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臨床工学技士国家試験・ME2種電気工学まとめ /ec-summary
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Kazuhisa Fujita
June 22, 2023
Education
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臨床工学技士国家試験・ME2種電気工学まとめ /ec-summary
臨床工学技士国家試験とME2種で出題される電気工学の内容をまとめた資料です.公立小松大学臨床工学科の学生向けの資料ですが,皆さんのお役に立てると幸いです
Kazuhisa Fujita
June 22, 2023
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Transcript
臨床⼯学技⼠国家試験・ME2種 電気回路まとめ 藤⽥ ⼀寿
直流回路
直流回路のポイント • 抵抗の計算 • 𝑅 = 𝜌 ! " (𝜌抵抗率,𝑙抵抗の⻑さ,𝑆抵抗の断⾯積)
• オームの法則 • 𝑉 = 𝑅𝐼 (𝑉抵抗にかかる電圧,𝑅抵抗の抵抗値,𝐼抵抗を流れる電流) • 直列回路 • 合成抵抗𝑅 = 𝑅# + 𝑅$ + ⋯ • 各抵抗(2抵抗)の電圧降下は𝑉# = 𝑉 ⋅ %! %!&%" , 𝑉$ = 𝑉 ⋅ %" %!&%" • 各抵抗に流れる電流は同じ • 並列回路 • 合成抵抗# % = # %! + # %" + ⋯ • 各抵抗にかかる電圧は同じ • 各抵抗(2抵抗)に流れる電流は並列回路に流れ込む電流を𝐼とすると 𝐼# = 𝐼 ⋅ %" %!&%" , 𝐼$ = 𝐼 ⋅ %! %!&%"
直流回路のポイント • 内部抵抗 • 電源の内部抵抗は,電源と直列 • 電圧計の内部抵抗は,電圧計と並列 • 電流計の内部抵抗は,電流計と並列 •
キルヒホッフの法則 • 分岐点に流れ込む電流の和と流れ出す電流の和は等しい • 回路網中の任意の閉回路を⼀定の向きにたどるとき,回路の各部の起電⼒の総 和と電圧降下の総和は等しい • 電⼒ • 𝑊 = 𝐼𝑉 = 𝐼$𝑅 = 𝑉$/𝑅 • 電⼒量 • 電⼒×時間=電⼒量=仕事 • 直流のとき,コンデンサは開放 ,コイルは短絡 A ෦߅ ߅ 電流計 V ෦߅ ߅ 電圧計 内部抵抗 電源 I1 I2 I3 I5 I4
より詳しく
抵抗と抵抗率 • 抵抗が⻑ければ⻑いほど,その抵抗値は⼤きくなる. • ⼈で考えると,⻑い道のりは疲れる.短いほうが楽. • 抵抗の断⾯積が⼤きければ⼤きいほど,その抵抗値は⼩さくなる. • ⼈で考えると,狭い道は⼤⼈数歩けない.広い道は⼤⼈数歩ける. •
抵抗𝑅[Ω],断⾯積𝑆[m^2],⻑さ𝑙[m]の関係は次のように表される. • 𝑅 = 𝜌 ! " • 定数𝜌を抵抗率という. 𝑆 𝑙 ߅𝜌
抵抗の直列 • 各抵抗に流れる電流は同じである. • 各抵抗にかかる電圧の総和は電源電圧に等しい. • 𝑉 = 𝑉! +
