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【スライド150枚】優秀層獲得のための新卒採用マニュアル
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袴田 優斗
February 22, 2026
Business
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【スライド150枚】優秀層獲得のための新卒採用マニュアル
激化する新卒採用市場で、どのように採用を設計し、どのように優秀層を獲得するかに焦点を当てた新卒採用のマニュアルです。
袴田 優斗
February 22, 2026
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Transcript
優秀層獲得のための 新卒採用マニュアル
マニュアルの全体像 01. 新卒採用の全体像 02. 向き合う学生を知る 03. 新卒採用計画の考え方 04. 自社の戦い方の言語化 05.
スケジュール設定 06. 母集団形成 07. インターンシップ設計 08. 選考設計 09. 内定後のアトラクト 10. 振り返りについて 11. 終わりに ステップ 対応している章 新卒採用の概要/基本情報の理解 現状の新卒採用はどのように回っているのか? 戦略・戦術設計と実務のポイントの理解 実務の設計はどのような考えを持って進めれば良いのか? 振り返りの心得 翌年の新卒採用に備えて意識したいことは?
01. 新卒採用の全体像 02. 向き合う学生を知る 03. 新卒採用計画の考え方 04. 自社の戦い方の言語化 05. スケジュール設定
06. 母集団形成 07. インターンシップ設計 08. 選考設計 09. 内定後のアトラクト 10. 振り返りについて 11. 終わりに p3~ p23~ p37~ p58~ p74~ p86~ p104~ p117~ p130~ p143~ p147~
01. 新卒採用の全体像
✓ 新卒採用の目的 ✓ 採用すべき人材とは ✓ 優秀層学生の就活トレンド 01. 新卒採用の全体像
新卒採用の目的 そもそも新卒採用は、何のために行なうのか?
新卒採用の目的 中途採用や他の手段ではなく、「新卒採用」でなければ得られないものは何なのか? 将来のリーダー・幹部候補 を採用するため! 組織文化の浸透・継承! 既存組織への刺激! 組織の年齢構成の整備! 労働力の担保!
新卒採用の目的 新卒採用、というより“新たに社会人となる人たち”には独自性がある。 純粋に「若い」 どの文化にも染まっていない 潜在的な能力を秘めている ✓ 体力的な余裕やエネルギーがあり、頑張りがきく。 ✓ 新しいことを学ぶことに抵抗が少なく、吸収が早い。 ✓
ワークスタイルにクセがついておらず、教育次第で化ける。 ✓ 自社文化を体現できるような志向を身につけてもらいやすい。 ✓ 中途市場にいるスタープレイヤーと同等の能力を持つ(開花 する)可能性を秘める。 ✓ つまり、中途採用市場では手が届かないような人材を、 獲得できる可能性がある。
新卒採用の目的 「新卒採用の独自性」を踏まえると、新卒採用の本来の目的もシャープになってくるはず。 将来のリーダー・幹部候補 を採用するため! 組織文化の浸透・継承! 既存組織への刺激! 組織の年齢構成の整備! 労働力の担保!
新卒採用の目的 個人的な結論としては下記の通りで、新卒採用=経営戦略と捉えている。 新卒採用の目的 新卒採用におけるMission ① 将来のコア人材の確保 ② 文化・バリューの継承と強化 ◎ ×
① コア人材になりうる学生の分析・定義 ② その人材の見極めとアトラクト 単純な労働力の確保 なんとなく周りもやっているからという世間体 とりあえず数値目標(KPI)の達成 個人主観での見極め
✓ 新卒採用の目的 ✓ 採用すべき人材とは ✓ 優秀層学生の就活トレンド 01. 新卒採用の全体像
採用すべき人材とは 「将来コア人材になりうる人材」の分析・定義が、 最初の新卒採用のMissionだが、具体的にはどうすればいいのか? • 前提として、採用すべき人材は各社によって異なるので、自社なりの正解を探さないといけない。 • 新卒採用を続けており、既にプロパー社員が多い場合は、GP分析(後述)などの テクニカルな方法が役立つケースもある。 • 手法の正解はないものの、アンチパターンは存在する。
GP分析とは Good–Poor分析の略。プロパー社員をハイパフォーマーとローパフォーマーに分類し、 2群の違いを見ていく方法。一見理に適っているように見えるが、難易度が高いので注意。 ハイパフォーマー ローパフォーマー 理系 高学歴 成長意欲高 <よくある失敗例> •
カテゴライズが甘い。成長意欲の評価には主観が入ることも多く、 他の項目も当たり前すぎて採用実務に活かせない。 • 深掘りが甘い。高学歴というラベルの中でも受験という最低限の努力が できていることがハイパフォーマンスにつながっているのか、地頭の良さがつな がっているのかなど、真の因果関係を探せていない。 • 職種をはじめとした様々な前提条件を混ぜてしまっている。ビジネス職とエン ジニア職のパフォーマンスの定義が異なるのはわかりやすいが、セールス職と マーケ職を混ぜてしまっている企業もある。 …etc
GP分析などテクニカルな手法を使うなら テクニカルな手法・分析はそれ相応の難易度が伴う。 ベンダーをはじめとして提案してくる事業者もいるが、慎重に検討する。 • 統計や分析に精通した人間が社内にいるか。 • 統計が出せるほどのN数(プロパーの社員数/新卒採用の年数)がいるか。 • 前提条件を揃えられる環境か。特にハイパフォーマー/ローパフォーマーの定義をある程度 適切に行える環境か。(コンサルやセールスなどはやりやすい)
• 分析設計に納得感があるか。表面的な話になっていないか。 …etc
では、どのように採用すべき人材を定義していくか 前述のとおり、採用すべき人材は各社によって異なっており、汎用的な方法はない。 ただ、アンチパターンはあるので、そこを参考にディスカッションを積み重ねる。 5年後・10年後の組織・事業を見越した人材定義ができていない。(≒直近の労働力としてみなす) ↑に近いが、「現場で欲しい人材」をターゲットにする。 自社に最適な人材ではなく、世間一般的に「優秀」と呼ばれる学生を、ターゲットにする。
理想を求めすぎて、世にほとんど存在しないスーパーマン・スーパーウーマンを、ターゲットにする。 逆に、地に足をつけすぎて(採用KPIを意識しすぎて)、コア人材になりえない要件で定義する。 多面的に要件定義ができていない。学歴などの肩書だけ、コンピテンシーだけ、〇〇だけで決めてしまう。
「高学歴×成長意欲高」学生の変わらぬ人気 依然として、企業から人気があるのが高学歴×成長意欲の高い学生。 マクロ視点で新卒採用における「優秀層」を定義するならこのセグメントになると考える。 努力の形跡 成長のエンジンとなる 強いコミュニティ 地頭・論理的思考力の ある程度の保証 ✓ 様々な形式はあるものの、受験戦争に身を投じている。
✓ 人それぞれ目標や過程は異なるものの、努力が一定の 成果としてつながった成功体験がある。 ✓ トップティア企業や急成長企業を進路とする同期、あるいは 先輩後輩が多く、当たり前の基準が高い。 ✓ 社会に出た後の比較対象が社内だけでなく、社外にも 広がるケースがあり、成長の水準を市場に合わせられる。 ✓ 受験は論理的思考力だけでなく、処理能力や記憶力なども 問われる総合的なもの。完璧ではないものの、一定度の論理 的思考力の担保にはなりうる。
一方で、「優秀層」マーケットは広がっていく インターンシップの一般化、情報の不透明性の是正などで、 ポテンシャルはあったが、優秀層マーケットから外れてしまっていた学生にスポットライトが当たるように。 思考力 (ビジネス的な)成長意欲 <ボリュームゾーン> 首都圏高学歴 <ボリュームゾーン> 地方圏高学歴 各地に散らばる
成長意欲の高い学生たち 情報の透明化 情報のアクセスのしやすさ向上 長期インターンシップの一般化 自己学習の手法の多様化
✓ 新卒採用の目的 ✓ 採用すべき人材とは ✓ 優秀層学生の就活トレンド 01. 新卒採用の全体像
押さえておきたい基本的な新卒採用の4つのトレンド 1. 優秀層学生の就活スケジュールの早期化・長期化 2. 優秀層学生の争奪戦の激化、初任給の引き上げが一般化 3. ジョブ型採用の台頭 4. 生成AIの登場による就職活動の変化
優秀層学生の就活スケジュールの長期化・早期化 大きな山場は三度。サマーインターン期・ウィンターインターン期・本選考期。 企業・学生によって時期は前後するものの、優秀層の動きは基本的に早期化・長期化の傾向。 企業 学生 1月 2月 3月 4月 5月
6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 学部2年生 院進予定4年生 学部3年生 大学院1年生 学部4年生 大学院2年生 新卒採用全体設計 (採用数・ターゲット・予算…) 情報収集・選考対策 サマー応募・選考 サマー インターン期 ウィンター インターン期 本選考期 インターン参加 ウィンター応募・選考 サマー後本選考 インターン参加 本選考応募・選考 ウィンター後本選考 母集団形成・各種選考 インターンシップ準備 インターン実施 サマー後選考準備 ウィンター準備 サマー後選考実施 ウィンター母集団形成 インターン準備 インターン実施 ウィンター後選考準備 本選考母集団形成 本選考実施 ウィンター後本選考実施
優秀層学生の争奪戦の激化、初任給の引き上げが一般化 対外資・対コンサルを意識している企業を中心に初任給の引き上げが一般化している。 若いうちの転職が当たり前になっている市場で、初年度の待遇の価値も相対的に高くなっている。 (引用:読売新聞オンライン) (引用:日本経済新聞)
ジョブ型採用の台頭 外資系やコンサル・金融では当たり前だったジョブ型採用を採用するケースが増加。 ジョブ型採用は、性質上優秀層学生との相性も良い。 どこでも食べていける スキルを身に付けたい 成長環境に 身を置きたい なるべく運要素を 排除したい 想定していたスキルを
身に付けられる環境へのアサイン 先輩社員はもちろん、同僚も含めて その領域に合う人材が集まっており、 期待した成長環境に身を置ける 給与・勤務地・(大枠での)業務内容 全てある程度担保されている
生成AIの登場による就職活動の変化 生成AIの登場は、学生の就職活動へのハードルを引き下げ、 一方で、企業側は最適化された動きに対して、見極める力・アトラクト力がより重要となった。 情報収集どうする? 内容の最適化・標準化 ESどうする?
