Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
理科でプログラミング教育
Search
Naoki Kato
PRO
July 19, 2022
Education
1
84
理科でプログラミング教育
東京学芸大学教育学部共通SE科目
小学校におけるプログラミング教育
理科でプログラミング教育
Naoki Kato
PRO
July 19, 2022
Tweet
Share
More Decks by Naoki Kato
See All by Naoki Kato
個別最適な学びと協働的な学びから児童の学びを深めさせるICT機器の活用
naokikato
PRO
0
10
なぜDXが必要なのか 〜教育の情報化の現状と展望〜
naokikato
PRO
0
17
教科書の捉えの変化
naokikato
PRO
0
14
教育現場における生成AIの活用とこれからの学校
naokikato
PRO
0
72
学校や家庭における効果的なICTの活用
naokikato
PRO
0
51
学校や家庭における効果的なICTの活用
naokikato
PRO
0
10
大学で学ぶ色のはなし
naokikato
PRO
0
26
GIGAスクール時代の情報教育とICT活用
naokikato
PRO
1
29
GIGAスクール構想実現に向けた学校の取組
naokikato
PRO
0
110
Other Decks in Education
See All in Education
自己紹介 / who-am-i
yasulab
PRO
2
4.5k
2024年度秋学期 統計学 第12回 分布の平均を推測する - 区間推定 (2024. 12. 11)
akiraasano
PRO
0
110
AI 時代軟體工程師的持續升級
mosky
0
1.5k
Ch4_-_Cours_1.pdf
bernhardsvt
0
110
The Prison Industrial Complex by Billy Dee
oripsolob
0
440
HCL Notes/Domino 14.5 EAP Drop1
harunakano
1
150
1127
cbtlibrary
0
180
開発終了後こそ成長のチャンス!プロダクト運用を見送った先のアクションプラン
ohmori_yusuke
2
290
ThingLink
matleenalaakso
28
3.9k
Design Guidelines and Models - Lecture 5 - Human-Computer Interaction (1023841ANR)
signer
PRO
0
800
認知情報科学科_キャリアデザイン_大学院の紹介
yuyakurodou
0
160
Semantic Web and Web 3.0 - Lecture 9 - Web Technologies (1019888BNR)
signer
PRO
2
2.6k
Featured
See All Featured
Rebuilding a faster, lazier Slack
samanthasiow
79
8.8k
Faster Mobile Websites
deanohume
306
31k
A Tale of Four Properties
chriscoyier
158
23k
Building Applications with DynamoDB
mza
93
6.2k
Building an army of robots
kneath
302
45k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
113
50k
Music & Morning Musume
bryan
46
6.3k
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
274
40k
[RailsConf 2023] Rails as a piece of cake
palkan
53
5.2k
A better future with KSS
kneath
238
17k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
29
2.4k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
67
4.6k
Transcript
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 共通SE科目 東 東京 京学
学芸 芸大 大学 学 I IC CT Tセ セン ンタ ター ー 教 教育 育情 情報 報化 化研 研究 究チ チー ーム ム 加 加藤 藤直 直樹 樹 Programming Education in Elementary School 小学校における プログラミング教育 理科でプログラミング教育
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科とプログラミング 理科でプログラミング教育
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科とプログラミング 理科の学びの目標 n 自然の事物・現象についての理解
n 観察,実験などに関する基本的な技能 n 妥当な考えをつくりだす力 自然の 事物・現象 科学的に捉え (論理的・客観的・実証的) についての 問題 科学的に解決する力 観察・実験を通して
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科とプログラミング 理科とプログラミング Type1 l
自然の事物・現象 をプログラミングで再現 Type2 l 自然の事物・現象を科学的に捉えたこと をプログラムで表現 Type3 l 自然の事物・現象を科学的に捉えたこと を活用したプログラミング:ものづくり Type4 l 自然の事物・現象を科学的に捉える ためにプログラミング
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科とプログラミング 理科とプログラミングのType1 l 自然の事物・現象
をプログラミングで再現 画像:YouTube 地球と月 by ラボエムエム 現象 そのものを プログラミング
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科とプログラミング 理科とプログラミングのType2 l 自然の事物・現象を科学的に捉えたこと
をプログラムで表現 図:板村地質研究所webサイトより 事物 現象 を科学的に捉えた結果 をプログラムで表現
