Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

20260215独立行政法人科学技術振興機構(JST) 社会技術研究開発センター(RISTEX...

Sponsored · Your Podcast. Everywhere. Effortlessly. Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.

20260215独立行政法人科学技術振興機構(JST) 社会技術研究開発センター(RISTEX)ケアが根づく社会システム _公開シンポジウム

Avatar for Kimura Atsunobu

Kimura Atsunobu

January 31, 2026
Tweet

More Decks by Kimura Atsunobu

Other Decks in Design

Transcript

  1. 1 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 木村 篤信

    日本リビングラボネットワーク 代表理事 地域創生Coデザイン研究所 ポリフォニックパートナー 東京理科大学 客員准教授 「社会システム」の研究開発 について考える 2026/2/15 JST RISTEX ケアが根づく社会システム研究開発領域 公開シンポジウム【ケア基盤社会】
  2. 2 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 木村 篤信

    (Kimura Atsunobu) Profile 地域創生Coデザイン研究所(NTTグループ) ポリフォニックパートナー 日本リビングラボネットワーク 代表理事 東京理科大学 客員准教授 東京電機大学/東京都市大学/大阪樟蔭女子大学(予定) 非常勤講師 生駒市「緑の基本計画改定懇話会」 有識者(リビングラボ) デジタル庁 認定Well-beingファシリテーター 総務省 経営・財務マネジメント強化事業 アドバイザー JST RISTEX「ケアが根づく社会システム」 領域アドバイザー 日本デザイン学会 情報デザイン研究部会 幹事 大牟田未来共創センター パーソンセンタードリサーチャー 京都大学デザインイノベーションコンソーシアム/ソーシャルビジネスネットワーク フェロー 横浜市PTA連絡協議会 理事 実践:社会課題解決/ソーシャルビジネス開発 研究:共創/リビングラボ/社会システムデザイン 教育:サービスデザイン/ソーシャルデザイン ⑧ 地域経営主体(中間支援団体)運営/伴走 地域共創拠点構築・運営 事業開発,政策立案,コミュニティ開発 学術論文・書籍 メディア・書籍取材 (人手不足、ウェルビーイング、民主主義、自律共生等) 大牟田市、奈良市, 岡崎市,生駒市, 八丈町,神山町, 天川村,佐渡市, 小松市、尼崎市 浦添市など 教育機関 非営利活動
  3. 3 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 学術領域紹介 情報科学

    (キーワード:情報デザイン、ヒューマンインタフェース、 インタラクション,CSCW,VR) デザイン学 (キーワード:サービスデザイン,デザイン態度, コ・デザイン、参加型デザイン,リビングラボ, ソーシャルデザイン) システムデザイン理論 (キーワード:社会システム,トランジション(転換), ウェルビーイング,公共政策,地域社会、 ソーシャルイノベーション) 学会活動 日本デザイン学会,ヒューマンインターフェイス学会,情報処理学会,電子通信情報学会,サービス学会,共創学会,人間中心設計推進機構等 人と人がコミュニケーションし,関係を築いていく暮らしを, より面白く,豊かに,効果的にするためには,情報デザ イン、ヒューマンインタフェース、インタラクション,CSCW、 VR/ARなどの情報技術の研究が必要になります. 新しいメディア体験を創出するために,遠隔コミュニケー ションを活性化するための五感フィードバックに関する研究 や,日常的な会話や出会いの場を支援するコミュニケー ションメディアの研究を行ってきました. 社会に意味のある価値を探索し、社会実装するためには, 既存の社会の枠組みや役割に囚われない,セクターを 超えた共創のデザイン方法論が必要になります. 企業・行政・市民活動において,誰もがデザインに取り 組むために必要な手法や環境設計の方法論を研究し, ガイドブック・ツール等を開発するとともに,企業のビジネス 開発,行政の計画策定,地域のコミュニティづくりの実 践を行ってきました. ウェルビーイングな社会を実現するためには,部分的な問 題だけに取り組むのではなく、問題の構造(社会システ ムのエラー)を捉え,システム世界と生活世界の両面を 踏まえてハッキング(転換)する第三のデザイン(システム デザイン理論)が必要になります. 福岡県大牟田市などで団体を立ち上げ,システム転換 を志向する統合的な実践と社会システムデザイン方法論 の提案を行うとともに,愛知県、奈良県、東京都など他 地域での展開を行っています。 NTT研究所 地域創生Coデザイン研究所 東京理科大学等 (一社)日本リビングラボネットワーク
  4. 5 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs R7研究開発テーマの概要(1) 本研究開発領域の研究開発は、「ケアとその価値の可視化及び実践」を対象とします。