02. 向き合う学生を知る
✓ マクロ環境(労働市場の変化や世代間ギャップ)を理解する ✓ ミクロ環境(優秀層の志向性や人気企業)を理解する ✓ 新卒採用は事業づくりと同じ 02. 向き合う学生を知る
労働市場の変化 - 転職活動の一般化 正規雇用の転職者数は年々上昇傾向にあり、転職の一般化が伺える。 特に、25~34歳の若手~中堅層の直近の上昇は著しい。 (引用:日本総合研究所 活性化する転職市場の現状と経済への影響)
新卒市場の透明化 労働市場の変化に加え、就活ツールの高度化で情報格差が縮小し、 企業からの一方的な発信だけでは優秀層を獲得できなくなった。 などの登場 情報の透明化に伴う 口コミや外部情報の重要性向上 就活準備・対策が容易になり、 スクリーニングが高難易度化 企業(人気)のヒエラルキーの助長 →
人気企業がより人気に
Z世代とは また、今の就活生は「Z世代」にあたり、就活に限らず価値観が多様化している。 優秀層は当てはまらないケースも多いが、世代特性として押さえておくのが良い。 Z世代のよく言われる特徴(傾向) 就活・採用で他世代とズレやすいポイント ✓ デジタルネイティブ:物心ついた頃からスマホ・SNSが当たり前 ✓ SNSで情報収集・意思決定:検索エンジンより、TikTok /
Instagram / YouTube / X などの影響が大きい ✓ コスパ・タイパ志向:ムダな手間や長い手順を避ける、短時間で 要点を掴みたい ✓ 価値観重視:「何をする会社か」「社会にどう役立つか」「自分ら しく働けるか」を気にしやすい ✓ 安定も現実的に見ている:挑戦だけでなく、生活・メンタル・働き やすさも同時に重視 ✓ 多様性・公平性に敏感:ハラスメントや不透明な評価への拒否 感が強め ✓ 志望動機の順番が逆:志望動機を求められる前に、仕事のリア ル・成長の道筋などの“納得材料”が欲しい ✓ 不透明な選考に弱い:選考の目的が見えない/連絡が遅いと「 誠実さがない・タイムパフォーマンスが悪い」と離脱しやすい ✓ 面接の圧がダメージになりやすい:詰め質問は“否定”に見えや すく、辞退が起きやすい ✓ 制度より運用を見る:福利厚生や制度については、有無より「実 際に使えるか・周りが使っているか」を重視する ✓ 承諾の決め手は不安の解消:条件より「配属の見通し・一緒に 働く人・失敗しても大丈夫感」で意思決定する
✓ マクロ環境(労働市場の変化や世代間ギャップ)を理解する ✓ ミクロ環境(優秀層の志向性や人気企業)を理解する ✓ 新卒採用は事業づくりと同じ 02. 向き合う学生を知る
優秀層の就活への志向性変化 マクロ環境の変化(特に転職の一般化)は新卒採用・就活に大きく影響し、 就活生のファーストキャリア選びの志向性も大きく変わった。 ファーストキャリアで 長く勤める スキルアップよりも安定性 メンバーシップ型 若いうちの転職も踏まえた ファーストキャリア選定 スキルアップが第一
ジョブ型
優秀層の就活への志向性変化 優秀層は「成長/スキルアップ」の解像度を自ら高めており、 明確な目的を持って、ファーストキャリアの選定を行う就活生が増加している。 • 別業界でも汎用的に使えるポータブルスキルを重視。 • ポータブルスキル習得を前提に、汎用性のある専門スキル(マーケ・ファイナンスなど)を どこまで習得できるかも考察。 • 理不尽さがないという前提でのハードワーク環境でコンピテンシーレベルをあげる。
• 上記3つの次に、海外経験やマネジメントの早期昇進などを確認。
優秀層にとっての人気企業 前述の志向性に合致するコンサル業界人気は凄まじく、”人気企業”にもそれが反映されている。 (双方とも媒体内の集計である点、対象学生に違いがある点には留意が必要) (引用:外資就活総合研究所 2027年卒 就活人気企業ランキング(2025年10月)) (引用:ワンキャリア ワンキャリア就活人気企業ランキング【東大・京大編】)
優秀層にとっての人気カテゴリ・業界 わかりやすくポータブルスキルを高められる環境 × 採用枠の拡大で、コンサル人気は 圧倒的であるものの、匹敵する業界もいくつかある。 • 投資銀行等、ジョブ型の金融:外資・日系問わず人気 • 外資系メーカーのジョブ型採用:マーケ・ファイナンス職を空けている企業が強い •
外資系IT:セールス・アーキテクト職が強め • メガベンチャー:ジョブ型でない企業もあるが、成長環境としての評価が高い • 総合商社:メンバーシップ型で成長環境としてもやや上記には劣るが、給与レベルや海外経験 の保証などで他業界を圧倒
新卒採用市場の時代の移り変わり AI全盛時代がくる? コンサル全盛時代 (現在) JTC全盛時代 新卒就活原始時代 ✓ 学校が採用のハブで、学生 は学校にきた企業の求人 を中心に選定。
✓ 結果として、学生主体では なく、学校・企業が主体に。 ✓ リクルート登場後、現在の 新卒採用の形である「自 由応募型」がスタート。 ✓ 終身雇用がスタンダードで、 安定性の高い日系大手企 業が人気の市場に。 ✓ ポータブルスキルの習得やコ ンピテンシーの向上に最適 なコンサルが人気に。 ✓ コンサル業界における人材 拡大のタイミングも一致し、 大コンサル時代に。 ✓ 生成AIの登場が、世界に インパクトを与えている。 ✓ AIを主軸とした企業が、 今後の新卒就活を席巻 するかもしれない。 新卒採用市場にも大きな流れがあり、今はコンサル全盛時代と言える。 生成AIが大きなインパクトを残している現状、近い将来AI全盛時代に移行するかもしれない。
✓ マクロ環境(労働市場の変化や世代間ギャップ)を理解する ✓ ミクロ環境(優秀層の志向性や人気企業)を理解する ✓ 新卒採用は事業づくりと同じ 02. 向き合う学生を知る
事業づくりのようにユーザー視点を採用活動に取り入れられているか 新卒人材獲得競争が激化している今、最も重要なのがアトラクト/学生の就活体験。 「自社」をサービス、「就活生」をユーザーと捉え、事業づくりのようにユーザー体験を向上させていく。 事業づくり・プロダクト開発 新卒採用業務 左記内容が ほぼできていないという ケースも多々あり ユーザーインタビュー UX設計
競合・ユーザーリサーチ データ分析・モニタリング
人気の就活サービスを使ってみる 就活生のUXを考えるなら、優秀層学生が利用している就活サービスを使ってみることがおすすめ。 どのようなコンテンツ、どのような企業が人気があるのか、追体験するのが手っ取り早い。 総合系 スカウト系 口コミ・SNS イベント中心のナビ 口コミを中心とした次世代総合就活サイト 学生・企業ともに大きく拡大中 外資・難関向けの特化就活サイト
外資系だけでなく日系人気企業も多数掲載 ベンチャー・成長志向向けの特化就活サイト 理系向けの研究系×スカウトサイト 新卒就活の逆求人スカウトの先駆け (やや裾野広め) 優秀層向けの逆求人スカウトサイト 社員口コミサイト 転職層中心だが、就活生の利用も増加 情報交換コミュニティ 就活のコミュニティも活発に 旧レクミー。優秀層向けのイベントが強み エンジニア学生向け就活支援サイト エンジニア系の就活イベントに強み 1 2 3 4
03. 新卒採用計画の考え方
✓ 目標の設定とペルソナ設計 ✓ 優先度を決めて方針を決める ✓ 費用予算の考え方 ✓ ベンダーはパートナーになりうるか 03. 新卒採用計画の考え方
目標設定の正解はない 01.の「採用すべき人材」の項目にも記載したが、ターゲットや人数目標などは企業によって 様々で正解はない。ただし、アンチパターンはあるので改めて確認する。 5年後・10年後の組織・事業を見越した人材定義ができていない。(≒直近の労働力としてみなす) ↑に近いが、「現場で欲しい人材」をターゲットにする。 自社に最適な人材ではなく、世間一般的に「優秀」と呼ばれる学生を、ターゲットにする。
理想を求めすぎて、世にほとんど存在しないスーパーマン・スーパーウーマンを、ターゲットにする。 逆に、地に足をつけすぎて(採用KPIを意識しすぎて)、コア人材になりえない要件で定義する。 多面的に要件定義ができていない。学歴などの肩書だけ、コンピテンシーだけ、〇〇だけで決めてしまう。
ターゲット設定には採用担当も介入すべき アンチパターンの多くは、新卒採用に知見のある人間が目標設定(特にターゲット設定)に 関与できていないことに起因する。内外部問わず、知見のある人間をアサインすべき。 「現場で欲しい人材」をターゲットにする。 → 新卒採用と中途採用の混同。現場主体すぎると発生する。 理想を求めすぎて、世にほとんど存在しないスーパーマン・スーパーウーマンを、ターゲットにする。 →
新卒採用市場の知識・知見不足。 多面的に要件定義ができていない。学歴などの肩書だけ、コンピテンシーだけ、〇〇だけで決めてしまう。 → 新卒採用設計の深掘り不足・知識不足。片手間新卒採用担当アサインなどで発生する。 (兼務が問題なのではなく、新卒採用をサブミッション程度と見なすことが問題)
採用担当という枠に捉われすぎてもいけない 新卒採用に知見のある人間がいない問題がある一方で、”新卒採用業務に捉われすぎる” 弊害もある。経営戦略や事業の現場感がない状態で進めるのも問題である。 5年後・10年後の組織・事業を見越した人材定義ができていない。(≒直近の労働力としてみなす) → 新卒採用を経営戦略と捉えられず、単なる作業になってしまうケース。経営と採用の接続が肝。 自社に最適な人材ではなく、世間一般的に「優秀」と呼ばれる学生を、ターゲットにする。 →
事業側との接点が少なく、採用担当が新卒採用市場だけに触れ続けると、感覚が麻痺してしまう。 逆に、地に足をつけすぎて(採用KPIを意識しすぎて)、コア人材になりえない要件で定義する。 → 数値目標が中心になってしまって、数値を達成するための設計をしてしまう。元も子もないケース。
