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Toshikazu SETO

October 27, 2023
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  1. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 1 *: 駒澤⼤学⽂学部地理学科・准教授(東京⼤学・特任准教授) **: 農研機構農業環境研究部⾨ ***: 国⼟地理院地理地殻活動研究センター ⽇本における⼟地のデータ化を巡る新展開

    -「法務省地図XMLアダプトプロジェクト」を事例に- 瀬⼾寿⼀*・岩崎亘典** ・藤村英範*** A02 KOMAZAWA UNIVERSITY Visual Identity Guidelines Ϋʴ࿨จϩΰλΠϓ ,ϚʔΫʴ࿨จϩΰλΠϓͷ૊Έ߹Θͤ ͸ɺ ࠨͷछͰ͢ɻ ԣ جຊܗͱ͠ɺ ༏ઌతʹ࢖༻͠·͢ɻ ԣ ϫϯϙΠϯτͳͲɺ ʮԣʯ ͕഑ஔ͠ʹ͍͘ ৔߹ʹ࢖༻͠·͢ɻ ॎ ॎܕαΠϯͳͲɺ ࡉ௕͍഑ஔʹ࢖༻͠·͢ɻ ඞͣϚελʔσʔλΛ࢖༻͍ͯͩ͘͠͞ɻ ࠨهҎ֎ͷ૊Έ߹ΘͤΛ࡞੒͠ͳ͍Ͱ ͍ͩ͘͞ɻ ܗʣ ϙΠϯτ౳ʣ ॎ Erasmus of Rotterdam @MET Museum
  2. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 2 ↓講演論⽂ スライド↓ 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 1 *: 駒澤⼤学⽂学部地理学科・准教授(東京⼤学・特任准教授)

    **: 農研機構農業環境研究部⾨ ***: 国⼟地理院地理地殻活動研究センター ⽇本における⼟地のデータ化を巡る新展開 -「法務省地図XMLアダプトプロジェクト」を事例に- 瀬⼾寿⼀*・岩崎亘典** ・藤村英範*** A02 KOMAZAWA UNIVERSITY Visual Identity Guidelines ,ϚʔΫʴ࿨จϩΰλΠϓ ,ϚʔΫʴ࿨จϩΰλΠϓͷ૊Έ߹Θͤ ͸ɺ ࠨͷछͰ͢ɻ ԣ جຊܗͱ͠ɺ ༏ઌతʹ࢖༻͠·͢ɻ ԣ ϫϯϙΠϯτͳͲɺ ʮԣʯ ͕഑ஔ͠ʹ͍͘ ৔߹ʹ࢖༻͠·͢ɻ ॎ ॎܕαΠϯͳͲɺ ࡉ௕͍഑ஔʹ࢖༻͠·͢ɻ ඞͣϚελʔσʔλΛ࢖༻͍ͯͩ͘͠͞ɻ ࠨهҎ֎ͷ૊Έ߹ΘͤΛ࡞੒͠ͳ͍Ͱ ͍ͩ͘͞ɻ ԣ ʢجຊܗʣ ԣ ʢϫϯϙΠϯτ౳ʣ ॎ Erasmus of Rotterdam @MET Museum
  3. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 3 Contents • 法務省地図XMLデータ公開の背景・流れ • 地図XMLアダプトプロジェクトの経過 • ウェブ地図を通じた様々な派⽣

    • 本プロジェクトを通して得られた知⾒・課題 • アダプト (adopt): 採⽤・養⼦縁組等 – 例︓各⾃治体の「アダプト制度」は, 住⺠・企業等が 主体となって清掃・草刈等の美化活動を中⼼に公共空 間を「わが⼦のように⾯倒をみる」⼿法として制度化 されたもの(広島県など)
  4. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 5 「未来投資会議構造改⾰徹底推進会合「地域経済・インフラ」 会合(農林⽔産業)(第 6 回)」(平成30年2⽉13⽇開催) 登記所備付地図データの民間事業者等への提供について 1 地図等の写しの交付(書面の交付)