    「可視化」とは、ケアがなされている現場を分析することにより、ケアとその価値を見えるようにする研究開発に限 りません。歴史・社会・芸術・文化・教育等の観点から、人間にとってのケアの価値を再定義しながらケアのあ るべき姿を解明する研究開発や、そのようなケアが根づいた社会システムの概念を構築する研究開発も「可 視化」の対象に含めます。 「実践」とは、見出されたケアの価値が人びとに浸透していくためのモデル等を構築し、それを実社会の現場に 導入し、検証・改善を行うことを指します。 URL:https://www.jst.go.jp/ristex/funding/care/settings.html 「ケアが根づく社会システム」研究開発領域におけるキーワード ケアのあるべき姿 ケアが根づいた社会システム
  5. 6 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs R7研究開発テーマの概要(2) •研究開発要素①

    ケアとその価値の可視化 可視化されにくいケアとその価値を、以下①―1または①―2の研究開発要素の実施により明らかにします。 • 研究開発要素①―1 ケア当事者等の分析によるケアとその価値の可視化 不可視化されやすいケアとその価値を、ケアがなされている現場の当事者ならびにその背景をつぶさに 観察・分析する研究開発 • 研究開発要素①―2 歴史・社会・芸術・文化・教育等の視点からのケアとその価値の可視化 歴史・社会・芸術・文化・教育等、「人間としての営み」という広範な視点から分析する研究開発 •研究開発要素② 可視化されたケアの価値に基づく社会システムの実践 研究開発要素①で可視化されたケアの価値を踏まえた、相互依存的な人間観に基づいた社会システムの見 直しの方向性や改善策を実社会の現場で実践し、検証・改善を行います(PoC:Proof of Concept)。 これに加えて、ワークショップ・住民対話等の機会を通じて、研究開発プロジェクトの成果がもたらす「ケアが根づ く社会」のあり方を問いながら、住民をはじめステークホルダーが徐々に主体的にその実践活動に携わる状況に 繋げていく活動も実施します。 URL:https://www.jst.go.jp/ristex/funding/care/settings.html 「ケアが根づく社会システム」研究開発領域におけるキーワード 社会システムの見直し
  6. 7 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs R7面接選考会における事前質問事項 (1)「ケアが不十分である」とされている今の社会のボトルネックは何であると考えられるか。

    (2)(1)のボトルネックをどのように解消し、 どのように社会の在り方を転換していくことが必要か。 (3)(2)に向けて、本提案でどのような研究開発を行い、実践していくのか。 「ケアが根づく社会システム」研究開発領域におけるキーワード 今の社会(システム)のボトルネック どのように社会の在り方を転換
  7. 8 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 「ケアが根づく社会システム」研究開発領域におけるキーワード ▶現状(As-Is)

    今の社会(システム)の ボトルネック ▶ビジョン(To-Be) ケアのあるべき姿 ケアが根づいた社会システム ▶アプローチ 社会システムの見直し どのように社会の在り方を転換
  8. 10 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 課題意識:暮らしの質感を取りこぼした現状の社会システム 暮らしでの問題解決が効率的に発展し過ぎると、システムが自己目的化し、結果として、

    暮らしが棄損される(第二の分水嶺) 暮らしの時間 ・主観的、生成的、多様 ・歴史的な絆、人間、世間 e.g. 自立共生的、生活世界 両方の構造に対して デザイン実践をする立ち位置 システムの時間 ・客観的、計画的、均質 ・政策的経緯、公論 e.g.操作的、システム イヴァン イリイチ(2015)コンヴィヴィアリティのための道具,筑摩書房. 病や老い、死と共に 生きる力を支える医 療 健康が管理対象になり 患者が欠陥と見なされ る医療 学びを通じて主体 的な自己形成を支 える学校 教えられないと学べない という学習不能感が蔓 延する学校 関係性の中での支 え合いから生まれる ケア 制度化され、関係とし てのケアの消失し、仕 事としてのケアになる キーワード ケアのあるべき姿 キーワード 今の社会(システム) のボトルネック
  9. 11 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 個別の地域活動や企業サービス、 領域ごとの政策による対応で

