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組織内でバリュー・ストリーム・マッピング(VSM) の宣教師をやってみてわかった、 VSMを組織に広める3つのポイント

組織内でバリュー・ストリーム・マッピング(VSM) の宣教師をやってみてわかった、 VSMを組織に広める3つのポイント

2021年9月18日(土)に開催の「XP祭り2021」で発表した資料です。

NAVITIME JAPAN
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September 18, 2021
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Transcript

  1. 組織内でバリュー・ストリーム・マッピング(VSM) の宣教師をやってみてわかった、 VSMを組織に広める3つのポイント 株式会社ナビタイムジャパン VP of Engineering 小田中 育生

  2. 小田中 育生 (おだなか いくお) (株)ナビタイムジャパン VP of Engineering ACTS(研究開発) ルートグループ責任者

    経路探索の研究開発部門責任者としてMaaS時代にフィットし たマルチモーダル経路探索の開発を推進。 また、VPoEとしてアジャイル開発の導入推進、支援を行い いきいきとした組織作りを目指している。 著書「いちばんやさしいアジャイル開発の教本」インプレス
  3. 経路探索エンジンの技術で toB, toC問わず 移動の課題を解決する サービスを提供

  4. Learning Outcome ⚫ VSMの効果 ⚫ VSMの広め方 ⚫ 価値を相手に伝える方法 Target Audience

    ⚫ 組織においてカイゼンを習慣化したい人、VSMに興味があ る人
  5. VSMとは何か

  6. アイデアを着想してからユーザーに届けるま での「価値の流れ」を可視化する作業

  7. 可視化された流れの中から 「ムダ」を見つける

  8. 私がVSMを推す理由

  9. Microsoftの牛尾さんが会社に来て VSMというものを教えてくれたのが出会い https://microsoft.github.io/techcasestudies/devops/2017/05/03/Navitime.html

  10. 数か月後、自分たちのチームで実施 2018年10月 DevLOVE 「自己組織化チームが越境する日」より引用 https://www.slideshare.net/NavitimeJapan/ss-117077724

  11. 属人化の課題が可視化され、モブを導入 暗黙知が共有されるようになった 2018年10月 DevLOVE 「自己組織化チームが越境する日」より引用 https://www.slideshare.net/NavitimeJapan/ss-117077724

  12. 最終的には リードタイムを1/3に短縮することができた 2018年10月 DevLOVE 「自己組織化チームが越境する日」より引用 https://www.slideshare.net/NavitimeJapan/ss-117077724 VSM作成 ムダを省く施策 ペインキラー 実施

  13. バリューストリームが可視化されることで 絶えず改善が行われる組織になるのではないか

  14. これは、広めない手はない。

  15. VSM宣教活動

  16. 様々なチームにヒアリングを行い、 VSM広めるべし!と確信 手戻りが多い 全体像が わからないんです 〇〇さんしか 出来ないんだよ

  17. 弊社では、もともと牛尾さんからVSMについ て学んでいた。広めることも、たやすいはず

  18. アプローチしてみた 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか

  19. 好感触 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね

  20. やる方向に話が進む 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね どれくらい時間 とります?

  21. しかし・・・ 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね どれくらい時間 とります? おおむね 2-4時間

    くらいです
  22. しかし・・・ 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね どれくらい時間 とります? えっ そんなには

    時間とれない… おおむね 2-4時間 くらいです
  23. またあるときは… 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか

  24. 好感触 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね

  25. しかし・・・ 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね じゃあ、 マネージャー 含め関係者 集めてください

  26. しかし・・・ 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね じゃあ、 マネージャー 含め関係者 集めてください

    マネージャーは 忙しいから 無理だと 思います
  27. VSMにはこんなにメリットがあると なぜ分からんのだ! 全体像が明らかになる 暗黙知が共同化される 課題が可視化される 認識がズレにくくなる リードタイムを削減できる 1/3まで 短縮の実績あり

