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ICH E9 臨床研究における統計解析の原則 5
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xjorv
January 11, 2021
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ICH E9 臨床研究における統計解析の原則 5
ICH E9は臨床研究における統計解析の原則に関するガイドラインです。5ではデータの取り扱いについてまとめています。
xjorv
January 11, 2021
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Transcript
ICH E9 臨床研究における統計解析の原則 5 2021/1/9 Ver. 1.0
独立データモニタリング委員会の役割 スポンサーが準備する効能や安全性の評価委員会 • スポンサーに研究の終了、継続、中断の意見を述べる • 文書化した手順を定め、記録はすべて保管する • IRB/IECとは独立で、統計を含めた専門家から構成される • 高い独立性を保つことで治験の信頼性を維持する
解析の事前設定 統計解析方法はあらかじめ計画書に記載する • 計画書策定後に統計解析計画を文書とする • 統計解析計画にはより詳細な解析方法を示す • 統計解析計画は盲検解除前に策定を完了する
Analysis Sets 統計に用いる被験者データを計画書で定義する • 人口統計情報と病状のベースラインのデータは集める • 被験者の中断等の影響を統計的に明らかにしておく • 被験者の手順不遵守、除外等を減らすよう努める •
手順不遵守の内容/原因/日時など、詳細な記録を残す
Full Analysis Sets Intention-to-treat*の原則に従い初期分析を行う • Intention-to-treatに従うデータをFull Analysis Setと呼ぶ • 安全性問題/投与失敗/データ欠損でデータを除くことはある
• 被験者導入条件に適さない患者は条件次第*では除く • 計画書不遵守が起こると、結果と結論に影響を及ぼす • 欠損データへの代入法が使用できるときもある *ランダム化前に導入条件を調べた場合、客観的に適格性を欠くとみなされたときなど
Per Protocol Sets 計画書に完全に従った患者のデータのこと • Per Protocol Setから情報を除くときは理由付けが必要 • 計画書遵守が効能依存のときには信頼性が低くなる
• 計画書不遵守の患者データの除去法の問題を明確にしておく • 不遵守の起こった頻度や時間などに注意を払う
異なるAnalysis setsの役割 確証的研究では、FullもPer Protocolも解析対象とする • 両方で同じ結果を得られれば、結果の信頼性が高くなる • 優越性研究ではFull Analysis Setを使用する
• 同等性・非劣性研究ではPer Protocolの使用が適している
欠損値と外れ値(Missing Values, Outliers) 外れ値はバイアスの原因となりうる • 欠損値を減らす努力は必要だが、通常起こりうる • 欠損値の取り扱いの一般的な方法は示せない • 外れ値も欠損値と同様の取り扱いとなる
• 外れ値を統計的に定義しておくことはできる
データの変換 治験計画時に変換するデータ、変換の方法を定める • 変換の方法と理由を説明する • 変化の度合いや割合などへの変換も同様に説明する
推定、信頼区間、仮説検定 計画書で仮説、統計方法、推定方法を定める • 片側検定を使う場合には使用理由を説明する • 片側検定では第一の過誤を2倍に設定するのが望ましい • 統計方法は評価項目に対する知識を利用し設定する • 評価項目の分布の形を考慮し、統計手法を定める
推定、信頼区間、仮説検定 計画書で仮説、統計方法、推定方法を定める • 主要な解析は副次的なものと明確に区別する • 主要・副次項目以外の解析対象データは計画書に記載する • モデルを使用した解析が有用となる場合もある • モデルの説明、限界をあらかじめ示しておく