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BtoB プロダクトにおけるインサイトマネジメントの必要性 現場ドリブンなカミナシがインサイト...

BtoB プロダクトにおけるインサイトマネジメントの必要性 現場ドリブンなカミナシがインサイトマネジメントに取り組むワケ / Why field-driven Kaminashi is working on insight management

2025/02/26
なぜBtoBプロダクトでは、インサイトマネジメントが重要なのか?
https://centou.jp/events/20250226

BtoB プロダクトにおけるインサイトマネジメントの必要性
現場ドリブンなカミナシがインサイトマネジメントに取り組むワケ

右田 涼
プロダクトマネージャー

株式会社カミナシ

February 26, 2025
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Transcript

  1. 経歴 新卒でNTTドコモに入社。ヘルスケアサービスのWebディレク ター / Webマーケターを務める。その後、データアナリスト、 データ分析基盤開発PMを経験。 atama plusにてデータ組織立ち上げ、UXデザイナーを経てプ ロダクトマネージャーへ転身。2024年4月にカミナシに入社。 カミナシでの仕事

    新規事業「カミナシ 設備保全」のプロダクトマネージャー。 カミナシの中では最もバーティカル寄りのプロダクトを作るた めに日々現場へ行き、顧客と話して、何をどの順番で作るかを 決めています (今日はこの話をします) 株式会社カミナシ プロダクトマネージャー 右田 涼 (みぎた りょう) migii000 自己紹介
  2. 13 全員素人で始まった新規事業 デスクトップリサーチしても(本やWebの記事を読んでも) 肌感覚がなくてよく分からない...🤔 • 設備ってどんなものがあるの? ◦ エアコンも設備...? ◦ 老朽化ってどんな感じ?

    • 何人で設備を保全しているの? ◦ 日勤・夜勤は? ◦ どんな人が保全を担当している? • 業務フローは? ◦ 誰が・いつ・何を・どんな手順で・どんなふうにやっている? • 顧客がいまやっていること、やりたいと思っていること、課題感は何? ◦ 他の解決策を採用しているくらいのバーニングニーズはどこにあるの? etc.
  3. 💎 💎 💎 💎 インサイトの 抽出・分類 27 Centou を使った開発プロセス ディスカバリーとデリバリーをつなぐ共通言語が

    顧客のインサイト💎 インサイトはすべて Centou で管理している(やりたい開発プロセスにCentouがハマっている) リサーチ 現場訪問、ヒアリン グ、商談の 発話・写真を 「議事録(事実)」と して収集 事実からインサイト を抽出し、 課題、今やっている こと、やりたいこと に分類 顧客の業務フローと インサイトを 対応させる。 見える化する ユースケースに 基づいて オブジェクトと 関係を設計する ユーザーが ”使える”機能を 開発する リリース後に VoCを収集し、 集約する BizDev デザイナー PM 業務フロー との対応づけ ドメインモデ リング(設計) 開発 VoC回収 デザイナー PM デザイナー PM デザイナー PM エンジニア デザイナー PM エンジニア PM CS 🔍ディスカバリー 🚚デリバリー 💎 デザイナー
  4. 29 Centou の 良かったところ • 開発速度が速い状態をキープできている ◦ 手戻りがない ◦ チームが高いドメイン解像度を持てているのが要因

    ▪ ドメイン理解やユーザーのユースケースがわかっているため、開発チームが自律的に細かい 意思決定ができている。そしてそれがズレてない ▪ 納得感のある開発ができている • 「似た話なかったっけ?」を探す手間を削減 ◦ Centou は顧客の声の SSoT(SSoT:Single Source of Truth) ▪ Centou を見れば顧客の声は全て集まっていて、発言までたどれる ▪ 透明性はかなり上がった • 開発チーム全体の共通言語になっている ◦ 職能を超えてインサイトを収集・活用 ◦ VoC・FB も上手く扱えるようになった
  5. 30 Centou の つらかったところ • 業務効率化ツールと捉えられて失敗(他チーム展開に失敗した) ◦ リサーチが効率化されるものではない ▪ 顧客にとって意味がある

    && 開発チームが解くべき課題の見極めを間違わないためのもの • ファクトを整理し、取り出しやすいように管理されているもの • ぶっちゃけ仕込みは2-3ヶ月かかってる ◦ タグの設計、過去リサーチの引越し、運用の設計、運用開始 etc. ◦ 腹をくくる ▪ この地道で泥臭いインサイト管理こそがディスカバリーの肝 ▪ かつ、現場ドリブンなカミナシにとってはプロセス上の競合優位性につながるはず • 「ちゃんと運用しよう」とし過ぎてつらかった過去も ◦ きっちりやろうとしすぎると作業つらい・気が重い ▪ Copilot 機能の活用や「一旦、雑にやる」マインドで運用 ▪ リサーチためておいて、テーマ探索するときに整理する というサイクルが定着しつつある
  6. 31 今後の野望 • 開発チームに閉じないインサイトドリブンな開発の実現 ◦ ビジネスチームへの展開(SalesやCSなど) ◦ リサーチの民主化 ▪ 顧客接点が多いビジネスチームもリサーチに参加し、全員でインサイトを集めて、それがプ

    ロダクト開発に反映される世界線 ▪ ビジネスチーム目線でも納得感のある開発の実現(透明性の高い開発) ▪ 現場ドリブンなカミナシにとっては鬼に金棒なはず • 成功事例として展開できるように頑張ります • カミナシがプロダクト開発をする上で Figma や Github のような標準ツールにしていきたい ◦ 現場ドリブンな定性データ集めと相性がよく、カミナシはマルチプロダクトを志向している ▪ つまりこれからも同じような立ち上げが続いていく ▪ 再現性の高いプロダクト作りに生かしていけるはず ◦ 一部のプロダクトチームで利用開始しています