Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
エンジニア入門「ふりかえり編」
Search
NAVITIME JAPAN
PRO
May 14, 2020
Business
0
190
エンジニア入門「ふりかえり編」
2020/05/14にnoteにアップされた記事『リモートで行う「ふりかえり」研修』(
https://note.com/navitime_tech/n/n6e3551e039e)で使用した資料です
。
NAVITIME JAPAN
PRO
May 14, 2020
Tweet
Share
More Decks by NAVITIME JAPAN
See All by NAVITIME JAPAN
つよつよリーダーが 抜けたらどうする? 〜ナビタイムのAgile⽀援組織の変遷〜
navitimejapan
PRO
22
15k
実践ジオフェンス 効率的に開発するために
navitimejapan
PRO
3
440
安全で使いやすいCarPlayアプリの 魅せ方:HIGと実例から学ぶ
navitimejapan
PRO
1
160
見えないユーザの声はログに埋もれている! ~ログから具体的なユーザの体験を数値化した事例紹介~
navitimejapan
PRO
6
2.5k
ユーザーのためなら 『デザイン』 以外にも手を伸ばせる
navitimejapan
PRO
2
1.4k
フツーのIT女子が、 Engineering Managerになるまで
navitimejapan
PRO
3
270
不確実性に打ち勝つOKR戦略/How to manage uncertainty with OKR strategy
navitimejapan
PRO
4
3.3k
アジャイルを小さいままで 組織に広める 二周目 / Agile Transformation in NAVITIME JAPAN iteration 2
navitimejapan
PRO
4
1.3k
変更障害率0%よりも「継続的な学習と実験」を価値とする 〜障害を「起こってはならないもの」としていた組織がDirtの実施に至るまで〜 / DevOps Transformation in NAVITIME JAPAN
navitimejapan
PRO
7
5.3k
Other Decks in Business
See All in Business
ユーザー体験の再定義 〜行動変容のための生成AI活用〜
_kojikako
1
390
EMConf JP 2025 楽しいぞEM拡張パズル
sasakendayo
0
150
merpay-overview_en
mercari_inc
1
18k
SHIFT ASIA 会社説明資料 V2.1
shiftasiarec
0
230
採用案内2025年
hdn_tocci
0
3.7k
SendGrid Night #10「Email Activityの活用法」
adaisukev
0
190
merpay-Overview
mercari_inc
7
170k
営業職/新卒向け会社紹介資料(テックファーム株式会社)
techfirm
1
450
Perfect Enterprise Security Practice?
okdt
PRO
1
230
一般社団法人ディレクションサポート協会(DiSA)
masakisukeda
0
560
Cobe Associe: Who we are? /コンサル・市場調査・人材紹介のCobe Associe
nozomi
6
19k
アノマリーマーケティング カルチャーコード_ver1.0
anomalymarketing
1
210
Featured
See All Featured
Visualization
eitanlees
146
15k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
47
7.3k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
94
13k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
330
21k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
223
9.4k
A designer walks into a library…
pauljervisheath
205
24k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
29
1k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
27
1.6k
YesSQL, Process and Tooling at Scale
rocio
172
14k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
133
33k
Fight the Zombie Pattern Library - RWD Summit 2016
marcelosomers
233
17k
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
273
40k
Transcript
エンジニア入門 ふりかえり編 NTJ Trainers 小田中育生 著 NAVITIME JAPAN
自己紹介 小田中 育生(おだなか いくお) 2009年中途入社 プローブ交通情報システムの研究開発 経路探索エンジンのリプレイス いつもの道優先の研究開発 エンジンサーバのリプレイス 現在はACTSルートグループ責任者
書籍紹介 いちばんやさしいアジャイル 開発の教本 短いサイクルで開発とリリースを繰り返す 「アジャイル開発」の入門書。 今日はその中にもある「ふりかえり」 のエッセンスについて講義を行います。 https://www.amazon.co.jp/dp/4295008834
アイスブレイク(10 min.) • 4-5人のチームで雑談 ◦ 基本的に何話してもいいです ◦ ポジティブな内容を話してください ◦ GW何やった?