目標設計のアンチパターンを避けるには アンチパターンを避けながら自社にとっての最適な目標設計をしていくには? • 前提として、新卒採用担当に全てを丸投げすることをやめる。経営や現場メンバーが関与しない 問題もあるし、新卒採用に捉われすぎるで起こる問題もある。 • 新卒採用担当はもちろん、関与する経営・現場メンバーにも新卒採用の必要最低限の 知見はインプットする。後述するが、外部コンサルなどに定期的にインプットを依頼しても良い。 • 新卒採用においては、関与する部署やメンバーのヒエラルキー・パワーバランスをフラットにする。
どこか1部署に依存する体質にしない。 • 時には現場でパフォーマンスが高かった社員を新卒採用担当にアサインするなど工夫をする。 (コンサル業界などでは一般的。ただし、兼務でサブミッション的に業務を負わせない)
ターゲット設定は、ペルソナ化まで行う 数値目標やKPI設定は完璧だが、ターゲット設定はかなり甘いという企業は多い。 「理由づけ」と「ペルソナ化」を駆使して解像度を上げると、後々の工程に活きてくる。 理系 高学歴 成長意欲高 ✓ ただラベルを貼ってるだけで、人間味がなく、後工程の見極め・アトラクト戦略が曖昧になる。 ✓ ラベルに該当する学生は多く存在する。
ただし、なぜそのような人材が欲しいか言語化できていない。(アンチパターンに該当) 基本プロフィール 価値観・将来像 行動特性 企業選びの優先順位 重視する情報 不安・離脱トリガー 学年/属性:学部3年冬〜4年春(早期化に適応)/国立・早慶・上位私大が多め 専攻:経済・商・法・理工などがやや多め(ロジック志向) 経験:長期インターン(事業開発/リサーチ/PMO/コンサル補助) or 学生団体幹部 就活の状態:複数社並行、スケジュール管理が上手い。選考は“手堅く分散”する 将来像:20代で「意思決定力・問題解決力」を獲得し、市場価値を最短で上げたい 人生観:遠回りよりショートカット。再現性がある環境を選ぶ 成功定義 短期:難しい課題で鍛えられる/優秀な人に囲まれる 中期:事業責任・経営・投資など“上流”へ接続できる 論点ドリブン:説明会で「結局何をやる?誰が評価する?いつ裁量?」を詰める 比較が早い:良し悪しを2〜3の軸で即整理して、深掘り対象を絞る 人を見て判断:制度より“その制度が機能している人”を探す 時間効率重視:ESはテンプレ化、面接は仮説立てと反証で精度を上げる 見抜きにくい要素を嫌う:配属ガチャ・属人評価・曖昧な育成 成長の再現性(育成・アサイン・フィードバックの仕組みが回っている) 周囲のレベル(上司/同僚/面接官の解像度) アサインの質(難易度・顧客/課題の大きさ・裁量) 評価/昇進の透明性(何をやれば上がるかが明確) 報酬/ブランド(最終局面で効く) 仕事の実態 若手は具体的に何を任される?「資料作り」以上に踏み込める瞬間はいつ? アサインの決まり方(希望はどこまで通る?誰が決める?) 成長の再現性 入社後3〜6か月のオンボーディングの“中身”は? フィードバック頻度(週次?案件ごと?誰から?) “裁量あり”が抽象的(具体例が出ない) 配属や評価がブラックボックス(運・上司次第に見える) 面接官の解像度が低い(質問が浅い、話が噛み合わない) 成長支援が精神論(研修/FBの設計が弱い) 現場と採用の話がズレている(言ってることが一致しない) 加えて、各項目がなぜこの 特徴なのかを言語化する ありがちな ターゲット設定 解像度を上げた 簡易的な例
✓ 目標の設定とペルソナ設計 ✓ 優先度を決めて方針を決める ✓ 費用予算の考え方 ✓ ベンダーはパートナーになりうるか 03. 新卒採用計画の考え方
優先度は未来のコア人材の獲得か否か 激化する新卒採用市場。よほどの人気企業でない限り、既存の方法だけでは勝てない。 • まずは自社の採用市場でのポジショニングを正しく把握する。就活生は企業を”ティア”で分類す る。自社がどの立ち位置にいるかを客観的に知る術を探す。(外部かつフラットな人間に聞くの がベター) • ポジショニングを上げたいと思った時に、どうしても「新卒優遇」や「特別ポジション」という手段が必 要になってくる。全社員に適用できるものなのか(例えば給与)、一部の優秀学生に絞るのか、 多少ハレーションが起こるのを踏まえても新卒採用を優先したいのか、など様々な角度で優先度
を吟味する。 • やり方を間違えなければ、「特別ポジション」、例えばエース部署への配属確約や高給保証など は強力な手段になりうる。
特別ポジションの実践例 – くら寿司 特別ポジションは非公開で一部媒体限定やスカウト限定のものもあるが、公開情報に 絞っていくつか紹介。ここ数年で目立ったのはくら寿司の例。年収だけでなく研修などにも注力。 引用(左):東洋経済 (右):日本経済新聞
特別ポジションの実践例 – UTグループ 派遣やアウトソーシングを中心とした人材領域に強みをもつUTグループは、 明確に幹部候補の新卒採用を打ち出し、HP上でも育成プランを公開し、訴求をしている。 引用(左):ワンキャリア スポンサード記事 (右):UTグループ 新卒採用サイト
特別ポジションの実践例 – GMOインターネット 大手人気企業でも特別コースを用意し、激化する採用市場に適応する企業が増えている。 GMOインターネットグループは年収710万円かつ次世代リーダー候補ポジションを作った。 引用:GMOインターネットグループ新卒採用サイト
特別ポジションの実践例 – 富士通 従来メンバーシップ型採用だった富士通も特別ポジションとまではいかないが、 ジョブ型のコースを用意し、学生のニーズを押さえている。 引用:富士通新卒採用サイト
✓ 目標の設定とペルソナ設計 ✓ 優先度を決めて方針を決める ✓ 費用予算の考え方 ✓ ベンダーはパートナーになりうるか 03. 新卒採用計画の考え方
費用は何にかかるのか 下記は費用の例。内定~入社フォローも実質的な採用Feeとして捉えている企業もある。 毎年度かかるものがほとんどだが、採用広報・制作物は数年に1回の作成となることが多い。 母集団形成 選考運営 交通・宿泊・飲食 人件費 ツール・システム 採用広報・制作 ✓
ナビ/媒体掲載 ✓ スカウト・逆求人 ✓ 説明会・セミナー出展 ✓ エージェントFee ✓ 広告(SNS等) …etc ✓ 会場費用 ✓ 印刷物・準備物 ✓ 適性検査・テスト ✓ 当日運営スタッフ …etc ✓ 候補者の交通費/宿泊費 ✓ 面談等での飲食費 ✓ 社員出張費 …etc ✓ 人事・リクルーター稼働 ✓ コンサル/RPO費用 ✓ 面接官・現場稼働費 …etc ✓ ATS(採用管理システム) ✓ 日程調整ツール ✓ 検査・テスト基本料金 ✓ オンライン配信用ツール ✓ CRM・BI …etc ✓ 採用サイト・LP ✓ 会社紹介資料 ✓ 動画・写真 ✓ インタビュー記事 ✓ ノベルティ …etc
費用予算にも正解はない 目標・計画策定と同様、正解がないため、ロジカルな設定は難しい。 • 前提として、企業ごとに新卒採用への温度感も異なる上に、ROIの考え方も異なる。 • 転職市場は採用する社員の年収のx%というFeeが一般的で、1名あたりの金額が定まりやす いが、新卒採用は1名あたりの金額設定などが難しい。(採用人数が多い場合はなおさら) • 超トップ企業は媒体やスカウトサイト側も特別な費用で掲載を依頼するケースも多いため、 相場がわかりづらい構造となっている。
• 強い企業をベンチマークとするなら、必然的にブランディングや広報が重要なため、費用を 大きくとらないといけないケースが多い。 • 自社の市場におけるポジショニングを正しく把握し、競合やベンチマーク先がどれくらいの目標を 設定し、広報等にどれくらい資金を投入しているかをリサーチしながら最適化していく必要がある。
(補足)新卒エージェントについて 無理やり相場を予想するのであれば、新卒エージェントFeeを ベンチマークするというのも手ではある。(が推奨しない) • 新卒採用市場にも就活エージェントという存在はいる。 • ビジネスモデルは、転職エージェントと同じく、1名紹介して無事入社したらxx円(転職エージェ ントとは異なり、%ではない)を紹介料として企業からエージェントに支払うというもの。 • 筆者が知る範囲だと、相場は100~200万円。優秀層だと150万円~が多い。
• この金額をベースに費用を設定する企業もあるにはあるが、推奨しない。 前述の通り、新卒エージェント自体が新卒採用市場のコアな手法ではなく、それを基準にするの には懸念が多く残る。
✓ 目標の設定とペルソナ設計 ✓ 優先度を決めて方針を決める ✓ 費用予算の考え方 ✓ ベンダーはパートナーになりうるか 03. 新卒採用計画の考え方
ベンダー・コンサル・RPOの違い 採用支援系の企業やサービスは多々あるが、役割が異なることに留意。特に採用コンサルとRPOの 境界が曖昧で、自社の課題にはまらない事業者に依頼してしまうのは避けたい。 採用コンサル RPO(業務代行) ベンダー(ナビサイト等) ミッション 提供価値 依頼タイミング 料金形態
自社サービスの提供 による採用支援 母集団形成・ 一部ブランディング 母集団形成時期 サービスごとに費用 採用活動の中身の変革 戦略・戦術の設計 採用設計時期~ 振り返り時期中心にいつでも 固定費(人月) 採用活動の オペレーション支援 業務プロセスの 代行・効率化 人員不足の際 固定費(人月)
