Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ライブ配信サーバー完全に理解した
Search
Kazuyuki Mori
May 26, 2022
Technology
2
760
ライブ配信サーバー完全に理解した
"エンジニア達の「〇〇完全に理解した」Talk #29" で発表したLT
https://easy2.connpass.com/event/247539/
Kazuyuki Mori
May 26, 2022
Tweet
Share
More Decks by Kazuyuki Mori
See All by Kazuyuki Mori
BitMech 探索的 トレーディングシステム fin-py study #1
mainyaa
0
42
GoPiGo2で遊んでみた
mainyaa
0
32
Electron(旧atom shell)基礎+入門
mainyaa
0
40
Docker基礎+Docker0.9/0.10概要
mainyaa
0
29
Docker基礎+docker0.9, 0.10概要
mainyaa
0
50
Other Decks in Technology
See All in Technology
ObsidianをMCP連携させてみる
ttnyt8701
2
110
新規プロダクト開発、AIでどう変わった? #デザインエンジニアMeetup
bengo4com
0
450
TerraformをSaaSで使うとAzureの運用がこんなに楽ちん!HCP Terraformって何?
mnakabayashi
0
130
AI技術トレンド勉強会 #1MCPの基礎と実務での応用
nisei_k
1
200
doda開発 生成AI元年宣言!自家製AIエージェントから始める生産性改革 / doda Development Declaration of the First Year of Generated AI! Productivity Reforms Starting with Home-grown AI Agents
techtekt
0
140
In Praise of "Normal" Engineers (LDX3)
charity
2
890
RubyOnRailsOnDevin+α / DevinMeetupJapan#2
ginkouno
0
380
“プロダクトを好きになれるか“も QAエンジニア転職の大事な判断基準だと思ったの
tomodakengo
0
140
Snowflake Intelligenceで実現できるノーコードAI活用
takumimukaiyama
1
220
産業機械をElixirで制御する
kikuyuta
0
170
Cloud Native Scalability for Internal Developer Platforms
hhiroshell
2
460
OpenTelemetry Collector internals
ymotongpoo
5
540
Featured
See All Featured
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
77
5.8k
Sharpening the Axe: The Primacy of Toolmaking
bcantrill
43
2.4k
Code Review Best Practice
trishagee
68
18k
Building Applications with DynamoDB
mza
95
6.4k
The Invisible Side of Design
smashingmag
299
51k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
34
3k
Visualization
eitanlees
146
16k
Balancing Empowerment & Direction
lara
1
290
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
134
9.3k
BBQ
matthewcrist
89
9.7k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
161
15k
Stop Working from a Prison Cell
hatefulcrawdad
269
20k
Transcript
ライブ配信 サーバー 完全に理解した @mainyaa
Who • @mainyaa • Kazuyuki Mori • フロントエンドからバックエンドから機械学習までやる系エンジニア • D.Node所属
ライブ配信の技術
世はまさに、大配信時代! • スパチャ投げたことありますか? • Youtube Liveの台頭によってストリー マーが注目を集めている ◦ ストリーマーになりたいけどなれな い。。。
世はまさに、大配信時代! • 僕らには技術があった ◦ DevToolsを使ってTwitch.tvをみると、ど うやら.m3u8とか.tsというファイルを使っ ているみたい ◦ ググってみるとHLSというのを使っている
HLSとは • HTTPを経由した低遅延の動画配信の規格 • HLS(HTTP Live Streaming)はデファクトスタンダード ◦ 他にはMPEG-DASHという標準規格もある →今回はHLSについて話します!