◦ 研修どう?
ふりかえりのキホン
ふりかえりとは何か 日々の業務の中で現れる「課題」「気づき」から学び、 プロセスをよりよいものにしてゆく活動
例 課題 タスクの優先順位 がつけられず 大事なタスクが遅 れる 施策 OJTトレーナーと 朝会で優先順位を 決める
なぜふりかえりを行うのか • よい点を自覚し継続するため • 気づき・課題を共有するため • 課題を解決する方法を考え、行動するため • 気づきを学びに転換させるため
みなさん、研修は順調ですか?
こんなことないですか? 思ったように課題が進まない
こんなふうに考えてませんか? 自分の能力が足りないせいだ 思ったように課題が進まない
これだと、辛いわりに 課題の解決にはつながりません。
課題と原因の解像度を上げる問い 自分の能力が足りないせいだ 何がどのように うまくいっていない? (期待とギャップがある?) どんな能力が足りていない? 能力だけが原因? 外部要因は? 思ったように課題が進まない
こんなことないですか? 思ったより課題がすすむ
こんなふうに考えてませんか? 思ったより課題がすすむ 自分が天才すぎるせいだ
天才かもしれませんが、 その成功を再現性あるものにしましょう
成果と勝因の解像度を上げる問い 思ったより課題がすすむ 自分が天才すぎるせいだ 質的によくなっている? 量的に多くこなせている? どんな能力が高い? よかった行動は? 周囲から支援はあったか?
経験を学びに(コルブの経験学習モデル) 「いちばんやさしいアジャイル開発の教本」市谷聡啓、新井剛、小田中育生著(インプレス)を参考に改変
うまくいっていることも そうじゃないことも 立ち止まってふりかえり、 成長につなげていきましょう
どうふりかえるか • 理想と現実のギャップを明らかにする ◦ 目指していた地点 ◦ 実際にたどり着いた地点 • ギャップの要因を探る ◦
理想に向けてプラスとなった要因は何か ◦ 理想に向けてマイナスとなった要因は何か • より理想に近づくためのアクションを考える ◦ プラスを継続する/伸ばすには ◦ マイナスをへらすには • 実行する
ふりかえりをやってみよう!(10 min.) • 昨日やったこと • うまくいったこと • うまくいかなかったこと • 今日やること
4-5人で共有しよう!(30 min.)
各グループから、 ふりかえりの気付きについて 全体に共有してください
チームでふりかえる
ふりかえりの手順 場の 設定 データ の収集 アイデア 出し アクション 決定 ふりかえり
終了
場の 設定 データ の収集 アイデア 出し アクション 決定 ふりかえり 終了
• ふりかえりの目的(Why)を明確にする • どう進めるか、どんな雰囲気で実施するか(How)を 話し合う 例) • 研修での学びを最大化する(Why) • 課題を洗い出し、対策を検討する(How) • お菓子食べながらワイワイやりたい(How)
たとえばこんなルール https://sites.google.com/a/scrumplop.org/published-patterns/product-organization-pattern-language/development-team/oyatsu-jinja おやつ神社 チームの近くに「おやつ神社」を置く、 という方法。 よりよい開発を行うためのパターンとして 世界でも認知されている
心理的安全性の担保 心理的安全性(Psychological Safety) 他者からの反応に怯えたり、 羞恥心を感じたりすることなく 自然体の自分をさらけ出せる環境
なぜ心理的安全性がふりかえりにおいて重要か 認識 している 課題 こんなこといったら 「そんなことも知らないのか」 と思われそう 課題の一部しか発信できない 怒られるかも…
心理的安全性≠馴れ合い • 「不安にならないよう厳しい指摘をしない」ではない • 厳しい指摘であっても受け止めあえるような関係、場を つくりあげることが大事 • そういう意味では、日頃の業務から「場づくり」は始ま っている
場の 設定 データ の収集 アイデア 出し アクション 決定 ふりかえり 終了
• ふりかえりをする対象の期間に何があったのか情報 を集める
タイムライン 過去 現在 Good Bad 対象期間に「起こったこと」を時系列で並べる
タイムラインをやってみよう!(10 min.)
