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よいプロダクトはよいチームから-今を今よりよくする現場改善
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wing3298
March 31, 2021
Business
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よいプロダクトはよいチームから-今を今よりよくする現場改善
Aチーム立ち上げあから加速していくまでの変化
*社内向け発表資料を公開用にダイジェスト化したものです
wing3298
March 31, 2021
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Transcript
よいプロダクトはよいチームから ~今を今よりよくする現場改善~ 2021/03/31 古市 聡 ダイジェスト版
株式会社Newデイシス 各種業務システム/サービスの開発・運用保守チームの エンジニアマネージャー チーミング/DDD/エンジニアリング/Java/Vue/TypeScript
今日のお話 よいチームを作り、 よい学びを得て、 よい成果を出し続ける。 そのために私たちが実践してきたこと
1. チームという選択 2. チームを加速させる学びとは 3. 得られた変化 4. 学習する組織
とあるチームの立ち上げ 現場コーチ(社外) マネージャー いろいろな部門から招集された5人のお話 問い サポート 自分
チームへの思い •月曜の朝に会社に行きたくなるよ うな仕事、チームであること •次の案件もこのチームでやりたい と思えること
1. チームという選択 2. チームを加速させる学びとは 3. 得られた変化 4. 学習する組織
チームになる前(個人) • わからないことをわからない人同士で つくっている • 思い込みが多い • 言われたことをやる(だけ) • 基本的に(指示を)待っている
• アウトプットがない(できない) *個別最適、一人親方、今もチームあるよ?
チームになる前(仕事) • 関係者それぞれの期待が異なり、出来上がったも のが違っていた(と、後になってわかった) • システムテストにくるまで完成品が確認できず、 最終調整が膨大になった • 最後のテストで技術的な問題が噴出 •
構想して市場に投入するまでの時間が長すぎる *顧客のビジネスチャンスを奪っているのでは?
このままではどんな 案件も進められない! 何とかしなければ!
個々の基礎スキルが低い 業務に対して知らないことが多すぎる これまでのやり方で戦うのは困難 未経験の状況に飛び込むのはリスクが高い 個人の成長を待っていられない
目的を共にする仲間をつくって 集合知で勝負しよう チームで戦うしかない!
チームで戦うために必要な4つの ポイントを押さえて チームの価値を高める
チーム結束のため一歩 • ここに集まった理由、チームの目的を共有 • 朝来てただ同じ場所で時間を過ごすだけの人の 集まりではないことを認識することが大事 “我々はなぜここにいるのか”
どこに向かうのか ミッション(存在意義)とビジョン(あるべき姿)の共有 メンバーがチームのために独自に定義 自分たちのバリューにも言及
チームの価値観を共有 • 目的のために、目的を問い続ける • 守破離(必要なら残す、あるものは変える、なければつくる) • 当事者よりも当事者らしい意識を持つ 何を良しとするか、評価/判断基準
期待値のすり合わせ 1. 自分は何が得意なのか? • 自分の武器→プロフェッショナルとして対価を払ってもらえること 2. 自分はどうやって貢献するつもりか? • 目的を理解し得意を活かす 3.
自分が大切に思う価値は何か? • 互いに知ることで衝突を避けられる 4. メンバーは自分にどんな成果を期待しているのか? • 相手のことを想像して表明してみる • 4つの質問でお互いの期待を合わせておく
役職としてのリーダーは、 × 俺のチーム 〇 チームのための私! サーバントリーダーに徹し、 チームが成果を出すために必要な あらゆる裏方処理を迅速に行う
チームの価値を高めるために • インクルージョン • ダイバーシティのように多様性を受け入れてい るだけでは前に進めないため、メンバーの経験 や能力、考え方が認められ活躍の場を与えられ ている状態を作り出す • 共存ではなく共生→最終的には共創へ
• アウトプットよりアウトカム • あなたvs私 → 問題vs私たち
組織があるからチームが できるのではなく、 共通する信念があるから、 チームはできる
1. チームという選択 2. チームを加速させる学びとは 3. 得られた変化 4. 学習する組織
これまでの学び方 • (セミナーなどを通して)一括して何 かを学び、実践投入 • (これまでの知識や経験から)知って いることを前提に仕事をする • 個人の意欲にお任せ •
見よう見まね • OJTによるバッドノウハウの継承
• 単に個人の学習意欲だけでは続かない • (やらされ感のある)勉強では意味がない • 学習に対するモチベーションを維持できない 日々の行動から学びを得ることが できれば、学習や勉強を意識せずに スキルを上げていけるのではないか?
