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プログラミング教育〜はじめの一歩〜/Hagiyama01
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Naoki Kato
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July 06, 2020
Education
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57
プログラミング教育〜はじめの一歩〜/Hagiyama01
東村山市立萩山小学校 校内研修会
2020年7月8日
Naoki Kato
PRO
July 06, 2020
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Transcript
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 東村山市立萩山小学校 校内研修会 20200708 プログラミング教育
~はじめの一歩~ 東京学芸大学 ICTセンター 教育情報化研究チーム 加藤直樹
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 自己紹介 加藤直樹 東京学芸大学 ICTセンター
教育情報化研究チーム 専門:情報工学 Human Computer Interaction 特にペン入力 ペン入力I/Fの教育への利用 文科省:デジタル教科書の今後の在り方等に 関する検討会議 (R2) ・委員 :ICT活用教育アドバイザー派遣事業 (H28-) ・アドバイザー
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け プログラミング教育~はじめの一歩~
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 産業(工業)革命? 画像引用:SCF2015webサイト http://scf.jp/ja/essay/a005.php
→石炭→石油・電気 農業→軽工業→重工業 労働力:人→コンピュータ 判断:人→コンピュータ AI,IoT?
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 近い将来すべての人に求められるもの 高度IT人材 ミドルIT人材
課題 発見 解決 新たな価値の創造 高度情報通信技術 AI技術 活用 こういうこと ができる 依頼
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 情報教育の方針 創造 協働
自立 加速度的に進展 し続ける社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 生きる力 情報技術の発展・浸透 情報化・グローバル化 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 言語能力・情報活用能力 問題発見・解決能力 学習の基盤 情報及び情報技術を適切かつ効果的に 活用して、問題を発見・解決したり自 分の考えを形成したりしていくために 必要な資質・能力 (小学校学習指導要領解説 p.51) 情報の科学的な理解に裏打ちされた 情報活用能力を育むことが重要
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 基盤的な力としての情報活用能力の育成 情報活用能力 言語能力
問題発見・解決能力 基盤的な力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 創造 協働 自立 技術分野 情報に関する技術 プログラミング教育 基本的な操作 情報モラル 情報化と社会・産業 2021- 2022- 2020- 情報Ⅰ(必修) 情報Ⅱ AI・Data Science教育
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け プログラミングは高度なICT活用 l 全ての人ができる必要はないが
できることは知っておいたほうが幸せ Programming すごいコンピュータ コンピュータを 知る上で 良い題材 論理的思考が 必要な活動
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 世界中でプログラミング教育 l イスラエル
n 2000年,高校で「Computer Science」 l ハンガリー n 2003年 「Informatica」6~10歳で必修 l イングランド(英国) n 2014年 「Computing」5~13歳で必修 l フィンランド n 2016年から必修化(教科横断型) l オーストラリア n 2016年「Digital Technologies」
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 基盤的な力としての情報活用能力の育成 情報活用能力 言語能力
問題発見・解決能力 基盤的な力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 創造 協働 自立 技術分野 情報に関する技術 プログラミング教育 基本的な操作 情報モラル 情報化と社会・産業 2021- 2022- 2020- 情報Ⅰ(必修) 情報Ⅱ AI・Data Science教育
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施
第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 学習指導要領での記載の意味 第3 1
(3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8) プログラミング 論理的に考える力 のために ※単なるコンピュータ利用とも解釈できるが 文脈からプログラミングであることは自明 導入の背景
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け プログラミング的思考 大きく複雑な 高度情報化社会における
高度情報化社会における 大きな武器である 抽 象 化 モ デ ル 化 一 般 化 分解 構造化 手順化 評価 順序 分岐 反復 並列 演繹・帰納(類推,仮説) 問題 Computer 高速化・自動化 論理的思考・パタン認識 パ ラ メ タ ラ イ ズ アルゴリズム的思考
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施
第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け プログラミング体験が重要な理由 l プログラミング体験は楽しい→主体性へ
l 試行錯誤 が容易 n 自分の考えが正しいかが確認できる n 間違ってたら容易に修正に挑戦できる コンピュータに・・・ 必要な論理的思考力 効果的に! 論理的思考への一番の手立て
