Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ライブ配信サーバー完全に理解した
Search
Kazuyuki Mori
May 26, 2022
Technology
2
770
ライブ配信サーバー完全に理解した
"エンジニア達の「〇〇完全に理解した」Talk #29" で発表したLT
https://easy2.connpass.com/event/247539/
Kazuyuki Mori
May 26, 2022
Tweet
Share
More Decks by Kazuyuki Mori
See All by Kazuyuki Mori
BitMech 探索的 トレーディングシステム fin-py study #1
mainyaa
0
44
GoPiGo2で遊んでみた
mainyaa
0
32
Electron(旧atom shell)基礎+入門
mainyaa
0
40
Docker基礎+Docker0.9/0.10概要
mainyaa
0
29
Docker基礎+docker0.9, 0.10概要
mainyaa
0
50
Other Decks in Technology
See All in Technology
[ JAWS-UG 東京 CommunityBuilders Night #2 ]SlackとAmazon Q Developerで 運用効率化を模索する
sh_fk2
2
240
「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」での負荷試験の実践と学び
gree_tech
PRO
0
620
AI エージェントとはそもそも何か? - 技術背景から Amazon Bedrock AgentCore での実装まで- / AI Agent Unicorn Day 2025
hariby
4
1.2k
Function Body Macros で、SwiftUI の View に Accessibility Identifier を自動付与する/Function Body Macros: Autogenerate accessibility identifiers for SwiftUI Views
miichan
2
170
DDD集約とサービスコンテキスト境界との関係性
pandayumi
2
270
dbt開発 with Claude Codeのためのガードレール設計
10xinc
1
510
スマートファクトリーの第一歩 〜AWSマネージドサービスで 実現する予知保全と生成AI活用まで
ganota
1
140
ヘブンバーンズレッドにおける、世界観を活かしたミニゲーム企画の作り方
gree_tech
PRO
0
570
Vault を基盤として整備し、 みんなに使ってもらえるようになるまで
takahiko
1
110
MCPで変わる Amebaデザインシステム「Spindle」の開発
spindle
PRO
3
3k
【Grafana Meetup Japan #6】Grafanaをリバプロ配下で動かすときにやること ~ Grafana Liveってなんだ ~
yoshitake945
0
380
フィンテック養成勉強会#56
finengine
0
130
Featured
See All Featured
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
77
5.9k
The Invisible Side of Design
smashingmag
301
51k
Writing Fast Ruby
sferik
628
62k
Agile that works and the tools we love
rasmusluckow
330
21k
Let's Do A Bunch of Simple Stuff to Make Websites Faster
chriscoyier
507
140k
ReactJS: Keep Simple. Everything can be a component!
pedronauck
667
120k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1032
460k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
790
250k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
111
20k
Side Projects
sachag
455
43k
Designing Experiences People Love
moore
142
24k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
34
3.1k
Transcript
ライブ配信 サーバー 完全に理解した @mainyaa
Who • @mainyaa • Kazuyuki Mori • フロントエンドからバックエンドから機械学習までやる系エンジニア • D.Node所属
ライブ配信の技術
世はまさに、大配信時代! • スパチャ投げたことありますか? • Youtube Liveの台頭によってストリー マーが注目を集めている ◦ ストリーマーになりたいけどなれな い。。。
世はまさに、大配信時代! • 僕らには技術があった ◦ DevToolsを使ってTwitch.tvをみると、ど うやら.m3u8とか.tsというファイルを使っ ているみたい ◦ ググってみるとHLSというのを使っている
HLSとは • HTTPを経由した低遅延の動画配信の規格 • HLS(HTTP Live Streaming)はデファクトスタンダード ◦ 他にはMPEG-DASHという標準規格もある →今回はHLSについて話します!