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科とプログラミング 理科とプログラミングのType3 l 自然の事物・現象を科学的に捉えたこと
を活用するプログラミング活動 事物 現象 を科学的に捉えた結果 を活用したものづくり ∝ ∝
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科とプログラミング 理科とプログラミングのType4 l 自然の事物・現象を科学的に捉える
ためにプログラミング活動 事物 現象 を科学的に捉える手助け
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科におけるプログラミング教育の 展開 理科でプログラミング教育
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科におけるプログラミング教育の展開 学習指導要領で例示された単元 情報化社会に関する 探究的課題の中での
プログラミング 総合 教科 課程外 電気の利用 手引き 分類A
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科におけるプログラミング教育の展開 学習指導要領での記載 l 第3
指導計画の作成と内容の取り扱い 2 (2) プログラミングを体験しながら論理的思考 力を身に付けるための学習活動を行う場合 には,児童の負担に配慮しつつ, ・・・電気の性質や働きを利用した道具が あることを捉える学習など,与えた条件に 応じて動作していることを考察し,更に条 件を変えることにより,動作が変化するこ とについて考える場面で取り扱うものとす る (小学校学習指導要領 p.93)
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科におけるプログラミング教育の展開 教科書にも掲載 大日本図書webサイトより:https://www.dainippon-tosho.co.jp/introduction2020/rika/programming.html
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科におけるプログラミング教育の展開 電気の利用では創造的なプログラミングを n 理科+総合+図工+社会+家庭科
写真:前原小、6年生がフィジカルコンピューティングで「電気」を学ぶ ICT教育ニュース 2017年10月30日 入力 明るさ 温度 加速度 方位 ボタン 湿度 気圧 酸素濃度 : 出力 光 熱 音 動力 : 人がそばにいて 温度が高いと 温度に応じて回る扇風機
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科におけるプログラミング教育の展開 教科横断・系統的な学びから創造へ 創造的プログラミング ア
ン プ ラ グ ド 情報化社会に関する 探究的課題の中での プログラミング プログラミング 導入 操作練習 教科の学びに絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 多角形を描く 電気の性質と働き
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科におけるプログラミング教育の展開 基本はワンボードマイコンの利用 左上写真:前原小、6年生がフィジカルコンピューティングで「電気」を学ぶ ICT教育ニュース
2017年10月30日
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 理科でプログラミング教育
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 学習指導要領 3年理科 太陽と地面の様子との関係について,日なたと日
陰の様子に着目して,それらを比較しながら調べ る活動を通して,次の事項を身に付けることがで きるよう指導する。 「地面は太陽によって暖められ,日なたと日陰で は地面の暖かさや湿り気に違いがあること」を理 解し,観察,実験の技術を身につける. 日なたと日陰の様子について追究する中で,差異 点や共通点を基に,太陽と地面の様子との関係に ついての問題を見いだし表現すること。
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 太陽と地面の様子(3年) 温度計・照度計 出典:大日本図書
たのしい理科 3年 p.113 より
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 温度計と照度計 高温センサ 温度計
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 学習指導要領 3年理科 電気の回路について,乾電池と豆電球などのつな
ぎ方と乾電池につないだ物の様子に着目して,電 気を通すときと通さないときのつなぎ方を比較し ながら調べる活動を通して,次の事項を身に付け ることができるよう指導する。 「電気を通すつなぎ方と通さないつなぎ方がある こと,電気を通す物と通さない物があること」を 理解し,観察,実験の技術を身につける. 乾電池と豆電球などのつなぎ方と乾電池につない だ物の様子について追究する中で,差異点や共通 点を基に,電気の回路についての問題を見いだし 表現すること。
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 本単元のこれからの教育で 出典:大日本図書 たのしい理科
3年 p.139 より
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 本単元のこれからの教育で https://makecode.microbit.org/_F4vcWdA78J7y
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 電気の通り道(3年)
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 発展:水分は電気を通りやすくする
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 学習指導要領 3年理科 (4)
内容の「B生命・地球」の(2)のアの(ア)の「太 陽の位置の変化」については,東から南,西へと 変化することを取り扱うものとする。また,太陽 の位置を調べるときの方位は東,西,南,北を扱 うものとする。
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 方角を調べる(全学年) 出典:大日本図書 たのしい理科
3年 p.107 より 方位磁針
