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総務の管理職も認定スクラムマスターだよ
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niizeki
February 23, 2019
Business
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総務の管理職も認定スクラムマスターだよ
niizeki
February 23, 2019
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Transcript
総務の管理職も 認定スクラムマスターだよ 株式会社ヴァル研究所 新関俊文 Scrum Fest Osaka 2019 2019.2.23
感謝
株式会社ヴァル研究所 • 1976年創業(創業42年) • 東京都杉並区高円寺 • 社員160名ちょいの中小企業 • 代表作「駅すぱあと」
自己紹介 • 新関俊文 • 管理部総務チームリーダー • 1999年ヴァル研究所に中途入社 • 営業(4年)→宣伝・広報(5年) →2008年~総務
※バリバリの非エンジニア • 2005年「社会保険労務士」取得 • 2017年「認定スクラムマスター」取得
(自称)日本で唯一の”スクラム社労士”
では、本題
総務の仕事とは
人事・採用系 人事制度管理、新卒、中途採用 教育研修企画実施、派遣手配など
労務系 勤怠管理、給与計算、社会保険手続 福利厚生、安全衛生管理など
庶務・広報系 資産管理、物品購入、消耗品管理、ビル管 理、代表受付、会社行事運営、株主総会管 理、企業HP管理、地域渉外など
簡単に言うと 「いろんなことやってます」
チームメンバーは常時3~4名
決められた手順やマニュアル にそって業務遂行
割り込みは日常茶飯事かつ 即対応が基本
昔からそれぞれの業務担当が 自分のできるペースで 黙々と業務をこなす
別にそれが普通でしょ!!
でも、一方感じたモヤモヤ
• メンバー同士が助けあえない • 個々のスキルアップに限り • 今の”やり方”って本当に効率的?
チームとして個の総和以上の成果を全体 として出すために、みんながお互いの業 務を理解し、お互いに助け合える環境を 構築したい。
幅広いスキルを身に着けてもらい、 メンバーの成長を手助けしたい
社内のエンジニアに広まっている ”カイゼン風土”を自分たちも取り入れて 業務カイゼン・効率化を進めたい
目指すところ
総務のプロフェッショナル集団
総務だってできるもん! を社内に知らしめる
2015年~様々な取り組み開始
比較的うまくいった例
「総務KPT」 (そうむけぷと)
• 初めての取り組み • ふりかえりの習慣→カイゼンへ • 年一タスクのための「長期保管Try」
進化し続ける「カンバン」
スタート時
現在
スタートから約4年で 20回以上バージョンアップ
メンバーからの意見をすぐに反映 ひたすらTry&Errorの繰り返し
リリース・トレイン
チームミッションのマイルストーンと 各タスクのつながりをアナログで明示
各ミッションの遷移について 共通の理解ができるほか、 チーム全体の繁閑もつかめる
中途採用スカウトモブワーク
中途採用の求人票やスカウトメールの 作成スキルを平準化させる モブワークを毎週木曜日1時間実施
題して
「木曜スカウトキャラバン」
総務だけでなく、現場メンバーも参加
実際の仕事内容や知識の共有
(例)経理のレベル別キーワード分類 レベル1:日時処理、現金出納、預金口座管理、 売掛金管理、仕訳業務、日商簿記3級 レベル2:月次処理、年次決算、原価管理、日商簿記2級 レベル3:決算、税理士・会計士対応、消費税申告、 法定調書作成、日商簿記1級 レベル4:連結決算、管理会計
求職者の共感ポイントがわかる
(例)広告営業 ”自社媒体”に強いメリットを感じる
それにより”キレッキレ”の 求人票やスカウトメールができる
優秀な社員の確保成功
効率的に メンバーのスキル平準化 が実現できた
比較的うまくいかなかった事例
物品購入・請求書処理の集中化
物品購入、請求書の支払依頼処理は バラバラのタイミングで 誰かが都度対応する。
イメージ 請 Aさん 対応 Bさん 対応 請 請 請 請
請 請 Aさん 対応 Aさん 対応 Aさん 対応 Dさん 対応 Bさん 対応 Cさん 対応 PC 買って! 付箋紙 買って! スマホ 買って! 書籍 買って!