    →窓口請求のほか,オンライン請求可 現状及び検討の経緯 登記所備付地図の電子データを,民間事業者等に提供する枠組の検討・構築 施策の概要 現時点における検討の進捗状況 2 登記情報提供サービス(インターネットを利用した閲覧) →表示された情報(PDFファイル)をダウンロード可 登記所備付地図の電子データについて,当該データを加工可能な形式で 民間事業者に提供することまでは行っていない。 農業分野におけるICTの活用を目的として,農業事業者や関係業者から,一定 のまとまった区域の登記所備付地図の電子データを相応の対価で入手したい との要望。また,電子データの提供は農業以外の分野でも活用が期待。 ニーズ 登記所の地図データについて,IT総合戦略本部による官民データ活用推進施策の一環として,2021年度までに提供を開始することができるよう検討し,その具体 的条件や内容を本年度中に決定する。【未来投資戦略2017(平成29年6月9日閣議決定)】 平成29年度より制度面・システム面等の課題の整理を行い,平成33年度までに登記所備付地図の電子データの提供を可能とすることを目標に推進。【世界最先端 IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画(平成29年5月30日閣議決定)】 制度面 システム・コスト面 【課題】 不動産登記制度において提供の理由付けが困難であ り,また,「地番」は,地理空間情報において個人情報 として整理されているため,電子データの提供が困難 <関係機関との協議> ①法令上の提供の根拠付け ②個人情報の取扱いの見直し 【課題】 地図の電子データ提供を実施するためには,提供するデータの内容・提供方式に応じた システム改修・構築を行う必要があり,提供を受ける民間事業者の要望内容を踏まえつ つ,費用対効果に優れたシステム構成を検討することが必要 <ニーズ把握の実施(平成29年4月から12月までの間> ①ヒアリング (対象 民間企業3社及び資格者団体1団体) ②アンケート(対象 日本経済団体連合会等の加盟民間企業,資格者団 体やJA)→有効回答数30 上記の調査結果を踏まえ,最適なシステム構成を3月までに決定 不動産登記制度における地図等の公開方法 登記所の地図データの提供については,「官民データ活用推進基本法」に基 づき,IT戦略本部の下,官民データの活用推進施策の一環として,平成33 年度までに提供を開始することができるように検討を行うものと承知しており, 法務省としては,IT戦略本部と連携の上,しっかりと対応してまいる所存です。 平成29年3月24日第6回未来投資会議における 金田法務大臣発言(当時) 平成29年2月23日未来投資会議 「ローカルアベノミクスの深化」会合(農業)第6回 検 討 上記協議を踏まえ,基本的方向性を3月まで に決定
  5. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 6 デジタル社会の実現に向けた重点計画 (旧・ 世界最先端デジタル国家創造宣⾔・官⺠ データ活⽤推進基本計画) 必要な働きかけや支援等を行い、 積極的に推進を図っていく。 加えて、

    民間事業者等によるアプリ開発 や行政機関自身によるデータ分析、 政策立案等の利活用の促進を図るため、 公開するデータの量のみな らず、データの質の向上を図っていく。 KPI(進捗) : 地方公共団体のオープンデータの質の評価(令和3年度(2021年度)末までに評価指標 を設定) KPI(効果) : 未設定(評価指標の設定後に検討) [No.5-14] 登記所備付地図データの事業者等への提供 ・ 登記所備付地図の電子データは、当該データが加工可能な形式で民間事業者に提供されていないこと が課題。平成29年度(2017年度)から制度面・システム面等の課題の整理を行い、IT総合戦略室、法務 省、国土交通省が連携して対応を検討。令和3年度(2021年度)までに登記所備付地図の電子データの 提供を可能とすることを目標に推進。 ・ 引き続き、 制度面の課題への具体的な対応を検討するとともに、 法務省が地図データの提供開始に向け たシステムを開発する。 ・ これにより、不動産市場の活性化等に繋 つな がることが期待。 KPI(進捗) : 登記所備付地図データの提供開始に向けたシステムの開発(令和3年度(2021年度) ) KPI(効果) : 登記所備付地図データの提供開始(令和3年度(2021年度) ) [No.5-15] 気象情報の利活用の促進 ・ 気象はあらゆる社会・経済活動に影響を及ぼす一方で、 ビッグデータである気象観測・予測データを意 令和3(2021)年6⽉18⽇閣議決定
  6. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 8 登記所備付地図データの提供範囲と⼤まかな定義 参考資料︓⽇本地図学会(2021)監修・森⽥喬ほか編『地図の事典』朝倉書店. • 不動産登記法第14条第1項及び第4項に規定する地図 及び地図に準ずる図⾯に係る電⼦データ。登記所(法 務局・⽀所・出張所など)に備え付けられている –

    法14条地図(地図)︓地籍調査*などで作成され,平⾯直⾓ 座標系により統⼀的である地図。縮尺は1:250〜1:5000程 度で,境界を⼀定誤差の範囲内で復元可能(滝沢, 2021) – 地図に準ずる図⾯(公図)︓⼟地の⼤まかな位置や形状,地 番,道路,⽔路などを表した図⾯。⼤半は明治期の地租改正 の際に作られたもので,⼟地の異動などで現状と異なる場合 がある(⼤場,2021) • *地籍調査︓1951年国⼟調査法に基づき,主に市町村が主体となって ⼀筆ごとの⼟地の所有者・地番・地⽬を調査し,境界の位置と⾯積を 測量する調査
  7. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 13 同⽇デジタル庁よりXML→GeoJSON への変換ツールの提供開始 • オープンソースとしてGithub で提供 • Pythonベース

