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Moodleを用いたオンデマンド型教材の作り方 / JMELsmall2020_Asada

Moodleを用いたオンデマンド型教材の作り方 / JMELsmall2020_Asada

Yoshikazu Asada

July 04, 2020
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  1. • 自治医科大学 情報センター IR部門(2016〜 ※メディカルシミュレーションセンター(2010〜 • 学内のMoodle管理者 兼 相談窓口 /

    IR担当 • Moodleそのものの利用方法 & 教育設計も含めた検討 • 日本ムードル協会 会長(2020〜 • 日本医学教育学会、日本シミュレーション医療教育学会、etc. • その他の興味範囲 • 学習分析(Moodleのデータ・ログ解析等 ≒ 教学IR) • ゲーム活用(主に Escape Room = 脱出ゲーム) • ドローン空撮(今年からデビュー) 自己紹介:淺田義和
  2. 自治医科大学のここ数ヶ月 4月3日  入学式 4月7日 1年生の授業開始(他学年は開始済) 4月8日 授業・実習の中止が確定 → 学生の一時帰省 4月9日  新入生対象のMoodleとメールの使い方講習(翌日まで計4回) 4月10日

    全学生に対するアンケートの発信 4月13日 教職員向けMoodle説明・体験会 2時間x2(5月15日までに計10回) 4月16日 全学生に対するアンケート(改訂版) 4月23日 遠隔教育の開始(非同期):座学講義の代替 5月11日 遠隔教育の開始(非同期):臨床実習の代替 5月24日 BigBlueButton導入の方針確定 6月17日 学生の帰寮開始 7月13日 2学期以降のメディア授業に向けた説明会(17日までに6回予定)
  3. • 1回20名程度(三密回避+ハンズオンの支援) • 共通項目 • 資料(動画、PDF)掲載、フォーラム設定 課題設定、小テスト作成、利用制限・活動完了 • 個別項目 •

    講義:時間割通りに開講する非同期型 → 1学年全員、締切の設定あり • 臨床実習:科ごとのローテーションで非同期型 → グループ単位、締切は(システム上)設定せず 説明会の内容:当日
  4. ※週刊医学界新聞 第3374号 2020年6月8日号   + 7月13日号掲載予定内容 オンデマンド型の教材の位置づけ 双方向型 一方向型 同期型 事例 少人数のWeb会議(ゼミ)形式 講義の生中継・生配信 利点

    能動的な学習や形成的評価が可能 従来の講義と同様で準備できる 欠点 対応可能な人数に限界はある 「遠隔」の利点を活かしきれない 非同期型 事例 掲示板等で意見交換 PDFや動画等の提示 利点 時間にとらわれず全員参加が可能 知識学習には有用 欠点 採点・コメントの負担は大 単調な学びになりがち
  5. Moodleの機能 → やれること 機能名 ページ 情報の提示 ブック 情報の提示 ラベル 情報の提示 ファイル 情報の提示

    小テスト 知識確認(自動採点) 知識確認(手動採点) 課題 知識確認(手動採点) ルーブリック評価 フォーラム 意見交換 フィードバック アンケート レッスン シナリオ型学習 BigBlueButton 同期型学習 用語集 情報の提示 集合知 データベース 情報の提示 集合知 アンケート アンケート 投票 アンケート チャット 意見交換 同期型学習 ワークショップ ピア評価 チェックリスト チェックリスト 進捗管理 H5P 情報の提示 知識確認(手動採点) シナリオ型学習 *メッセージ LINE的な連絡 *利用制限 日時制限 学習順序の制御 *活動完了 実施状況の確認 *グループ 臨床実習等の班分け *完了プログレス 進捗確認 *Level up ゲーミフィケーション 一部、 追加プラグインあり
  6. (もう少しシンプルに) 機能名 情報を見せる 問題を解く 双方向型 その他 ページ ◦ ブック ◦

    ラベル ◦ ファイル ◦ 小テスト ◦ 課題 ◦ ルーブリック フォーラム 意見交換 フィードバック ◦ レッスン ◦ BigBlueButton 同期型学習 用語集 ◦ 集合知 データベース ◦ 集合知 アンケート ◦ 投票 ◦ チャット 意見交換 同期型学習 ワークショップ ピア評価 チェックリスト ◦ 進捗管理 H5P ◦ ◦ *メッセージ LINE的な連絡 *利用制限 学習順序の制御 *活動完了 実施状況の確認 *グループ 少人数学習 *完了プログレス 進捗確認 *Level up ゲーミフィケーション
  7. (もう少しシンプルに) 機能名 情報を見せる 問題を解く 双方向型 その他 ページ ◦ ブック ◦