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 方位磁針 (センサ値利用版) 方位磁針
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 学習指導要領 4年理科 電流の働きについて,電流の大きさや向きと乾電
池につないだ物の様子に着目して,それらを関係 付けて調べる活動を通して,次の事項を身に付 けることができるよう指導する。 「乾電池の数やつなぎ方を変えると,電流の大き さや向きが変わり,豆電球の明るさやモーターの 回り方が変わること」を理解し,観察,実験の技 術を身につける. 電流の働きについて追究する中で,既習の内容や 生活経験を基に,電流の大きさや向きと乾電池に つないだ物の様子との関係について,根拠のある 予想や仮説を発想し,表現すること。
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 電流の働き(4年) l 電池を直列につなげると
l 豆電球が明るくなる l 電流の大きさが大きくなる
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 電流の働き(4年) l 電流の大きさをコンピュータで制御
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 電流の働き(4年) l 電流の大きさをコンピュータで制御
してできること 扇風機や照明の強弱を制御
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 電流の働き(4年) l 強弱スイッチ
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 電流の働き(4年) l 強弱スイッチ(連続)
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 発展:通信の導入(リモコン操作)
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して プログラミング活動の適用によって l プログラミング活動によって
できなかったことができるようになる 今までは 電池を入れ替えたり 配線を変えたり するしかなかった せいぜい2~3段階 プログラムで 多段階に制御可能に どう考えても 楽しいし,意味ある
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 学習指導要領 6年理科 人や他の動物について,体のつくりと呼吸,消化,
排出及び循環の働きに着目して,生命を維持する 働きを多面的に調べる活動を通して,次の事項を 身に付けることができるよう指導する. 「血液は,心臓の働きで体内を巡り,養分,酸素 及び二酸化炭素などを運んでいること。」を理解 し,観察,実験の技術を身につける. 人や他の動物の体のつくりと働きについて追究す る中で,体のつくりと呼吸,消化,排出及び循環 の働きについて,より妥当な考えをつくりだし, 表現すること.
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 脈拍の可視化(センサの導入) 6年 実は3年とほぼ同じコード
条件分岐,条件式(不等式) 変数
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して ついでに脈拍計を作る 写真:小平市立小平第七小学校
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 呼吸に含まれる酸素を可視化する道具作り l 6年:呼吸の働き
写真:小平市立小平第七小学校 小平市立小平第七小学校
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して そして創造的なプログラミング活動へ 創造的プログラミング ア
ン プ ラ グ ド 情報化社会に関する 探究的課題の中での プログラミング プログラミング 導入 操作練習 教科の学びに絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 多角形を描く 電気の性質と働き
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 学習指導要領 6年理科 発電や蓄電,電気の変換について,電気の量や働
きに着目して,それらを多面的に調べる活動を通 して,次の事項を身に付けることができるよう指 導する. 「 電気は,つくりだしたり蓄えたりすることがで きること。電気は,光,音,熱,運動などに変換 することができること。身の回りには,電気の性 質や働きを利用した道具があること。」を理解し, 観察,実験の技術を身につける. 電気の性質や働きについて追究する中で,電気の 量と働きとの関係,発電や蓄電,電気の変換につ いて,より妥当な考えをつくりだし,表現するこ と.
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 学習指導要領と解説 内容の「A物質・エネルギー」の指導に当たって は,2種類以上のものづくりを行うものとする。
学習指導要領 p.84 電流の働きを活用したものづくりとしては,乾電 池の数やつなぎ方を変えると電流の大きさや向き が変わり,モーターの回り方が変わるという観点 から,例えば,物の動きを制御することを目的と した,乾電池などを用いた自動車や回転ブランコ, クレーンなどが考えられる。 学習指導要領解説 理科編 p.50
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して そして創造的なプログラミングへ n 理科+総合+図工+社会+家庭科
(写真) 前原小、6年生がフィジカルコンピューティングで「電気」を学ぶ ICT教育ニュース 2017年10月30日 入力 明るさ 温度 加速度 方位 ボタン 湿度 気圧 酸素濃度 : 出力 光 熱 音 動力 : 6年 人がそばにいて 温度が高いと 温度に応じて回る扇風機
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して micro:bit+FETボードで https://scrapbox.io/IML-Lab/電気の利用 明るさ
温度 傾き 方位 加速度 ボタン LED 電気で動くデバイス
©2016- Naoki Kato, IML at TGU 「電気の性質と働き」を目指して 各種センサを使って 音 湿度
明るさ 温度 傾き 方位 加速度 ボタン LED 電気で動くデバイス 人感 ダイヤル 酸素濃度 : etc
©2016- Naoki Kato, IML at TGU おしまい 理科でプログラミング教育