イメージ 請 Aさん 対応 Bさん 対応 請 請 請 請
請 請 Aさん 対応 Aさん 対応 Aさん 対応 Dさん 対応 Bさん 対応 Cさん 対応 PC 買って! 付箋紙 買って! スマホ 買って! 書籍 買って! 購入依頼が来るたびに即対応
イメージ 請 Aさん 対応 Bさん 対応 請 請 請 請
請 請 Aさん 対応 Aさん 対応 Aさん 対応 Dさん 対応 Bさん 対応 Cさん 対応 PC 買って! 付箋紙 買って! スマホ 買って! 書籍 買って! Aさんばっかりに偏ってない?
曜日と時間を決めて 物品の発注や請求書の支払処理を 全員で取り掛かれば効率的!?
理想 請 請 次の 締めへ 請 請 請 請 請
次の 締めへ 締 め タ イ ミ ン グ A~Dさん みんなで対応 A~Dさん みんなで対応 PC 買って! 付箋紙 買って! スマホ 買って! 書籍 買って!
やったこと 週2回みんなで取り組む時間の設定 「マニュアル」整備
結果
• 短時間で完了できない発注業務の存在 →納期遅れにより発注者が迷惑 • 一度に大量の支払依頼が届き次工程の 経理が迷惑
サービスの低下と他人への迷惑を 引き起こした
しかし、少し見えた希望の芽
• マニュアルの整備で誰でも対応できるよ うになった • 他人の業務を経験することで、今まで気 が付かなかったカイゼンポイントが見つ かった
さて、
様々な取り組みをした結果 感じていたモヤモヤはどうなったか
メンバー同士が助けあえない タスクの”見える化”により お互い助け合えるようになってきた
個々それぞれ一からのスキルアップ 「木曜スカウトキャラバン」等で 効率的にスキルの平準化
今の”やり方”って本当に効率的? ふりかえりにより業務カイゼンが進んだ
アジャイル・スクラムの導入により 組織とプロセスがどう変わったか?
組織の活性化
意見を言える場ができ カイゼンの土壌ができた
メンバー全員が チームを高めようとする意識が生まれた
プロセスのカイゼン意識付け
• ふりかえりの習慣化 • 来年のための「長期保管Try」 • 業務内容・割り込み状況の検証 • 今まで気づかなかったカイゼンポイントの 発見
メンバーの声 (原文ママ)
「総務KPT」は業務改善したいんだけどなぁ …というモヤモヤを解消してくれました。 「Tryをタスクに出してカンバンへ持っていく 流れ」が、実践を後押しして良かったと思い ます。
「カンバン」は業務の共有・スキルの平準化 に大きく寄与したと思います。 抱え込んだ業務を共有して助けてもらった り、周囲の人がどんな仕事をしているのか を知ることができたので、「誰に聞けばいい か」「自分にできそうなことを拾う」「抜け漏 れの防止」などで助けられました。
「木曜スカウトキャラバン」はスカウトメール を送れる人が増えたことが良かったと思い ます。また、あえて時間を取って実施するこ とで、「合間を見てやろう」と言って結局やら ない、ということがカイゼンされたと思いま す。
メンバーの要望
「カンバン」や「リリース・トレイン」を通じて仕 事の全体が見えるようになってきたので、次 は計画通りに仕事をしていけるようなカイゼ ンが必要だと思います。
今後目指したいところ
• さらなるスキルの平準化 • 本格的な業務効率化 • その他バックオフィス部門への浸透
スキルマップの作成
バックオフィス部門における ”スクラムオブスクラム” 全社的な価値向上へ
アジャイル・スクラムを バックオフィス部門に浸透させるコツ
無理にプロダクト開発の フレームワークを踏襲しようとせず、 バックオフィスのメンバーが 良いと思うやり方で 柔軟にスタイルを変えていく
割り込みありきの前提で考える。 ×POが割り込みを排除 〇割り込みがあった時の優先度を検討
皆様へ提案
バックオフィス部門のメンバーは ”今あるルール・手順通りに” タスクを消化することを 「普通」と考えています。
この意識を打開し、 カイゼンの道に導くことができるのは、 スクラムマスターである 皆さんの積極的な行動が必要です。
”今あるルール”にとらわれることなく、 ゼロベースで「なぜ」を考えもらい、 バックオフィス部門のメンバーにも ”カイゼン”を経験してもらいましょう!
組織の枠にとらわれず 積極的に越境してください!
ご清聴ありがとうございました