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OCI Vaultについて<シークレットについて>

OCI Vaultについて<シークレットについて>

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December 01, 2025
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  1. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 株式会社データベーステクノロジ OCI

    Vaultについて【第3回】 ~シークレットの説明~ 2025年12月1日 (月) 下山 星夜
  2. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 2 はじめに

    本書は、Oracle Cloud Infrastructure(以下「OCI」)内で使用可能なOCI Vaultについて、弊社の解釈による解説を付記して紹介するものです。 OCIの各サービスにおける最新情報については、オラクル社による公式情報 をご確認ください。 OCIコンソールの実際の画面は、本書と若干異なる可能性がございます。
  3. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 3 第1回:OCI

    Vaultの概要説明 第2回:マスター暗号化キーの説明 第3回:シークレットの説明 第4回:応用的なVaultの説明、全体のまとめ ※OCI Vaultは、4回に分けて機能紹介を行います。本書は3回目です。 各回のタイトル
  4. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 4 Index

    1. これまでの復習 2. シークレットについて 3. シークレットの利用 4. まとめ
  5. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 5 本資料のみかた

    ⚫ 本資料では、「一般的な内容」と「OCI固有の内容」の2種類を取り扱いま す。 ⚫ 各スライド右上に、該当する内容として『一般』または『OCI固有』のラベ ルを表示しています。 ⚫ 以下のアイコンにより、各スライドがどちらかの内容を扱っているかを一 目で判断できます。 一般 OCI固有
  6. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 7 1-1:OCI

    Vaultの要素 OCI固有 OCI Vault キー管理 (暗号化キー) シークレット管理 (パスワード、SSHキー、など) HSMキー ※1 ソフトウェアキー ※1 HSM(ハードウェアセキュリティモジュール)は、 暗号化キーを安全に格納するハードウェア 本資料で解説
  7. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 8 OCI

    Vault 暗号化キー パスワード 1-2:OCI VaultのOCIサービスとの連携の例 Encryption Object Storage ユーザ 暗号化 接続 パスワード取得 本資料で解説 OCI固有 Oracle Base Database
  8. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 9 1-3:マスター暗号化キーの暗号化アルゴリズムのまとめ

    AESキー RSAキー ECDSAキー • キー・バージョンのカウントは1で、キーの種類は対称キー • 暗号化・復号に利用 • デフォルトの暗号化アルゴリズム • コンソール画面、OCI CLIやAPIで利用可能 • キー・バージョンのカウントは2で、キーの種類は非対称キー • 暗号化・復号、署名・署名データ検証に利用 • コンソール画面では暗号化が利用不可、署名が利用可能 • OCI CLIやAPIで利用可能 • キー・バージョンのカウントは2で、キーの種類は非対称キー • 署名・署名データ検証に利用 • コンソール画面、OCI CLIやAPIで利用可能 OCI固有
  9. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 10 2.

    シークレットについて OCI Vault
  10. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 11 2-1:接続情報の取り扱いでの危険行為の例

    プログラム 認証情報をプログラム内に直接記載 例)sqlplus <ユーザー名>/<パスワード> ユーザ ユーザ パスワード 認証情報をメールやチャットツールなどで 気軽に共有 一般
  11. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 12 2-2:シークレットの利点

    OCI固有 HSM (ハードウェアセキュリティモジュール) OCI Vault シークレット 証明書 パスワード 認証トークン SSHキー インフォスティーラー マルウェア 窃取 ユーザ 利用 いつ、だれが、どこから アクセスしたかを監視 リソースへの アクセスに用いる 機密情報
  12. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 13 2-3:シークレットの生成方法の種類

    OCI固有 ① 自動シークレット生成 ② 手動シークレット生成 ユーザ 格納 OCI Vault パスワード パスワード 手動生成 格納 OCI Vault パスワード パスワード 自動生成 OCI Vault
  13. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 14 2-4:シークレットの生成方法の比較

