ICH Q1A 未承認の新規有効成分を使用した製剤の安定性試験

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August 04, 2020

ICH Q1A 未承認の新規有効成分を使用した製剤の安定性試験

ICH Q1Aは未承認の新規有効成分とそれを使用した新規製剤の安定性試験についてのガイドラインです。このスライドでは製剤の安定性試験について説明します。

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August 04, 2020
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Transcript

  1. ICH Q1A Stability testing of New Drug Substances and Products:

    製剤について 2020/7/17 Ver. 1.0
  2. ICH Q1A 新規有効成分と新規製剤の安定性試験 • 1992年にStep2に移行 • 1993年にガイドライン発行 • 2000年に一度改訂 •

    Q1F*の発行を受けて、2003年に改訂 *気候区分に依存した安定性試験のガイドライン
  3. 製剤: 安定性試験 新規製剤の安定性試験 • 基本的に原薬と処方研究に依存する • 起こりうる変化と試験項目選択の理由を述べておく

  4. 製剤: 光安定性 条件についてはICH Q1Bに記載 • 最低でも1ロットは実施しないといけない

  5. 製剤: ロット(Batch)選択 始めの少なくとも3バッチを対象とする • 最終製品と同じ処方・包装・製法・規格 • 最低2バッチはパイロットスケール* • 異なる原薬ロットを使うことが望ましい •

    含量、コンテナサイズごとに実施しないといけない *1バッチは理由があれば小スケールでもよい
  6. 製剤: 規格 試験の種類と適合条件はQ6、分解産物についてはQ3Bで規定 • 保管時の変化、品質・安全性・効能への影響を調べる • 物理的・化学的・生物学/微生物学的観点からの試験を含む • 抗酸化・抗菌・機能試験を含む必要がある •

    手法はバリデートされている必要がある • 手法により、試験回数やサンプル数は異なる
  7. 製剤: 有効期限 有効期限については安定性試験を基礎にして決定する • 抗菌性を考慮した有効期限を定める • 最低でも1バッチは有効期限間の抗菌性の維持を確かめる

  8. 製剤: 試験の頻度 長期・加速・中間的試験により異なる • 長期試験 初年度は3ヶ月、2年目は6ヶ月、それ以降は 12ヶ月置きに試験を行う • 加速試験 最初と最後を含む最低3点(0,3,6ヶ月)を調べ

    る。6ヶ月まで行うことを推奨* • 中間的試験 最初と最後を含む最低4点を調べる。12ヶ月ま で行うことを推奨 *例外があれば4点取る *根拠があればBraketingやMatrixingなどの省略が可能
  9. 製剤: 保管条件 試験の種類 保管条件 申請時に必要な 最短の期間 長期試験 25±2ºC/60±5%RH または 30±2ºC/65±5%RH

    12ヶ月 中間的試験 30±2ºC/65±5%RH 6ヶ月 加速試験 40±2ºC/75±5%RH 6ヶ月 中間的試験は必要に応じて実施する 溶媒の蒸発について検討する必要がある(不透性容器では不要)
  10. 製剤: 「変化があった場合」の定義 以下の変化があった場合には中間的試験を行う • 初期値から5%の変化があったとき • 生物学的製剤での適合条件を外れたとき • 分解産物が適合条件を外れたとき •

    製剤の物理的特性が適合条件を外れたとき • pHが外れたとき • 12錠溶出率が外れたとき
  11. 製剤: 保管条件(半透性容器の場合) 溶媒の蒸発について、低湿度で検証する 試験の種類 保管条件 申請時に必要な 最短の期間 長期試験 25±2ºC/40±5%RH または

    25±2ºC/35±5%RH 12ヶ月 中間的試験 30±2ºC/65±5%RH 6ヶ月 加速試験 40±2ºC/25%RH以下 6ヶ月 3Mで5%水分が蒸発した場合には変化があったとする
  12. 水分のロスの計算法 相対湿度 相対湿度 (乾燥条件) 水分の蒸発量 増加係数 60%RH 25%RH 1.9 60%RH

    40%RH 1.5 65%RH 35%RH 1.9 75%RH 25%RH 3.0 乾燥条件と通常条件での水分ロスは係数をかけて計算する
  13. 製剤: 保管条件(冷蔵の場合) 製品を冷蔵保管する場合には条件が異なる 試験の種類 保管条件 申請時に必要な 最短の期間 長期試験 5±3ºC 12ヶ月

    加速試験 25±2ºC/60±5%RH 6ヶ月 *加速3/6Mで変化があった場合には、長期試験でリテスト期間を決める 外れた場合には3M/多点の試験で担保し、考察する
  14. 製剤: 保管条件(冷凍の場合) 試験の種類 保管条件 申請時に必要な 最短の期間 長期試験 -20±5ºC 12ヶ月 製品を冷凍保管する場合には加速試験がなくなる

    *短期的に5±3ºCや25±2ºCで処理して、外に出したときの影響を調べておく必要がある -20ºC以下で保管する場合には、その時々に条件を定める
  15. 製剤: 安定性のコミットメント 承認時に有効期間の安定性が終わっていないときの対応 • 有効期間まで安定性試験*を続ける誓約を示す • 安定性が完了している場合は基本的に必要ない • 3バッチの結果がない場合には誓約が必要 •

    製造ロットでの安定性がない場合にも誓約が必要 *長期と加速6Mが必要
  16. 製剤: 安定性の評価 分解や変化が十分に小さいことを示す • 十分に小さければ正当な統計解析は不要 • 95%信頼範囲(片側)が規格内であれば適合としてよい • 分解過程は線形回帰を行う •

    正当な理由がない場合には外挿は行わない *外挿: 線形回帰のうち、データがない範囲での推定のこと
  17. 製剤: Statement/ラベル 保管条件はラベルに記載する • 記載方法は地域の規制にしたがう • 保管条件の記載は安定性試験結果にしたがう • 「普通の環境」や「室温」*などの表記は避ける •

    有効期間は安定性試験にしたがい決め、表記する *Ambient condition, room temperatureなど