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20260411_デスフェス_デジタルアミニズム(看取りと記憶)

 20260411_デスフェス_デジタルアミニズム(看取りと記憶)

AIは死を持ちませんが、私たちの孤独や願いを託す「器」になりつつあります。遺言を託し、最期の時を共に過ごす選択が現実となる今、看取りや記憶の形はどう変わるのか。本セッションでは、AIと死生観を問うShezoo氏、ケアの現場から身体性を説く三好春樹氏、社会の連帯をデザインする木村篤信氏が登壇。命なき「鏡」に何を託し、何を覚えていてほしいと願うのか。テクノロジーが拓く、新しい弔いの姿を考えます。
https://deathfes.jp/program/1723/

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Kimura Atsunobu

April 10, 2026

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Transcript

  1. 1 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 木村 篤信

    日本リビングラボネットワーク 代表理事 地域創生Coデザイン研究所 ポリフォニックパートナー 東京都市大学 准教授 デジタル・アミニズムが拓く 新しい看取りと記憶 2026/4/11 Deathフェス2026 本日のプレゼン資料はこちら
  2. 2 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs リビングラボとは Carayannis,

    E.G., Campbell, D.F.J., 2009. “Mode 3″ and “Quadruple Helix”: toward a 21st century fractal innovation ecosystem. Int. J. Technol. Manag 46, 201. 4重螺旋モデル:Quadruple Helix Model モノ・コトをつくるときに 生活者と行政・企業・大学が共に 暮らしの場(リビング)において 試行錯誤(ラボ)をする活動・場 (人口減少時代の社会課題解決に必要な方法論 ≒コレクティブ・インパクト) デンマークのスマートシティ研 究者とともに、日本初のリビン グラボ書籍(教科書)を刊 行。北海道から沖縄まで全 国30カ所で対話イベント実 施中。 千葉工業大学(情報学部・デザイン学部) 関西学院大学(イノベーション研究会) 官民共創HUB×東京大学(産官学民関係者) 徳島県神山町(地域創生関係者)
  3. 3 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 木村 篤信

    (Kimura Atsunobu) Profile 地域創生Coデザイン研究所(NTTグループ) ポリフォニックパートナー 日本リビングラボネットワーク 代表理事 東京都市大学 准教授 生駒市「緑の基本計画改定懇話会」 有識者(リビングラボ) デジタル庁 認定Well-beingファシリテーター 総務省 経営・財務マネジメント強化事業 アドバイザー JST RISTEX「ケアが根づく社会システム」 領域アドバイザー 日本デザイン学会 情報デザイン研究部会 幹事 大牟田未来共創センター パーソンセンタードリサーチャー 京都大学デザインイノベーションコンソーシアム/ソーシャルビジネスネットワーク フェロー 横浜市PTA連絡協議会 理事 実践:社会課題解決/ソーシャルビジネス開発 研究:共創/リビングラボ/社会システムデザイン 教育:サービスデザイン/ソーシャルデザイン ⑧ ⑨ ⑩ 地域経営主体(中間支援団体)運営/伴走 地域共創拠点構築・運営 事業開発,政策立案,コミュニティ開発 学術論文・書籍 メディア・書籍取材 (人手不足、ウェルビーイング、民主主義、自律共生等) 大牟田市、奈良市, 岡崎市,生駒市, 八丈町,神山町, 天川村,佐渡市, 小松市、尼崎市 浦添市など 教育機関 非営利活動
  4. 4 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 問題意識: システムはどのようにすれば暮らしの質感を取りこぼさないのか?

    近代以降の社会システム(ビジネス、政策等)は自己目的化し、結果として、暮らしの質感を取 りこぼし(お年寄りのタイミングを待てない介護etc.)、問題が発生する(第二の分水嶺と呼ばれるシステムエラー) 暮らしの時間 ・主観的、生成的、多様 ・歴史的な絆、人間、世間 e.g. 自立共生的、生活世界 両方に対してデザインする (暮らしの体験を生み出し ビジネスや政策に組み込む) システムの時間 ・客観的、計画的、均質 ・政策的経緯、公論 e.g.操作的、システム イヴァン イリイチ(2015)コンヴィヴィアリ ティのための道具,筑摩書房. 病や老い、死と共に 生きる力を支える医 療 健康が管理対象になり 患者が欠陥と見なされ る医療(老い/認知症の受 容が困難に) 学びを通じて主体 的な自己形成を支 える学校 教えられないと学べない という学習不能感が蔓 延する学校(学びの意欲 の減退) 関係性の中での支 え合いから生まれる ケア 制度化され、関係とし てのケアの消失し、仕 事としてのケアになる (関係性の希薄化)
  5. 5 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 可能性を信じるケア 認知症ケアで培ってきた揺るぎない部分は「人間はどんな人だって価値がある人」という人

