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ポジティブ心理学入門

 ポジティブ心理学入門

マーティン・セリグマン博士の2018年の2日間のワークショップを中心に、ウェルビーイングに関する研究(ポジティブ心理学)のまとめ

Tomohiro Kimura

March 10, 2019
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Transcript

  1. ポジティブ心理学入門
    2018年7月のセリグマン博士の
    2日間のワークショップ内容を中心に
    木村智浩
    2重線の枠のスライドは、ワークショップ外の内容です

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  3. 内容:
    成功と幸福の関係
    ウェルビーイングの構成要素PERMA
    ウェルビーイングの計測
    身体への影響
    学習性無力感
    楽観主義と悲観主義
    レジリエンストレーニング
    ウェルビーイングと教育
    さいごに

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  4. ポジティブ心理学の祖父、強みの心理学の父
    ストレングスファインダーの開発者
    ドナルド・クリフトン

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  5. ポジティブ心理学の提唱者
    マーティン・セリグマン博士
    ペンシルバニア大学教授
    1998年、過去最多の票数によりアメリカ心理学会会長に就任
    し、ポジティブ心理学を提唱。
    「どうしたら人生をよりよく生きられるのか」という問いをテーマに、
    ネガティブ感情の人をフラットにする技術を研究し、うつ病と異常
    心理学、学習性無力感の理論を確立。
    一方、研究を重ねるうち、「ネガティブな感情がフラットになったと
    ころで、幸せに生きられる訳ではない」ことに気付き、「フラットな
    状態の人を幸せな状態にすること」に着目し、ポジティブ心理学
    を創設。
    精神疾患など、ネガティブをフラットにする局面で発展してきた心
    理学において、ポジティブ心理学の発想は革命的といわれる。

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  6. 成功と幸福の関係

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  7. × 「成功→幸福」

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  8. 〇 「幸福→成功」

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  9. なぜ、幸福が重要なのか?

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  10. 富と幸福がつながらない
    時代になった

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  11. 中国は4倍経済成長したが
    健やかさは低下した

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  12. 幸福だとどうなるのか?

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  13. 生産性31%UP
    売上37%UP
    創造性
    300%UP
    出所)The Benefits of Frequent Positive Affect:Does Happiness Lead to Success?:Lyubomirsky and King and Diener 2005

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  14. 8.5年長生き 収入が高い
    人に好かれる
    昇進の頻度が多い
    出所)ペンシルバニア大学マーティン・セリグマン ポジティブ心理学ワークショップ

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  15. 幸福(ウェルビーイング)を
    構成する要素

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  17. Positive Emotion

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  18. Engagement
    フロー、没頭

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  19. 感覚もなくなり
    完全に入り込んでいる
    超集中状態

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  20. 100年前、子どものフロー現象に
    注目した教育がモンテッソーリ教育

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  21. Google、Facebook、Amazon、
    Microsoft創業者、オバマ、ピーター・ドラッカー、
    ヘレン・ケラー、エジソンなどモンテッソーリ育ち

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  22. Relationship
    よい人間関係

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  23. Meaning
    意義、目的

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  24. 自分が大事な存在である
    自分より大きなものに仕えている

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  25. Achievement
    達成、成就

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  27. このPERMAは測定可能
    それも気づかれずに測定する

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  28. SNSの言葉で個人の幸福度を予測
    出典 http://www.wwbp.org/publications.html

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  30. Wellbeing Map
    出典 http://www.wwbp.org/

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  31. そこでわかる
    幸福度と心疾患の関係
    出典 http://www.wwbp.org/

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  32. 疫学的にみると黒人、タバコ、所得と教育、な
    どの順で確立が高まっていく。そして、
    もっとも正確なのがツイッターのつぶやき

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  33. 心疾患とつぶやきの関係

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  34. 身体への影響

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  35. 笑顔、ポジティブな感情
    (今この瞬間幸せ)でいると

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  36. 風邪になりづらい。また長寿に

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  37. 楽観主義(悪いことは局所的・一
    時的、なんとかなる)でいると

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  38. 心疾患になりづらい
    困難なときほどパフォーマンスがよい

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  39. 楽観主義が重要

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  40. 学習性無力感
    (セリグマン博士)

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  41. 無力感を学習すると、
    逃げられる状況になっても、
    逃げなかった

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  42. しかし、1/3の犬は
    無力感を学習しなかった。
    またもう1/3の犬は
    最初から無力だった。

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  43. 楽観主義と悲観主義

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  44. 2日間のテスト。
    1日目、解けない問題を与える
    2日目、解ける問題を与える
    2日目どうなるか?

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  45. 2日目の問題は解ける問題だが、
    悲観主義のグループは解けない
    楽観主義のグループは解ける

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  46. 悲観主義
    悪い出来事は
    一時的ではなく恒久的、また
    局所的ではなく、全域的だと思う

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  47. 楽観主義
    悪い出来事は
    恒久的ではなく一時的、また
    全域的ではなく局所的だと思う

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  48. 悲観主義
    寿命は楽観主義より8.5年短い
    心疾患になる確率があがる

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  49. 悲観主義
    一日たばこ2.5箱吸うのと
    同じだけの健康リスク

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  50. 困難な状況のとき、
    悲観主義はパフォーマンスが低下
    楽観主義はパフォーマンスが向上

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  51. ソウルオリンピック
    競泳でのケース

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  52. 学習性楽観主義
    レジリエンストレーニング

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  53. 悪い出来事を全域的、恒久的と
    捉えていないか。その思考パターンに
    異議を唱える。(認知療法)

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  54. 幸福度と学力の関係

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  55. 幸福度をあげると
    学力が向上
    さらに学習内容も先に進む

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  56. PERMA(心理学)を教えたブータンの18校では
    15、27ヶ月後に学力が向上。内容は4ヶ月先にまで

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  57. 「まずは子どもたちを幸福に。
    すべてはそのあとに続く」

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  58. 教科書なし、テストなし、
    宿題なし、チャイムなし
    先生といわれる大人はいない
    プロジェクト学習の学校

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  59. 卒業後、
    進学先の高校での学力では
    トップ10~15%に分布

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  60. View Slide

  61. 完全縦割りのクラスで
    1年間本気のアクティブラーニング
    この活動が学びの中心

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  62. 裕福になったフィレンツェは
    何に投資したか?

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  63. 裕福になったフィレンツェは
    美しさと科学に投資
    そして、
    200年後、ルネサンス

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  64. 裕福になった私たちは
    ウェルビーイングに投資す
    べきと申し上げたい。
    (M.セリグマン博士)

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  65. (ワーク例)
    最高の自分を強みやPERMAの視点で振り返る/
    感謝日記/VIA(Values in Action) 性格特性的
    強み診断テスト/人生の意義、目的、活かす強みを
    整理する

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