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社内請負スクラムから脱却する〜複雑性に適応するスクラムチームの作り方〜
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YasuhiroKimesawa
October 05, 2025
Business
1
100
社内請負スクラムから脱却する〜複雑性に適応するスクラムチームの作り方〜
YasuhiroKimesawa
October 05, 2025
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Transcript
社内請負スクラムから脱却する 〜複雑性に適応するスクラムチームの作り方〜 Scrum祭り 2025 株式会社ZOZO ブランドソリューション開発本部 ZOZOMO部 OMOブロック ブロック長 木目沢
康廣 Copyright © ZOZO, Inc. 1
© ZOZO, Inc. 株式会社ZOZO ブランドソリューション開発本部 ZOZOMO部 OMOブロック ブロック長 木目沢 康廣
Qiita: @YasuhiroKimesawa Twitter: pilgrim_reds Blog: https://pilgrim-lifestyle.jp/ 2
© ZOZO, Inc. https://zozo.jp/ 3 • ファッションEC • 1,600以上のショップ、9,000以上のブランドの取り扱い •
常時107万点以上の商品アイテム数と毎日平均2,700点以上の新着 商品を掲載(2025年6月末時点) • ブランド古着のファッションゾーン「ZOZOUSED」や コスメ専門モール「ZOZOCOSME」、シューズ専門ゾーン 「ZOZOSHOES」、ラグジュアリー&デザイナーズゾーン 「ZOZOVILLA」を展開 • 即日配送サービス • ギフトラッピングサービス • ツケ払い など
© ZOZO, Inc. 4 アイスブレイク
© ZOZO, Inc. 5 The focus of this session
© ZOZO, Inc. 6 そのプロダクトバックログアイテムどこから? みなさんのプロダクトバックログアイテムはどんな経路で作られていますか?
© ZOZO, Inc. 7 すべて社内請負スクラムかも
© ZOZO, Inc. 開発チームは? つくる`だけ`のチーム 8
© ZOZO, Inc. POが弱すぎる 代理人型PO 9
© ZOZO, Inc. POが強すぎる 上長型PO 10
© ZOZO, Inc. POが調整しか していない 調整型PO 11
© ZOZO, Inc. それでもいいのでは? プロジェクトがうまく行って いるなら 売れている、ユーザーが増えている、予算達成している、使ってもらえている・・・ 12
© ZOZO, Inc. でも、それってスクラムじゃなく てもいいんじゃない? 13
© ZOZO, Inc. 14 降りてきたものをつくるだけなら「複雑」な状況ではない ©ニッキー(鬼木哲朗)さん アジャイルコーチ 1on1の際に書い ていただいたものを編集したものです。 図は「ラルフステイシー /Strategic
Management and Organisational Dynamics/FT Prentice Hall 不明瞭:複雑 明瞭:単純 確実性が高い 確実性が低い Scrum 適応型 Kanban Spiral 反復型 WF 予測計画型 技術 要求
© ZOZO, Inc. 外注でもいい つまりそれは請負でスクラムをやっているということ 15
© ZOZO, Inc. 16 スクラムが合う状況 -複雑で不確実を考える- 現代の社会がいかに複雑で不確実か? 1960〜70年代 ──────────── 1990〜2000年代
──────────── 2020年代〜
© ZOZO, Inc. 17 スクラムが合う状況 -複雑で不確実を考える- 現代のソフトウェア開発がいかに複雑で不確実か? wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/メインフレーム)より 1960〜70年代 ────────────
1990〜2000年代 ──────────── 2020年代〜
© ZOZO, Inc. 18 スクラムが合う状況 -複雑で不確実を考える- X ハイパーコンペティション(超競争時代)
© ZOZO, Inc. 19 「つくるだけ」を超えていく必要があったのでは? 社会の複雑さ ソフトウェア開発の確実性 不明瞭:複雑 明瞭:単純 確実性が高い
確実性が低い
社内請負スクラムから脱却する 〜複雑性に適応するスクラムチームの作り方 〜 Scrum祭り 2025 株式会社ZOZO ブランドソリューション開発本部 ZOZOMO部 OMOブロック ブロック長
木目沢 康廣 Copyright © ZOZO, Inc. 20
© ZOZO, Inc. 21 複雑で不確実性が高い状況を表したことわざ wikipedia - 群盲象を評す より引用
© ZOZO, Inc. 22 協力して象という正解を導き出すために ステークホルダーの協力 プロダクトに関わる人々が 協力して進める必要がある 開発 もう一度スクラムを
捉え直してみる POの役割を再確認 チームの自己管理 PO 開発 ビジネス wikipedia - 群盲象を評す より引用
© ZOZO, Inc. 23 協力して象という正解を導き出すために ステークホルダーの協力 プロダクトに関わる人々が 協力して進める必要がある 開発 もう一度スクラムを
捉え直してみる POの役割を再確認 チームの自己管理 PO PO 開発 ビジネス wikipedia - 群盲象を評す より引用