𝑉" • 各抵抗にかかる電圧は • 𝑉! = 𝐼𝑅! = #! #!$#" 𝑉 • 𝑉" = 𝐼𝑅" = #" #!$#" 𝑉 • 直列回路の合成抵抗𝑅は抵抗値の和 • 𝑅 = 𝑅! + 𝑅" 𝑅! <Њ> 𝑅" <Њ> 𝑉<7> 𝑉! <7> 𝑉" <7> 𝐼<">
並列回路 • 各抵抗にかかる電圧は等しい. • 𝑉 = 𝐼! 𝑅! = 𝐼"
𝑅" • 各抵抗に流れる電流の総和は,並列回路に流れ込む電流に等しい. • 𝐼 = 𝐼! + 𝐼" • 各抵抗に流れる電流は • 𝐼! = % #! = #" #!$#" 𝐼 • 𝐼" = % #" = #! #!$#" 𝐼 • 並列回路の合成抵抗𝑅の逆数は抵抗値の逆数の和 • ! # = ! #! + ! #" 𝑅! Њ 𝑅" Њ 𝐼" <"> 𝐼! <"> 𝑉<7> 𝐼<">
電圧降下 • 回路を⼀周すると各抵抗のిѹ߱Լにより電圧は下がっていき,最終 的に0となる. • 各抵抗に電圧が分かれることをѹという. *3 Լ͕Δʢ3 ʹΑΔిѹ߱Լʣ *3
Լ͕Δʢ3 ʹΑΔిѹ߱Լʣ
キルヒホッフの法則 • キルヒホッフ第1法則(ిྲྀอଘଇ) • 分岐点に流れ込む電流の和は,流れ出す電流の総和に等しい. • ⽔の流れと同じように考える(ただし,蒸発は無視). • 消えることはない(流れ込む電流>流れ出す電流,とはならない). •
湧き出すこともない(流れ込む電流<流れ出す電流,とはならない). • 分岐点における電流の総和は0である. I1 I2 I3 I5 I4 ॏཁ 𝐼* + 𝐼+ + 𝐼, = 𝐼- + 𝐼. 𝐼* + 𝐼+ + −𝐼- + 𝐼, + −𝐼. = 0 電流の流れを表すため⽮印をつけているが,⽮印と逆向きに電流は 流れても良い.その時は電流は負となる.
キルヒホッフの法則 • キルヒホッフ第2法則 • 回路網中の任意の閉回路を⼀定の向きにたどるとき,回路の各部の起電⼒ の総和と電圧降下の総和は等しい. 閉回路1 𝐸! − 𝐸"
= 𝑅!𝐼! − 𝑅"𝐼" 閉回路2 𝐸" − 𝐸# = 𝑅"𝐼" + 𝑅#𝐼# 起電⼒ 電圧降下 閉回路1の式を変形すると𝐸# − 𝑅# 𝐼# = 𝐸$ − 𝑅$ 𝐼$ となる. つまり,キルヒホッフ第2法則は並列回路において並列になっている回 路(𝐸# と𝑅# の回路と 𝐸$ と𝑅$ の回路)の両端電圧は等しこと⾔っている.
交流回路
交流回路のポイント • 正弦波𝑉(𝑡) = 𝑉$ sin(2𝜋𝑓𝑡 + 𝜃) • 電圧の瞬時値𝑉(𝑡),振幅𝑉&
,周波数𝑓, 位相𝜃,⾓周波数𝜔 = 2𝜋𝑓,周期 𝑇 = 1/𝑓 • 正弦波𝑉! = 𝑉$ sin(2𝜋𝑓𝑡 + 𝜃!)と正弦波𝑉" = 𝑉$ sin(2𝜋𝑓𝑡 + 𝜃")の位相差 • 𝜃! − 𝜃" • これが正なら𝑉! が𝑉" より 𝜃! − 𝜃" 位相が進んでいる. • これが負なら𝑉! が𝑉" より |𝜃! − 𝜃" |位相が遅れている. • 実効値 • 正弦波交流%# " • 全波整流%# " • 半波整流%# " 周期T 振幅𝑉! 時間[s] 電圧[V]
交流回路のポイント • 複素数表⽰ • 電流と電圧をベクトルで表す. • ベクトルは複素平⾯上に(フェーザ図で)書かれる. • ̇ 𝑉