ベンダーは採用パートナーになりうるのか ベンダーは採用パートナーになりうるのかという問いの答えは、半分正解で半分誤りだと言える • そもそもベンダーの担当者は運要素が強く、親切で優秀な人、あるいは相性が良い人が 担当になることもあれば、そうでないケースもある。 • その上で、良い担当者にあたれば、その人が「採用コンサル」に見えてくることもある。名目上、肩 書きを採用コンサルタントと謳っているところもある。 • ただ、ベンダーの営業担当者はあくまで営業担当であって、自身の目標はまず営業目標の達成。
フラットに見えても、バイアスが入ったり、商品を売るためのストーリーが介入するのは避けられない。 • 加えて、採用コンサルやRPOと異なり、一人で50~60社程度を担当していることも普通に あるので、思考リソースもどうしても分散してしまう。 • 優秀で親切な担当者を一定度信頼はしつつ、あくまでフラットに見ていくことが重要である。
FWORX 採用マネージャー代行について 私自身は「採用マネージャー代行」という別の形で、採用支援を行なっています。 採用マネージャーとしてアサインされるため、採用設計から実務まで採用全体をリードします。 経営コンサル 採用コンサル RPO 採用設計 コンサルテーション 採用運用
代行・実務 採用マネージャー
04. 自社の戦い方の言語化
✓ まずは、自社の強みの言語化を行う ✓ 採用の4P ✓ 言語化した強みをコンセプト化する 04. 自社の戦い方の言語化
自社の魅力・強みの言語化 新卒採用は事業づくりと同じ。母集団形成やインターンシップなどのコンテンツを マーケ/セールスと捉えるなら、その設計の前にサービス(自社)の魅力を言語化すべき。 事業づくり 新卒採用 プロダクト開発・プロダクト分析 マーケティング セールス カスタマーサクセス・サポート 自社の魅力・強みの言語化
母集団形成 インターン等コンテンツ・選考 内定者フォロー・アトラクト
就活生優位の時代において、強みの言語化は避けられない 学生 企業 現在の優秀層の新卒採用は「就活生優位」の市場。 自社の魅力を言語化・コンセプト化して、各工程に備え付けられないと勝負するのが難しい。 要注意Point この言語化の工程を軽視し、中途半端なまま母集 団形成等の実務に進むケースが多く、失敗の原因 となっている。
✓ まずは、自社の強みの言語化を行う ✓ 採用の4P ✓ 言語化した強みをコンセプト化する 04. 自社の戦い方の言語化
採用の4Pとは マーケティングの4P(分析) 採用の4P Philosophy (理念・目的) Profession (事業・業務) People (人・文化) Privilege
(待遇・制度) Product (製品・サービス) Price (価格) Place (流通・提供方法) Promotion (販促活動) 4P分析とはマーケティングのフレームワークになるが、採用における4Pも存在する。 自社の強みや魅力を言語化するときに役立つので、活用したい。
Philosophy(企業理念・目的) 自分たちは何のために存在しているのか? Philosophy (理念・目的) どのような課題を解いているのか なぜ、自社がやるのか どのような価値観(バリュー)を掲げているか
5年後・10年後会社はどのようになっているか ミッションに対しての現状のギャップ、課題 Point
Profession(事業・業務内容) 自身は、どのような事業・業務を担っていくのか? Profession (事業・業務) 事業の全体像(誰の何をどう解決するか) 新卒初年度の業務内容 成長の道筋・成長環境
裁量はどの程度あるのか、明確に 難しさやハードシングスも開示 Point
People(人・文化) どんな仲間と、どう働くのか? People (人・文化) コミュニケーションスタイル・流儀 配属後一緒に働く人の具体像(わかる範囲で) 実際に新卒で入っている人の特徴
評価の考え方(コンピテンシー・志向面) 育成制度(OJT/メンター/レビュー頻度) 活躍している人の特徴、逆に「合わない人」の特徴 Point
Privilege(待遇・ワークスタイル) 何が提供され、何が約束されるのか? Privilege (待遇・制度) 初任給だけでなく、給与の伸び方 実際の働き方(出社頻度や残業、繁忙期) 学習支援の制度
配属プロセス(職種・勤務地・希望の扱い) その他支援(育休・産休など) Point
どこで勝負するかを検討する 魅力や強みは相対的なもののため、ベンチマーク先の4Pも作ってみて、比較するのを推奨。 下記は便宜上◦×形式にしているが、実際は各々言語化して「差・違い」を探しにいく。 競合A 競合B 自社 Philosophy (理念・目的) Profession (事業・業務)
People (人・文化) Privilege (待遇・制度) ◎ △ ◦ × ◦ × △ △ × ◦ △ ◎
✓ まずは、自社の強みの言語化を行う ✓ 採用の4P ✓ 言語化した強みをコンセプト化する 04. 自社の戦い方の言語化
コンセプト設定 4Pで整理・分析した自社の強みを、「採用コンセプト」まで昇華させる。 学生に響くような、そして社内の採用関係者にも浸透させられるようなコンセプトを設計する。 Philosophy (理念・目的) Profession (事業・業務) People (人・文化) Privilege
(待遇・制度) ✓ コンセプトは平たく言うと、採用計画段階で定めたターゲット・目標や、4Pでまとめた自社の魅力や強みを一 言や短い文章にまとめたもの。 ✓ このコンセプトを最終的には学生向けにコピーライティングして、キーメッセージとして刺さる形にするのが理想。 “コンセプト化”
コンセプトが採用担当だけのものになっていないか 典型的な失敗パターン 対策 コンセプトを作るだけで満足してはならず、運用までコンセプトが浸透しているかを確認する。 コンセプトが人事だけのものになっているのは避けたい。 採用担当 現場社員 ✓ 人事内ではコンセプトが固まっているが、現場社員には 浸透していない。
✓ 結果、学生へのコアの部分の訴求がバラバラになり、 一貫性や差別化が失われる。 ✓ 経営陣や採用担当で定めたコンセプトを、現場リクルー ターや面接官など、採用に関わるメンバーに浸透させる 機会を研修や伴走で浸透させる。 ✓ コンセプトの浸透をするためにも、採用に積極的な現場社 員をなるべくアサインする。 採用担当 Inputの機会を 意識的に作る 現場社員
コンセプトを手法に落とし込む コンセプト 面接・面談 説明会 インターンシップ 媒体選定 採用計画策定・コンセプトの設定が完了次第、「手法」の検討に移る。 コンセプトを起点に考えることで、自社ならではの一貫した採用活動が実現する。
(補足)時には組織改革/新卒採用の必要性を再検討する 下記項目に複数該当する場合は 「新卒採用は時期尚早」もしくは「組織改革の優先度が高い」可能性がある。 4P分析をしても、自社の魅力が全くわからない、言語化できない。 そもそも、新卒を受け入れられる環境が全く整っていない。 新卒採用に意義を感じている、あるいは積極的な社員が全くいない。
待遇面で相場から差が離れすぎている。(給与以外で補填できるなら良いが、相場と離れている場合は覆すのが難しい。) 実態として、新卒採用が人手不足の補填策になってしまっている。 前項までに記載した内容を設計できる(設計する意思がある)担当者あるいはパートナーやコンサルが不在。
05. スケジュール設定
✓ スケジュールの相場の把握 ✓ スケジュールの具体設定 05. スケジュール設定
改めて優秀層の動きをインプットする 01.新卒採用の全体像でも記載したが、優秀層のおおまかな動きは下記のとおり。 スケジュールの全体感を把握できていないと、学生とのコミュニケーションがチグハグになるため注意。 企業 学生 1月 2月 3月 4月 5月
6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 学部2年生 院進予定4年生 学部3年生 大学院1年生 学部4年生 大学院2年生 新卒採用全体設計 (採用数・ターゲット・予算…) 情報収集・選考対策 サマー応募・選考 サマー インターン期 ウィンター インターン期 本選考期 インターン参加 ウィンター応募・選考 サマー後本選考 インターン参加 本選考応募・選考 ウィンター後本選考 母集団形成・各種選考 インターンシップ準備 インターン実施 サマー後選考準備 ウィンター準備 サマー後選考実施 ウィンター母集団形成 インターン準備 インターン実施 ウィンター後選考準備 本選考母集団形成 本選考実施 ウィンター後本選考実施
業界やベンチマーク先の動きを把握する 業界やカテゴリ(例えば外資系など)によっても時期が前後するので考慮したい。 コンサルティング業界などはわかりやすく、業界/カテゴリで時期が前後する。 <サマーインターンシップの母集団形成の例> 1月 2月 3月 4月 5月 6月
7月 8月 9月 サマー インターン期 母集団形成のメイン時期 戦略ファーム 総合ファーム 相場 母集団形成のメイン時期 母集団形成のメイン時期 業界として相場より早く、 また業界内でもカテゴリによって メイン時期が異なる。
(補足)ベンチマーク先の選定について ベンチマーク先の選定には注意が必要。業界や職種等が一致しているケースはわかりやすいが、 全く違う業界で志向性も異なる企業がメジャーな併願先だったということはよくある。 <例:コンサルと商社は働き方や得られるものは大きく異なるが、メジャーな併願先> コンサル 総合商社 特徴 ✓ ジョブ型 ✓
数年での転職が前提 ✓ ポータブルスキル習得 ✓ プロジェクト制(短サイクル) 特徴 ✓ メンバーシップ型 ✓ 長期就労が前提 ✓ (コンサルと比較すると) 専門スキル習得 ✓ 案件は長期が多め ブランド力・給与レベル・ 上流の仕事に関われそう などが学生目線で一致している
