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Oracle Databaseのデータ・プロテクション詳解

Oracle Databaseのデータ・プロテクション詳解

2020年11月19日開催
Oracle Database Technology Night #40 前半 Oracle Databaseのデータ・プロテクション詳解

データベースのデータ永続化はハード・ディスクやフラッシュ・メモリーのような不揮発性デバイスに依存しています。

これらストレージ・デバイスの障害はデータベース・システムの障害に直結し、場合によっては記録されたはずのデータを失うという深刻な事態を招きます。

一般的にはストレージ装置の可用性はRAIDを想像すると思います。しかし、RAIDというのはストレージ・デバイスの冗長化であるため、ハード・ディスクやフラッシュ・メモリーの故障にしか対処できません。

Oracle Databaseはストレージ・デバイスに格納されているはずのデータに破損が生じたことを検出する能力があり、場合によっては自動修復することも可能です。

今回はOracle Databaseのデータ・プロテクションについて解説します。
前半はOracle Databaseが持つデータ・プロテクション機能の全体観を見ます。
そして後半はその中でもAutomatic Storage Management(ASM)を詳解します。
ASMはOracle Database専用のボリューム・マネージャ兼ファイルシステムとして機能します。
データベース用途を考慮して設計されたASMは何を解決しようとしたのか、20世紀のI/Oサブシステムまでさかのぼって解説します。

oracle4engineer
PRO

November 19, 2020
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Transcript

  1. Oracle Database Technology Night #40 前半
    Oracle Databaseのデータ・プロテクション詳解
    日本オラクル株式会社
    日下部明
    2020/11/19

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  2. Safe harbor statement
    以下の事項は、弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです。また、情報提供を唯一の目的とする
    ものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。以下の事項は、マテリアルやコード、機能を提供することを確約
    するものではないため、購買決定を行う際の判断材料になさらないで下さい。
    オラクル製品に関して記載されている機能の開発、リリース、時期及び価格については、弊社の裁量により決定され、変
    更される可能性があります。
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    2

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  3. Oracle Databaseのデータ・プロテクション

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  4. データの保存はハード・ディスク・ドライブやフラッシュ・メモ
    リーのような不揮発性ストレージ・デバイスに依存している。
    ストレージ・デバイスの故障はデータを失う。
    そのためストレージ・デバイスの障害対策は必須。
    しかし、データを失う要因はストレージ・デバイスの故障
    以外にもある。
    データを失わないためのより広範囲な考慮が必要。
    データ・プロテクション(データ保護)
    • 障害からの保護
    • セキュリティ(今日はこの話はしません)
    データ・プロテクション(データ保護)
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    4

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  5. Oracleインスタンス + ストレージ上のデータベース・ファイル群
    Oracle Databaseアーキテクチャ
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    5
    制御ファイル
    • データベース構成の情報
    オンラインREDOログ・ファイル
    • 更新の履歴
    データファイル
    • データの本体
    Oracleインスタンス
    • 共有メモリ
    • プロセス群
    データベース
    • 制御ファイル
    • オンラインREDOログ・ファイル
    • データファイル

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  6. Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    6
    Oracleサーバー・プロセスがメモリを更新しバックグラウンド・プロセスがファイルに永続化
    Oracle Databaseアーキテクチャ
    REDOログ・バッファ
    オンラインREDOログ・ファイル
    LGWR
    oracle oracle
    Oracleサーバー・プロセス
    ログ・ライター・プロセス
    データベース・バッファ・キャッシュ
    DBWn データベース・ライター・プロセス
    データファイル
    SGA
    oracle
    Oracleサーバー・プロセスに
    よるSQL処理はメモリを更新
    バックグラウンド・プロセスが
    ファイルに永続化 OS

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  7. ストレージ・デバイスが故障していなくても、格納されている
    ファイルのデータが破損している場合がある。
    エラー・ログを出力するのは、その異常を検出した階層。
    異常検出能力のない階層はエラー・ログを出力できない。
    データを破損させた階層が破損させたことを直接ログに記
    録していることは期待できない。
    途中の経路が何らかのエラー・ログを残していたら間接的
    にそれが原因と疑うしかない。
    • ハードウェア・エラー
    • ネットワーク通信エラー
    • ...
    データを失う要因はストレージ・デバイスの故障以外にもある
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    7
    Oracle Database
    OS
    Multipath Driver
    Device Driver
    Host Bus Adapter
    Storage Controller
    Network
    CPU/Memory
    ?
    ERROR
    ?

