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レビューは『指摘』から『対話』へ。CodeRabbitと歩む、ポジティブな開発文化の作り方...
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Hacobu
PRO
March 27, 2026
Technology
0
10
レビューは『指摘』から『対話』へ。CodeRabbitと歩む、ポジティブな開発文化の作り方/登壇資料(松本 寛地)
CodeRabbit User Group Tokyo #1
2026年3月27日(金)18:30〜21:20
https://crug.connpass.com/event/384928/
Hacobu
PRO
March 27, 2026
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Transcript
Confidential レビューは『指摘』から『対話』へ。 CodeRabbitと歩む、 ポジティブな開発文化の作り方 CodeRabbit User Group Tokyo #1 2026年3月27日
目次 1.自己紹介 2.Hacobuの開発体制 3.背景と課題 4.CodeRabbitの導入 5.運用と進化 6.まとめ
目次 1.自己紹介 2.Hacobuの開発体制 3.背景と課題 4.CodeRabbitの導入 5.運用と進化 6.まとめ
Copyright Hacobu, Inc. 4 自己紹介 将棋(将棋ウォーズ初段), サッカー観戦(国 内・海外両方), ブラジリアン柔術 松本
寛地 2021年にHacobuに入社し、配車受発注・管理サー ビスのMOVO Vistaのフロントエンドエンジニアを しています。 略歴 趣味 @kanchi920
目次 1.自己紹介 2.Hacobuの開発体制 3.背景と課題 4.CodeRabbitの導入 5.運用と進化 6.まとめ
Copyright Hacobu, Inc. 6 Hacobuの開発体制 複数プロダクトを、複数チームで支えている 複数プロダクト 複数チームが独立して開発 AI積極導入 Copilot
/ Cursor / Claude Code 等 各チームで活用 レビューは? チームごとに独立した運用だった レビューはチームごとに独立した運用だった
目次 1.自己紹介 2.Hacobuの開発体制 3.背景と課題 4.CodeRabbitの導入 5.運用と進化 6.まとめ
AIによって作るところは速くなった。 でもレビューで詰まる。 Copyright Hacobu, Inc. 7
Copyright Hacobu, Inc. 9 以前のAIレビュー 以前のAIレビューの問題点 →「大量の指摘を一気にレビューしてくる」時代の課題 01 毎回同じ誤指摘 間違っているのに、毎回同じことを指摘してくる
02 誰も読まない 精度が低くて、スルーが当たり前になった 03 結果 AIレビュー=ノイズという認識が社内に定着した → AIレビュー=ノイズという認識が定着していた
Copyright Hacobu, Inc. 10 以前のAIレビュー レビューが「機能していなかった」 02 一人でセルフレビュー 見てもらっても工数取るだけ 03
Slackでレビュー催促 一日以内にはレビューしよう運用 01 レビューの属人化 全体を把握してる人が数人。その人が気づくかにかかっている → レビューが属人化し、機能していなかった
Copyright Hacobu, Inc. 11 課題の整理 レビューを「対話」にするための3つの壁 01 量の壁 AI生成コードでPR増加。レビュアーの時間が足りない 02
信頼の壁 以前のAIレビューは精度が低く、無視されていた 03 体験の壁 属人化。一人で抱える。一方通行の指摘
Copyright Hacobu, Inc. 12 3つの壁のボトルネックは"信頼" 以前のAIレビューが信頼できなかったから、人間に負荷が集中した 信頼できるAIレビューがあれば、量も体験も連鎖的に変わるはず → CodeRabbitを試した
目次 1.自己紹介 2.Hacobuの開発体制 3.背景と課題 4.CodeRabbitの導入 5.運用と進化 6.まとめ
Copyright Hacobu, Inc. 14 ゼロコンフィグでも「読んでる」 今までのAIレビューとは違う — ゼロコンフィグでも動く信頼性 CodeRabbit ゼロコンフィグでもコードベース全体を読んで、既
存実装との整合性まで見てくれる 「ちゃんと読んでる」という安心感 他のAI Agent 当たると大きいが、変更箇所しか見ていない印象が ある 「本当に全体を見てる?」という不安 信頼できるから、対話を始める気になれた。
Copyright Hacobu, Inc. 15 学習する対話相手 レビュー精度の変化 導入初期 1〜2月頃 現在 基本的な指摘のみ
精度向上 最初は大したことなかった。でも、だんだん良 くなっていった。 • 1〜2月頃から急に精度が上がった(複数チーム共通の実感) • 同じ指摘が減っていく → 過去のやり取りを覚えている • 探索の深さ自体が変わった。ラーニングのせいだけじゃない 対話を重ねるほど、チームに馴染んでいく。 チームに馴染むレビュー
Copyright Hacobu, Inc. 16 学習する対話相手
Copyright Hacobu, Inc. 17 学習する対話相手
Copyright Hacobu, Inc. 18 「まずは自分で考えよう」から入れる 人に言われると「そうなんだろうな」で思考停止してしまうで終わる。AIだと「まずは自分で考えよう」から入れる。 人 AI 人からの指摘 相手の経験や立場で先に納得してしまう。