    OCI固有 シークレットの ローテーションが簡単 シークレットコンテンツ を自分で決められる シークレットコンテンツ を自分で決められない 自動 シークレット 生成 手動 シークレット 生成 シークレットの ローテーションが難解
  14. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 15 2-5:自動シークレット生成のシークレットコンテンツ

    生成タイプ 生成コンテキスト シークレット生成変数 パスフレーズ シークレットのデフォルト・パスワード (最大文字長:32) %GENERATED_PASSPHRASE% Dbaasのデフォルト・パスワード (最大文字長:30) SSHキー RSA_2048 %GENERATED_PUBLIC_KEY% %GENERATED_ PRIVATE_KEY% RSA_3072 RSA_4096 バイト BYTES_512 %GENERATED_BYTES% BYTES_1024 OCI固有
  15. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 16 2-6:シークレットのローテーションの必要性

    以下のようなタイミングで、シークレットをローテーションする • セキュリティインシデント(パスワード流出など)が発生した時 • 問題が無くても、手動や自動でシークレットの更新を行う時 流出 OCI Vault シークレットの ローテーション インターネット OCI固有 パスワード Ver.1 パスワード Ver.2
  16. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 17 2-7:シークレットのローテーション

    手動ローテーションも可能 以下の間隔で、自動ローテーション可能 ・1か月 ・3か月 ・6か月 ・12か月 OCI固有 以下のシステムを対象に、ローテーション可能 ・Autonomous Database ・OCI Functions
  17. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 18 OCI

    Vault ADMINユーザの パスワード Ver.1 2-8:Autonomous Databaseに対する シークレットのローテーション時の挙動 OCI固有 Oracle Autonomous Database ADMINユーザの パスワード Ver.2 挙動 • シークレット(ADMINユーザのパスワード)がローテーションされる • 実際に、Autonomous DatabaseのADMINユーザのパスワードも更新される ADMINユーザの パスワード更新 および
  18. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 19 OCI

    Vault ADMINユーザの パスワード Ver.1 2-9:OCI Functionsに対する シークレットのローテーション時の挙動の例 OCI固有 ADMINユーザの パスワード Ver.2 挙動 • シークレット(様々な種類に対応可能)がローテーションされる • OCI Functionsの動作により、実際に、ターゲットシステムの認証情報も更新される ※なんのシステムをターゲットにするかは、OCI Functionsのスクリプト次第 IAMの認証 トークン更新 IAM および OCI Functions 更新 IAMの認証 トークンを更新 するスクリプト
  19. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 20 Tips:ADMIN以外のDBユーザーのパスワードをローテーションする場合

    OCI固有 事前構築済みファンクションを利用することで、 ADMIN以外のDBユーザのパスワードをローテーション可能 (ファンクションの詳細は、弊社Speaker Deck資料『OCI Functionsについて』を参照)
  20. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 21 2-10:シークレットのローテーションの注意点

    OCI固有 注意点 • シークレットが、自身をローテーションする権限が必要 • シークレットが、ターゲットシステムを更新する権限が必要 • ターゲットシステムが稼働中である必要がある • 自動シークレット生成である必要がある ※手動シークレット生成ではローテーション時にエラー発生
  21. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 22 2-11:シークレット・バージョンについて

    OCI固有 シークレット・バージョンの作成が可能 古いシークレット・バージョンを 現行にプロモート(現在使用) することが可能 シークレット・バージョンの作成では、 ターゲットシステムの更新まではされない
  22. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 23 Tips:シークレット・バージョンとステータス

    OCI固有 パスワード Ver.2 パスワード Ver.1 パスワード Ver.3 非推奨 前回使用 現在使用 Ver.1を現行にプロモート パスワード Ver.2 パスワード Ver.1 パスワード Ver.3 非推奨 前回使用 現在使用 前回使用より前のシークレット・バージョンは非推奨となり、 非推奨のシークレット・バージョンのみ削除をスケジュール出来る
  23. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 24 2-12:シークレットをローテーションする方法の種類