    間観だとおもう(大牟田市 健康福祉部 池田さん) 予防型ケア 予備型ケア できないから先回りしてやってあげる 先取り 失敗は未然に防ぐべきもの 可能性を限定する 当事者の自由や主体性の喪失 問題発生時の対処法を準備しておく 待ち 失敗は起こりうるもの 可能性が開かれている 当事者が挑戦できる
  6. 6 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 可能性を信じるデザイン 「自分の体調が予測できないから,計画のたてようがないんですよね」

    (認知症当事者であり作家の樋口直美さん) 引き算のデザイン 足し算のデザイン 保険など多くの社会制度 予測された未来 未来から逆算され現在 連続・均質な時間 自分の視点で他者を判断 「逆算・先回り」 生きているからだ 予測を超える未来 不連続な生成の先にある未来 不連続・不均質な時間 本人の視点で他者を評価 「可能性を評価,待ち」 ※介護フェスタ トークイベント「動物×人間×福祉=?」(2019)伊藤亜紗さんの講演から引用
  7. 7 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 核となる新しい人間観:パーソンセンタード※ 生活者(パーソン)の暮らしを、独立した個人の暮らしとして捉えるのではなく、周りの家

    族や地域の人との繋がりと、その繋がりの中で捉え直されるケイパビリティに基づき、豊か で継続性を持ったナラティブによって成り立っていると捉えるもの 学ぶ 楽しむ 働く 出会う 知る つながる 好奇心 意欲 問題意識 潜在能力 capability つながり connection 人生 narrative 【ビジネス】 マーケティング5.0 【教育】 未来の教室(経済産業省) 【福祉】 地域共生社会(厚生労働省) ※木村ら(2019)パーソンセンタードデザイン:その人らしい暮らしを目 指す人間観に基づくデザイン方法論,日本デザイン学会発表大会概要集.
  8. 8 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs “自分(可能性)”に着目した対話の場「わくわく人生サロン」 高齢者にとって、自分の経験や興味を起点として地

    域に関わる機会や、支援されたり、高齢者的なテー マに区切られることのない居場所を持つことができ、 同じ経験や悩みをもつ人と語らい、意欲が育っていく 中で新たなことに取り組もうとする人が現れた •地域包括支援センターがリーチすることが難しかっ た、20年間自宅に引きこもっていた方が参加 •介護保険サービスでは居場所が得られなかった (合わなかった)方の居心地のいい場となる •配偶者に先立たれた方たちによるピアが生まれる (グリーフケア) •持っている資格やスキルを生かし、地域の課題を解 決したいという方が生まれる(例:「防災士の資格を 活かして地域のために活動したい」等) 地域の人たちの声 行政政策立案 企業事業開発
  9. 9 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs ”自分(言葉)”を取り戻す生成AIたちとの「会議シンギュラリティ」 ⚫

    地域では人口減少等の影響により、変わらないと持続しないことが明確にもかかわらず、変われない状 況が続いているのは、主体性よりも形式を重視する環境があるためだと分析。生成AIの形式的で空気 が読めないという特性を活用し、人が主体性を取り戻す議論・意思決定の場に転換。 形式的な会議 それぞれの立場の範囲内での発言のみが交わさ れるため、批判による議論の深まりがなく、役割を 超えた解決策や責任主体が生まれづらい 主体性の伴う実質的な会議 「形式的で空気の読めない」生成AIたちのポジショントークを追加することで、人間の 実質的な補足や無礼講発言が引き出され、批判による議論が生まれ、役割を気にし ない、実質的な会議が生まれる 生活者 企業 行政 大学 AI 人 AI 人 生活者 企業 行政 大学 人 人 人 人 AI 人 AI 人 空気・縦割り・ 自己責任・無 関心・他責・・・ 会議シンギュラリティ (Kaigi Singularity)