「そうなんだろうな」で思考停止してしまうで終わる AIからの指摘 自分で妥当性を判断する余地がある。 「まずは自分で考えよう」から入れる 指摘する側も楽になった。「AI言ってる通りだから直してね」と感情抜きで伝えられる。 一方通行の「指摘」ではなく、自分の頭で考える「対話」が生まれる。
Copyright Hacobu, Inc. 19 指摘する側の変化 「言いにくかったこと」が、自然に流れるようになった 人 AI 指摘するかどうか、毎回悩んでいた 過去コードが混在。どの書き方が正しいか判断が属人的
だった 「これ言って大丈夫かな」と毎回悩んでいた 感情抜きで伝えられるようになった 「AI言ってる通りだから直してね」で済むようになった 指摘が「個人の意見」ではなく「チームの基準」として 受け取られやすくなった 人が言いにくかった「細かいけど大事な指摘」が、AIを通すことで自然に流れるようになった。 指摘する側も受け取る側も、対話のハードルが下がった。
Copyright Hacobu, Inc. 20 読みたくなるレビュー 対話しやすいUX 段階分け MustやNitpickなど優先度が明確 PRサマリー 概要まとめるのがうまい。レ
ビューの入り口になる シーケンス図 変更の影響範囲が一目でわかる 「優先度なしの大量コメント」から、「読みたくなるレビュー」へ。情報構造の差が、対話の質を変える。
Copyright Hacobu, Inc. 21 こんな対話が生まれた 対話しやすいUX 設計議論の きっかけに 「これって大丈夫なんでしたっけ?」と 他のレビュアーから確認が来るように
なった 暗黙ルールの 言語化に 「これはOK」「次からこうして」と返す プロセスが、チーム固有の判断基準を明 文化する機会に チーム間の 水平的な対話 先行チームのYAML設定を他チームが流用。 レビュー運用について横の対話が自然に 発生 コードの対話だけでなく、「レビューの仕方」についての対話が組織に広がった。
目次 1.自己紹介 2.Hacobuの開発体制 3.背景と課題 4.CodeRabbitの導入 5.運用と進化 6.まとめ
Copyright Hacobu, Inc. 23 設定と育て方 1 ゼロコンフィグで開始 ほとんどのチームがブランチ指定 とパスフィルターだけでスタート 2
ガードレール ブランチ指定とパスフィルターだ け 3 Instructions / knowledge_base 信頼ができてから、フロント・ バックエンドごとの観点を書いて 対話を深める 信頼関係を作ってから育てる。その順番でいい。
Copyright Hacobu, Inc. 24 「使い続けると静かになるのでは」と思っていたが、育て方があった 01 @CodeRabbitAIとメンションして「次からこうして」と伝えると学習する メンションベースで対話的にルールを追加 02 不要な指摘に「これはOK」と返すと、同じ指摘が減っていく
フィードバックで精度が徐々に向上 03 誤学習は後から削除できる 間違えても巻き戻せる安心感 一方通行の「設定」ではなく、やり取りを通じた「対話的な育成」。
Copyright Hacobu, Inc. 25 AIトリアージと3層レビュー AIトリアージ → 指摘 → トリアージ
→ 対話 CodeRabbit レビューコメント(指摘) 別AI 対応要否を判定(トリアージ) 人間 設計・ドメイン・要件の判断 (対話) CodeRabbitが指摘 → Devin/Codexが「これはスコープ外」と判定 → 人間は設計判断に集中 この3層は設計したわけじゃなく、自然発生した。
Copyright Hacobu, Inc. 26 体制の変化 Before After ✗ レビュー催促が必要 ✗
セルフレビューのみ ✗ マージルールが属人的 ✓ 催促が不要に PR出したらすぐレビューが始まる ✓ 対話相手ができた セルフレビューだった人にもレビュアーができた ✓ 体制設計へ マージルールの見直しが始まっている ✓ チーム間で運用を共有 先行チームのYAML設定を他チームが流用
Copyright Hacobu, Inc. 27 対話の質が変わった。そして、新しい問いが生まれた。 記法の指摘はAIに任せて、設計やドメインの議論に時間を使えるようになった 01 レビューの会話が変わった 「ここ直してね」→「ここってこの設計でいいんだっけ?」に変わった 02
責任の所在が明確になった AIレビューで基本は担保。設計判断の責任は製造者本人に 03 新しい問い:コンテキスト共有の希薄化 「以前は他の人の仕様も把握してた。でもそこに割くコンテキストがなくなってきた」 レビューが「対話」になった今、次の問いは「何について対話するか」。
Copyright Hacobu, Inc. 28 心理的変化と新しい課題 人間は本質的な議論に集中できるようになった 記法やスタイルの指摘はCodeRabbitに任せて、設計やドメインの議論に時間を使えるようになった。レビューの会話の 質が変わった。 「以前は他の人の仕様もちょっと把握してた。でもそこに割くコンテキストがなくなってき た。」
心理的負担は減ったが、コンテキスト共有の希薄化や説明責任の所在など新しい課題も生まれている。
目次 1.自己紹介 2.Hacobuの開発体制 3.背景と課題 4.CodeRabbitの導入 5.運用と進化 6.まとめ
Copyright Hacobu, Inc. 30 まとめ CodeRabbitは、チームの「対話相手」になれる。 • 信頼できるAIが現れて、初めてレビューが「対話」になった • 受け取る側は「本当か?」から考え、指摘する側は感情抜きで伝えられる
• AI→AI→人間の3層フローが自然発生。人間は本質的な議論に集中できる • 対話はチーム内にとどまらず、「レビューの仕方」について組織全体に広がった
Copyright Hacobu, Inc. 31 TSKaigi 2026 にプラチナスポンサーとして出展します! ぜひブースにお立ち寄りください!
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