    バケツの穴(問題)を事後的に塞ぐ 新しい社会構造(システム)への 転換を志向することで 穴(問題)が生まれづらい状態をつくる + 個別の穴(問題) を防ぐ 社会システムの転換 課題意識:現状の社会システムに対するアプローチ 健康と福祉、不平等、世界の民主化、気候変動などの問題に対して、 (問題再生産の構造延命にも寄与する)部分的解決ではなく統合的に 向き合うために、システム・トランジションなどの方法論が提唱されている。 e.g.本籍校に復帰できることを目標にする適応指導教室 e.g.人手が足りないので好待遇で採用活動 e.g.クマが出てきたので駆除活動 e.g.学習計画を子どもたち自身が作るイエナプラン教育 e.g.働く人が働きたい地域・力を発揮しやすい職場づくり e.g.クマと人が共生できる自然環境回復に向けた取り組み キーワード ケアが根づいた社会システム 社会システムの見直し どのように社会の在り方を転換
  10. 12 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 課題意識:現状の社会システムに対するアプローチ 市町村の

    社会システム 相似形 地域の現実 (大牟田) 地域の現実 (奈良) 地域の現実 (神山) ・・・ 視点① 地域ごとに問題の違いがある システムエラー ②社会システムデザイン (痛みを生み出す 構造的を転換) ①地域課題解決 (地域の目の前の 痛みに対処) 視点② 時代的な状況は、日本(ときに世界)全体で共通性がある (地域ごとに状況(地域資源・環境等)に違いはあるが) 個別性が高く 問題解決が スケールしない 地域課題 地域課題 地域課題 普遍性が高く 問題解決が スケールしうる 市町村の 社会システム 市町村の 社会システム ※現実と社会システムの ズレが地域課題を生んでいる (システムエラー) システムエラー システムエラー 国の社会システム
  11. 13 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 社会システムの性質 •コミュニケーションのシステム(個人間の相互作用、

    組織、法、経済、政治、宗教、科学、教育などの社会の機能シ ステム) •複雑性に選択を加えて営為を一定範囲 のパターンに制限する構造により,不確 実性のリスクを抑制 •内と外を区別し,境界を維持するための 内的秩序が存在 •内的秩序は原理に基づいて構成 ※ニクラス・ルーマン, 1992, 『公式組織の機能とその派生的問題(上巻)』, 新泉社. 【例】 ▼経済システム(原理=支払える/支払えない) あなたがAmazonで本を買うとき、個人の善意でも文化 の影響でもなく「支払可能か否か」で処理される顧客が 良い人でも、お金を払えなければ取引は成立しない ▼法システム(原理=合法/違法) 同じ行為(例えば道路への落書き)であっても、美術 的評価ではなく、「違法か合法か」で判断される ▼科学システム(原理=真/偽) ワクチンの安全性は、政治的判断でも宗教的信念でも なく、科学論文による「真/偽」の判定で決まる
  12. 14 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 社会システムの性質 【例】

    ▼交通システム ・社会に信号機が置いてあるだけはシステムは機能しない ・個人が「赤信号では止まる」という交通ルールを守ることで機能する(内面化) 図:交通システムにおける相互関係の例 社会システム(サービス・制度・組 織等)は、個人の外側にある社 会システム単独では成り立たず、 個人が社会システムのルールを内 面化することではじめて成り立つ (相互関係の構造)。 そのため、外形的にサービス・制 度・組織等を変えるだけでなく、そ れに関わる個人の内面も同時に 変容していく必要がある。
  13. 15 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs アプローチ1: 支配的な価値観から新たな価値観への変容

    個人・コミュニティの価値観が変容していくメカニズムの分析モデル:Two Loop Model Wheatley, Margaret and Frieze, D. (2011). Walk Out Walk On: A Learning Journey into Communities Daring to Live the Future. Berrett-Koehler Publishers.
  14. 16 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 事例:トランジションタウン・トットネス(2009~) 概要:

    2005年、化石燃料・気候変動・経済ショックへの対応として、地域の「レジリエンス」「リ ローカリゼーション」を掲げ、Rob Hopkinsら主導して住民主体で行われた変革運動。自 治体は、資金・場所・制度の支援という形で 外部環境を整備する役割を担っていた。 6- 8世帯ごとに各家庭に集まり、個人レベルまたはコミュニティ レベルで実行できる実践的な 行動を検討し、コミュニティ果樹園、コミュニティシネマ、子どもたちが家の外で安全に遊べる プレイストリートセッション、交通渋滞のない路上であらゆる年齢の人が交流したりパーティー をしたりできるセッションなどを実施している(Transition Street)。また、住民主体の社会 的起業も生まれている。 主体:Transition Town Totnes (2009~) 活動: ・エネルギー削減行動計画(Energy Descent Action Plan)を地域で作成・実行 ・市民主導で、食/エネルギー/交通施策などの地元消費プロジェクトを展開し、地域通 貨、スキル共有などを実施。 Transition Streetのほかにも以下がある。 ・Incredible Edible:コミュニティによる食料栽培の取り組み。 ・REconomy Centre:人々が繋がり、スキルや知識を共有できるコワーキングスペース。 ・Inner Transition:気候変動による不安や燃え尽き症候群を軽減するために、ボラ ンティアに精神的かつ包括的なサポートを提供するグループ。 その後の展開: 2011年には気候変動対策に貢献する取り組みを表彰する世界有数の賞の一つであるア シュデン賞を受賞。また、トランジションタウンの取り組みは世界43か国に広がり、1000以 上のイニシアティブがあると言われている。(日本では、旧藤野町、葉山町、東京都小金 井市など)
  15. 17 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs アプローチ2: 現行の社会システムから新たな社会システムへの組み替え

    社会システムが変容していくメカニズムの分析モデル:Multi-level Perspective ①ニッチがボトムアップ から複数立ち上がる ②一部が社会技術 レジームに組み込まれる Geels, F. and Schot, J.(2007)Typology of Sociotechnical Transition Pathways, Research Policy,36(3),pp.399-417. 人々はしばしば、システム内のプ レイヤーを変えることが変化をも たらす方法だと考えがちだが、真 の梃子(レバレッジポイント) はプレイヤーを変えることでは ない。それはルール、情報の流 れ、目標、そして特にシステムを 生み出す思考様式にある。 Donella H. Meadows(2008), Thinking in Systems: A Primer, Chelsea Green Publishing.(邦題:世 界はシステムで動く)
  16. 18 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 事例:ドイツの電力転換(1986-2022) Geels,

    F. and Schot, J.(2007)Typology of Sociotechnical Transition Pathways, Research Policy,36(3),pp.399-417. 1986:チェルノブイリ → 原発撤 廃機運→市民、農家、反核活動家 (ランドスケープ圧力の一部) 1991–2000:ドイツ再統 一の混乱の中、再エネ政策整備 (小売価格90%での買取義務 化)と初期ニッチの育成、導入促進 2000:再エネ法(固定価格20 年間買取)導入 → 急速な太陽光 /風力発電導入 2011:福島を受けて原発フェー ズアウト決定(2022終了目標) 2010–2022:再エネ比率 急増、4大電力企業の純利益減少 1980:石油危機後の研究開発 (風力タービン/太陽光発電)→低性 能・⾼コストで限定的 1997:既存電力会社によるロ ビー活動・政府がFIT引下げ提案→ 再エネ推進派の抗議活動の結果、ド イツ議会否決 促 進 促 進 https://www.irena.org/Data/View-data-by- topic/Capacity-and-Generation/Country-Rankings 2020:太陽光発電、陸上・洋 上風力発電にかかるコストが、化石 燃料とほぼ同等程度に低下 再エネ法EEGをトリガーとした国内普 及・市場形成は成功 中国大規模生産・価格支配によりモ ジュール製造の展開は失敗
  17. 19 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs アプローチ2: 現行の社会システムから新たな社会システムへの組み替え

    社会システムが変容していくメカニズムの分析モデル:Multi-level Perspective Geels, F. and Schot, J.(2007)Typology of Sociotechnical Transition Pathways, Research Policy,36(3),pp.399-417. MLPモデルの要諦は、 直接変えづらいマクロ (Landscape)と、 一見変えられないと思われて いるが直接変えうるメゾ (Socio-technical regime)を 分けて理解する視座 直接変えづらい対象 •長期人口動態 •気候変動・自然災害 •国際地政学 •グローバル経済トレンド •社会の価値観の変化 •・・・ 直接変えうる対象 •電力市場制度・規制 •サプライチェーン •企業間の業界標準・ルール •大規模発電・電力網インフラ •消費者の使い方 •・・・ 小室直樹は、制度や慣行 を所与のものとせず、過去 に自分たちが作ったもので あり、変えることができるも のとして認識する必要性を 述べている。 小室直樹(1976)危機の構造 ――日本社会崩壊のモデル.
  18. 21 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 福岡県大牟田市 炭鉱最盛期に約21万人(1960)だった人口が、ほぼ半減し、現在高齢化率は37.6%(2022)となっている。