= 𝑎 + 𝑏𝑗 • ベクトルの⼤きさは実効値,ベクトルの⾓度が位相に対応する. • 実効値は 𝑎" + 𝑏",位相はtan#! $ % • ̇ 𝑉 = ̇ 𝑍 ̇ 𝐼が成り⽴つ.つまり交流でもオームの法則が成り⽴つ. • ̇ 𝑍はインピーダンスと呼ばれる.直流の抵抗と対応する. • ̇ 𝑉と ̇ 𝐼の絶対値は,それぞれの実効値である. • 抵抗のインピーダンス𝑅,コンデンサのインピーダンス ! ()* ,コイルのイン ピーダンス𝑗𝜔𝐿 • 複素数表⽰を使えば交流でも直流と同じように計算できる. • 合成インピーダンスは直流のときの合成抵抗と同じように計算できる. 𝜃! 𝜃" ̇ 𝑰 ̇ 𝑽 フェーザ図 Re Im
交流回路のポイント • 電圧が ̇ 𝑉 = 𝑉 % + 𝑗𝑉
& のとき • 実効値は ̇ 𝑉 = 𝑉 + " + 𝑉 ( " • 位相は𝜃% = tan,! %$ %% • 複素数の掛け算 • ̇ 𝑉! × ̇ 𝑉" の実効値は ̇ 𝑉! ̇ 𝑉" ,位相は 𝜃%! + 𝜃%" • 複素数の割り算 • ̇ %! ̇ %" の実効値は ̇ %! ̇ %" ,位相は 𝜃%! − 𝜃%" 𝜃" ̇ 𝑽 𝑉 ' Im 複素平 ⾯ 𝑉 (
交流回路のポイント • コンデンサ • 電圧は電流よりも位相が90°遅れている . • 電圧と電流の関係(複素数表⽰) • ̇
𝑉 = ! ')* ̇ 𝐼 • コイル • 電圧は電流よりも位相が90°進んでいる. • 電圧と電流の関係(複素数表⽰) • ̇ 𝑉 = 𝑗𝜔𝐿 ̇ 𝐼 • 直流のとき,⼗分時間がたつとコンデンサは開放 ,コイルは短絡 ̇ 𝑉 ̇ 𝐼 𝜃. 𝜃% ̇ 𝑉 ̇ 𝐼 𝜃. 𝜃% コンデンサの電圧と電流のフェーザ図 コイルの電圧と電流のフェーザ図
交流回路のポイント • 交流の電⼒ • 瞬時電⼒ • 電圧の瞬時値 𝑣[V] と電流の瞬時値 𝑖[A]
をかけたもの. • 𝑝 = 𝑣𝑖 • 有効電⼒ • 電圧 𝑉 と電流 𝐼 の実効値と𝜙を電圧と電流の位相差のcosをかけたもの. • 𝑃 = 𝑉𝐼 cos 𝜙 • ⽪相電⼒ • 電圧と電流の実効値を掛けたもの. • 𝑃% = 𝐼𝑉 • ⼒率 • 消費電⼒𝑃と⽪相電⼒𝑃% の⽐. • + +) = cos 𝜙
より詳しく
位相と位相差 • sin内のωt,ωt+π/3,ωt-π/4を位相と呼ぶ. • e1を基準とした時,+π/3,-π/4を位相差と呼ぶ. • e2はe1より位相がπ/3進んでいる. • e3はe1より位相がπ/4遅れている. 𝑒#
𝑒$ 𝑒* 𝜋/3 𝜋/4 𝜋 2𝜋 𝐸+
RC直列回路 • 図のように抵抗とコンデンサを直列につなぐ. • 直列なので,各素⼦を流れる電流は等しく,各素⼦に加わる電圧の総和 がab間の電圧となる. • 各素⼦に加わる電圧は, • ̇
𝑉' = 𝑅 ̇ 𝐼, ̇ 𝑉( = ! &)* ̇ 𝐼 • ab間の電圧は • ̇ 𝑉 = ̇ 𝑉' + ̇ 𝑉( = 𝑅 ̇ 𝐼 + ! &)( ̇ 𝐼 = 𝑅 + ! &)( ̇ 𝐼 ̇ 𝑉 ̇ 𝐼 ̇ 𝑉# ̇ 𝑉* 𝜃. 𝜃% 合成インピーダンス
RC直列回路 • ̇ 𝐼 = ! '+ , -./ ̇
𝑉 • よって,それぞれの素⼦に加わる電圧は • ̇ 𝑉' = ' '+ , -./ ̇ 𝑉 • ̇ 𝑉( = , -.0 '+ , -./ ̇ 𝑉 • この式を⾒ると,直流のときと同様に各素⼦に加わる電圧はインピーダ ンスの⽐となっている事が分かる. ̇ 𝑉 ̇ 𝐼 ̇ 𝑉# ̇ 𝑉* 𝜃. 𝜃%