✓ スケジュールの相場の把握 ✓ スケジュールの具体設定 05. スケジュール設定
前倒し・後ろ倒しスケジュールのメリット・デメリット 相場より早いスケジュール・遅いスケジュールにはメリット・デメリット両面ある。 次項のポイントと合わせて、自社にとって最適なスケジュールを検討したい。 ✓ 超優秀層の初動を取れる:早期に動く学生ほど情報感 度・意思決定が早く、トップ層に刺さりやすい。 ✓ 全体設計に余裕が出る:選考回数増や長めのジョブ/イ ンターンなど、質を作り込みやすい。 ✓
競合前に先行できる:比較対象が少ない時期に関係構 築でき、第一志望化しやすい。 前倒しスケジュール 後ろ倒しスケジュール メリット デメリット ✓ 見極めが難しい:志向が固まらず、配属・職種・カル チャーのミスマッチが起きやすい。 ✓ 内定保持コストが増える:承諾まで長くなり、フォロー工 数・予算が積み上がる。 ✓ 競合が強く中途半端だと負ける:他社も同じ層を狙うた め、設計の弱さが致命傷になりやすい。 ✓ 本命化した学生を狙える:比較後に「ここ」と決めた学生 に刺さり、決め切りやすい。 ✓ フォロー負荷が軽い:内定保持が短く、承諾までの設計 がシンプル。 ✓ 認知が埋もれにくい:競合密集期を外せるので、知名度 が弱くても目立ちやすい。 ✓ 優秀層の枠が埋まりがち:人気層は早期に内定を持っ ており、後出しは不利。 ✓ 母集団形成と被って運用が重い:一般層と時期が重な り、スクリーニング負荷が上がる。 ✓ インターン時期がズレやすい:休暇など学生側の都合に 合わせにくく、参加率低下や学生負担につながる。
スケジュール設定のポイント 全体感や前倒し・後ろ倒しについての大枠を掴んだ上で、具体的なスケジュールを検討する。 様々な観点があるが、下記4ポイントを押さえて自社の最適なスケジュールを探していく。 奇策に走らない 自社のポジショニングから 考える 就活生への訴求内容を 踏まえる 各工程のボリュームから 逆算する
Point① - 奇策に走らない まずはスタンダードなスケジューリングを設定し、各コンテンツで勝負をする。 • 極端に時期をずらしたり、通年採用(中途採用と同一化す る)などの相場とあまりにもかけ離れた採用方法にするのは基 本的に推奨しない。 • 学生は大きな流れの中で動いており、奇を衒った方法を取っ
ているからと言って、その企業が魅力的だと思うことはない。優 秀層なら尚更。アイデンティティを出すのはスケジュールや流れ ではなく、各工程やコンテンツで示していくことを推奨する。 • ただし、基本的に自社の採用がかなり強く、かつ明確な目的 があるのであれば別。自社がどういった立ち位置なのかを客観 視して、冷静に奇策が必要かどうかを考える。 Point 奇策に走らない
Point② - 自社のポジショニングから考える ポジショニングによってスケジュールが異なるのは前述のとおり。 大切なのは、客観性と就活生視点を持って、ポジショニングを考察すること。 Point 自社のポジショニングから考える • スケジュール感は基本的に自社のポジショニング、平たく言うと 就活生視点での企業のティアを踏まえる必要がある。
• 前述の通り、採用が強い企業でないと相場より早くしても勝つ ことはできないし、逆に採用が強いのに選考を遅くするのは大 きなメリットが得られない。 • ベンチマーク先を選定して、その中で自社がどのようなポジショ ンにいて、どのように戦っていくのが良いのかを考えていく。
Point③ - 就活生への訴求内容を踏まえる 就活生の各コンテンツへの感じ方はその就活生の置かれている立場に依存する。 どのタイミングで訴求するのがベストかを検討する。 Point 就活生への訴求内容を踏まえる • スケジュール感やコンテンツの大枠を決める上で、どのような ターゲットの学生に、どのような訴求(前述のコンセプトも含
む)をしていくのかも大切である。 • 自社が提供したいコンテンツや情報は、就職活動の初期段 階が刺さるのか、それとも様々な情報が入った状態の方が刺 さるのか、などを考える必要がある。 • 04の自社の戦い方のコンセプトがベースにあるので、そちらを しっかり詰めて、こちらに反映したい。
Point④ - 各工程のボリュームから逆算する 当たり前のことだが、余裕を持ったスケジュールを設定する。 余裕のなさは随所で就活生の体験に悪影響を及ぼす。 Point 各工程のボリュームから逆算する • インターンシップやイベント、選考の内容と前後する形になって しまうが、各コンテンツがどれくらいの期間や負荷をかけるものな
のかも考慮に入れたい。 • コンテンツが重いにもかかわらず、全体のスケジュールを遅くして しまうと、学生の事情に合わせられなかったり、短期間にコンテ ンツを詰め込んで体験や質が低くなったりするケースがある。 • 数年新卒採用を行っている場合は、工程のボリューム感はあ る程度把握できるはずなので、各コンテンツの内容が定まって いなくても、過去の状況を参考にしたい。 • 一方で、立ち上げ段階やコンテンツを大幅に修正する場合は、 あまり時期を遅くしすぎないようにすることを意識したい。
06. 母集団形成
✓ 母集団形成はマーケティング ✓ 媒体選定 ✓ 媒体担当者とのコミュニケーション ✓ 実務のテクニック 06. 母集団形成
母集団形成はマーケティング 母集団形成はマーケティング。データを活用して最適化を目指す。 OrganicとPaid両面での戦略・戦術を検討する。 Organic Paid 自社の魅力によって自然に 応募が集まる状態を作る 広告費を投下し、能動的に 応募を集める ポイント
✓ 常に広告量だけで勝負するのはサステナブルでないだけ でなく、CVRが高まらない。魅力の底上げを目指したい。 ✓ 一方で、Organicはターゲット外の流入も増やすため、 ターゲットに刺す適切なブランディングの意識が大切。 ポイント ✓ データに基づいた最適化が可能。 ✓ ターゲット含有率が高いなど、相性が良い媒体や手法、 最適な配分を探していくのが成功の鍵。
最低限押さえておきたい指標 各媒体ごと、各セグメントごとに見ておきたい指標は下記のとおり。 Entryに注目が行きがちだが、Session~出口までの一連の数値の流れを押さえたい。 Session/Impression:媒体上で自社情報に接触した回数 PV:企業・募集ページが閲覧された回数 Click:Viewされたページ内のリンク等への遷移 Entry:実際のエントリー数 CVR: 各ステップへの遷移率。 CPA:
1エントリーあるいは1内定 あたりの獲得単価 ターゲット含有率: 各工程におけるターゲットの 割合。セグメントごとの各指標 でも可。
各指標を見る際の注意点 指標を分析する際にはバイアスをなるべく除き、客観性を持って行う。 外部要因・内部要因ともに分析する際に、バイアスが入るポイントがあるため注意。 外部要因 内部要因 媒体や環境の変化によって 数値が動いた可能性 コンテンツや方針の変化によって 数値が動いた可能性 バイアス介入ポイント
✓ 媒体担当者のバイアス問題:自社の結果をよく見せ ようと説明にバイアスが入っていないか ✓ 媒体他社のバイアス問題:競合を低く見せるために説 明にバイアスが入っていないか バイアス介入ポイント ✓ 採用担当者のバイアス問題:自分自身の評価のため、 他の要因へ転嫁しようとしていないか ✓ 実際の問題が見えない問題:採用担当者が見えな い現場面接などで問題が起こっていないか
✓ 母集団形成はマーケティング ✓ 媒体選定 ✓ 媒体担当者とのコミュニケーション ✓ 実務のテクニック 06. 母集団形成
優秀層採用をメインとしたチャネル選定 理系やエンジニア特化の媒体を除いた、優秀層獲得系の媒体と大型ナビのマッピング。 ノウハウがない場合は下記を中心に考えつつ、ニッチサービスをオプションで探していくのが良い。 リーチ 広 狭 ハイクラス マス
手法の多様化と選定の難しさ 近年、新卒採用の媒体・母集団形成手法は多様化しているため、自社のポジショニングや ノウハウの有無を踏まえて選定する必要がある。以下に媒体選定の考え方の例を示す。 知名度・人気がある企業の例 これから知名度を上げていきたい企業の例 ①優秀層の獲得媒体:予算配分60% エントリー数が多くなってしまい、スクリーニングが大変に なってしまっている。より効率よくターゲットにアプローチし たい。 ②ボリューム層の獲得媒体:予算配分30%
③オプション媒体:予算配分10% ✓ 外資就活ドットコム – 掲載・DM・合説 ✓ Goodfind – 掲載・スカウト ✓ ワンキャリア – 掲載・合説 ✓ iroots – スカウト ①優秀層の獲得媒体:予算配分20% まずは、Session数とPVを増やし、認知獲得を進めたい。 超ハイクラスまでは行かなくても優秀層学生に多くアプ ローチしたい。 ②ボリューム層の獲得媒体:予算配分60% ③オプション媒体:予算配分20% ✓ ワンキャリア– 掲載・DM・合説・記事 ✓ マイナビ – 掲載・合説 ✓ 外資就活ドットコム – 掲載 ✓ OfferBox – スカウト
✓ 母集団形成はマーケティング ✓ 媒体選定 ✓ 媒体担当者とのコミュニケーション ✓ 実務のテクニック 06. 母集団形成
媒体担当者は何者なのかを把握する 媒体の良し悪しはサービスだけでなく窓口担当者に依存する面もある。相手が何者かを 把握することで動き方も変わるため、会話の流れで下記のような情報は仕入れておきたい。 • 業界歴は何年目か?(年次はそこまで優秀さに影響しないことが多いが、1年未満の場合は サポートする人間がいるかどうかを確認したい) • どのような企業、業界を担当しているか? • 新卒採用の全体像についてある程度の知識はあるか?
