* 熊本地震における 学会員の活動報告と 次の災害に向けてのアクション * 災害情報支援活動における地理空間情報の役割とデータ整備
1 1ࡂใࢧԉ׆ಈʹ͓͚Δཧۭؒใͷׂͱσʔλඋށ णҰ !UPTTFUP౦ژେֶۭؒใՊֶݚڀηϯλʔɾಛߨࢣ0QFO4USFFU.BQ 'PVOEBUJPO +BQBOʗ 04(FPࡒஂຊࢧ෦2016/10/15 GIS学会第25回学術研究発表会@立正大学大崎キャンパス【特別セッション】 熊本地震における 学会員の活動報告と 次の災害に向けてのアクション
View Slide
2 2熊本地震で共有された地理空間情報(のごく一例)
3 3熊本地震で共有された地理空間情報(のごく一例)
4 4Source: http://qiita.com/tosseto/items/f9e1b7c2747c5263da66主に国内の約150のサイト・URLを整理▽研究機関▽⺠間会社・団体▽交通事業者・公 共交通関連▽情報ホ◌゙ランティア
5 5(+私自身が行った)熊本地震に関する可視化➔主な目的・フォーカスは,膨大なデータを要約すること• CARTOを用いた様々な主題図の可視化(一部,減災インフォとの連携)https://tosseto.carto.com/• ZDC社の混雑統計を用いた混雑度推計http://sekilab.iis.u-‐tokyo.ac.jp/archives/1404/
6 6減災インフォ: 自治体(市町村)単位の被害状況まとめ普段から使い慣れているGoogleスプレッドシート➔CARTOへ
7 7「熊本地震リソースマップ」:災害POI収集と共有by Youth Action for Kumamoto (YA4K)
8 8YA4Kの活動概要• 東日本大震災時の大学生による支援活動が発端• 災害に関するマップ(避難所を皮切りに)を熊本地震直後から作成• Facebookグループを通じて,あふれている情報を投稿してもらう仕組み• 累計15種類240万閲覧 ➔ 早い段階でGoogle Crisis Responseに採用■情報収集の工夫• SNSを駆使した多様な情報収集.使い慣れたGoogle Mapsを有効活用• Ingressのエージェント・ネットワーク(車での移動に慣れている,コンビニやGSなど生活関連施設に詳しい)■活動の活発化要因• 大学生を中心とすることでデジタルネイティブである特徴を最大限に活かす.使い慣れたツールで,クラウドソーシング的な方法であれば平日でも時間がある• 被災者にとっても見慣れたマップを採用し、単目的の見やすさに特化• デジタル➔アナログへ (1週間後には避難所にQRポスター掲示)<課題と今後>• Google Mapsをベースとしているため,Google Maps以外の手段で再利用できない• 大学生のボランティア派遣の難しさ:メンバーの就活や学業との両立• 次の災害での継続性:就活や社会人になっていく…次の世代に引き継ぎが必要
9 9OpenStreetMapによるベースマップ活動• Humanitarian OpenStreetMap Team: HOT• HOT Tasking Manager 建物マッピング• Humanitarian OSM Tags/HDM – 避難所(学校)amenity=school, emergency:amenity=social_facility– 校庭・公園・グラウンドlanuse=park, pitch, recreation_recreation_ground
1010http://bit.ly/25scRPy2016年4月9日〜5月9日までにOSM上にマッピングされたデータ
1111Source: http://tasks.hotosm.org/project/1784#• 初心者やCrisis Mappers Japan:建物など• OSMマッパーや専門家:データチェック・土地利用などやや高度なデータタスク管理ツールによる役割分担
1212Source: http://bit.ly/1RzJH3W
1313Source: http://bit.ly/1TGun7S新規ユーザーが圧倒的に多いが、シニアも支援
1414Source: http://qiita.com/nyampire/items/24755286be57c42348ee日本でのOSMx災害対応についての重要な指摘➔航空写真からのクライシスマップには精度的限界も➔ボランティアとして長期間続けることの困難性
1515http://bit.ly/22rXEsMOSMで支援できる部分も…例えば、基盤的な地図が少ない中山間地域
1616災害時に求められる地図・地理空間情報?→事前(平時)から使えるような準備【ホットスタンバイ】• GIS専門家外でも普段から使い慣れているツールを使う(Google Map, CARTO)• 散在する地理空間情報・人材をワンストップ化【15:20-‐G空間情報センター】• 骨格としての「ミクロ」な基盤データ 【一般図・背景図】• 最新の背景地図以外に,小字や集落単位の面データの取得は困難• 前/後の比較ができるように時系列的にも整備する必要• 二次利用可能&オフライン問わず使えるもの(Google Mapsは大変便利だが、利用規約の面で二次利用困難)• 災害に特化したデータ【主題図・POI】• 例えば避難所・浸水想定など災害に関連する「共通」の情報➔オープンデータなどに期待出来る面もあるが,分類の非統一性
1717Advanced (学術研究として進められること)Ø 災害時のリアルタイム時-‐空間情報【防災(避難実態把握)】を用いた避難誘導?• 東日本大震災以降: 避難所データ/人の集中度/通行実績• 全体的な状況を集計し分かりやすく加工した情報Ø 広く利活用を推進するには,二次利用のライセンス処理も重要【10/16特別セッション】
1818Thank you[email protected]‐tokyo.ac.jphttp://researchmap.jp/tosseto