    OCI固有 ① ローテーション ② シークレット・バージョン作成 +ユーザ側でターゲットシステムを更新 • 自動シークレット生成 • 自動でターゲットシステムも更新される • シークレットコンテンツを自分で決められない • 手動シークレット生成 • ユーザ側でターゲットシステムを更新 • シークレットコンテンツを自分で決められる
  24. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 25 2-13:手動シークレット生成で

    シークレット・バージョンの作成 OCI固有 手動シークレット生成では、 シークレットコンテンツを自分で決められる シークレットコンテンツは、アクセスするリソースに応じて記載 例)パスワード、SSHキー、証明書、認証トークン、etc.
  25. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 26 2-14:自動シークレット生成で

    シークレット・バージョンの作成 OCI固有 自動シークレット生成では、 シークレットコンテンツを自分で決められない
  26. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 27 2-15:シークレットとシークレット・バージョンの削除

    シークレットもシークレット・バージョンも、 削除は最短でも1日後にスケジュール(即時は不可) OCI固有
  27. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 28 2-16:シークレットの使用フローの例

    OCI固有 Oracle Base Database アプリケーション ①シークレットOCIDから パスワードをリクエスト HSM OCI Vault パスワード ②パスワード取得 ③パスワードを使ってDBに接続し、クエリ実行 ④クエリ結果
  28. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 29 3.

    シークレットの利用 OCI Vault
  29. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 30 3-1:シークレット利用前の準備の例

    ⚫ 各リソースがシークレットを利用するために、動的グループが必要 ⚫ ALL {resource.type=‘fnfunc’, resource.compartment.id = ‘<コンパートメント>’} ⚫ ALL {resource.type=‘autonomousdatabase’, resource.compartment.id = ‘<コンパートメ ント>’} ⚫ etc. ⚫ 動的グループがシークレットを利用するために、IAMポリシーが必要 ⚫ allow dynamic-group <動的グループ> to use secrets in <テナンシ/コンパートメント> 動的グループとIAMポリシーを作成 OCI固有
  30. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 31 3-2:シークレットの作成

    シークレットを暗号化するために、 暗号化キー(AESアルゴリズム)を選択 シークレットの生成タイプを選択 OCI固有
  31. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 32 3-3:

    OCIリソースのシークレット利用の例 (データベース接続で、ユーザーのパスワード利用の場合)1 シークレット形式は、パスワード OCI固有
  32. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 33 シークレット形式は、SSOウォレット

    OCI固有 3-4: OCIリソースのシークレット利用の例 (データベース接続で、SSL接続のウォレット利用の場合)1
  33. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 34 シークレット形式は、PKCS#12ウォレット

    OCI固有 3-5: OCIリソースのシークレット利用の例 (データベース接続で、SSL接続のウォレット利用の場合)2
  34. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 35 シークレット形式は、JKSキー・ストア

    OCI固有 3-6: OCIリソースのシークレット利用の例 (データベース接続で、SSL接続のウォレット利用の場合)3
  35. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 37 4-1:シークレットのまとめ

    OCI固有 OCI Vault 証明書 Ver.1 パスワード Ver.1 認証トークン Ver.1 SSHキー Ver.1 無料で利用可能 利用目的に合わせて、 シークレットの形式を決定 シークレット・バージョン作成 + ターゲットシステム更新 ローテーション 証明書 Ver.2 パスワード Ver.2 認証トークン Ver.2 SSHキー Ver.2
  36. © 2025 Database Technology Inc. All Rights Reserved. 38 お問い合わせ

    OCIに関するお困りごとは,ぜひ弊社までご相談ください。 お電話でのお問い合わせ 075-231-6131 受付時間:平日 10:00~17:00 メールでのお問い合わせ [email protected] ※お手数ですが、御社名、ご氏名、 お問い合わせ内容を本文中にご記載ください。 https://www.db-tec.com/ 弊社ホームページからも、お問い合わせを承っております。 Oracleは、オラクルおよびその関連会社の登録商標です。その他の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。