• 競合他社に関する情報にバイアスが入らないか?(≒偏った情報を流してこないか) • 担当社数はどれくらいか?(リソースに余裕があるのか) • 数値に誤魔化しをかけないか?(知っている情報をあえて聞いてみる)
あくまでフラットな姿勢で 前提として、媒体担当者と友好的な関係を築くことにデメリットはなく、 敵対してしまう(圧のあるコミュニケーションばかりとる)ことはデメリットが多いことを理解する。 • 媒体の営業担当は50〜60社を抱えることもあるため、企業側も「優先してもらえる関係づくり」 が重要。 • イベント招待や割引提案、裏情報などは、良好な関係の延長で得られやすい。 • 高圧的なコミュニケーションばかりしていると、「コミュニケーションコストが高い顧客」扱いをされて、
得することはない。 • ただし、担当者への依存・肩入れしすぎは禁物。採用担当側の視野が偏るリスクもある。 • 理想は、各媒体とフラットに友好関係を築き、情報の入るネットワークを広げること。 • なお、担当者が明らかに合わない場合は、会社窓口に連絡し、マネージャーなどへ穏便に相談 することを推奨。敵対しない方が良いものの、顧客であるので我慢する必要はない。
数値のシミュレーションを依頼する 母集団形成はマーケティングというのは前述のとおりで、媒体選定の際も数値をもとに考えたいところ。 この数値を出せるのは媒体担当者のみなので、提出を依頼する。 • 商談では全体指標は出る一方、業界別・個社別にカスタマイズした指標は出ないことも多い (意図的な場合も)。 • 依頼すれば他社事例を含む参考値を出してもらえるので、新規媒体・新規商材ほど依頼したい。 • ただし、数値は条件次第で大きくブレるため、あくまで「参考値」として扱う。
• シミュレーションをノルマのように押し付けない(そう受け取られない)よう注意。 • 押し付けると「コミュニケーションコストが高い顧客」扱いや、保険をかけた無難な数字を出される リスクがあるため、依頼の仕方は慎重に。
価格交渉の注意点 とりあえず価格交渉をしてみるという採用担当も多いが、事前にいくつか考慮したい。 • 価格交渉を始める前に「本当に交渉が必要か」を確認する。 (理由のない値下げ要求は印象を悪くし、サステナブルではない。) • 「高すぎるか」はCPAを軸に相場観で判断する。相見積もりを取っておくのが良い。 • ただし、母集団の質を無視したCPA比較はNG。チグハグなコミュニケーションになる。 (ニッチ/優秀層特化はCPAが高くなりやすい)
• 綿密な試算が難しいなら、定価を前提に「予算との兼ね合い」で判断する。その場合は交渉より も、予算状況を共有して「相談」として進めるのが良い。高圧的ではなく相談ベースで向き合うと、 営業側も可能な範囲で工夫してくれやすい。
✓ 母集団形成はマーケティング ✓ 媒体選定 ✓ 媒体担当者とのコミュニケーション ✓ 実務のテクニック 06. 母集団形成
複数掲出できる手法はABテストを実施する 募集情報、DM、スカウトなど、複数回実施できる施策については、A/Bテストの実施を推奨。 • 新卒採用はターゲットカテゴリ(大学・文理・ 志望業界・性別・時期…etc)が明確なため、 データの蓄積・分析がしやすい。 • ABテストの切り口も文章・画像・ターゲットなど、 多々ある。 •
テスト自体の設計は、生成AIツールの登場も あり、以前と比較しても実施しやすい。 Point テストしておきたい例 DM/スカウトの件名や本文 募集情報のタイトルや キービジュアル ターゲットセグメントの切り口
Push系施策実施のタイミング Push系施策(DM・スカウト)の目的は、Pull系施策だけではリーチできない層への 認知形成・エントリー誘導。Pull施策の効果が出切っていない段階でPushを始めるのは非効率。 学生が知りたいことに応えている Tips 注意点 • イベントの直前・直後に配信するのも有効。 • スカウトはエントリー者を除外、DMは未アプローチの
カテゴリ群に配信するなど、工夫する。 • 大手媒体での大量DM配信は、優秀層にとってディス ブランディングになりかねないため、注意が必要。 Day1 Day7 Day14 <Push施策開始タイミング> 募集情報の効果がある程度落ち着く「掲載後、約1週間」 前後で配信を開始するのがおすすめ。 募集情報
オンライン説明会/合説の設計 常に「学生視点」でコンテンツを設計するのは前提で、自社の知名度や実施時期、 参加する学生の特徴に応じて内容を変えたい。 過去のよくある説明会 時代にあった説明会 • 長い会社紹介 • ベテラン社員の経験談 •
どこでも仕入れられる仕事概要などの情報のみ • 会社紹介は5分程度、長くても10分:長い歴史や沿 革等は不要。 • 登壇社員はトップ層 or プロパー若手社員 • 可能な限り、調べても出てこない情報を取り上げる 自社が話したいことを話している 学生が知りたいことに応えている
ブランディング/制作物の改訂 制作物に関して悩む担当者も多い。ノウハウがない場合は、なるべく早いタイミングで 制作依頼の候補先に相談をするのが良い。 改訂の検討タイミング 制作依頼先の選定 • 「新卒採用の知見はないが、クリエイティブはできる」 というベンダーは避けたい。 • 見た目はスタイリッシュでも、就活生に全く刺さらな
い、制作物になるリスクが高い。 下記を中心に、信用できるorツテがある先に相談してみる • 採用媒体系 • 採用コンサル系 • 広告代理店(マーケ支援系) • 採用コンセプトや方針が大きく変更となった時 • 前回の改訂から3年程度経過した時 • アンケート等で明らかに評判が悪いのが判明した時 余裕がある場合は毎年改訂しても良いが、、基本的には、 下記のようなタイミングで改訂を検討したい。 Tips 注意点 • 予算額が大きい場合は複数者に相談の上、 コンペ形式で選定しても良い。 • 制作物に関するヒアリングやアンケートを行っていない 企業も多いが、これは確実に行ったほうが良い。
07. インターンシップ設計
✓ インターンシップの基本 ✓ インターンシップ実務のTips 07. インターンシップ設計
インターンシップの役割 インターンシップの役割は「見極め」と「アトラクト」の2つ。 その中でも、下記ポイントなどから、インターンシップの設計は「アトラクト」を重視したい。 見極め アトラクト Point • 見極めは自然と可能:事前に見極めたい事項の定義をして、 期間中ある程度メンターが張り付いて確認したり、成果物の 発表などを通じて、意識しすぎなくても見極めは面接等と比
較しても十分に行える。 • インターンのアトラクトへの影響は大:ワンキャリアや外資就 活ドットコム、Openchatなどの口コミを覗くとわかるが、イン ターンシップでの体験は就活生の志望先・入社先選定に大き な影響を及ぼしている。
就活生視点でのインターンシップに臨む理由 インターンシップの具体設計の前に、就活生がインターンシップに参加する 主な理由を把握しておきたい。 人気企業は①~③で集客できるが、更にトップ層の母集団形成を狙いたい/これから知名度を高めたいといった場合は、 ④~⑥の要素をうまく組み込むことを検討したい。広告(媒体の力)だけではなかなか就活生の注目は集められない。 ①選考プロセス ②選考優遇 ③情報収集 ④知識・スキル習得 ⑤実践練習
⑥報酬 インターンシップが実質的な選考だから。 参加すると本選考で有利になるから。 社風や社員など、主に出ない情報を得たいから。 業界知識や有益な情報を得たいから。 他社の選考やインターンの練習になるから。 金銭などの見返りがあるから。
インターンシップの基本的な4つのモデル ① 実践体験型 ② ワークショップ型 ③ ディベート型 ④ 説明会型(1Day型) •
実際の業務をコンテンツ化し、擬似体験し てもらう形式。本来のインターンシップの意 味合いに近く、差別化もしやすい。 • メーカーやサービスなどわかりやすい自社コ ンテンツを持っている企業や記者など独自 のジョブ型採用企業などが中心。 • 基本的には②ワークショップ型の類似系で、 成果物ではなく議論そのものをベースにす る形式。xxというお題に対して賛成・否定 のグループに分け、ディベートする。 • 短時間で実施できたり、GDに近いため、 就活生の見極めを手っ取り早くできるが、 学生目線でのメリットが少なく、現在は単 純なディベート形式で実施している企業は 少ない。 • 自社の事業に沿ったお題を設定し、グルー プで最終成果物(例:クライアントへの擬 似提案、新規事業企画)を作成する形 式。 • コンサル・金融・ITなど・短期間での実務 体験が難しい企業などが中心。 • 1Dayインターンと銘打たれた、実質的な 会社説明会+座談会/軽いワーク。 • 強いアトラクトや見極めには不向きだが、 多くの学生と接点を持てる、専門性の高い 業界なら講義のように実施することで満足 度も担保できるなど、使い方によっては有 効活用できる形式。 企業によって多様に見えるインターンシップも、概ね4つの型に分類できる。
どのタイプのインターンシップで設計すべきか 基本的には就活生目線でメリットが大きい形式から順に検討をしていきたい。 強いアトラクトと質の高い体験を提供するための最善の選択肢。 自社の強みを、サービス体験と人のどちらで訴求するかで選択する。 ① 実務体験型 or ②ワークショップ型 ④説明会型 ③ディベート型
事情がある場合に検討。リソースは少ないが、多くの学生のリーチしたい 場合や、3Daysや5Daysだと集客が難しい場合など。 ①②で特にアトラクトしたい層を、④では①②通過者ほどではないが、本 選考に来てほしい層などの使い分けも良い。 基本的にはあまり検討しなくて良い。 ※ 複数の方を組み合わせる(初日は④、2日目以降は②)ハイブリッド設計も有効。 優先度高
✓ インターンシップの基本 ✓ インターンシップ実務のTips 07. インターンシップ設計
社員のアサインについて 情報が溢れる現代において、就活生にとっては社員との直接的なコミュニケーションが 最も新鮮で、価値のある体験である。インターンでの社員の印象は志望度に直結する。 アサインの基準 コミットメント 自身のメイン業務でない新卒採用にコミットしてくれそうか スキルレベル 会社として打ち出したいスキルレベルを十分に満たしているか
年齢・年次 学生との距離が遠すぎないか(目安:35歳程度まで) 余力 心身ともにアサインできる余裕があるか 上長の理解 そもそも、アサインする社員の上長が新卒採用に理解があるか
社員のアサインについて 課題として、現場社員にとって新卒採用への協力は「追加の業務」であり、見返りがないため コミットしきれないという点がある。この課題には仕組みや日頃の業務を絡めて解決を図りたい。 ① 経営からのメッセージ ② 評価制度への組み込み ③ 新卒プロパーの若手社員抜擢 ④