RC直列回路 • 抵抗の電圧と⼊⼒の⽐の⼤きさは • ̇ ,1 ̇ , = '
'+ , -./ = ' '2+ , .2/2 = ! !+ , .212/2 • この式から,抵抗の電圧の⼤きさは⼊⼒の周波数が⼤きくなればなるほ ど⼤きくなる事がわかる. • ⼊⼒電圧と抵抗の電圧の位相差は • 𝜃' = tan.! , ./ ' = tan.! ! )'( ̇ 𝑉! ̇ 𝑉 = 𝑅 𝑅 + 1 𝑗𝜔𝐶 = 𝑅 𝑅" + 1 𝜔𝐶 " 𝑅 − 1 𝑗𝜔𝐶 = 𝑅 𝑅" + 1 𝜔𝐶 " 𝑅 + 𝑗 1 𝜔𝐶 𝑅 1 𝜔𝐶 𝑅 + 𝑗 1 𝜔𝐶
RC直列回路 • コンデンサの電圧と⼊⼒の⽐の⼤きさは • ̇ ,3 ̇ , = ,
-./ '+ , -./ = ! !+&)'( = ! !+)2'2(2 • この式から,コンデンサの電圧の⼤きさは⼊⼒の周波数が⼤きくなれば なるほど⼩さくなる事がわかる. • ⼊⼒電圧とコンデンサの電圧の位相差は • 𝜃( = −tan.! 𝜔𝐶𝑅 ̇ 𝑉* ̇ 𝑉 = 1 𝑗𝜔C 𝑅 + 1 𝑗𝜔𝐶 = 1 𝑗𝜔𝑅𝐶 + 1
電磁気
電磁気のポイント • クーロンの法則 • 𝑟[m]はなれた2つの点電荷𝑄, 𝑞に加わる⼒は𝐹 = ! /01# 23
+" • 電場 • 電場は,場が1Cの電荷に与える⼒である. • 電場はベクトルである(向きがある). • 電場𝑬が電荷𝑞に与える⼒は𝑭 = 𝑞𝑬 • 点電荷𝑄が𝑟[m]離れた場所に作る電場の強さは 𝐸 = ! /01# 2 +"
電磁気のポイント • 電位は1Cの電荷が持つポテンシャルエネルギーである. • 1次元空間中を電場𝐸のなか𝑥移動したときの仕事(電位)は𝑉 = −𝑥𝐸 • 電位には基準(0Vの場所)が必要 •
電位は重ね合わせることが出来る. • 無限遠⽅を基準とした時,点電荷𝑄から𝑥離れた場所の電位は • 𝜙 𝑥 = ! /01# 2 4 B A 電場E 経路1 経路2 経路3 AからBに移動するとき, 経路1+2を通っても経路3 を通っても仕事は同じ.
電磁気のポイント • 仕事は始点と終点が同じなら,どの経路を通っても同じである. • 𝑞Cの電荷を0Vから𝜙[V]間移動させるときに必要な仕事は𝑞𝜙[J]となる. • 𝑞Cの電荷を 𝜙! Vから𝜙" [V]間移動させるときに必要な仕事は𝑞(
) 𝜙" − 𝜙! [J]となる. • ⼒ • 𝐹 = ! /01# 23 +" = 𝑞𝐸 • 仕事(𝐹に逆らってする仕事= −𝐹の⼒を⼊れてする仕事) • 𝑊 = −𝐹𝑥 = −𝑞𝐸𝑥 = 𝑞𝑉 • 仕事の結果はポテンシャルエネルギーとしてたまる. B A 電場E 経路1 経路2 経路3 AからBに移動するとき, 経路1+2を通っても経路3 を通っても仕事は同じ. 0V 𝜙 V 𝜙! V 𝜙" V 𝑞𝜙[J] 𝑞 𝜙" − 𝜙! [J]
電磁気のポイント • 導体内の電場は0 • 導体内の電位は⼀定 • 導体から発する電場は,導体表⾯から垂直に出る. • 導体球に電荷を帯電させた時,その電荷は導体表⾯に均⼀に分布する.
