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ITエンジニアも経営スキルを身につけよう 第3回

ITエンジニアも経営スキルを身につけよう 第3回

Hiroyuki Suzuki(IBM)

July 28, 2022
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Transcript

  1. ITエンジニアも経営スキルを⾝につけよう 第3回 ⽇本アイ・ビー・エム株式会社 テクノロジー事業本部、カスタマー・サクセス#1 鈴⽊ 裕之(LSUZUKI@ibm.com)

  2. ⾃⼰紹介 ⽒名 鈴⽊ 裕之(すずき ひろゆき) 所属 テクノロジー事業部 カスタマー・サクセス・マネージャー カスタマー・ユニット・サクセス No.1

    ⼊社 1991年 主な経歴 • OS/2、3270エミュレーターの開発 • Systems H/WブランドでのOIプログラムの企画・開発やクロス ブランド提案 • パートナー様の技術⽀援 • IBM Cloud提案書作成⽀援 モットー 有⾔実⾏、「あきらめたらそこで試合終了ですよ」 資格 中⼩企業診断⼠、簿記2級、情報処理試験
  3. 3回の概要について 第3回 経営スキルの活かし⽅ 第2回 学習科⽬の概要と学び⽅ 第1回 ITエンジニアが 経営を学ぶ第⼀歩 • 経営を学んだきっかけ

    • Specialist/Generalist/Vers atilist • 学んで良かったこと・悪かったこと • 診断⼠試験の概要 • 学習⽅法など 資料 • 企業活動をどう捉えるか • 各科⽬でどのような事を学ぶのか 資料 • 学んだ経営スキルを⽇常業務で どう活かすのか(例を交えてご紹 介) 注︓内容は事前の予告なしに変更になる場合もあります
  4. 本⽇の内容 • Vision Mapと中期経営計画 • 組織図や財務諸表からわかること • 論⽂での活⽤例 • 頂いたコメントへの回答

    • 今回のまとめ
  5. Vision Mapと中期経営計画

  6. Vision Mapとは • ⼀般的には、企業(組織)の将来像をイラストやメッセージで⼀枚に まとめたもの • 弊社では、複数の提案を⼀枚にまとめることで各提案の位置付け、提 案内容、お客様のメリットを整理した形でお客様に提供 • 最近では、新たな提案機会の発掘に活⽤

    • ⼀度作成したら完成ではなく、お客様とのディスカッションを通じて 何度もブラッシュアップを実施し、最終的にお客様の合意を得る
  7. Vision Mapの構造 お客様の現状 と課題を 次のとおりと 理解していま す お客様が 変⾰すべき領 域を

    次のとおりと 考えます お客様の将来 を 次のとおりと 想像していま す 次の⽅々に とっての 価値訴求を考 えます この仮説を実 現するには、 次の実⾏能⼒ が必要です 実現させる のは、 IBMのオファ リングです IBMの⾼い専 ⾨性と 経験がこれ を⽀えます カスタマーの ために 貴社のために 業界をリードする ために 専⾨性 専⾨家 事例 討議をはじめるにあたり、次の⼤胆な仮説を 貴社の⽬標達成をご⽀援いたします 現⾏技術システムの地図上に、 ご提案する変⾰プランを重ね合わせて、 貴社部⾨の皆様とご検討いただく 機会を賜りたく宜しくお願い申し上げます 私たちとともに 次のステップへ 1 2 3 . AAAA株式会社 BBBB部 お客様ロゴ イ メー ジ 画像 課題 変⾰すべ き 課題領域 将来像 ビッグ・アイデア タイトル 変⾰に よって 得られる 利益 Business Capability IBM Solutions IBMの 経験 専⾨性 事例 ビジネス・ゴール 訪問先 あいさつ⽂など、 お客様へのメッセージ Smart Icon 次のアクション 注:ロゴの使⽤を禁⽌している お客様の場合は貼り付けないこと
  8. Vision Mapサンプル(表⽰のみ)

  9. Vision Map作成の流れ l デザイン思考の実践 l 情報の構造化&分析 l 将来を⾒据えたロードマップ ①貴社の⽅々を「ペルソナ」に⾒⽴てて 想定される現状の課題点や⼼配事

    等の問題点の洗出しを実施。 →Bold Ideaの創出 ②①にて洗い出された情報を、 中期計画を基に構造化し、分析 を実施。 →情報の整理 ③⽅向性とAction Itemを俯瞰し、優 先順位を付けて、Action Plan策定 を実施 →Action PlanとRoad Mapの策定 STEP1の代替として中期経営計画から課題等を読み取ることがあります
  10. 中期経営計画について • 3年あるいは5年後の企業のあるべき姿を具体的な⽬標で⽰し施策など を定めた計画書 経営戦略 (年次計画) ビジョン (中⻑期計画) 経営理念 (不変)

    抽象的 / ⻑期的 具体的 / 短期的 実際の中期経営計画書を⾒てみましょう
  11. Vision Mapのと中期経営計画の関係 お客様の現状 と課題を 次のとおりと 理解していま す お客様が 変⾰すべき領 域を