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  8. Oracle Databaseのデータ・プロテクション機能
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    8
    Flashback
    Log
    Backup
    RMAN
    検査付きバックアップ
    Flashback Database
    過去のある時点に戻す
    ASM
    書き込み多重化
    REDOログ/制御ファイル
    多重化
    Oracleインスタンス
    ストレージ
    データ・ブロックの破損検査
    REDOログ/制御ファイル
    破損検査

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  9. Active Data Guardによるリモート・レプリケーション
    Oracle Databaseのデータ・プロテクション機能
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    9
    Flashback
    Log
    Backup
    Data Guard
    REDO検査付きレプリケーション
    Active Data Guard
    ブロック破損自動修復
    Oracleインスタンス
    ストレージ
    Oracleインスタンス
    プライマリ・データベース スタンバイ・データベース

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  10. データ破損に対処する機能はデータ破損検出能力が必要
    Oracle Databaseのデータ・プロテクション機能
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    10
    Flashback
    Log
    Backup
    RMAN
    検査付きバックアップ
    Flashback Database
    過去のある時点に戻す
    ASM
    書き込み多重化
    REDOログ/制御ファイル
    多重化
    Data Guard
    REDO検査付きレプリケーション
    Active Data Guard
    ブロック破損自動修復
    Oracleインスタンス
    ストレージ
    Oracleインスタンス
    REDOログ/制御ファイル
    破損検査
    データ・ブロックの破損検査

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  11. ファイル破損を検出できるからその対処機能を実装可能
    Oracle Databaseはデータベース構成ファイルの破損を1ブロック単位で検出可能
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    11
    制御ファイル
    • データベース構成の情報
    オンラインREDOログ・ファイル
    • 更新の履歴
    データファイル
    • データの本体
    ORA-01578:
    Oracleデータ・ブロックに障害が発生しました(ファイル番号4、ブロック番号27)
    ORA-01110: データファイル4:
    '/u01/app/oracle/oradata/orcl/users01.dbf'

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  12. ファイル破損を検出できるからその対処機能を実装可能
    ファイル破損検出
    • データ・ブロックの検査設定
    • オンラインREDOログ・ファイルと制御ファイル
    • チェックサム
    • ファイル多重化
    データベースの過去の状態にアクセスしたい
    • Flashback
    検出したファイル破損に対処する機能群
    • Recovery Manager (RMAN)
    • バックアップおよびリストア・リカバリ
    • ファイル破損を検査しながらコピー
    • Data Guard
    • ブロック構造まで同じになるレプリケーション
    • 受信したREDOログを検査
    • Active Data Guard
    • 自動ブロック・メディア・リカバリ
    • Automatic Storage Management (ASM)
    • ファイル破損の自動修復
    Oracle Databaseのデータ・プロテクション
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    12

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  13. Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    13
    データ・ブロックとREDOブロックにチェックサムを付与する
    初期化パラメータ DB_BLOCK_CHECKSUM (デフォルトはTYPICAL)
    REDOログ・バッファ
    オンラインREDOログ・ファイル
    LGWR
    oracle oracle
    Oracleサーバー・プロセス
    ログ・ライター・プロセス
    データベース・バッファ・キャッシュ
    DBWn データベース・ライター・プロセス
    データファイル
    SGA
    oracle
    DB_BLOCK_CHECKSUM=
    TYPICAL or FULL
    Oracleサーバー・プロセスが
    REDOブロックを生成するときに
    チェックサムを付与する
    OS
    DB_BLOCK_CHECKSUM=TYPICAL
    DBWnプロセスがブロックをファイルに書くと
    きにチェックサムを計算し付与する
    DB_BLOCK_CHECKSUM=FULL
    ブロックを更新する前にチェックサムを検査
    し、更新後に再計算して付与する