    • 筆のポリゴンデータ+属性情 報のみ抽出。基準点、筆界点、 筆界線は出⼒しない。 • 公共座標系のデータは、座標 値を経度・緯度(JGD2011) に換算。属性に代表点座標を 追加。 – 変換後、元データの仕様で、 測地系や座標が正しいかは チェックしたほうがベター • 任意座標系のデータは、座標 値の換算はできない – 幾何補正等の作業が必要 https://www.digital.go.jp/news/4b7250a3-3fcf-4b83-8d52-4bb131e1ba9d/
  8. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 14 法務省地図XMLアダプトプロジェクト Adopt Map XML: AMX project (hfu⽒発案:13名参加)

    • kuwanauchi – データ⾃体の再配布 • ベクトルタイルデータの ⽣成・オープンデータ化 – PMTiles(Cloud Optimized)形式 – IPFS(惑星間ファイルシ ステム⽅式) • 法務省地図XMLに関する issue共有 – ⽤語集の作成など • 変換ツール等のfork https://github.com/amx-project
  9. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 15 ベクトルタイルデータの配布(amx-a:アマクサ) • PMTiles形式で配布&OSSで構築 • デモサイト – https://amx-

    project.github.io/a (w/ UNVT Portable) – https://amx- project.github.io/a/habs.html (w/ habs mirror) – https://amx- project.github.io/a/ipfs.html • データ再配布 – 惑星間ファイルシステム (IPFS)を通した提供 – https://smb.optgeo.org/ipfs/Qma USGVj8KQL5hAYzQ22UXwkJDf1CJ tHHpX2bFjY5poSE1/#14.02/36.0 8303/140.0896 • 仕様関連︓ – https://github.com/amx- project/a-spec – https://github.com/amx- project/ab#new-version-2023-09- update https://amx-project.github.io/a
  10. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 16 惑星間ファイルシステム(IPFS)による配信(藤村, 2023) • 国連スマート地図バザー ルプロジェクトの技術的 知⾒を活⽤ •

    「コンテンツアドレス (CID)」の指定により データを識別しピアツー ピアで配信する仕組み – 分散型データ共有の効率化 – セキュリティと信頼性の向 上 – コンテンツの整合性 – 改竄への耐性 – 地理情報の⾼速アクセス https://knowledge.sakura.ad.jp/35858/ IPFSノードは Raspberry Pi 4Bなど IPFSとHTTPSゲートウェイは さくらインターネット (Code for Japan)を利⽤ ❌ データ更新するとCIDも変更になる点やネットワーク速度と可⽤性などが課題
  11. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 17 市町村⾯積に対する公共座標系データの割合 • 筆界データの総数・⾯積が 多い地域は,東広島市 (623,183筆; 509.34km2) ⼀関市(569,011筆;

    1,069km2)・⾼松市(545,631 筆; 310.81km2)の順で,いず れも⾃治体⾯積に占める割 合が80%以上 • 公共座標系を有する筆界 データの⾯積割合が8割以上 を占める⾃治体数は,全国 で360(18.8%)確認され, 三⼤都市圏以外を中⼼に広 く分布
  12. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 19 筆界ごとの精度区分と縮尺分⺟の平均 精度区分(公差) 筆界数 縮尺分⺟の平均 甲1(6cm) 1,545,793 490.35

    甲2(20cm) 5,454,654 482.34 甲3(45cm) 32,778,002 536.00 ⼄1(75cm) 46,523,913 734.79 ⼄2(150cm) 10,973,790 1111.12 ⼄3(300cm) 998,811 1360.45 未記載 9,086,044 868.78 107,361,007 797.83 • 村落・農耕地域で使わ れる⼄⼀が最も多く, 46,523,913 (43.3%) • 市街地地域において 1/500より⼤縮尺の精 度を⽰す甲1〜甲2の データは2,091,257 (1.9%) • その他,精度区分が未 記載のものが 9,086,044(8.5%)あ り,縮尺分⺟の平均値 が700-1000の中間の 値を⽰す結果に
  13. 2023/10/29 地理情報システム学会・第32回学術研究発表⼤会 24 本プロジェクトを通して得られた知⾒・課題 • データに関する「リテラシー」の向上 – 閲覧サイトとしてのウェブ地図サービスの普及 XML形式からデスクトップGISで可読可能な形式への変換⽅法のわかりやす い⼿段の提供

    – 地図XMLデータ関連⽤語の解説の必要性(cf. 公図・法14条地図など) • データそのものに関する検証 – 「任意座標系」に定義されているものでも実際には座標系が定義可能なデー タも。⇔ 座標系の間違い – データの間違い等をフィードバックする仕組みが明確には存在しない(従来 は各法務局へ) – 任意座標系の変換と活⽤も(変換ツールは農⽔省で開発進⾏中) • データの再配布・バックアップの強化 – G空間情報センターから提供されているデータをマスターとした場合,現状 はamx project(Github)のみである点をどのように考えるか – ベクトルタイルデータについては、IPFSの展開も期待︖ • データの更新性や継続性 – 法務省によれば今後も年1回更新を予定(2023.09に更新済み) – 元データは基本的に公開され続ける︖