  28. 伝えたい相手はVSMを知らない 私 VSM知ってる VSMやるとよさそうな人 VSM知らない

  29. VSMの生み出す効果が伝わっていない 全体像が明らかになる 暗黙知が共同化される 課題が可視化される 認識がズレにくくなる リードタイムを削減できる 1/3まで 短縮の実績あり

  30. 時間がかかる、などデメリットばかりが 目立っている 全体像が明らかになる 暗黙知が共同化される 課題が可視化される おおよそ2-4時間程度 原則全員参加 認識がズレにくくなる リードタイムを削減できる 1/3まで

    短縮の実績あり
  31. VSMに対して知っている・気にしている ことがずれている 全体像が明らかになる 暗黙知が共同化される 課題が可視化される 認識がズレにくくなる リードタイムを削減できる 1/3まで 短縮の実績あり おおよそ2-4時間程度

    原則全員参加 私 VSM知ってる VSMやるとよさそうな人 VSM知らない
  32. 「知らない」ものは、やってくれない。 まず知ってもらう必要がある。

  33. 説明資料を作った

  34. 何がうれしいか社内の事例を交え説明

  35. どう実践するか解説

  36. 知っていることのギャップは埋められた 全体像が明らかになる 暗黙知が共同化される 課題が可視化される 認識がズレにくくなる リードタイムを削減できる 1/3まで 短縮の実績あり おおよそ2-4時間程度 原則全員参加

    私 VSM知ってる VSMやると よさそうな人 VSM知った
  37. しかし・・・ 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか うちはちゃんと やってるから、 ムダなんか ないですよ

  38. ストレートに訴えかけし者の末路 私 VSMやるとよさそうな人 いやいや! 絶対ムダありま すよ! 無駄無駄! (怒)

  39. 「あなたのところうまくいってませんよ」と いう働きかけは、北風のようなアプローチ

  40. できれば太陽のようにアプローチしたい

  41. その人にとっての太陽を探す そのためには、その人・チームを観察 認識がズレにくくなる リードタイムを削減できる 他のチームで効果が出た 社外と連携しているところ でもうまくいった

  42. 身近なところでの実績は強い武器になる 認識がズレにくくなる リードタイムを削減できる 他のチームで効果が出た 社外と連携しているところ でもうまくいった

  43. 「なぜ」と実例が太陽になりそう 知らない ・ 興味ない 「なぜ」を 知ってもらう 実例を示す

  44. 組織の中に広げるには…

  45. そこかしこに成功事例をつくるのが一番 リードタイム かなり 削減できた! おかげで 手戻り少なく なったよ 全体の認識が 揃ったんだよ

  46. 実例が増えるほど説得力が増す その人に刺さる実例が見つかりやすくなる 知らない ・ 興味ない 「なぜ」を 知ってもらう 実例を示す チームA の実例

    チームB の実例 チームC の実例
  47. VSMに潜むアンチパターンの数々 一部のメンバー のみ参加 粗いタスク分割 「がんばる」 など心構えの アクション

  48. VSMに潜むアンチパターンの数々 一部のメンバー のみ参加 粗いタスク分割 「がんばる」 など心構えの アクション 全体像が 明らかに ならない

    改善が 進まない
  49. VSMに潜むアンチパターンの数々 一部のメンバー のみ参加 粗いタスク分割 「がんばる」 など心構えの アクション 全体像が 明らかに ならない

    問題が 明らかに ならない
  50. VSMに潜むアンチパターンの数々 一部のメンバー のみ参加 粗いタスク分割 「がんばる」 など心構えの アクション 改善が 進まない

  51. VSMに潜むアンチパターンの数々 一部のメンバー のみ参加 粗いタスク分割 「がんばる」 など心構えの アクション 全体像が 明らかに ならない

    改善が 進まない 問題が 明らかに ならない
  52. 新しいことは、失敗する確率が高い • 学習には5段階のレベルがある • 初めて挑戦するときは意識的無能 • うまくいかなくて当たり前 ※NLP(神経言語プログラミング)より 無意識的無能 知らないしできない