日頃の関係構築 • 経営層から新卒採用の戦略的重要性を 全社に繰り返し伝え、大きなミッションの1 つであるという認識を作りにいく。 • アサインの基準にも記載したが、若手を中 心に抜擢したい。 • これは就活生目線で接しやすい・入社後 のイメージがつくといった理由もあるが、社 員自身が就活でお世話になった経験から、 損得勘定抜きに協力してくれる可能性が 高いことも理由である。 • 採用活動への貢献をサブミッションとして設 定し、人事評価の対象とする。 • 「適切に報われる」設計が最も大切。 • なかなか難しいものの、現場社員と人事 社員の日頃の関係構築も大切。(仕組 みにしづらいが)
グループ構成の考え方 社員アサインと並び就活生に影響を与えるのが、グループを共にする他の就活生。 他メンバーを「擬似同僚」と無意識に見なす学生もおり、グループ構成はしっかりと検討したい。 Do’s Don’ts レベル感や価値観が近いチームを作ることを推奨 レベル感や価値観がバラバラな構成は避けたい レベル感が合わない環境(高すぎる/低すぎる)という印象は、アトラクト面でマイナスにつながるケースが多い。 「自分と合わない人への対応をみたい」という見極め目的は他選考でもできるので、インターンでのリスクは避けたい。
学生との接点の取り方 メンターと学生の接点をメンター任せにしてしまっている企業が多いが、 接点量のバランスは学生への影響が大きいため、均一化を目指したい。 過干渉 不干渉 入社後も放置されそうといった ネガティブな印象を与える。 口コミでも最も不満が出やすい ポイント。 メンターに依存し、学生の主体
性が減ってしまう。見極めがしづ らくなり、学生も「過保護」と感 じる。 親身だけど過干渉にならないくらいを意識したい • メンターは1名ないしは2名で固定し、一貫した関係性を築く。(多くの社員に会う機会は別で設定) • 干渉のバランスはインターンシップ前に、メンター向け研修などで必ずインプットする。
フィードバックの仕方・注意したい点 フィードバックは「社員・企業のレベルの高さ」を示す最大の機会。 「お客様扱い」は逆効果で、真摯かつ適切にフィードバックを行いたい。 Point • 言葉遣いは丁寧にしつつ、学生が考えられていない視座やロ ジックを、ハッキリと伝える。 • 「〇〇まで考えられているのは良かった。その上で、xxまで考え られるとなお良い」といったリスペクト+成長の余地の構造で伝
えるのを徹底したい。 • 優秀な学生(評価が高い学生)は全体フィードバックの場で、 9割褒めて1割宿題を出すといった形で、フィードバックの形をと りながら、肯定感を出してあげるのが良い。適切に評価がされ るのだという印象を本人にもそれ以外の学生にも見せたい。 (お世辞のように見えるのはNG) + リスペクト 成長の余地
懇親会について 参加強制ではない形で実施するのはおすすめ。 1.5~2時間くらいで終わらせ、学生の負担にならないようにする。 あくまで「学生を労う・楽しんでもらう」という意識をベースに、ラフなコミュニケーションの場として設計する。 学生が堅くなってしまう場になりそうであれば、改善するか、あるいは場として設置しないことも一考。 武装を解く 新たな側面を発見 純粋な労い 接点の拡大 学生は評価を意識し「武装」している。懇親会で、
緊張を和らげ、素のコミュニケーションを促進したい。 ワーク中には見えなかった学生の価値観や思考が 見えることがある。 学生の努力を労い、楽しんでもらう場として 機能させる。 メンター以外の多様な社員と話せる機会として 活用する。
08. 選考設計
✓ 選考設計の考え方 ✓ 選考の中身の設計:GDの例 ✓ その他 採用担当が注意したいポイント 08. 選考設計
選考の「人依存」の危険性 採用担当者が、自身の担当面接以外は選考官任せというのは大きなリスクである。 ① 品質のばらつき ② 知見の非蓄積 ③ アサインの運要素 ④ ブランド毀損
• 中途採用と異なり、業務ベースの質問が 難しく、担当者毎に選考内容が変動する 可能性が高い。 • 評価基準が曖昧になる。 • 学生毎に最適な選考官をアサインするの はほぼ不可能。 • その中で人依存の体制から脱却できてい ないと、運要素が強く、機会損失を生んで しまうリスクがある。 • 個々の選考官にしかノウハウが貯まらず、 組織としての知見や質が向上しない。 • 各選考官にノウハウが貯まったとしても、翌 年までブランクがあるため知見が失われてし まったり、そもそも選考官が変更になる可 能性も高い。 • 口コミ文化が強い新卒採用では、一人の 選考官による質の低い体験がSNS等で 拡散され、以降の採用活動に影響を及ぼ す。
評価項目の設定と評価の仕組み化 個人のスキルに依存する体制から脱却し、誰が担当しても一定の質を保てる「仕組み化」を 目指す。その核となるのが、「評価項目の定義」と「評価シートの標準化」である。 [人材要件] • 採用したい人材要件を、具体的な評価項目に分解する。 • 評価項目は、「定量(点数やランク)」と「定性」の両面で 評価する。 [評価項目に分解]
[選考毎にシート作成] Step1:評価項目を定義する Step2:選考毎に評価シートを作成する • ES、GD、面接など、各選考フェーズで評価したい(できる)項目は 異なる。 • 選考毎に最適化された評価シートを用意し、評価の焦点を明確にする。
評価シートの作成 評価シートは「人依存」をなるべく無くし、評価の質/均一性を上げるツールである。 選考毎に適切な評価シートを、採用担当が作成する。 評価項目ごとに定量評価欄と定性評価欄を用意する。 定量評価の基準を同シートか別シートなどで確認できる ようにする。(例:xxならB評価) 選考ごとに最適化する。各々作成をする。
評価項目とは別に自由記載欄・メモ欄を用意する。 通過基準はある程度決めつつ、総合的に判断することを 推奨。ただし、NG項目(この項目がD評価なら落と す)などを決めておくと判断がしやすい。 Point 評価シート 評価項目1:論理的思考力 定量評価: 定性評価: 具体的なエピソードや会話内容を記入 A C D B 評価項目2:協調性 定量評価: 定性評価: 具体的なエピソードや会話内容を記入 A C D B
選考ジャーニー/どのような手段で評価していくか 各選考ステップの「目的」を明確にし、評価項目を適切に配置する。なお、ケース面接や フェルミ推定はコンサルやそれ類する職種でなければ個人的には不要の認識。 ① スクリーニング ② 表層評価 ③ 深層評価 基礎能力によるスクリーニング
手段:テスト系・ES等 短時間で見える能力の洗い出し 手段:GD・集団面接・オンライン面接等 1on1で深掘りが必要な能力・価値観の見極め 手段:個別面接(1~3回) 選考手法の例 よくある選考ジャーニーの例 選考手法 主な評価項目 テスト系 (テストセンターなど) 基礎学力、処理能力 (性格特性) エントリーシート (ES) 文章での伝達力、構造化・論理 性、文章の構成力... グループディスカッション (GD) 協働力、傾聴・巻き込み、スタン ス、論理性、ファシリ力... 通常面接 コミュニケーション能力、思考力、 価値観など様々 ケース面接/フェルミ推定 論理的思考力、仮説思考、数 的感覚...
昨今のスクリーニング問題 応募が殺到するような企業にとってスクリーニングは避けられない1つのテーマである。 ただ、様々な要因により、スクリーニングの難易度が非常に高まっている。 スクリーニング対策 適応したスクリーニング手段 就活対策情報の流通 • テスト対策は当たり前。自宅受験のも のは答えが流通しているケースも。 •
「評価されるES」のテンプレートが口コ ミサイト等で当たり前に確認できる。 生成AIの登場 • 文章作成・構成設計、誤字脱字 チェック等が容易になり、ESで本来確 認したい項目がいくつか評価しづらく なっている。 GDをスクリーニングで利用 • ESやテストではもはやスクリーニングが できないと判断して、ESやテストは参 考程度にし、GD等の選考過程を増 やして、対応するケース。 正解のないES設問 • 生成 AIやテンプレートでは対応しにく い自社独自のユニークな設問を用意 し、対策するケース。 • 一方で、評価工数が増えるため、一 長一短である。
✓ 選考設計の考え方 ✓ 選考の中身の設計:GDの例 ✓ その他 採用担当が注意したいポイント 08. 選考設計
GD設計のポイント GDの設計においては、奇を衒う必要はないものの、雑に設定するのも勿論避けたい。 お題設定やフィードバック・追加議論の時間の確保などポイントを踏まえて独自に設定する。 ① 何を特に評価したいか • 協調性を見たい場合ディベート形式は不向 き、論理性を重視するならアイデア企画系は ノイズが多い。 •
評価項目に合わせてお題を選びたい。 ② 世に流通していないか ③ 自社に関連性があるか <お題設定のポイント> <時間配分のテンプレート> • テンプレート化されたお題は、対策済みの学 生が多く、素の力を見極めづらい。 • ネット検索でヒットするようなお題は避ける。 • 自社事業に関連したお題は、独自性を担保 し②の対策にもなり、かつ学生に自社事業へ の興味を持ってもらうきっかけにもなる。 議論:30分 お題説明:5分 発表:5分 FB・追加議論:15分
フィードバック・追加議論の注意点 GDではワーク中の見極めと同じくらい、フィードバックや追加議論の時間における 見極め・アトラクトが重要となる。注意点を踏まえて、気を抜かず臨みたい。 ① 具体的な発言を引用する ② チーム向けだけでなく個別のFBも実施する ③ FBへの反応も評価対象としてみる ④
クラッシャー発生時は冷静に対処する 抽象的なアドバイスではなく、「どのタイミングの、 どのような発言が良かったか」をピンポイントで引 用をしてFBをする。 フィードバックの受け止め方や、その後の追加議 論でグループワークで見えなかった良さや悪さが 垣間見えてくることが多々ある。 特に素直さや、吸収力を見たい場合は、最後 まで適切に評価をしたい。 チームに対してのFBだけでなく、一人一人に対 してFBをすることも大切。 合格者の印象をよくするだけでなく、不合格者 にもFBをすることで、ポジティブな口コミに繋げた い。 一人の動き方で議論が崩壊してしまうことは 多々ある。その場合、他の学生の評価もしづら くなってしまうため、ワーク中は静観しつつ、追加 議論の場で個別に話を振るなどして、冷静に対 応をしたい。 ただし、過剰にフォローする必要はなし。
✓ 選考設計の考え方 ✓ 選考の中身の設計:GDの例 ✓ その他 採用担当が注意したいポイント 08. 選考設計
個別面接を「ブラックボックス」にしない GDやインターンと異なり、個別面接の実態は採用担当から見えにくい。 放置すれば、面接官による品質のばらつきや、意図しない就活生への影響が生まれてしまう。 個別面接 候補者アンケートの実施 面接官を含めた振返りの場 口コミサイトの定点観測 面接官を集め、学生の評価だけでなく、選考の場の 課題や反省を共有する 自社の選考に関する口コミサイトの投稿を定期的に
収集・分析し、改善点がないか確認する 学生にオンライン等でのアンケートを依頼し、 面接体験のフィードバックを収集する。