4-5人で共有しよう!(30 min.)
解説: 「やったこと」から考えることの大切さ
日々は忙しい ※Googleカレンダーに予定がぎっしりつまっている様子です
課題から抽出すると印象的なものしか出てこない ここでリスケしたな・・・ 再現しない バグが出た
結果の背後には多くのちいさなきっかけが潜む 結果 やったこと・外部要因
プロセスに着目することで結果も変化する 結果 やったこと・外部要因 ここに着目し、プロセスを改善する
時系列で「事実」を収集する ここでリスケしたな・・・ 再現しない バグが出た バグ直った 朝会で見直しして よかった 誰もプルリクみてくれない 相談したいマネージャーが 忙しそうだった
事実から課題が浮かび上がる ここでリスケしたな・・・ 再現しないバグが出た バグ直った 朝会で見直ししてよかった 誰もプルリクみてくれない 相談したいマネージャーが 忙しそうだった 続けたほうがよい 「事実」がわかる
インパクト大な 課題の原因が 見えてくる
場の 設定 データ の収集 アイデア 出し アクション 決定 ふりかえり 終了
• 収集した情報を整理する • 改善するべきポイントを明らかにする • 課題を解決するアイデアを検討する
続けることと試すことを決める方法
KPT Keep 続けること Problem 問題点 Try 次に試すこと を明らかにする、 ふりかえりのプラクティス。 「いちばんやさしいアジャイル開発の教本」市谷聡啓、新井剛、小田中育生著(インプレス)を参考に改変
KPTの例
そのProblemはKeepかもしれない • Problem: 「テストの実行環境が使いづらい」 これだけみるとProblemとして正しいが、 これまで実行環境がなかったとしたら 「テストの実行環境がある」という変化はKeep。 そのうえで「もっと使いやすくする」がTryになる。
場の 設定 データ の収集 アイデア 出し アクション 決定 ふりかえり 終了
• (KPTの場合)取り組むTryを決定する • 2-3個に絞り込む • 実際に取り組めるものを選ぶ
進め方 • Keepを記載 • Keepをチームで共有 • Problemを記載 • Problemをチームで共有 •
Problemを解決するTryをチームで発案 • Tryの中から2-3個に絞り込む
やってみよう(60 min.)
Tryを共有してください
場の 設定 データ の収集 アイデア 出し アクション 決定 ふりかえり 終了
• これでふりかえりは終了です、お疲れさまです。 • ふりかえりの最後に「気づいたこと」「次にやるこ と」を改めて整理しましょう • ふりかえりの「進め方」がどうだったかもふりかえり ましょう • 一緒にふりかえりを行ったメンバーなどお世話になっ ている人に感謝を伝える「感謝のアクティビティ」に トライしてみましょう
やってみよう(10 min.) • ふりかえりで気づいたこと • 明日以降やってみること • ふりかえりのプロセスはどうだったか • 感謝
各自の日報に記載してください。
本日のまとめ
なぜふりかえりを行うのか • よい点を自覚し継続するため • 気づき・課題を共有するため • 課題を解決する方法を考え、行動するため • 気づきを学びに転換させるため
どうふりかえりを行うのか 場の 設定 データ の収集 アイデア 出し アクション 決定 ふりかえり
終了
ふりかえりを行うとどうなるのか • 経験が学びとなり成長する • プロセスが洗練され物事が前にすすむ
研修にふりかえりを取り入れ 今より深い学びと素早い成長を 手に入れよう!
外部公開に際して、おまけ
ふりかえりのふりかえり • ふりかえり終了の項目で『ふりかえりの「進め方」 がどうだったかもふりかえりましょう』と書いた • ふりかえりの講師、ファシリテーターとして関わる 場合 ふりかえり参加者からフィードバックが欲しい • そのために使えるのが「Happiness
Door」
Happiness Door 退出する際に、 「最高だったか、よかったか、 まあまあだったか、ダメだったか」 をカンタンにフィードバックする方法
この講義のHappiness Doorはこんな感じだった
Thanks!!