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ICH S10 光安全性の評価 2

xjorv
November 30, 2020

ICH S10 光安全性の評価 2

ICH S10は非臨床での光安全性評価に関するガイドラインです。2では試験法についてまとめています。

xjorv

November 30, 2020
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Transcript

  1. 光条件の選択 太陽光を模した標準光*を利用する • UV Aが5-20 J/cm2となる条件を使用する • UV Bは皮膚表面を通過しないため、評価しなくてよい •

    表皮に適用する場合はUV Bの評価も必要 • 波長構成は方法として記載する *Solar spectral irradiance. CIE 1989 Jan;85、http://cie.co.at/publications/solar-spectral-irradiance
  2. in vitroでの光安全性試験 有効成分の塗布による影響を調べる • 3T3ニュートラルレッド吸収試験*が最もよく用いられる • Note 4により感度と特異度が高い方法を示す • 3T3はUV

    B感受性なので、フィルターでUV Bを除く • 角質を持つ培養皮膚組織での実験も有用 • 眼剤向けのin vitro試験は存在しない *3T3マウス線維芽細胞に有効成分と光を当てて、死細胞の核に吸収されるニュートラルレッドの割合を観測する試験
  3. Note 3 モル吸光係数の決定を行う標準の状況が重要 • モル吸光係数の閾値を1000 L mol-1 cm-1とするための溶媒としてメタノールを推 奨する •

    光吸収スペクトルを測定する場合にはアーティファクトの発生を考慮する • pH感受性の発色団を含む物質では、pH7.4の緩衝液下で波長測定する • メタノールと緩衝液でスペクトルが違う場合は、モル吸光係数の閾値を1000 L mol-1 cm-1としない