手段の検討を行い 誰がどうやっていつまで に何をするか計画する 計画 WBSに沿った行動 実行 計画通りの成果物が 出きたか? 評価 計画に合わせて改善
(もしくは計画の見直し) 改善 未来が見通せる(計画通りであることが正しい)場合のやり方 過去の計画や現在の状態を見て、問題点の改善を行う フィードバック *軌道修正に時間がかかる *問題や想定外に気づきにくい *計画通りにすることが目的になりがち *着眼点が計画に対する問題、誤り、欠点に向きがち これまでは 1 2 3 4 フィードバックから 学びを得る地点 毎日の行動から得 られるものが少な かった
学ばせるために考え方を変える • 計画よりも目的を見て行動を促す仕組みづくり • 結果の確認よりも行動の観察へ • 計画の是正よりも行動の是正へ 目的 目的に向いていればどこ にいても迷子にならない
行動を監視して次の判断を行う →目的に向かわせる 計画という名の地図 計画をつくる 計画書のゴールと今の位置を比較 目的を見失いがち 学び 学び 計画から結果が出るまでの時間軸で現実と計画との差が開いてしまう 学び
観察 状況の変化 状況判断 行動 (意思決定) 不確実性に立ち向かうやり方(計画単位ではなく行動単位に行われる) 目的を理解し、それを実現するための手段を検討して実行し、 目的への適合具合(正しさ)を見て、次の行動をする 達成すべき目的(未来)に向けて 解決策を見つけて行動する
何が起こったかを見る *結果ではなく、変化をとらえて修正する(透明性→検査→適応) *目的に向かうため、アイデアが出やすい(着眼点は解決策に向けられる) *PDCAとは競合しない フィードフォワード 目的と行動に注目してみる フィードフォワード フィードフォワード 1 2 3 4 フィードバック 日々のふりかえりで 変化をとらえていく ことで学びの機会を 増やす
卵を割らなければ、オムレツは作れない。 • 日々の状態をよく見て、その変化をいち早く察 知することが重要 • 行動すれば何かが変わります 変わったことの察知とどう変わったかを見つけ ることで、目的に向かって次に何をすればよい かを見極めることができます •
とにかく早く小さく失敗すること • 計画vs実績ではなく、目的vs行動(変化) - You can't make an omelet without breaking eggs.
学びを得るために実施した例 • 質の良いインプットを与え続ける • 良書や著名人、他社のブログ紹介、カンファレンス出席など • 他社事例の取り込み • ABDによる対話的学びの実践 •
作業の見える化とふりかえりから学びの質を上げる • 仕事は1週間単位に区切る(ふりかえる) :スプリント化 • やったことではなくやっていることを共有する:Doing共有 • ふりかえりはダブルループ学習にする :YWT(やったこと、わかったこと、つぎにやること ) • 自分たちの学びを可視化する :FDL(Fun-Done-Learn) • 視点を変えたふりかえりを行う • タイムライン :チーム発足から現在までの数か月間単位の可視化 • Good&More :メンバーの良いところ、お願いしたいことの共有
体験を知識で補う • インセプションデッキ(チームビルディング) • ドラッカー風エクササイズ(期待値のすり合わせ) • タックマンモデル(チームビルディング) • コンフリクトマネジメント(チームビルディング) •
ジョハリの窓(チームビルディング) • サティアの変化モデル(チームビルディング) • Working Agreement(チームビルディング) • FDL(Fun-Done-Learn)(ふりかえり) • ハンガーフライト(暗黙知の共有) • ABD(アクティブブックダイアログ)(新しい読書会) • 1on1ミーティング • SECIモデル
1. チームという選択 2. チームを加速させる学びとは 3. 得られた変化 4. 学習する組織
得られた変化(個人) • 自ら進んで動くようになった • 日々の仕事の効率化を考えるようになった • インプットの時間が増えた(自己学習含む) • 目的(なぜやるか)を考えるようになった •
仕事が楽しい!と表現するようになった • 自分ならどうするかを発言するようになった • 言いたいことが言えるようになってきた • できる/できない、わからない、困った、
得られた変化(仕事) • 誰かがいないと進まない状況がなくなった • 少ないスキルでも成果を出せるようになった • モブワークによって退屈な作業が楽しくなった • わからないことをわかるようにする方法がわ かってきた
• メンバー同士の信頼関係に厚みが出てきた
うまくいかなかったこと • 作業の指示をすること • 一瞬で思考停止、言われたことだけをやる →上司が思うゴールに向かわせるような誘導は失敗する →目的に向かわせるための質の良い「問い」が重要 • 成長を急ぐこと(期待の押し付け) •
チームはそのチームが持っている速度でしか成長しない →失敗しないようにするのは間違い →貴重な経験の機会を奪っている →自分たちで気づいて自分たちで進むように、目的を問う • KPTによるふりかえり • すでに備えている考え方や行動の枠組みにしたがって問題解決 を図っていく方法(シングルループ学習)は効果が低かった • Problemに目がいってよいところ(Keep)を伸ばす方向に働かない →もう少しスキルがついてきたら使えそう →YWTで成果が出せているので継続
1. チームという選択 2. チームを加速させる学びとは 3. 得られた変化 4. 学習する組織
STRAT WITH WHY 誰のためのどんな問題を解決しようとしているのか →あなたの仕事の目的とはなんですか? どこを向いて仕事をするのかを問い続ける
自分は、チームは、仕事は、顧客は、 どこに向かっているのか ありたい姿を問い続ける
意義を問い続ける 意義目標:ある? 成果目標:少しある 行動目標:ある あらかじめ定められた行動をすることが大事 →ビジネスの勝ちパターンも変化も少ない場合に有効 定量的に設定し成果を出すためにどんな行動をとるかは任せられる →ビジネスの速度早く計画そのものが正しくなくなる 実現すべき目的や意義は何か →自らが生むべき成果や取るべき行動について意思を持つ
現場を、学習する組織へ • コンフォートゾーンから抜け出す • 作業の透明性を高める • ふりかえりをする • 他人の学びを自分の学びにする •
インプットを増やす(量と質) • 学びをアウトプットする 学習してから行動するのではなく →行動することから学習する
理想とは、たどり着くべき場所のことではなく ありたい姿に向かい続けることなんだ! P109 学ぶことに貪欲であり続け 一人では成しえない成果を手にするために 最高のチームで理想のプロダクトを目指そう!