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三歩進んで二歩下がるスクラム〜一歩ずつ変化する開発組織〜 / Step By Step Scrum

三歩進んで二歩下がるスクラム〜一歩ずつ変化する開発組織〜 / Step By Step Scrum

Regional Scrum Gathering Tokyo 2023で登壇した際の発表資料です。
https://2023.scrumgatheringtokyo.org/index.html

私たちのプロダクト開発現場で「スクラム」という言葉を聞くようになってから約4年が経ちました。
はじめはスクラムに興味をもっていた少数の有志が推進者となり開発プロセスのカイゼンに取り組み始め、分からないなりに工夫を凝らしたり、すがるような想いでプラクティスを取り入れてみたりなど一所懸命に目の前の課題に向き合っていました。

真剣に取り組んでいたが今になって思い返すとおかしなこと当時は分からなかったけど今になったら「こうしたらよかった」と思えることまさかこんな結果を生み出すとは思ってもいなかったことなど、皆さまにとって他山の石となるような内容をお届けできればと思います。

株式会社カオナビ

February 07, 2023
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Transcript

  1. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 7 背景と目的がうんたかんたら 3歩進みたい先の説明 •

    『なんかあのチーム、スクラムやってるらしいよ』 • 『スクラムガイド?読んだことないです』 • 『スクラムってmtgの時間増えるんでしょ?』 • 『辛いからもうスクラムやめたい』 • etc…😇 まずはスクラムと真正面から向き合って欲しかった。 しっかり中身を理解し、「導入」じゃなくて「実践」ができる チームを増やしていきたかった。 当時の状況 どうしたかったのか 「とりあえず」スクラム > 背景と目的
  2. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 8 「とりあえず」スクラム > 当時していたこと

    関係の質 行動の質 思考の質 結果の質 星取表
 ドラッカー風エクササイズ
 インセプションデッキ
 チーム名文化
 チーム飲み会・お茶会
 アジャイルコーチによるワークショップ
 デリゲーションポーカー
 Core Scrum
  3. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 10 「とりあえず」スクラム > この結末を生み出した仕組み

    チーム・組織 スクラムマスター “アウトプットのティーチング”ばかりしていた 学びの過程にある気づき→理解の体験こそ重要だった…! ここを理解する機会がなく Howのインプットに寄ってしまう
  4. © kaonavi, inc. Scrum Alliance認定 © kaonavi, inc. 12 「とりあえず」スクラム

    > それでも進んだ一歩 1 7 2 6 スクラムチーム数 アーリーアダプターの巻き込みに成功!
  5. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 15 背景と目的がうんたかんたら 3歩進みたい先の説明 ・開発組織でスクラムの話がカジュアルに行われる

    ・イベントが上手くできないチームが散見・・・ ・スクラムチームに効果的な行動をとってほしい ・誰でも真似しやすい何か仕組みをつくりたい 当時の状況 どうしたかったのか 機械化されたスクラム > 背景と目的
  6. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 17 機械化されたスクラム > 結果

    <新しいスクラムマスター > 朝会の進行が大変そうだけど、 もっと効率的に改善できないかな? <開発チーム> お、おわりべさんに確認しないと・・・
  7. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 18 機械化されたスクラム > それでも進んだ一歩

    タイムボックスを守る 当番制の ファシリテーション (スクラムマスターなしで) イベントを 開発者だけで実施する
  8. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 22 背景と目的がうんたかんたら 3歩進みたい先の説明 スクラムのプロセスは浸透しているが

    ... 悪い方向にカスタマイズされている感じがある ! プロダクトバックログは職能ごとのタスクチケット、 見積もりは各自の作業時間、見通しにくい ... プロダクトの進捗を互いに把握しにくい ... チーム全体でプロダクト開発に臨んでほしい! クロスファンクショナルなチームになりたい! 当時の状況 どうしたかったのか PO デザイナー フロントエンド エンジニア バックエンド エンジニア QA 自走し始めたスクラム① > 背景と目的
  9. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 23 「全員開発者」の変化を断行 フロントもバックもQAも全員開発者なので ストーリーベースのチケットを

    全員で見積もって 優先度の高いものから順に全員で対応しましょう 自走し始めたスクラム① > 手段
  10. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 24 混沌の誕生 • 他の職能のタスクがわからずバッファを積んで膨れ上がる見積もり

    • 実装中はQAやることない、テスト中はエンジニアやることない、 といったスプリント中の営みに対する混乱 • 何スプリントにもまたがり続けるチケット、ベロシティも安定せず • 「え、普通に開発しにくいんですけど?」という声 自走し始めたスクラム① > 結果
  11. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 26 ちょっとずつよくなってきた! • ストーリーと受入基準はPOが中心で定義し、

    バックログはエンジニアが中心で実装しやすさを加味したものに。 • DoDを見直して、テストは実装と別軸でステータス管理、 テストはQA中心に開発者全員で実施。 • スプリント中にチケットがDoneに。 ベロシティを使って見通しを立てられるように。 • より良いプロダクト開発のための取り組みを議論できるチームになってきている! 自走し始めたスクラム① > それでも進んだ一歩
  12. © kaonavi, inc. 29 自走し始めたスクラム② > 全社スプリントレビューって? • 全社から参加者を募って行うスプリントレビュー •

    Sales、CS、事業戦略、etc、多角的なフィードバック • 毎週木曜日にオンラインで開催中 「優秀な人を集めるだけでは、良いプロダクトはつくれない」 ──カオナビCTOが明かす、機能するボトムアップ組織のつくり方 | FastGrow
  13. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 30 背景と目的がうんたかん たら 3歩進みたい先の説明

    かなりの人数が集まることもあり、 フィードバックを伝えるハードルが高かった。 段々とリリース周知のようなイベントになっていった ... 当時の状況 自走し始めたスクラム② > 背景と目的 プロダクトチームにリアルなフィードバックが 届く仕組みを成り立たせたかった どうしたかったのか
  14. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 33 背景と目的がうんたかんたら 3歩進みたい先の説明 自走し始めたスクラム②

    > 結果 なにが起きた? ステークホルダーが 自発的にフィードバックをまとめて プロダクトチームにぶつけてくれた
  15. © kaonavi, inc. 34 自走し始めたスクラム② > なぜこんなことが起きた? ステークホルダーにお話を聞くと ... •

    全員がスプリントレビューに参加するのは 非効率  ➡ 当番制&共有会 • 共有会でスプリントレビューの内容をただ伝えるだけでは 学びが薄い  ➡ 自分たちの業務にどう影響するかを共有  ➡ 個々人が自身の業務へのインパクトを認識 しやすくなった • 少人数の共有会によって、 発言のハードルが低下  ➡ スプリントレビューの内容への質問・フィードバックが集まる • スプリントレビューで リアルタイムにフィードバックし切るのは難しい  ➡ ならリアルタイムでなくてもフィードバックを届けよう! 改善が改善を呼んでいる! とても自走している!!
  16. © kaonavi, inc. © kaonavi, inc. 35 自走し始めたスクラム② > 進んだ一歩

    進んだ一歩 ステークホルダーも一緒になって 取り組みを盛り上げ改善してくれる 実績を解除
  17. © kaonavi, inc. • 3歩進んで2歩下がるを積み上げて、「守」から「破」の兆しが見えてきた • Step by Stepでフォーカスすることを切り替えてきた ◦

    最初から自分達のやりやすさに甘んじるのではなく、 一つずつ向き合ってきたことで今の状態にたどり着いている 37 まとめ 2019 2021 2022 機械された スクラム 自走し始めた スクラム 膨らむ スクラム なぜやるのか? どうやるのか? どうやろうか?