コンデンサ
コンデンサのポイント • コンデンサに貯まる電荷 • 𝑄 = 𝐶𝑉 • 平⾏板コンデンサの静電容量 •
𝐶 = 4,5 6 • 平⾏板が広ければ広いほど多く電荷を貯めることが出来る. • 平⾏板が離れれば離れるほど電荷を貯める量が減る. • コンデンサにたまったエネルギー • 𝑊 = ! " 𝐶𝑉" • コンデンサ𝐶1 , 𝐶2 を直列に繋いだときの合成静電容量 • ! * = ! *! + ! *" • コンデンサ𝐶1 , 𝐶2 を並列に繋いだときの合成静電容量 • 𝐶 = 𝐶! + 𝐶" [f¥¥,E¥tEt . ⾯積S 間隔d 電圧V 電荷Q
コンデンサのポイント • これまでは,コンデンサが真空中(空気中)にある場合を想定してい た.もし,平⾏板コンデンサの平⾏板の間に誘電体があった場合どう なるか? • 誘電率が変わるだけ. • 誘電率εの物質を平⾏板コンデンサに挿⼊したときの電気容量は •
𝐶 = 𝜀 / 0 • 誘電率と真空の誘電率の⽐を⽐誘電率 𝜀% = 1 17 という.
より詳しく
コンデンサのまとめ • コンデンサに貯まる電荷𝑄 = 𝐶𝑉 • 平⾏板コンデンサの静電容量𝐶 = 17/ 0
• 平⾏板が広ければ広いほど多く電荷を貯めることが出来る. • 平⾏板が離れれば離れるほど電荷を貯める量が減る. • コンデンサの電位と電場の関係 • 𝑉 = 𝑑𝐸 t*E¥*IE tt is r [f¥¥,E¥tEt . a E ⾯積S 間隔d 電圧V 電荷Q
コンデンサの直列回路 • 直列接続なのでC1とC2の電圧降下の和は電源電圧を等しい. • 合成静電容量C • 𝐶 = *!*" *!$*"
等価回路
コンデンサの並列回路 • 並列回路なのでコンデンサに加わる電圧はすべて等しい. • コンデンサにたまる電荷の総量Q • 𝑄 = 𝑄! +
𝑄" = 𝐶! 𝑉+ 𝐶" 𝑉 • 合成静電容量 • 𝐶 = 2 % = 2!$2" % = 𝐶! + 𝐶" 𝐶# +𝑄# −𝑄# 𝐶$ +𝑄$ −𝑄$ 電圧V 等価回路
平⾏板の間に誘電体を⼊れた場合 • もし,左図のように平⾏板コンデンサの平⾏板の間に厚さd2の誘電体 があった場合どうなるか? • 右図のように2種類のコンデンサが直列接続していると考える.平⾏板 の⾯積をSとする. d1 d2 𝐶#
𝐶$ +𝑄 −𝑄 +𝑄 −𝑄 𝜀% 𝜀 𝜀% 𝜀 S
平⾏板の間に誘電体を⼊れた場合 • 左図のように平⾏板コンデンサを⼀部分(⾯積𝑆" )だけ誘電体で満たす とする.このコンデンサの電気容量はどうなるか. • 右図のように2種類のコンデンサが並列接続していると考える.平⾏板 の間隔を𝑑とする. 𝑑 𝜀!
𝜀 𝑆# 𝑆$ 𝐶# 𝐶$ 𝑑 𝑑 𝜀! 𝜀 𝑆# 𝑆$
コイル
コイルのポイント • 無限に(⼗分に)⻑いコイルの作る磁場 • 無限に⻑いため,磁場は⼀様であり,コイルに対し並⾏あると考えられる. • 無限遠⽅の磁場は0となるが,磁場は⼀定である.つまり,コイル外部の磁 場は0でなくてはならない. • 𝑛回巻きコイルに電流𝐼を流したときに発⽣する磁場の磁束密度は
• 𝐵 = 𝜇& 𝑛𝐼 𝐵 = 𝜇& 𝑛𝐼
誘導電流の向き(レンツの法則) • N極を近づける. • 回路が現在の磁場を維持するため磁⽯の磁場を打ち消す⽅向に磁場を 作ろうとする. • 電流が流れる. • N極を遠ざける.