選考後の連絡に力を入れる 連絡のスピードと質が、就活生の企業への印象に影響を与える。 力が抜けそうな箇所だからこそ、採用担当主導で良いものにしたい項目。 高評価へは早く、率直に。 不合格者にも誠実に。 なるべく早く連絡し、どの点を評価して いるかを具体的に伝える。可能な限り 電話でのコミュニケーションを取りたい。 「サイレント」は最悪の対応。不合格 の連絡も丁寧に行うことを意識。
ポジティブな口コミは未来への投資 カゴメ社の不合格通知が「神対応」としてSNSで 拡散され、採用における企業ブランドを向上させた ように、誠実な対応は以降の新卒採用活動に良 い影響を必ず与えてくれる。採用担当は手を抜か ず、対応したい。
09. 内定後のアトラクト
✓ 内定出し後の動き方 ✓ 競合先との戦い方 ✓ 注意したいポイント 09. 内定後のアトラクト
新卒採用は内定から入社までの期間が長い 内定から入社まで最大1年半程度。この「空白期間」も新卒採用の 成否を決める大切なフェーズのため、戦略的に動きたい。 新卒採用は、内定を出してから実際に入社するまでの期 間が極めて長いのが特徴。 • ▪本選考期の内定者:約1年 • ▪サマーインターン期の内定者:約1年半 この期間、候補者は他社選考や自己分析を続け、意思
決定は常に揺れ動く。内定式への出席で入社確度は約 90%に高まるが、100%ではない。 多くの企業がフォローを手薄にしがちなこの期間こそ、採 用担当が主導権を握り、最後まで走り切るべき重要 フェーズ。 本選考期の内定 サマーインターン期の内定 本選考期の内定者:約1年 サマーインターン期の内定者:約1年半 入社
個々人によって戦略が異なる 内定後アトラクトは画一的なアプローチではなく個別最適化を目指したい。 志向・併願先等でセグメントし、方向性を検討しつつ、個別の訴求を設計するのが理想。 ・ ・ ・ 競合先:商社 × 20代給与重視 競合先:コンサル
× 成長志向 競合先:メーカー × 海外志向
個々人の入社確度を常に把握する 選考中の評価と同様に、内定者一人ひとりの「入社確度」をシート等で管理し、 常に最新の状態に更新していく。採用担当主導で設計と運用を実施する。 内定者名 入社確度 併願先 志向/性格 次回アクション 海外部署Z氏との面談 海外志向
X商事 A:90% 佐藤 A子 コンサル出身社員 の座談会招待 ポータブルスキルの 短期習得 Xコンサル B:70% 田中 B太 X銀行との得られる スキルの差異言語化 専門スキルの習得 X銀行 C:50% 伊藤 C子 海外部署Z氏との面談 海外志向 Y商事 D:20% 鈴木 D太
✓ 内定出し後の動き方 ✓ 競合先との戦い方 ✓ 注意したいポイント 09. 内定後のアトラクト
基本は採用の4P 04の項目で紹介した「採用の4P分析」をベースに競合先との戦い方を検討する。 基本的にはこの項目ごとに競合との差・強み/弱みを言語化する。 採用の4P Philosophy (理念・目的) Profession (事業・業務) People (人・文化)
Privilege (待遇・制度) 採用計画段階から4P分析の内容が変わっている可能性 が高いため、一通り確認をする。 採用計画段階と異なり、競合先が明確になっているため、 競合先についても再作成を行いたい。 ニッチな競合先について研究するというよりも、内定者を属 性や併願先などでカテゴライズして、主要な競合先を特定 して、整理をする。 自社で作成した4P分析が学生目線だとズレているという こともままあるので、定期的に就活生の声を拾い上げ、客 観的に評価をしていきたい。 Point
再掲:Philosophy(企業理念・目的) 自分たちは何のために存在しているのか? Philosophy (理念・目的) どのような課題を解いているのか なぜ、自社がやるのか どのような価値観(バリュー)を掲げているか
5年後・10年後会社はどのようになっているか ミッションに対しての現状のギャップ、課題 Point
再掲: Profession(事業・業務内容) 自身は、どのような事業・業務を担っていくのか? Profession (事業・業務) 事業の全体像(誰の何をどう解決するか) 新卒初年度の業務内容
成長の道筋・成長環境 裁量はどの程度あるのか、明確に 難しさやハードシングスも開示 Point
再掲: People(人・文化) どんな仲間と、どう働くのか? People (人・文化) コミュニケーションスタイル・流儀 配属後一緒に働く人の具体像(わかる範囲で)
実際に新卒で入っている人の特徴 評価の考え方(コンピテンシー・志向面) 育成制度(OJT/メンター/レビュー頻度) 活躍している人の特徴、逆に「合わない人」の特徴 Point
再掲: Privilege(待遇・ワークスタイル) 何が提供され、何が約束されるのか? Privilege (待遇・制度) 初任給だけでなく、給与の伸び方 実際の働き方(出社頻度や残業、繁忙期)
学習支援の制度 配属プロセス(職種・勤務地・希望の扱い) その他支援(育休・産休など) Point
✓ 内定出し後の動き方 ✓ 競合先との戦い方 ✓ 注意したいポイント 09. 内定後のアトラクト
注意したい4つのポイント ① オワハラに注意する。 ② フラットに。必死さは余裕のなさに見える。 ③ コンセプトに立ち返る。一貫性を大切に。 ④ 会うメンバーを固定しない。 •
フィードバックの受け止め方や、その後の追 加議論でグループワークで見えなかった良さ や悪さが垣間見えてくることが多々ある。 • 入社確約の強要や、内定後研修→辞退 時の過度な金銭請求などはリスク。 • 悪評は拡散しやすく、デジタルタトゥー化し うるため、採用側で随時チェックする。 • 社員ごとに話し方が違うのはOKだが、核と なる訴求はブレないようにする。 • 年度ごとに採用担当が「採用マニュアル」 等を作り、一定の内容は社員に共有・イン プットする。 • ただしルール化しすぎると個性が消えるので、 固めすぎないよう注意。 • アトラクトは重要だが、「必死さ」が出すぎな いよう注意。 • 他社を貶す/自社を過大評価するのは 「余裕のなさ」と受け取られやすい。 • 自社・他社を客観的に捉え、フラットに面 談へ臨む。 • 学生は多面的に判断したいので、現場メン バー(特に新卒プロパー若手)との接点を 増やす。 • 採用担当だけが常に対応する形は避ける。 内定出し後のアトラクトで注意したいポイントもいくつかある。 現場メンバーだけだと抜けることがあるので、採用担当主導で随時チェックしたい。
10. 振り返りについて
✓ 新卒採用 総振り返りの実施 10. 振り返りについて
総振り返りの実施 インターン終了後などの随時の振り返りに加え、総振り返りも必ず実施する。 定量・定性の両面で検証し、翌年以降に引き継げる形でレポート化までしたい。 定量的な振り返り項目例 定性的な振り返り項目例 • 母集団〜内定までの歩留まり(ファネル) 例:エントリー → 説明会
→ ES → 適性検査 → 面接 → 内定 の通 過率、離脱率 • 採用充足と内定承諾(KPI達成度) 目標人数に対する内定数・承諾数・辞退数、承諾率、辞退タイミング別の 内訳 • 採用チャネル別の成果(媒体/エージェント/スカウト等) チャネル別の応募数、通過率、内定数、承諾数、採用単価(CPA) • 選考リードタイムとスピード 応募〜内定までの日数、各工程の滞留日数、面接設定までの平均日数、 合否連絡の所要日数 • 質の指標(入社後の先行指標)→ 後付けになるが評価したい 例:入社後3ヶ月/半年の評価、早期離職、配属満足、研修評価、ハイ パフォーマー比率(取れていれば) • ターゲット設計の妥当性 「欲しい人物像」を学生に伝えきれたか/実際に集まった層とズレていない か/ズレの原因はどこか • 訴求(魅力づけ)とメッセージの一貫性 採用サイト・説明会・面接・面談で言っていることが整合していたか/強み が刺さった点・刺さらなかった点 • 選考体験(CX)の良し悪し 面接の質、フィードバック、コミュニケーション頻度、対応スピード、学生が不 安になった瞬間の特定 • 見極め(アセスメント)の精度 見たい能力が各工程で本当に見られていたか/内定後に「想定と違う」と なったケースの共通点 • 内定後フォロー(アトラクト)の設計と運用 学生の志向別に打ち手が最適化できたか/現場巻き込みの質/誰が何 をいつやるかをしっかり管理できていたか
デプスインタビューの勧め 総振り返りで最も重視すべきは、学生の声から選考体験を正しく把握すること。 内定者・辞退者を中心に10名程度にデプスインタビューを実施したい。 企業は、自社でデプスインタビューを実施しても良いが、翌年度の新卒採用も走っている中でリソースがかかってしまう ことや、学生側が率直に本音を話しづらいという理由もあり、調査会社や採用コンサルに依頼するのを推奨する。 事前依頼・確認 企業 調査会社 内定者・辞退者 委託・委託料
デプスインタビュー 謝礼支払い レポート/書き起こし納品
11. 終わりに
✓ 優秀層の新卒採用は覚悟が必要 ✓ 新卒採用は独特な仕事だからこそパートナーが必要 11. 終わりに
優秀層の新卒採用は覚悟が必要 最後までお読みいただき、ありがとうございます。 Vol1ということで、新卒採用の実施を検討されている企業様(経営者の方)や新卒採用担当に着任された方向 けに、基本的な内容を中心に記載させていただきました。 基本的な設計とはいえ、やるべきことや考えるべき内容は多岐にわたります。ここまでやるのはちょっとしんどいな、と率 直に思われた方もいらっしゃるかもしれません。 私自身も新卒採用担当やクライアント様の支援を経験する中で、環境や条件が違えど苦労のない新卒採用はな いと実感しています。 新卒採用は苦労の伴う、覚悟が必要な仕事です。採用担当は事業担当側に比べ黒子的な立ち位置で、 その苦
労はなかなか理解されにくいものかもしれません。 それでも、企業の将来を支える幹部候補・エース候補の採用は最も重要な仕事の一つであり、 覚悟を持って行うに 値すると思っています。
新卒採用は独特な仕事だからこそリードしてくれるパートナーが必要 とはいえ、新卒採用担当の方だけで本マニュアルの内容を実施し、さらなる深掘り・分析や企画、オペレーション設計 等に展開するのは容易ではないかもしれません。 さらに激化する新卒採用市場においては、上流の提案だけをするコンサルや、オペレーション代替を行うRPO、構造 上バイアスが入りやすい媒体担当者とは一線を画した、採用パートナーが必要になると考えています。 それは、第三者のプロでありながら、チームの一員として採用をリードしてくれる役割です。 つまり、外部でありながら、採用マネージャー・リーダーをアサインできるようなサービスが必要になるということです。 私はその役割を「採用マネージャー代行」と名付け、自社内で育成した人材を採用マネージャーとして企業にアサイ ンするという事業を行っています。 無料でご相談・壁打ちもお受けしますので、もしよろしければご連絡いただけますと幸いです!