    ラベル ◦ ファイル ◦ 小テスト ◦ 課題 ◦ ルーブリック フォーラム 意見交換 フィードバック ◦ レッスン ◦ BigBlueButton 同期型学習 用語集 ◦ 集合知 データベース ◦ 集合知 アンケート ◦ 投票 ◦ チャット 意見交換 同期型学習 ワークショップ ピア評価 チェックリスト ◦ 進捗管理 H5P ◦ ◦ *メッセージ LINE的な連絡 *利用制限 学習順序の制御 *活動完了 実施状況の確認 *グループ 少人数学習 *完了プログレス 進捗確認 *Level up ゲーミフィケーション 概ね4パターン(1)情報提示 (2)問題を解く (3)双方向意見交換 (4)学習意欲
  8. (もう少しシンプルに) 機能名 情報を見せる 問題を解く 双方向型 その他 ページ ◦ ブック ◦

    ラベル ◦ ファイル ◦ 小テスト ◦ 課題 ◦ ルーブリック フォーラム 意見交換 フィードバック ◦ レッスン ◦ BigBlueButton 同期型学習 用語集 ◦ 集合知 データベース ◦ 集合知 アンケート ◦ 投票 ◦ チャット 意見交換 同期型学習 ワークショップ ピア評価 チェックリスト ◦ 進捗管理 H5P ◦ ◦ *メッセージ LINE的な連絡 *利用制限 学習順序の制御 *活動完了 実施状況の確認 *グループ 少人数学習 *完了プログレス 進捗確認 *Level up ゲーミフィケーション 概ね4パターン(1)情報提示 (2)問題を解く (3)双方向意見交換 (4)学習意欲 縦の列が同じものを 同時に使いすぎないこと
  9. 逆引き:Moodleでやりたいこと → 機能 方略1 方略2 方略3 H5P 1 文字情報を掲載 ページ

    ブック ラベル ◦ 1 PDFファイルを掲載 (Drag & Drop) ファイル ◦ 1 動画を掲載 (Drag & Drop) Vimeo + ビデオタイム ◦ 2 実習やBSLの態度評価 課題 *アンケート 2 シナリオ型教材の作成 レッスン *アンケート *小テスト ◦ 2 多肢選択等の問題 小テスト ◦ 2 レポート課題を提出 課題 フォーラム データベース ◦ 2 アンケートの実施 フィードバック アンケート *小テスト ◦ 3 学習者で意見交換 フォーラム 個別メッセージ チャット 3 教員へ質問 フォーラム 個別メッセージ アンケート 3 同期・双方向の授業 BigBlueButton 3 クリッカー的な利用 フィードバック 投票 △ 3 学生で課題を相互評価 ワークショップ 課題 + turnitin フォーラム 3 検索用の用語集を作成 用語集 データベース 4 学習履歴の入力 データベース アンケート フォーラム 4 進捗管理:繰り返し学習 Level Up 4 進捗管理:達成度の一望 完了プログレス *活動完了 チェックリスト
  10. 参考:ARCSモデル的に Attention 動画の作り込み コンテンツとして 扱う内容 Moodle内での設定 (ゲーミフィケーション) Relevance 他の科目・講義との 関連付け

    Confidence 小テストによる確認 課題達成の積み重ね Satisfaction Cと同様 (学習結果の可視化) 他の科目との比較 (+にもーにも)
  11. 参考:ガニェの9教授事象的に 注意喚起 ページ・ブック ファイル H5P 完了プログレス 目標提示 ページ・ブック ファイル H5P

    コンピテンシー 前提条件 (前回の授業) 小テスト アンケート 新事項 ページ・ブック ファイル 用語集 H5P BigBlueButton等 (同期型) 学習指針 ページ・ブック ファイル データベース (集合知) フォーラム BigBlueButton等 (同期型) 練習の機会 小テスト レッスン H5P データベース等 (事例提出) フィードバック 課題 フォーラム メッセージ H5P 学習成果の評価 小テスト 課題 H5P アンケート フィードバック 保持と転移 フォーラム データベース (学習日誌等) Level UP BigBlueButton等 (同期型)
  12. 参考:機能分類と照らし合わせると… 情報提示 問題を解かせる 双方向意見交換 学習意欲 注意喚起 ◦ ◦ ◦ 目標提示

    ◦ 前提条件 ◦ ◦ ◦ 新事項 ◦ 学習指針 ◦ ◦ ◦ 練習の機会 ◦ ◦ フィードバック ◦ ◦ ◦ 学習成果の評価 ◦ ◦ ◦ 保持と転移 △ ◦ ◦ ◦
  13. • LMSで可能なことは、主に以下の4つ:うまく組み合わせて実施 • 情報を提示する(一方向) • 問題を解かせる(一方向 or フィードバックあり) • 双方向意見交換(同期

    or 非同期、学生同士 or 教員と) • 学習意欲の向上 • H5P等で作って掲載する方が容易な場合も • そもそも「遠隔」でできることにも限界あり • ハイブリッドとの調整 • (今回の話題の対象外)「評価」をどう行うかの課題 オンデマンドでのポイント