    意識的無能 知っていてもできない 意識的有能 考えるとできる 無意識的有能 考えなくてもできる 意識的&無意識的有能 教えることができる
  53. 成功体験をもつ人間の伴走

  54. 伴走によるアンチパターンの回避 一部のメンバー のみ参加 粗いタスク分割 「がんばる」 など心構えの アクション

  55. スキルの問題は、伴走でカバーしやすい 粗いタスク分割 「がんばる」 など心構えの アクション

  56. 「粗いタスク分割」の兆候 長いリードタイム (1week以上) 「開発」など 抽象度の高い キーワード

  57. 「心構えアクション」の兆候 「がんばる」と いった抽象的な 言葉 「〇〇を意識す る」といった 行動ではない 言葉

  58. 問いを投げかけ、掘り下げを促す これって、実際に どんな作業なんですか? どうなったら「意識する」 が実践できたって わかりますか?

  59. 「みんなに参加してもらう」ハードル 一部のメンバー のみ参加

  60. 原因も色々ある 一部のメンバー のみ参加 一部のメンバー だけでよいと 思っている 緊急事態なので 時間がとれない 忙しい人に お願いしづらい

  61. ここは、ゴリ押ししてはいけない 一部のメンバー のみ参加 一部のメンバー だけでよいと 思っている 緊急事態なので 時間がとれない 忙しい人に お願いしづらい

  62. ここは、外側から 働きかけられる 一部のメンバー のみ参加 一部のメンバー だけでよいと 思っている 緊急事態なので 時間がとれない 忙しい人に

    お願いしづらい
  63. もしこうなったら 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね じゃあ、 マネージャー 含め関係者 集めてください

    マネージャーは 忙しいから 無理だと 思います
  64. 自分から動いてしまう 私 VSMやるとよさそうな人 VSMで効率化 してみませんか よさそうですね じゃあ、 マネージャー 含め関係者 集めてください

    マネージャーは 忙しいから 無理だと 思います では、 私のほうから 確認してみます
  65. 伴走やってみた

  66. 総リードタイムが一年近くになる大案件

  67. 開発サイクル概要を洗い出した時点で、 多くのメンバーが認識していなかった サイクルを発見

  68. 第一回を終えた事業責任者からの言葉 これは全員で参加しな いと意味ないから、 全員参加できる日程で やろう!

  69. 丁寧に課題と向き合い、洗い出した

  70. フィードバックは上々 •当事者からのフィードバック •「やってよかった。」 •「改善しようという空気が生まれた。」 •「実際、改善が進んでいる。」 •経営からのフィードバック •「VSMやってから明らかによくなった。」

  71. 他のチームからこんな相談が… あそこのチームで やってたVSM、 うちでも やってみたいです

  72. 社内を照らす太陽が、ついに見つかった

  73. 組織内で バリュー・ストリーム・マッピング(VSM) の宣教師をやってみてわかった、 VSMを組織に広める3つのポイント

  74. 「なぜ」を 知ってもらう 実例を示す サポート する

  75. 「なぜ」と実例が、行動へと動かした 知らない ・ 興味ない 「なぜ」を 知ってもら う 実例を示す 行動する

  76. 3つ目のポイントは「サポート」。 サポートが成功へと導く 知らない ・ 興味ない 「なぜ」を 知ってもら う 実例を示す 行動する

    成功する サポート する
  77. 成功は実例となり、組織における VSM実践の動機を後押しする 知らない ・ 興味ない 「なぜ」を 知ってもら う 実例を示す 行動する

    成功する サポート する
  78. 次は、どこを目指す?

  79. 成功事例が増えるほど、ネットワーク効 果で組織に広がっていくはず(未検証)。

  80. 「なぜ」を 知ってもらう 実例を示す サポート する 伴走者を増やしたい

  81. VSMを実施・支援できる人を増やしたい。 そして、VSMを組織の「当たり前」にしたい。

  82. バリューストリームを可視化し 絶えず改善が行われる組織をつくりたい

  83. ご参加いただき、ありがとうございました 感想、ご意見、 「こういうやりかたもあるよ!」 など、ドシドシ投稿してください!