• 回路が現在の磁場を維持するため磁⽯の磁場と同じ⽅向に磁場を作ろ うとする. • 電流が流れる.
誘導起電⼒の⼤きさ • ⾯積Sの閉じた導線Cを垂直に貫く磁束の密度を𝐵とすると,閉経路を 貫く磁束𝛷は • 𝛷 = 𝐵𝑆 • である.このときの誘導起電⼒は次のように表される.
• 𝑉 = − 02 03 • 誘導起電⼒=磁束の変化÷時間変化 • 𝑁回巻きのコイルでは • 𝑉 = −𝑁 02 03 • の起電⼒が⽣じる.
⾃⼰インダクタンス • ⾃⼰インダクタンス𝐿の素⼦に発⽣する起電⼒は • 𝑉 = − 02 03 =
−𝐿 04 56 • 誘導起電⼒=磁束の変化÷時間変化
相互インダクタンス • 回路2内部の磁束Φ" は電流𝐼! に⽐例する. Φ" = 𝐿"!𝐼! • 磁束Φ"
が時間変化すると回路2に誘導起電⼒𝑉" が⽣じる. 𝑉" は次のよ うに書ける. • 𝑉" = − 072 03 = −𝐿"! 04, 03 • 逆の場合も同様に • 𝑉! = − 07, 03 = −𝐿!" 042 03 • 𝐿!" = 𝐿"! であり,これを相互インダクタンスという. 電流 𝐼! 回路1 磁束Φ! 発⽣ 回路2 誘導起電⼒発⽣ 磁束Φ" 貫く 磁束Φ" に逆らう磁場が発⽣
変圧器
変圧器 • 変圧器は電圧を変換するために⽤いられる. • インピーダンス変換にも⽤いられる. • ⼊⼒側を1次側,出⼒側を2次側という. • 変圧器は2つのコイルで構成されている. •
1次側と2次側のコイルの巻数⽐を 𝑛!: 𝑛" とすると,1次側と2次側の電 圧の関係は • 𝑉" = 5" 5! 𝑉! • 1次側と2次側の電⼒は等しい. • 𝑃! = 𝐼! 𝑉! = 𝑃" = 𝐼" 𝑉" 巻数⽐ 𝑛# : 𝑛$ 電圧𝑉# 電圧𝑉$ 電流𝐼# 電流𝐼$ 1次側 2次側
変圧器 変圧器の回路記号 巻数⽐ 𝑛! : 𝑛" 電圧の関係:𝑉" = 5" 5!
𝑉! 電⼒の関係:𝑃! = 𝑃" = 𝐼! 𝑉! = 𝐼" 𝑉" 電流𝐼# 1次側 磁場発⽣ 2次側 誘導起電⼒ 𝑛# 回巻き 𝑛$ 回巻き 𝑉$ 電圧𝑉# 電圧𝑉# 電圧𝑉$ 電流𝐼# 電流𝐼$ ⼀次側 ⼆次側
RC,RL,RLC回路
RC回路,RL回路のポイント • コンデンサ,コイルの特性 • RC回路 • コンデンサの電圧はローパス,抵抗の電圧はハイパス • コンデンサは,周波数が低いとインピーダンスが上がり𝑉% も⼤きい.