    10万人以上の都市の中では全国に先駆けて高齢化が進展 その影響もあり「認知症の人とともに暮らすまちづくり宣言」(2005年)を行うなど認知症ケアの先進地域
  19. 22 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 行政政策: 健康福祉総合計画策定・運用等

    人の意欲が発揮され人手不 足を解消するムーブメントを 生み出す「労働供給制約社 会・大牟田」 人の力を引き出 す職場づくり「超 短時間雇用」PJ ×東大等 みんなが自然と元 気になるまちPJ w/ モデル事業 ×NTTデータ等 Well-being な住まいPJ ×有明⾼専等 社会の本質に迫る 問いと対話のメディア 「湯リイカ」 ×SMBC等 「わたし」として扱われる場があたたまりを生む 公営住宅モデルルームと住みこなしに必要な家具DIY 対話を通じて住民の主体性 があたたまる定期イベント 「ぐるぐるダイアログ」 主体的なデジタル活用をサ ポートする人材 「インフォナビゲーター」養成 講座 ⾼齢者の主体性を引き出す デジタル体験 「VRを活用した未来の福祉 プロジェクト」 ×東大等 多様な市民や内外の関係者がが集うイベント 対話を通じて未来について考える仲間が集う 生産性と多様性 の両立する地域 企業への伴走支 援PJ 住民があたたまり地域内のキーパーソン同士がつながる場 大牟田から未来をのぞき見る、 対話・体験・テクノロジー 「NINGEN Societal Festival」 官民連携を推進する主体: 大牟田未来共創センター(大牟田市との連携協定) 地域共創拠点: うずうずマイン(コワーキング,イベントスペース,チャレンジショップ等) ・・・ 健康福祉総合計画策定・運用 ❶人がのんびりと 動き出せる土壌 ❷未来にむけた 問いを深める対話 ❸システム転換を 志向する実践 「人々が主体的に共創できる社会」を実現する
  20. 23 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 介護予防:Being-wellな社会参加機会の創出への転換 ⚫

    介護予防は本人視点では意識することができない概念であることを整理し、本人視点に立ったBeing- well※(本人の力が発揮されている状態)に転換。そのうえで、関わる事業者・団体についても、従来 の医療・介護サービス事業者ではない新たな事業者・団体が担う方向で、企業や地域と協働 要介護状態にならないように 予防する 要介護状態 介護予防 介護が必要な状態になったことがない人にとって、 それを予防するという意識を持つことができない Being-well※(本人の力が発揮されている状態) どのような状態でも、本人の存在が肯定され、 力が発揮されている状態を目指す ※Well-beingが「Well(良い状態)」を先に規定していることに対して、「Being(存在)」を肯定した上で、多 様な「Well(良い状態)」に開かれていることを目指す理念。造語。 ⾼齢者等 • 医療・介護サービス事業者が担う • 制度の構造として、医療や介護が必要な状態 になったほうが収益が上がるため、予防に対す るインセンティブが働かない 要介護状態 ⾼齢者等 一緒に力を引き出す(見出す) ような関わり方 • 医療・介護サービス事業者ではない事業者・団体が担う (新たなビジネス領域の可能性) • 誰もが、どのような状態になっても、社会参加ができるよう機会のユニバー サル化を図る
  21. 24 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 介護予防:既存の社会システムを転換するポイント 東京都・IHEP