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け もう一つの育む力 l これにも体験が必須
プログラムの働きやよさ,情報社会がコンピュータをはじめと する情報技術によって支えられていることなどに気付き,身近 な問題の解決に主体的に取り組む態度やコンピュータ等を上手 に活用してよりよい社会を築いていこうとする態度などを育む こと (小学校学習指導要領解説 p.85) すごい やってみる のような態度 プ ロ グ ラ ミ ン グ の よ さ を 感 じ 活 用 で き る 子
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け プログラミング教育の線引き 抽 象
化 モ デ ル 化 一 般 化 分解 構造化 手順化 評価 順序 分岐 反復 並列 演繹・帰納(類推,仮説) 問題 Computer 論理的思考・パタン認識 パ ラ メ タ ラ イ ズ アルゴリズム的思考 プログラミング的思考 問題解決力 様 々 な 学 び プログラミング活動 + プログラミング に直接つながる学び
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の位置付け 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施
l 教科等の中でプログラミング教育 第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
©2016- Naoki Kato, IML at TGU なにをするのか プログラミング教育~はじめの一歩~
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 学習指導要領で例示された単元 情報化社会に関する 探究的課題の中での
プログラミング 総合 教科 課程外 手引き 分類A 正多角形と円 電気の利用
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 教科書にも掲載 右上:大日本図書webサイトより:https://www.dainippon-tosho.co.jp/introduction2020/sansu/ex_programming.html 左下:大日本図書webサイトより:https://www.dainippon-tosho.co.jp/introduction2020/rika/programming.html
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 高学年では創造的/試行錯誤する活動を 創造的プログラミング 情報化社会に関する
探究的課題の中での プログラミング 総合 教科 課程外 正多角形と円 電気の利用
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「正多角形と円」では
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「正多角形と円」では 「正多角形と円」の教材 東京書籍 プログル
Scratch
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「正多角形と円」では 正多角形と円(1/2) https://scrapbox.io/IML-Lab/正多角形 正方形(一斉)
三角形(個別) (できた子は六角形) 回る角度の確認
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「正多角形と円」では 正多角形と円(1/2) https://scrapbox.io/IML-Lab/正多角形 繰り返し版の紹介
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「正多角形と円」では 正多角形と円(2/2) https://scrapbox.io/IML-Lab/正多角形 三角形(復習)
六角形,五角形,... を描きながら表を作成 三 三角 角形 形 四 四角 角形 形 六 六角 角形 形 内角の和 180 360 720 角の数 3 4 6 内角 60 90 120 回転 120 90 60 回転する角を導く 1)180 ‒ 内角 2)360 ÷ 角の数
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「正多角形と円」では この正多角形と円では 角ごとに 360÷n
だけ回ればいいんだ! 一般化 どんな正N角形でも 描けるプログラム プログラミング的思考 コンピュータ プログラムの凄さ
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の利用」では
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電流の利用」では 「電気の利用」の最低限の実装 暗いと点く明かり
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電流の利用」では 電気の利用では創造的なプログラミングへ n 理科+総合+図工+社会+家庭科
写真:前原小、6年生がフィジカルコンピューティングで「電気」を学ぶ ICT教育ニュース 2017年10月30日 入力 明るさ 温度 加速度 方位 ボタン 湿度 気圧 酸素濃度 : 出力 光 熱 音 動力 : 人がそばにいて 温度が高いと 温度に応じて回る扇風機
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 このためには基礎的な力が必要です 正多角形を描く 楽しみながら
論理的思考を働かせながら 創造的な プログラミング 画面描画 繰り返し 四則演算 変数 + コーディング力 など 教科の学びの強化
©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 系統的な学びが重要 創造的プログラミング ア
ン プ ラ グ ド 情報化社会に関する 探究的課題の中での プログラミング プログラミング 導入 操作練習 教科の学びに 絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 正多角形と円 電気の利用 楽しく創造的な 活動にするには
©2016- Naoki Kato, IML at TGU おわりに プログラミング教育~はじめの一歩~
©2016- Naoki Kato, IML at TGU おわりに たぶん共通する悩み l これからの時代に必要な力を育てる
ためにも,大きな切り替えも必要です! そんな時間ないよ 教科書がいっぱい 基礎力を引き上げたい
©2016- Naoki Kato, IML at TGU おわりに ぜひ楽しい学びを 写真:青梅市立第四小学校 すごい
やってみる のような態度 できた わかった
©2016- Naoki Kato, IML at TGU おしまい プログラミング教育~はじめの一歩~ 本日の資料はこちら https://scrapbox.io/TGUOPE/Hagiyama