    次のとおりと 考えます お客様の将来 を 次のとおりと 想像していま す 次の⽅々に とっての 価値訴求を考 えます この仮説を実 現するには、 次の実⾏能⼒ が必要です 実現させる のは、 IBMのオファ リングです IBMの⾼い専 ⾨性と 経験がこれ を⽀えます カスタマーの ために 貴社のために 業界をリードする ために 専⾨性 専⾨家 事例 討議をはじめるにあたり、次の⼤胆な仮説を 貴社の⽬標達成をご⽀援いたします 現⾏技術システムの地図上に、 ご提案する変⾰プランを重ね合わせて、 貴社部⾨の皆様とご検討いただく 機会を賜りたく宜しくお願い申し上げます 私たちとともに 次のステップへ 1 2 3 . AAAA株式会社 BBBB部 お客様ロゴ イ メー ジ 画像 課題 変⾰すべ き 課題領域 将来像 ビッグ・アイデア タイトル 変⾰に よって 得られる 利益 Business Capability IBM Solutions IBMの 経験 専⾨性 事例 ビジネス・ゴール 訪問先 あいさつ⽂など、 お客様へのメッセージ Smart Icon 次のアクション
  12. 組織図や財務諸表からわかること

  13. 組織論(第2回資料より) 機能別組織 事業部制組織 マトリクス組織 組織構造 メリット • スキルを蓄積しやすい(専⾨性) • 役割が明確化しているため業務の

    重複がない • トップダウンで指⽰が明確に伝え られる • 事業部単位で意思決定が可能 • 事業部別に商品・サービス提供 が可能 • 次世代のリーダーが育ちやすい • 機能別組織での専⾨性の向上、事 業部制組織でのスピーディーな意 思決定を実現しつつ、業務の重複 によるコストを抑えられる デメリット • 次世代のリーダーが育ちづらい • 意思決定までに時間がかかり変化 に対応しづらい • 部署間のコミュニケーションが取 りづらい • 事業部毎に各部を編成するため ⼈員やコストがかかる • いちいち経営者に確認しないた めビジョンからずれるリスクが ある • ワンマン・ツーボスシステムのた め命令指揮系統に混乱が⽣じやす い • 「組織は戦略に従う」(チャンドラー) • 「戦略は組織に従う」(アンゾフ) • モチベーション理論、リーダーシップ論等々、組織のソフト⾯も学習します
  14. 組織図からわかったことの例 お客様︓データセンター事業を経営、最近新たなデータセンターを構築 • 典型的な機能別組織構造のため、専⾨性・経験は蓄積できるが Innovationは起こしづらく、横とのコミュニケーションも取りづらい • 品質管理部は社⻑直属組織、全体をリードし組織横断的な活動が求め られる • ABC部、XYZ部のみ品質に関する組織あり。品質管理部との関係は︖

    • お客様のダイレクトの声を営業部は⼊⼿していると思われるが、どの 様に共有しているか • コールセンター業務はどこかの部が担っているのか︖
  15. 財務諸表からわかったことの例(1/2) お客様︓データセンター事業を経営、最近新たなデータセンターを構築 • 売上⾼は、XXXの累計加⼊者数の増加(2018年度末約XX万件)に伴 う収⼊増に加え、新データセンター「XXX」やシステム開発案件の受注 増が主な要因 • 売上原価および販管費は増加したものの売上⾼増加により、営業利益を 増加させている 収益性は問題なし

  16. 財務諸表からわかったことの例(2/2) • 僅かに改善はしたものの、売上⾼を更に増加できれば投資効率を更 に⾼めることが可能、売掛⾦の回収期間は2ヶ⽉を超えているので 早期回収が望まれる 安全性は問題なし • 負債に占める有利⼦負債は短期・⻑期合わせて半分程度で減少傾 向で経常利益に与える影響は⼩さい •

    流動⽐率低下の要因は⻑期借⼊⾦の返済期限が迫っていること、 買掛⾦、未払⾦の増加による。短期的にも安全性に問題なし • 有形固定資産は構築物、機械及び装置、⼯具・器具・備品で増加 したものの、⾃⼰資本⾦(その他利益剰余⾦)の増加で⻑期安全 性が改善 売掛⾦の早期回収が課題
  17. 課題 (ご参考)問題と課題について 障害 あるべき 姿 現状 問題 問題は、◦◦ができないこと 課題は、△△ができること

  18. 論⽂での活⽤例

  19. サーバー統合分析の流れ インベントリー情報 の⼊⼿ データ クレンジング 分析 ご報告 • 統合対象の決定 •

    サイジング • 統合機の構成作成 • 統合機の価格算出 • TCO⽐較 • 報告書作成 • ⻭抜けデータの調査 • 費⽤分割 • 全⾓→半⾓ • サーバー性能値の調査 • H/W構成情報 • S/Wライセンス情報 • 購⼊費⽤、購⼊時期 • 保守費⽤ 費⽤ 現⾏ 統合 統合案1 現⾏ 統合 統合案2 現⾏ 統合 統合案3 現⾏ 統合 統合案4 … 統合対象によって統合機の構成・価格が変わるため削減額が異なる
  20. パレート分析(ABC分析) • ABCはActivity Based Costingの略 • 在庫管理や顧客管理を⾏う際に重要度に応じて管理レベルを変える • QC7つ道具の⼀つ 費⽤