HLSとは • Appleが作った規格(RFC8216) • HTTP/HTTPSで動画を配信できる • 主要なOSに対応している ◦ iOSはHLSにしか対応していない
HLSとは • アダプティブストリーミングに対応 ◦ 視聴者の帯域幅に合わせて動的に画質を変える機能 ◦ モバイルで嬉しい • 3~6秒の遅延がある ◦
遅延=配信から視聴までのラグ ◦ 快適なコミュニケーションにはちょっとつらい
HLSの仕組み
HLSの仕組み(配信側) • 動画をセグメント(tsファイル)に分割する。各セグメントの長さ は約10秒 • ビデオセグメントのURLと順序は、プレイリスト(m3u8ファイル) に記述される • プレイリストとビデオセグメントは、ストリーミングサーバーで HTTPで配信される
high.m3u8 .ts .ts .ts .ts .ts .ts プレイリスト 10秒で分割されたビデオセグメント
ストリーミングサーバー (Origin) (次のページに続く) メディアサーバー 配信ソフトウェア エンコーダー セグメンテーター セグメントファイル .ts インデックスファイル
.m3u8
HLSの仕組み(視聴側) • HLS準拠のプレイヤーはm3u8ファイルをダウンロードし、 ビットレートを選択し、動画を再生する • プレイヤーは、定期的にm3u8ファイルをポーリングし、新し い動画を再生する
ストリーミングサーバー (Origin) セグメントファイル .ts インデックスファイル .m3u8 CDN
HLSの嬉しいところ • HTTPで通信するためセキュリティでブロックされない • HTTPサーバーを使っているためスケールが簡単にでき、 CDNで突発アクセスにも備えられる • 視聴者が増えてもメディアサーバーへの負荷が変わらない • アダプティブストリーミングで複数のビットレートで配信でき
る • DevToolで簡単に中身を見られる
HLSの嬉しくないところ • 使えるエンコードが決まっている ◦ H.264かH.265のみ • DRMがApple FairPlayのみ対応 • iOSがMPEG-DASHに対応しない
アダプティブストリーミング
アダプティブストリーミングとは • ビットレートが異なる複数のストリームを配信することで、ブ ラウザが自分の帯域に合わせて自動的に画質を調整してく れる仕組み • マスターm3u8を作り、そこからビットレートが違う子m3u8を 参照する
index.m3u8 high.m3u8 medium.m3u8 low.m3u8 高ビットレート 中ビットレート 低ビットレート メディアサーバー
高ビットレート 中ビットレート 低ビットレート ストリーミング サーバー ブラウザ 再生状態 配信
HLSのファイルを見る
HTMLのサンプル <!DOCTYPE html> <html> <head><title>HTTP Live Streaming Example</title></head> <body> <video
src="/v1/playlist/index.m3u8" width="400" height="300" controls></video> </body> </html>
インデックスm3u8のサンプル #EXTM3U #EXT-X-MEDIA:TYPE=VIDEO,GROUP-ID="chunked",NAME="936p60 (source)",AUTOSELECT=YES,DEFAULT=YES #EXT-X-STREAM-INF:BANDWIDTH=9004654,RESOLUTION=1664x936,CODECS="avc1.64002A,mp4a.40.2",VIDEO="ch unked",FRAME-RATE=60.000 https://example.com/v1/playlist/1.m3u8 #EXT-X-MEDIA:TYPE=VIDEO,GROUP-ID="720p60",NAME="720p60",AUTOSELECT=YES,DEFAULT=YES #EXT-X-STREAM-INF:BANDWIDTH=3422999,RESOLUTION=1280x720,CODECS="avc1.4D401F,mp4a.40.2",VIDEO="72 0p60",FRAME-RATE=60.000
https://example.com/v1/playlist/2.m3u8 #EXT-X-MEDIA:TYPE=VIDEO,GROUP-ID="360p30",NAME="360p",AUTOSELECT=YES,DEFAULT=YES #EXT-X-STREAM-INF:BANDWIDTH=630000,RESOLUTION=640x360,CODECS="avc1.4D401F,mp4a.40.2",VIDEO="360p 30",FRAME-RATE=30.000 https://example.com/v1/playlist/4.m3u8
メディアm3u8のサンプル #EXTM3U #EXT-X-TARGETDURATION:10 #EXT-X-VERSION:3 #EXT-X-MEDIA-SEQUENCE:100 #EXT-X-PLAYLIST-TYPE:VOD #EXTINF:9.97663, media-100.ts #EXTINF:9.97663, media-101.ts
#EXT-X-ENDLIST
HLSサーバーを立てる
HLSサーバーを立てる • alfg/nginx-rtmp ◦ このDockerイメージを使うと一瞬でHLSサーバーを立ち 上げられる ◦ nginxとnginx-rtmp-moduleとffmpegを使用している
HLSサーバーを立てる エンコード OBS ブラウザ(HLS.js) 配信 ストリーミング
HLSサーバーを立てる Dockerイメージをpullして実行する docker pull alfg/nginx-rtmp docker run -it -p 1935:1935
-p 8080:80 --rm alfg/nginx-rtmp
配信する • OBSを起動する • 右下の「コントロール」欄で「設定」>「配信」を選択 • サービス:「カスタム...」 ◦ サーバー:rtmp://localhost:1935/stream ◦
ストリームキー: hello • 「配信開始」を押す
配信を見る • ブラウザでHLS.js Playerを開き、 • 「http://localhost:8080/live/hello.m3u8」を入力します • 「Apply」ボタンを押すと下に配信中の動画が流れます
まとめ
まとめ • DRMがいらないならHLSで十分 • HLSの仕組みは意外と簡単 • Dockerイメージのnginx-rtmpを使うとお手軽にサーバーを 作れる
Thanks you!