Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

コロナ対策によるテイクアウト店の推移とコミュニティアーカイブ活動の成果と課題 / Takeaw...

コロナ対策によるテイクアウト店の推移とコミュニティアーカイブ活動の成果と課題 / Takeaway Map & Community Archiving Activities

Code4Lib JAPANカンファレンス2020 LT資料
2020/06/20発表

K.Sakanoshita

June 20, 2020
Tweet

More Decks by K.Sakanoshita

Other Decks in Education

Transcript

  1. 食べて応援マップ テイクアウト情報 ~~エール飯マップ ~~市テイクアウト テイクアウト& デリバリーマップ テイクアウト出来る 飲食店マップ 商店街テイクアウト 店舗情報

    店舗情報 店舗情報 持ち帰りマップ テイクアウト専用(他に使えない)、地域版を探す必要がある データ保存場所、データ形式、ライセンスがバラバラ 当時の社会状況を分析して、将来に備えるためにも、 テイクアウト情報の記録には価値がある © OpenStreetMap contributors テイクアウトマップ バラバラで残らないデータたち P.4
  2. 何処に残しておくのが良い?  自分でサーバーを用意する?  維持コストが大変  自分が死んだら無くなる  国や自治体の活躍に期待する? 

    いつになるか分からない  予算が無くなったら消える  日本だけが対象でいいの?  国際的に広く活用していきたい P.5 国際的で大規模なプロジェクトであり 自由に使える保存場所があれば理想的
  3. OpenStreetMapに記録する  誰でも自由に編集可能  匿名編集は禁止(アカウント作成は自由)  編集履歴が残される(過去データも全て残る)  COVID19の影響を記録する 国際ルールも決まっている

     オープンデータ  APIでデータ取得が可能  地図を印刷して配ることも 好きなだけ自由に出来る P.7 テイクアウト情報の保存場所として最適 仮に閉店してもその時点のデータは残る
  4. Webアプリを開発した狙い  テイクアウト情報を発信したい人  パソコンさえあれば、簡単な手順で登録可能  OpenStreetMapにテイクアウト情報を残すため、 「みんなでテイクアウトMAP」専用データでは 無く、様々なアプリやサービスに連携される 

    OpenStreetMapにとって  データが記録され、研究・調査などに利用可能  その地域にある地理空間情報が充実することで 単にテイクアウト情報を共有するだけではなく、 防災やバリアフリーマップへの活用にも繋がる P.9 地域情報として残し、活用に繋げる
  5. 日本各地で地域版が立ち上がる  地域ニーズに対応させる  都会と地方で表示を変える  リンク先を追加・変更可能 ◦ ハッシュタグ/ブログへリンク 

    コミュニティを構築  誰かがテイクアウト情報を 登録しないと進まない  チームを作って登録したり、 告知して仲間を集めていく P.10 © OpenStreetMap contributors 「みんなでテイクアウトMAP」 活動が行われてる地域 日本各地でマッピングが開始される
  6. 517 522 522 536 657 896 963 986 277 278

    278 448 664 717 735 738 33 33 34 56 78 79 89 89 30 30 30 29 85 122 119 119 0店 100店 200店 300店 400店 500店 600店 700店 800店 900店 1,000店 3/01 3/08 3/15 3/22 3/29 4/05 4/12 4/19 4/26 5/03 5/10 5/17 5/24 5/31 6/07 6/14 大阪府 兵庫県 滋賀県 岡山県 テイクアウトを始めた店舗数の推移 P.11 非常事態宣言 発令 非常事態宣言 解除 「みんなでテイクアウトMAP」正式公開 各地のコミュニティでマッピング開始 (滋賀、兵庫、大阪、岡山の順で開始)
  7. マッピング活動の成果と課題  成果  「みんなでテイクアウトMAP」から始めた方が多く、 地域情報の記録で響かない方達へのリーチが出来た  地域と時期は限定、データの完全性は不十分だが、 コロナで飲食店が受けた影響を記録・将来に残せた 

    OpenStreetMapの「データベース」としての一面を シビックテック団体へ紹介・伝えることが出来た  課題  競合テイクアウトマップが多すぎて「埋もれた」 ◦ 開発前から想定済。オープンデータの社会実装が裏テーマ ◦ 尼崎版は地域コミュニティと連携し、埋もれなかった模様  「飲食店を支援したい気持ち」をアーカイブ活動に 繋げるためには、「仕組みの提供」だけでは不十分 ◦ 「one-issueの強さ」は「複合的な価値」を軽く上回る ◦ 結果、地域と時期が限定されたデータセットのみとなる P.12
  8. Code4Libで発表する目的  OpenStreetMapという手段を知って欲しい  地域情報を収集、整理、保存、一般に供し、調査研究、 レクリエーションなどに資する活動に有用な手段  特に「低コスト&グローバル」であることが強み  地理空間情報は人生の様々な領域に関わる

     テイクアウトMAPに限らず、防災、防犯、子育て、 バリアフリー、介護などを支援することが出来る  基本的人権のひとつとしての「知る自由」  将来世代が知る自由を享受するには「残すこと」  また、知るためには「オープン」なことが必要  そして、「残したい人」に手段を伝えることが重要 P.13