織作りについて ひとえに経営企画と言っても、前述の4象限の取り組むべき課題によって必要な専門性は異なる。このため、経営 企画担当を外部から採用しても、その専門性がぴったりとはまらず、期待していたパフォーマンスが出なかった

    り、短期離職となったりするミスマッチのケースは少なくない。 (例) ・上段の戦略策定を中心に行ってきた人が、月次の予実管理をゴリゴリすることになるケース ・その逆で数値管理を中心に行ってきた人が、上段の戦略を描くことも含めて求められるケース ・数値管理や戦略策定を中心に行ってきた人が、現場オペレーションまで踏み込んだ業務改善を求められるケー ス 経営企画と言えば、どうしても数値管理能力を重視しがちだが、特に整っていないフェーズにおいては、欲しい のはPLを作れる人・見れる人、ではなく、PLを改善できる人。ただあれこれ言うだけじゃなくて、自ら手を動か し、オペレーションを改善することで、数値に影響を及ぼす行動ができる人である。その点を特に重視する場合 は、無理に外からの採用をするのではなく、現場理解力を重視し、内部の事業部に所属している人を経営企画に 抜擢する方法も大いにあり得る。 会社として経営企画機能を新設、補強していく場合、どのような経歴を持つ人が本質的に必要なのか、またそれ は本当に外部から採用した方がいいのかな、会社が特に解決したい課題が何なのかを前段よく見極めることが肝 要。
  9. 11 © Takeshi Sumida All Rights Reserved. 最後に 経営企画は何でも屋と揶揄されることもあるが、ジャングルの脱出のために何でもするのはある意味 当たり前。経営企画の6つの型も意識しながら、様々な種類のジャングルをガイドしていける力を身

    に付けていけると良い。 その上で、企業規模によって担う範囲が大きく異なるのが経営企画という職種の一つの特徴でもある ため、大企業でいずれかの領域に特化して専門性を深掘っていくのか、ベンチャー企業や中小企業で 経営陣の間近で幅広い役割を担っていくのかは、キャリアを選択する上での分かれ目であり、また各 自の志向にも大きく依存する。 「財務×非財務」「戦略×オペレーション」の4象限も意識しながら、自分がどの領域の課題解決を 担っていきたいのか、どのようなスキルを特に付けていきたいのかで次のキャリアを選んでいく考え 方もある。 こちらのスライドが、現在経営企画で働いている人、もしくは次のキャリアとして経営企画を考えて いる人にとって、少しでも参考になることを願っています。