    累積費⽤が全費⽤に占める割合 グループ
  21. パレート分析を応⽤して書いた論⽂ https://www.imwuc.org/HigherLogic/System/DownloadDocumentFile.ashx?DocumentFileKey=70daa5da- b2c6-998c-6d34-b480bef807d8&forceDialog=0

  22. 頂いたコメントへの回答

  23. 頂いたコメントへの回答(第1回分) コメント 回答 現時点で「特に⽀障を感じていない」「気にも留めていない」 IT エンジニアが経営を学ぶとどういう世界が広がるのかという ことについて興味がありました。現代の IT エンジニアにおい て時代が求めているものといったことついて、広い観点で掘り

    下げていただけるとより有意義だったかなと思います。 コメントありがとうございます。第2回、第3回では、経営スキ ルを学んだ事で従来であれば気づきもしなかった事が気づける ようになり、場合によっては提案の機会につながるという事を お伝えしました。ご要望に全くお応えできなかったかもしれま せんが、その際は何卒ご容赦ください。今後の企画の課題とさ せて頂きます。 内容は想像していたものと違っていましたが、中⼩企業診断⼠ という資格に興味を持ちました。 ⾃分でもいろいろ調べてみま す。 次回も是⾮参加させて頂きます。 ありがとうございまし た。 コメントありがとうございます。きっかけは何であれ、診断⼠ にご興味を持たれたのであれば、是⾮チャレンジしてみてはい かがでしょうか。 経営を理解するために中⼩企業診断⼠が有効そうですが、⾃分 で資格を取るためにやりきれるかどうかは、それなりの覚悟が 必要だと思いました。 コメントありがとうございます。完全に初学の場合は、 1000~1500時間かかると⾔われているため、それなりの覚悟は 確かに必要です。でも経営の勉強は楽しかったです。 今⽇のところはまだ理解の範疇でしたが次回以降が不安ですが 参加したいと思います。 コメントありがとうございます。⼀つでも参考になった情報が 提供できているといいのですが… 資格の勉強法がためになりました! コメントありがとうございます。たまに勉強法について研究し てみると、より良い勉強法が⾒つかるかもしれません。 中⼩企業診断⼠にチャレンジしたくなる内容でした! 第⼆回も 楽しみにしています! コメントありがとうございます。是⾮チャレンジして頂きたい と個⼈的には思います。
  24. 頂いたコメントへの回答(第2回分) コメント 回答 ▪ Webex の「⼊退室のサウンド」を OFF に設定すると、講義 に集中しやすくて良いと思いました。 ▪

    第1回に参加できなかったのですが、リプレイ動画を公開す るご予定はありますか? コメントありがとうございます。WebEXのご指摘ありがとうご ざいました。設定を変更いたしました。 リプレイ動画の公開については、お待たせして申し訳ございま せんが、編集が完了次第アップ致します。 街中での中⼩企業診断⼠としての視点について深掘りしていた だけたら、⾮常に想像しやすいかなと思いました。 コメントありがとうございます。 ・特売品と動線とマグネット売場 ・ポイントカードとバスケット分析 ややもすると難しくなる話をとても親しみやすい説明の仕⽅で わかりやすかったです。 コメントありがとうございます。感謝!! 鈴⽊さんが学習で使⽤したおすすめのテキストはおしえていた だけませんか コメントありがとうございます。 第2回資料の最終ページを参照してください。
  25. 今回のまとめ ü 経営スキルを学んだ事で中期経営計画が理解できるようになった ü 経営の視点でお客様を⾒つめ直すことで新規提案の機会発掘に繋がる こともある ü 個⼈・チームを問わず⽇常業務の改善にも経営スキルが活⽤できる ご参加頂いた皆様、ありがとうございました 拙い説明ではありましたが、これを機に⼀⼈でも多く経営を

    学ばれる事を切にお祈りいたします
  26. ワークショップ、セッション、および資料は、セッション発表者によって準備され、それぞれ独⾃の⾒解を反 映したものです。それらは情報提供の⽬的のみで提供されており、いかなる参加者に対しても法律的またはそ の他の指導や助⾔を意図したものではなく、またそのような結果を⽣むものでもありません。本講演資料に含 まれている情報については、完全性と正確性を期するよう努⼒しましたが、「現状のまま」提供され、明⽰ま たは暗⽰にかかわらずいかなる保証も伴わないものとします。本講演資料またはその他の資料の使⽤によって、 あるいはその他の関連によって、いかなる損害が⽣じた場合も、IBMは責任を負わないものとします。