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20191027-IRReadings-Takaku

Masao Takaku
October 27, 2019

 20191027-IRReadings-Takaku

論文紹介: George Buchanan and Dana McKay. One Way or Another I’m Gonna Find Ya: The Influence of Input Mechanism on Scrolling in Complex Digital Collections. Proceedings of 2019 ACM/IEEE Joint Conference on Digital Libraries (JCDL). 2019, pp.287-296. https://doi.org/10.1109/JCDL.2019.00048

IRReadings 2019 Fall
http://sigir.jp/post/irreading_2019fall/

Masao Takaku

October 27, 2019
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Transcript

  1. One Way or Another I’m Gonna
    Find Ya: The Influence of Input
    Mechanism on Scrolling in Complex
    Digital Collections
    2019年10月27日(日)
    IR Reading 2019 Fall
    高久雅生(筑波大学図書館情報メディア系)
    [email protected]
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  2. One Way or Another I’m Gonna Find Ya: The
    Influence of Input Mechanism on Scrolling in Complex
    Digital Collections
    • 書誌情報:
    George Buchanan and Dana McKay. One Way or
    Another I’m Gonna Find Ya: The Influence of Input
    Mechanism on Scrolling in Complex Digital
    Collections. Proceedings of 2019 ACM/IEEE Joint
    Conference on Digital Libraries (JCDL). 2019, pp.287-
    296. https://doi.org/10.1109/JCDL.2019.00048
    • 要約:
    電子書籍のブラウジング用UIを検討
    タッチスクリーン vs マウススクロール
    横スクロール vs 2次元スクロールでの有効性と
    ユーザ満足度を比較
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  3. 背景と目的
    • 閲覧UIにおける横スクロール問題への新し
    い挑戦
    長年にわたってデスクトップでの閲覧環境で
    「横スクロール」は忌避されてきたが、タッチ
    スクリーンUIではワイプ動作での切り替えはか
    なり受容されている
    さらに、地図アプリなどにみられる「2次元ス
    クロール」環境もよく見られるものになりつつ
    ある
    • RQ: 横スクロールのユーザビリティは、入
    力デバイスと表示形式に影響を受けるか?
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  4. 予備調査
    • 実験参加者と課題
    16名の被験者
    書架画像と書籍カバー画像を2セット作成し、それぞ
    れを2次元上に配置
    自由にスクロールしてもらい、4つの所望の書籍を探
    索する課題
    2水準の実験設定: スクロール+マウス vs タッチスク
    リーン
    同一の4つの書籍を2回に分けて探索し、2回目の再探
    索タスク (re-finding task) の実験結果をみる
    • 結果
    タッチ vs マウス : 9.3秒 (SD=6.35) vs 14.4秒 (SD=13.54)
    (5%トリム平均のt検定: p=0.032)
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  5. 本実験
    • 課題
    被験者内実験: 2×2要因
    表示様式: 書架背カバー画像 vs 書影画像
    UI操作: マウススクロール vs タッチスクリーン
    課題: 3冊の書籍を探索+最初の1冊を再探索
    被験者ごとに対象の書籍の順序は変える
    再探索時の遂行時間を計測
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  6. 6

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  7. 結果:行動分析の結果
    Mode /
    Measure
    Time taken Horizontal
    movement
    Vertical
    movement
    Scrolling 19.2s (SD=10.2) 265px (SD=299) 4459px (SD=4454)
    Touch 12.9s (SD=7.5) 763px (SD=622) 2635px (SD=3991)
    7
    * p=0.031
    ANOVA F(1)=4.88
    Presentation /
    Measure
    Time taken
    Photographs 12.2s (SD=5.0)
    Covers 19.9s (SD=11.3)
    ** p<00001
    ANOVA F(2,52)=17.27
    書影カバー画像閲覧 +
    スクロール操作時に
    時間がかかる

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  8. 結果:閲覧行動のパターン
    • 2名を除くすべての被験者が
    Serpentパターンと呼ぶ閲覧
    行動
    図書館の利用経験等は影響なし
    書籍の排列順序については今後
    の課題
    • タッチスクリーンモードでは
    左右への移動(横方向)が多
    く観察される
    • タッチスクリーンモードでは、探索対象の書籍が見え
    る場所にあっても気づかない現象が多く観察される
    • 一方で、実験後インタビューでは、4分の3の実験参加
    者がマウスモードを好むと回答 (!?)
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  9. 考察と結論
    • 再発見タスクにおける
    { 2次元 / 横スクロール } に対する
    { マウススクロール / タッチスクリーン} を用い
    たブラウジング有効性を調査
    既往研究では、マウススクロールUIがタッチスク
    リーンよりも優位な結果を示しているものもあった
    が、モバイルディスプレイのもとで横スクロールが
    必要なタスクではその弊害が出ることが示唆される
    対象書籍が最終行に置かれている場合にはマウススク
    ロールのほうが有効だった
    既往研究では物理的な書架ブラウジングに比べて
    オンライン環境のブラウジングが有効性に欠けると
    の指摘があったが、タッチスクリーンモードはこの
    状況に迫る可能性も…???
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  10. (感想)
    • ここ数年、似たようなブラウジングUI系の
    研究を行ったいるグループのようで、関連
    研究やなぜこのような課題を設定したかと
    いった理由はかなり丁寧に書かれている
    • 一方で、結果や結論の記述はかなり簡潔に
    書かれていてよく分からないところが多い
    印象…
    結局のところ、この結果をどう使うのか?
    タッチスクリーンやマウススクロールを超える
    ようなUIの提案はないのか?
    • タイトルは普通の表現にお願いしたい…
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