    「短期集中予防サービスを中心とした 介護予防・日常生活支援総合事業の 効果的な実施に向けた手引き」 https://www.fukushi1.metro.tokyo.lg.jp/kaigo_frailty_yobo/tebiki_service-enhancement.pdf ・既存の政策経路(介護予防・日常生活 支援総合事業)を活用しつつも、リエイブル メント(元の生活を取り戻すための支援) という原理を志向した実践プログラム。 ・原理の実現を担うリハ職を中心に添え、本 人・リハ職・それらの事業を支える行政職員 が、エンパワーメントされる実践の構造に転 換した事例。 ・山口県防府市では、利用者の6割以上が 継続的支援を必要としなくなり、要支援者 サービス費用が2割削減された。 短期集中 予防サービス 事例:短期集中予防サービス(介護予防・日常生活支援サービス事業)
  22. 25 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 介護予防:社会システム転換に寄与するヘルスセンサー技術開発 (1)技術・社会実装課題

    ・睡眠センサー・電力センサーを活用した 軽度認知障害の検出アルゴリズムの開発 をしている ・他地域で実証実験を行う際、参加者が 集まらない。何が足りないか検討がつかな い。 (2)生活課題 ・⾼齢者扱いをされる「デイサービス」、⾼齢者だ けが集まる「サロン」以外の居場所がない (3)政策課題 ・介護予防、地域の担い手不足への対応におい て、⾼齢者の想いや意欲を中心に据え、引き出 すような施策が検討・実施できていない。 (4)課題の捉え返し ・参加へのためらいの背景には、「体調の変 化、特に疾病の予兆をあらかじめ知る」とい うことへの不安や恐れがあり、さらに「セン サーを介して知る」ということがその不安や恐 れを大きくしているのではないか。 (村瀬、上岡、石川、北嶋) 技術の 社会実装課題 リアリティを踏まえた 生活・政策課題 有識者知見に基づく 課題再設定 地域の現場での プロトタイピング (5)わくわく人生サロン それぞれの課題が重なる領域を捉え返し 新たな課題「知ることのデザイン」 を設定 ・具体的な示唆を得ることができる場とし て、一人ひとりにフォーカスした場で多様な 人に出会い、ユニークな「自分を知り直 す」わくわく人生サロンを企画・開催 技術の 社会実装課題 リアルな 生活・政策課題の把握 人文社会学の知に基づく 課題再設定 現場での統合的な 体験プロトタイピング
  23. 26 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 議論・意思決定:人の主体性を呼び覚ます会議への転換 ⚫

    地域では人口減少等の影響により、変わらないと持続しないことが明確にもかかわらず、変われない状 況が続いているのは、主体性よりも形式を重視する環境があるためだと分析。生成AIの形式的で空気 が読めないという特性を活用し、人が主体性を取り戻す議論・意思決定の場に転換。 形式的な会議 それぞれの立場の範囲内での発言のみが交わさ れるため、批判による議論の深まりがなく、役割を 超えた解決策や責任主体が生まれづらい 主体性の伴う実質的な会議 「形式的で空気の読めない」生成AIたちのポジショントークを追加すること で、人間の実質的な補足や無礼講発言が引き出され、批判による議論が 生まれ、役割を気にしない、実質的な会議が生まれる 生活者 企業 行政 大学 AI 人 AI 人 生活者 企業 行政 大学 人 人 人 人 AI 人 AI 人 空気・縦割り・ 自己責任・無 関心・他責・・・
  24. 27 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 議論・意思決定:既存の社会システムを転換するポイント AIが余白のある80点程度の発言

    人間側が無礼講状態になり、発言可能な領域が増えた 同じ属性の専門家がAIに付け足す・批判するなど発言が引き出された 通常言いづらい関係でも、AIが 空気を読まずはっきりと批判
  25. 28 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 議論・意思決定:社会システム転換に寄与する生成AI技術開発 (1)技術・社会実装課題

    ・複数の生成AIが多様なアイデアを出す という技術コンセプトが資する、具体的な 社会課題が見えていない (2)生活課題 ・従来の年功序列や忖度などで、限界に近付い ている地域の現状が変わって行かない ・地域の未来についてフラットに話す機会がない (3)政策課題 ・審議会などを開くが、ポジショントークで終わり、 議論が深まらず、統合的に政策課題を議論する 場がない (4)課題の捉え返し ・地域の持続に向けた「問題の根源 ※1,2」の議論がないと、多様なアイデアは 無意味 ※1:生活を維持するための労働力を日 本社会は供給できなくなる(古屋) ※2:地域間・男女間の賃金格差や、 様々な場面にある. アンコンシャス・バイアス (無意識の思い込み)(冨山) 技術の 社会実装課題 リアルな 生活・政策課題の把握 人文社会学の知に基づく 課題再設定 現場での統合的な 体験プロトタイピング (5)会議シンギュラリティ それぞれの課題が重なる領域を捉え返し 新たな課題「自分の言葉が出る会議」を 設定 ・具体的な示唆を得ることができる場とし て、知識はあるが文脈を読まないAIの発 言機能を活用した議論・意思決定ができ る会議「会議シンギュラリティ」を企画・開 催
  26. 29 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 社会システムの転換事例分析 •

