医療機器QMS省令5 製造と測定

医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令（Quality Management Systems、QMS省令）は医薬品のGQPに当たる省令で、薬機法第23条に医療機器の製造販売承認の条件として定められているものです。5では、医療機器の製造と工程検査や出荷試験に当たる測定についてまとめています。

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1. 医療機器QMS省令 5 製造と測定 2021/2/28 Ver. 1.0
2. 識別 製品工程のすべてにおいて、製品を識別する • 識別の手順を定め、文書化する • 返却された製品が適合製品と見分けられるようにする • 製品の状態に対する識別＊も行う • 製品受領者の物品＊についても識別・検証・保護を行う ＊要求事項に関する検査に合格した製品のみ出荷するように、識別することを指す 受領者から使用・組み込みを目的として渡されたもの、管理記録をつける必要がある
3. 追跡可能性の確保 製品の追跡可能性の確保の手順を定め、文書化する • 追跡可能性の程度・必要となる記録を定める • 製品要求事項に含む場合は、識別・管理・記録が必要 • 特定医療機器では販売業者による記録が必要な時がある
4. 製品の保持 製造から出荷までの間の適格性の保持のこと • 特別な保管条件のあるものには手順が必要となる • 特別な保管条件については記録を残す • 限定一般医療機器には製造販売業者の業務中のみ適用される ＊QMS省令の別表にある一般的名称以外のものを限定一般医療機器と呼ぶ http://www.asahi-net.or.jp/~ny9n-kdir/kiki/kiki_QMS_2.htm
5. 設備・器具の管理 適合性実証に必要な設備・器具を明確にする • 適合性実証のための監視・測定の手順を定める • 監視・測定の器具は校正・調整を保つ • 不適合時は評価し、必要な措置を取る • 監視・測定の結果は記録し、保管する
6. 測定、分析、改善・受領者の意見 製品・QMS適合性の実証に必要な監視・測定等を計画する • 計画には監視の方法と適用範囲を規定する • 製造販売業者は受領者要求事項への適合を監視する • 受領者からの意見収集の仕組みを確立する • 品質問題時の警告やCAPAのために意見を利用する
7. 内部監査 製造販売業者による、QMS適合製の内部監査を指す • 製品実現計画、QMSの適合性を検証する • 内部監査の実施計画を立て、判定基準などを定める • 内部監査員の客観性を保つ • 監査記録を保管し、不適合時には措置を取る
8. 工程・製品の監視/測定 工程・製品の要求事項適合の確認のために実施する • 品質管理/製造計画の要求への適合性を確認する • 確認できない場合にはCAPAを行い、是正する • 製品では出荷判定基準の証拠として記録・保管する • 確認までは次工程・出荷に進んではいけない ＊特定医療機器ではより正確で情報量の多い記録を取る必要がある
9. 不適合製品の管理 不適合製品は操作・出荷を防ぐため識別し、管理する • 不適合製品の処理の手順を定める • 不適合製品は除去/特別採用/使用不可の措置を取る • 法令の規定に適合しない場合には特別採用はしない • 特別採用の許可を出した構成員を記録、保管する
10. 不適合製品の管理 不適合製品は操作・出荷を防ぐため識別し、管理する • 修正を行った場合は再検証する • 出荷後等に不適合が判明した場合は適切な措置を取る • 製造し直す場合の手順・承認手続を定めておく