Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
bel lispの紹介
Search
Niyarin
July 29, 2021
Technology
0
630
bel lispの紹介
Niyarin
July 29, 2021
Tweet
Share
More Decks by Niyarin
See All by Niyarin
Scheme用nREPLの開発(エラー出力の改善)
niyarin
0
120
nanopass-compiler-frameworkを使ってみました
niyarin
0
380
Gorgos-parser-combinator-written-in-scheme
niyarin
0
340
outputting-beautiful-s-expression
niyarin
0
330
Serialisp
niyarin
1
630
Mongo DBとS式検索
niyarin
0
260
goodbye-python-repl
niyarin
0
310
SchemeのEphemeronとWeak Pairの説明
niyarin
0
870
red-paren-scheme-rev-macro.pdf
niyarin
0
370
Other Decks in Technology
See All in Technology
Oracle Base Database Service 技術詳細
oracle4engineer
PRO
5
49k
内製化によるシステムモダナイゼーションの実践
kazokmr
3
530
Figma Dev Modeで進化するデザインとエンジニアリングの協働 / figma-with-engineering
cyberagentdevelopers
PRO
1
340
Amazon FSx for NetApp ONTAPを利用するにあたっての要件整理と設計のポイント
non97
1
130
Capybara+生成AIでどこまで本当に自然言語のテストを書けるか?
yusukeiwaki
6
1.1k
入門『状態』#kaigionrails / "state" for beginners with Rails
shinkufencer
2
810
AI Builder について
miyakemito
1
130
Data Migration on Rails
ohbarye
7
4.5k
ExaDB-D dbaascli で出来ること
oracle4engineer
PRO
0
3.6k
生成AIの強みと弱みを理解して、生成AIがもたらすパワーをプロダクトの価値へ繋げるために実践したこと / advance-ai-generating
cyberagentdevelopers
PRO
0
120
バイセルにおけるAI活用の取り組みについて紹介します/Generative AI at BuySell Technologies
kyuns
1
200
Jamstack でリニューアルするグリーグループのメディア
gree_tech
PRO
2
220
Featured
See All Featured
RailsConf 2023
tenderlove
29
870
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
28
9k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
92
16k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
65
4.4k
Side Projects
sachag
452
42k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
334
57k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
24
4.9k
Imperfection Machines: The Place of Print at Facebook
scottboms
264
13k
How to Think Like a Performance Engineer
csswizardry
19
1.1k
Thoughts on Productivity
jonyablonski
67
4.3k
Happy Clients
brianwarren
97
6.7k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
132
8.9k
Transcript
(いまさら) Belについて 簡単な紹介と処理系 Niyarin
Belとは Paul Graham氏のLisp系言語 データの種類が少ない ・Symbol, Pair, Char ,Stream ・他のありがちなデータもこれらで表現 コンパクトだが、継続やマクロがちゃんとある
・実装はたのしめると思う レキシカルスコープ、lisp-1 公式は処理系を出していない ・ただし、コアの部分さえ実装すれば動かせる ・残りの部分はbel.belとして提供されている
せっかくなのでArcについても (Wikipedia程度の情報) Paul Graham氏のLisp系言語 Belの前に開発されていた 実用的に使われた実績がある Hacker Newsのweb formとフィード (今はどうなのか不明)
Arcのフォーラム Racketで実装 コアが小さい (bel同様)
Belを読む (http://www.paulgraham.com/bel.html) bellanguage.txt belのコア言語の”カジュアル”な定義 bel.bel 拡張関数、マクロや数値の定義 belexamples.txt ちょっとの例
Belと既存のLispの慣習 ・ 空リストはnil。偽でもある。ただし、nilはシンボル ・非真性list有り ・ car, cdrはそのまま。 ペアの変更は、xar, xdr ・condがない
代わりに、 (if a1 a2 a3 a4 … an) ・ lisp1、レキシカルスコープ ・伝統的macro (風)
Belのデータ表現1 / 3 関数もリスト こんな表現 (lit clo ローカル環境 引数 本体)
・ closureを作る構文は、quasiquoteで書かれている ・ 例 ((lit clo nil (x) (+ x 1)) 100) → 101 ⚠ lit構文は、自身をそのまま返す
Belのデータ表現2 / 3 マクロもリスト 表現 (lit mac クロージャ) よくある、クロージャに式を渡して展開する やつ
(クロージャ 式) eval→ 展開結果 eval→ 実行結果
Belのデータ表現3 / 3 その他 数値もリスト 0,1,2,3,4 ... → nil, (t), (t
t), (t t t), (t t t t) … 文字列もリスト “abc” → (\a \b \c) 空リストと”真”はシンボル nil t
継続もある ・ ccc”構文”で作れる ・もちろん継続もリスト 表現の形式は実装者依存 niyarinは、 (lit cont コールスタック ローカル環境)
⚠ インタプリタのコールスタックを陽で持っておく ・dynamic-wind風の構文、afterもある 継続で外への脱出を検出し、その前に指定した処理を実行させ る
Belで実用的なコードを書けるのか? がんばればいける ・ (coin) 関数 ランダムで t , nil を出す
・ (sys <string>) 関数 <string>の内容をOSに実行させる ・ (thead x) 構文 xを評価する新しいスレッドを作る ・ IO streamデータがある。ただし、バイナリしか読めない
Belは処理系実装の題材としては良い 評価器はコンパクト 4種のデータと16個の関数と9個のsyntax quasiquote bel.belを実行するためのいくつかのsyntax-sugar 処理系実装が楽しめる要素 マクロ、継続、継続の捕捉、動的束縛、quasiquote 題材は良いが、テキストの抜けを自力で埋める必要がある
実装 ・ bel-sml (github.com/niyarin/bel-sml) niyarinの”未完成”の実装 Standard MLで書かれた素朴なインタプリタ 気合をいれればすぐできそうだが、さぼってました ・他の人の実装 ほとんどインタプリタ
(ぱっと見、それ以外は発見できず) luksamuk/believe (C), masak/bel (Perl), ajlopez/beljs (JS) cookrn/babybel(Ruby) ,
その他実装 IGJoshua/skitter (Clojure) bel-likeと謳っているが何が違うのだろう BranislavLazic/bell lが一個多かった。別言語だったよ (Lispだったけど)
おしまい まとめ Belはコンパクトで自己記述がおもしろい言語 継続とかあって実装は楽しい 公式の実装はないけど、実装はたくさんある