HLSとは • Appleが作った規格(RFC8216) • HTTP/HTTPSで動画を配信できる • 主要なOSに対応している ◦ iOSはHLSにしか対応していない
HLSとは • アダプティブストリーミングに対応 ◦ 視聴者の帯域幅に合わせて動的に画質を変える機能 ◦ モバイルで嬉しい • 3~6秒の遅延がある ◦
遅延=配信から視聴までのラグ ◦ 快適なコミュニケーションにはちょっとつらい
HLSの仕組み
HLSの仕組み(配信側) • 動画をセグメント(tsファイル)に分割する。各セグメントの長さ は約10秒 • ビデオセグメントのURLと順序は、プレイリスト(m3u8ファイル) に記述される • プレイリストとビデオセグメントは、ストリーミングサーバーで HTTPで配信される
high.m3u8 .ts .ts .ts .ts .ts .ts プレイリスト 10秒で分割されたビデオセグメント
ストリーミングサーバー (Origin) (次のページに続く) メディアサーバー 配信ソフトウェア エンコーダー セグメンテーター セグメントファイル .ts インデックスファイル
.m3u8
HLSの仕組み(視聴側) • HLS準拠のプレイヤーはm3u8ファイルをダウンロードし、 ビットレートを選択し、動画を再生する • プレイヤーは、定期的にm3u8ファイルをポーリングし、新し い動画を再生する
ストリーミングサーバー (Origin) セグメントファイル .ts インデックスファイル .m3u8 CDN
HLSの嬉しいところ • HTTPで通信するためセキュリティでブロックされない • HTTPサーバーを使っているためスケールが簡単にでき、 CDNで突発アクセスにも備えられる • 視聴者が増えてもメディアサーバーへの負荷が変わらない • アダプティブストリーミングで複数のビットレートで配信でき
る • DevToolで簡単に中身を見られる
HLSの嬉しくないところ • 使えるエンコードが決まっている ◦ H.264かH.265のみ • DRMがApple FairPlayのみ対応 • iOSがMPEG-DASHに対応しない
アダプティブストリーミング
アダプティブストリーミングとは • ビットレートが異なる複数のストリームを配信することで、ブ ラウザが自分の帯域に合わせて自動的に画質を調整してく れる仕組み • マスターm3u8を作り、そこからビットレートが違う子m3u8を 参照する
index.m3u8 high.m3u8 medium.m3u8 low.m3u8 高ビットレート 中ビットレート 低ビットレート メディアサーバー
高ビットレート 中ビットレート 低ビットレート ストリーミング サーバー ブラウザ 再生状態 配信
HLSのファイルを見る
HTMLのサンプル <!DOCTYPE html> <html> <head><title>HTTP Live Streaming Example</title></head> <body> <video
src="/v1/playlist/index.m3u8" width="400" height="300" controls></video> </body> </html>
インデックスm3u8のサンプル #EXTM3U #EXT-X-MEDIA:TYPE=VIDEO,GROUP-ID="chunked",NAME="936p60 (source)",AUTOSELECT=YES,DEFAULT=YES #EXT-X-STREAM-INF:BANDWIDTH=9004654,RESOLUTION=1664x936,CODECS="avc1.64002A,mp4a.40.2",VIDEO="ch unked",FRAME-RATE=60.000 https://example.com/v1/playlist/1.m3u8 #EXT-X-MEDIA:TYPE=VIDEO,GROUP-ID="720p60",NAME="720p60",AUTOSELECT=YES,DEFAULT=YES #EXT-X-STREAM-INF:BANDWIDTH=3422999,RESOLUTION=1280x720,CODECS="avc1.4D401F,mp4a.40.2",VIDEO="72 0p60",FRAME-RATE=60.000
https://example.com/v1/playlist/2.m3u8 #EXT-X-MEDIA:TYPE=VIDEO,GROUP-ID="360p30",NAME="360p",AUTOSELECT=YES,DEFAULT=YES #EXT-X-STREAM-INF:BANDWIDTH=630000,RESOLUTION=640x360,CODECS="avc1.4D401F,mp4a.40.2",VIDEO="360p 30",FRAME-RATE=30.000 https://example.com/v1/playlist/4.m3u8
メディアm3u8のサンプル #EXTM3U #EXT-X-TARGETDURATION:10 #EXT-X-VERSION:3 #EXT-X-MEDIA-SEQUENCE:100 #EXT-X-PLAYLIST-TYPE:VOD #EXTINF:9.97663, media-100.ts #EXTINF:9.97663, media-101.ts
#EXT-X-ENDLIST
HLSサーバーを立てる
HLSサーバーを立てる • alfg/nginx-rtmp ◦ このDockerイメージを使うと一瞬でHLSサーバーを立ち 上げられる ◦ nginxとnginx-rtmp-moduleとffmpegを使用している
HLSサーバーを立てる エンコード OBS ブラウザ(HLS.js) 配信 ストリーミング
HLSサーバーを立てる Dockerイメージをpullして実行する docker pull alfg/nginx-rtmp docker run -it -p 1935:1935
-p 8080:80 --rm alfg/nginx-rtmp
配信する • OBSを起動する • 右下の「コントロール」欄で「設定」>「配信」を選択 • サービス:「カスタム...」 ◦ サーバー:rtmp://localhost:1935/stream ◦
ストリームキー: hello • 「配信開始」を押す
配信を見る • ブラウザでHLS.js Playerを開き、 • 「http://localhost:8080/live/hello.m3u8」を入力します • 「Apply」ボタンを押すと下に配信中の動画が流れます
まとめ
まとめ • DRMがいらないならHLSで十分 • HLSの仕組みは意外と簡単 • Dockerイメージのnginx-rtmpを使うとお手軽にサーバーを 作れる
Thanks you!