• コンデンサの電圧は積分,抵抗の電圧は微分 • コンデンサは,電荷を徐々に貯める.つまり電圧も徐々に⼤きくなる(⾜されている感じ=積 分). • グラフでイメージを掴む. • 充電時の電圧変化は𝑉0 = 𝑉1 (1 − 𝑒2& '), 𝑉3 = 𝑉1 𝑒2& ',放電時は 𝑉0 = 𝑉1 𝑒2& ', 𝑉3 = −𝑉1 𝑒2& ' • RLフィルタはRC回路と素⼦の特性が逆と覚える. • カットオフ周波数 • 出⼒の⼤きさが⼊⼒の1/ 2となる周波数をカットオフ周波数という. • CRフィルタ:𝑓4 = 5 6703 • LRフィルタ:𝑓4 = 5 678/3 Vc ⼊⼒Vi R C VR
RC回路,RL回路のポイント • 時定数 • CRフィルタ:𝜏 = 𝐶𝑅 • LRフィルタ:𝜏 =
𝐿/𝑅 • 矩形波を⼊⼒として与えたときの𝑉' と𝑉( の時間変化が重要 • 時定数により⾒た⽬が変化する. • 時定数⼤→電圧の緩やかな時間変化 • 時定数⼩→電圧の急激な時間変化 Vc ⼊⼒Vi R C VR
RLC回路のポイント • RLC直列回路が共振のとき • ⼊⼒電圧をある周波数にするとインピーダンスが最⼩となる. • このときの周波数を共振周波数という.𝑓& = ! "0
6* • このときインピーダンスは𝑅のみとなる. • 電圧と電流の位相差は0である. • RLC並列回路が共振のとき • ⼊⼒電圧をある周波数にするとインピーダンスが最⼤となる. • このときの周波数を共振周波数という.𝑓& = ! "0 6* • このときインピーダンスは𝑅のみとなる. • 電圧と電流の位相差は0である.
より詳しく
RC回路の過渡現象 (充電) • 抵抗とコンデンサに加わる電圧は図のように変化する. • コンデンサに電荷が蓄積されるに伴いコンデンサの電圧𝑉( も増加する. • ⼀⽅抵抗の電圧𝑉' は減衰する.
時間 𝑉 7 𝐶 𝑅 𝑖 𝑉 𝑉# = 𝑉𝑒, ! *# 8 𝑉# 𝑉 0 𝑉 7 = 𝑉 (1 − 𝑒, ! :; 8) 重要
RC回路の過渡現象 (充電) • 抵抗とコンデンサに加わる電圧は時定数を変えることで,図のように変 化する. 時間 𝑉# = 𝑉𝑒, !
*# 8 𝑉 0 𝑉 7 = 𝑉 (1 − 𝑒, ! :; 8) 0 時間 時定数𝜏⼤ 時定数𝜏⼩ 時定数𝜏⼤ 時定数𝜏⼩ 重要
RC回路の過渡現象 (放電) • 抵抗とコンデンサに加わる電圧は図のように変化する. • コンデンサの電荷が放電されるとともに,コンデンサの電圧Vcは指数 関数的に減衰していく. • 抵抗の電圧は,コンデンサによりもたらされるので,𝑉( とともに0に近
づく. 𝐶 𝑅 𝑖 𝑉# 𝑉 7 𝑉# = −𝑒, ! *# 8 𝑉 7 = 𝑉𝑒, ! *# 8 時間 𝑉 −𝑉 重要 0
RC回路の過渡現象 (放電) • 抵抗とコンデンサに加わる電圧は時定数を変えることで,図のように変 化する. 時定数𝜏⼤ 時定数𝜏⼩ 時定数𝜏⼤ 時定数𝜏⼩ 重要
𝑉 −𝑉 0 𝑉# = −𝑒, ! *# 8 𝑉 7 = 𝑉𝑒, ! *# 8
RL回路の過渡現象 (オン) • 抵抗とコイルに加わる電圧は図のように変化する. • コイルの誘導起電⼒により最初は電圧𝑉がコイルにかかるが,時間とと もに減衰する. • ⼀⽅抵抗の電圧𝑉' は時間とともに増加し,最終的にほぼ𝑉になる.
時間 𝑉# = 𝑉(1 − 𝑒, # 6 8) 𝑉6 = 𝑉𝑒, # 68 𝑉6 𝐿 𝑅 𝑖 𝑉 𝑉# 𝑉 重要
RL回路の過渡現象 (オフ) • 抵抗とコイルに加わる電圧は図のように変化する. • コイルはスイッチがオフになった途端,磁場を維持するため誘導起電⼒ を⽣じるが,時間とともに指数関数的に減衰していく. • 抵抗の電圧は,コイルによりもたらされるので,𝑉C とともに0に近づく.
𝑉# = 𝑉 𝑒, # 68 𝑉6 = −𝑉 𝑒, # 68 時間 𝑉6 𝐿 𝑅 𝑖 𝑉# 𝑉 −𝑉