    人の可能性を最大限に引き出す地域政策(介護予防・住まい・移動交通・就労)の転換に取り組んだ実践 • 介護予防政策において高齢者が元気になる仕組みへの転換に取り組んだ実践 • 中山間地域のまちづくりにおいてまちが将来世代につなぐ仕組みへの転換に取り組んだ実践 • 医療機械メーカーでの勤務経験を踏まえ、歯科医師と医師・地域のビジネスモデルを転換する実践 • 丸井グループに対するデジタル組織への変革に取り組んだ実践 株式会社三清メディカル 代表取締役 清水 正路氏 株式会社Muture 執行役員 莇 大介氏 プロダクトマネージャー 兼原 佑汰氏 日本能率協会総合研究所 社会イノベーション研究事業本部 福祉・医療・労働政策研究部主 幹研究員 服部真治 氏 神山町 まちづくり戦略課 課長 杼谷学氏 ※木村篤信, 現場のナラティヴと社会システムを往還する共創実践者の環世界~人・社会システムの構造が組み変わる リビングラボの実践知~, 日本デザイン学会誌特集号「環世界のまんなかでデザインする」,Vol.32-1,2025.
  27. 31 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 暮らしの時間 ・主体的、生成的、多様

    ・歴史的な絆、人間、世間 e.g. 自立共生的、生活世界 「ケアが根づく社会システム」研究開発の要点1 暮らしの質感に根差した実践は増えてきているが、それだけでは変化は根づかない。根づ かせるためには、社会システム(テクノロジー、ビジネス、政策など)の転換が必要 システムの時間 ・客体的、計画的、均質 ・政策的経緯、公論 e.g.操作的、システム 暮らしの質感に根差した実 践を可視化 (研究開発要素① 価値の可視化) 新たな社会システムにおいて 暮らしの質が高まっている (研究開発のアウトカム) 市民活動 行政 スタートアップ 企業 質的な実践の原理を捉えた 上での社会システムデザイン の実践 (研究開発要素② 社会システムの実践)
  28. 32 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 社会システム転換の方法論 「②既存システムの原理の分析」と「④新たな原理に基づいた実践」を意識しないと、社会シ

    ステムの根幹である原理を転換する実践につながらない ※木村ら (2022)新たな社会構造に転換するための社会システムデザイ ン方法論, 日本デザイン学会 第69回春季研究発表大会. ※Kimura et al.(2023) Social System Design Methodology for Transitioning to a New Social Structure - A Holistic Urban Living Lab Approach to the Well-being City -, Front. Sociol. Sec. Sociological Theory, Vol. 8. 海外論文誌採択 国際会議でのTop Paper受賞 株式会社Muture(丸井グループ)の実践知 論文誌だけでなく、大企業組織変革パターンランゲージや、 違和感を起点に問いを立てる教育プログラムなどに展開 既存の社会システム 原理に向けた 問い・対話 違和感/ 当事者性 新たな 原理 政策的 経緯 役割が解除され 存在が保障される位相 (社会システムが持続的に変革し続ける土壌) 政 策 的 帰 結 システムエラー システムエラー 既存の原理 開かれた 発信と参加 プロジェクトに 参加 既存の社会シス テムからの解除 問い・対話への展開 プロジェクトを リード 転換に向け 社会システムを ハッキング 組成・協働 温まる 新たな原理に基づいた 仕組みの実装(プロジェクト) 既存システムの構造・ 原理の把握 社会的背景の分析 2 3 4 1 2
  29. 33 Copyright 2025 Japanese Network of Living Labs 「ケアが根づく社会システム」研究開発の要点2 ▶現状(As-Is)

    A.ケアが根づきづらい既存の 社会システムの原理を捉える ▶ビジョン(To-Be) B.ケアが根づいた社会システム の新たな原理を明らかにする ▶アプローチ C. 新たな原理をシステムに根づか せるための試行錯誤を実践する