© ZOZO, Inc. スクラムガイドにおけるPO ❝スクラムチームか ら⽣み出されるプロ ダクトの価値を最⼤ 化することの結果に 責任を持つ。❞ スクラムガイド2020
より引用
© ZOZO, Inc. スクラムガイドにおけるPO スクラムガイド2020 より引用 ❝効果的なプロダクトバックロ グ管理にも責任を持つ。・・・ プロダクトオーナーが⾏うこと もできるが、他の⼈に委任する
こともできる。 いずれの場合 も、最終的な責任はプロダクト オーナーが持つ。❞
© ZOZO, Inc. ❝プロダクトオーナーは、詳細なプロダ クトバックログアイテムの分析と記述に よって定義されるものではない。 プロダ クト開発者を 信頼せずに細かく管理・監 督することに費やす分だけ、より戦略的
に思考し、よりステークホルダーと連携 し、より価値を生み出すための機会が奪 われるのである。 ❞ スクラムガイド 拡張パックにおけるPO スクラムガイド拡張パック より引用
© ZOZO, Inc. 27 スクラムガイド 拡張パックにおけるPO スクラムガイド拡張パック より引用 ❝スクラムチームと協力し てその作業に関する責任 を相互に合意することもで
きる。いずれにしても、 プ ロダクトオーナーが説明 責任を負う。 ❞
© ZOZO, Inc. 28 スクラムにおけるPOの役割を再確認する
© ZOZO, Inc. 29 協力して象という正解を導き出すために ステークホルダーの協力 プロダクトに関わる人々が 協力して進める必要がある 開発 もう一度スクラムを
捉え直してみる POの役割を再確認 チームの自己管理 PO 開発 ビジネス wikipedia - 群盲象を評す より引用
© ZOZO, Inc. 30 IDEA BOX Product Goal Product Backlog
Sprint Sprint Goal 運用タ スク Undone SM/PO ワーキング アグリーメント レトロスペクティブ ①スクラムボードの徹底的な可視化
© ZOZO, Inc. 31 ②30%ルール(開発チームが自由に使える)
© ZOZO, Inc. 32 ④障害を取り除く ❝ 障害物を取り除くために、責 任、活動、オーナーシップを チームに委譲してしまう ので
す。そうすることで、チームは自 分たち自身で問題を解決できる ようになります。 ❞ Scrum Master The Book/Zuzana Sochova著/ 翔泳社 P61
© ZOZO, Inc. 33 デリゲーションカード: NuWorks(https://nuworks.jp/ja/2016/12/09/deligationpoker/) より引用 ③デリゲーションボード・デリゲーションポーカー
© ZOZO, Inc. 34 2024/10 2025/01 ⑤理想のチームワークショップと計測レーダーチャート
© ZOZO, Inc. 35 スクラムチームは「プロダクト」において自己管理できること 自己管理できるから POと対等に協働でき、 価値をつくることに集中で きる
© ZOZO, Inc. 36 協力して象という正解を導き出すために ステークホルダーの協力 プロダクトに関わる人々が 協力して進める必要がある 開発 もう一度スクラムを
捉え直してみる POの役割を再確認 チームの自己管理 PO 開発 ビジネス wikipedia - 群盲象を評す より引用
© ZOZO, Inc. ❝スクラムチームにとって価値のあるリーダーシップを発揮すべきである ❞ 37 ステークホルダーも「プロダクト」メンバーの一員 運用チーム 営業 コールセンター
経理 経営陣 顧客 スクラムガイド拡張パック より引用
© ZOZO, Inc. 38 ①スクラムボードをステークホルダーも使える設計に VISION プロダクトゴール
© ZOZO, Inc. 39 ②運用体験プログラム / 共有ワークショップ
© ZOZO, Inc. 40 ③ユーザーストーリーワークショップ
© ZOZO, Inc. 41 ④コンセプトワークショップ(実験中)
© ZOZO, Inc. 42 目指したのはプロダクトに関わる全員がアイデアを出せる世界
© ZOZO, Inc. それでも最後は POが決める 43 43
© ZOZO, Inc. 「つくるだけ」を超えていこう!
© ZOZO, Inc. 45 こんなことどうやってやるのか? スクラムマスターの力が必要
© ZOZO, Inc. あなたと一緒に自事をする人、増えましたか?
None
© ZOZO, Inc. 48 (おまけ)本気でやるためにはスクラムマスターの支援が必要 スクラムマスターに必要な一般的なスキル(ScrumMasterTheBookより) アジャイル・スクラムの知識 ファシリテーション コーチング・ティーチング
© ZOZO, Inc. 49 (おまけ)本気でやるためにはスクラムマスターの支援が必要 ワークショップ の知識と経験 マネジメ ント3.0 スクラム
チーム支援のための 行動経済 学の知識 インターフ ェイスデザインの 心 理学の知 識 PO支援のた めの新しい デザインの 知識 さらに必要なスキル(一例)
© ZOZO, Inc. 50 (おまけ)スクラムマスターはチームを超えよう、会社を超えよう 仲間がほしい。。。ぜひ語りましょう
© ZOZO, Inc. 51 (おまけ)本当にスクラムじゃなくてもいいときもある ©ニッキー(鬼木哲朗)さん ア ジャイルコーチ 1on1の際に書い ていただいたものを編集したもの です。
不明瞭:複雑 明瞭:単純 確実性が高い 確実性が低い Scrum 適応型 Kanban Spiral 反復型 WF 予測計画型 • 1〜2週間でできてしまうものであればWFの方が 速い • 1ヶ月ほどでできてしまうものであればカンバン ・Spiralの方が適していることが多い はじめからScrumではなく、状況に応じて選択肢を用意 することが大事です。
None