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  14. Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    14
    破損が検出されるのは破損箇所を読んだとき
    ファイル・ブロックを読むときにチェックサムが検査される
    オンライン
    REDOログ・
    ファイル
    LGWR
    oracle oracle
    Oracleサーバー・プロセス
    アーカイバ・プロセス
    データベース・バッファ・キャッシュ
    DBWn データベース・ライター・プロセス
    データファイル
    SGA
    oracle
    アーカイバ・プロセスがオンライン
    REDOログ・ファイルを読むときに
    破損検査される
    OS
    データ・ファイルからデータ・ブロックを読むと
    きに破損検査される
    ARCn
    アーカイブ
    REDOログ・
    ファイル

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  15. そのファイル・ブロックは無効なので処理停止、そのため破損が伝搬しない
    エラーで処理停止する場合の対処
    • バックアップからのリストアおよびリカバリで復旧させる
    • Data Guardスタンバイ・データベースをプライマリに昇
    格させてフェイルオーバー
    冗長化ファイルにフェイルオーバーして処理続行
    • オンラインREDOログ・ファイルのアーカイブ
    • RMANバックアップ・ファイルからのリストア
    破損個所を自動修復
    • ASM
    • Active Data Guard自動ブロック・メディア・リカバリ
    ファイル・ブロックの破損が検出されたら?
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    15
    データのコピーがあれば復旧可能
    ORA-01578:
    Oracleデータ・ブロックに障害が発生しました(ファ
    イル番号4、ブロック番号27) ORA-01110: データ
    ファイル4:
    '/u01/app/oracle/oradata/orcl/users
    01.dbf'

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  16. Recovery Manager (RMAN)
    破損検査付きバックアップおよびリストア・リカバリ

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  17. データファイルのコピーとREDOログの適用
    バックアップおよびリストア・リカバリ
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    17
    制御ファイル
    • データベース構成の情報
    オンラインREDOログ・ファイル
    • 更新の履歴
    データファイル
    • データの本体
    用語 意味
    バックアップ (主にデータファイル) ファイルのコピーを取得すること
    リストア バックアップ・ファイルから書き戻すこと
    リカバリ REDOログをデータ・ブロックに適用すること
    Oracle Databaseではリストアとリカバリはセット
    制御ファイルとREDOログ・ファイルの情報でデータファイルの内容を破損直前までもどす

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  18. 18
    バックアップおよびリストア・リカバリ
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    オンラインREDOログ
    時間
    アーカイブ・REDOログ
    オンラインREDOログ・ファイルは固定長循環
    型なので、書き込み完了したファイルはアーカ
    イブREDOログ・ファイルにコピーされる。
    データベースの更新はオンラインREDOログ・
    ファイルに記録される。
    時間

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  19. 19
    バックアップおよびリストア・リカバリ
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    時間
    時刻t0
    バックアップ
    (データファイルのコピー)
    時間
    時刻t0に取得したデータ・ファイルのバックアッ
    プには最新でも時刻t0までの情報しか含ま
    れていない。
    INSERT
    UPDATE
    DELETE

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  20. 20
    バックアップおよびリストア・リカバリ
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    オンラインREDOログ
    アーカイブREDOログ
    時間
    時刻t0 時刻t1
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    バックアップ
    (データファイルのコピー)
    時間
    時刻t1にデータファイルの破損を検出した。

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  21. 21
    バックアップおよびリストア・リカバリ
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    オンラインREDOログ
    アーカイブREDOログ
    時間
    時刻t0 時刻t1
    データファイル障害発生
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    バックアップ
    (データファイルのコピー)
    リストア
    (データファイルの書き戻し)
    時刻t0に取得したデータ・ファイルのバックアッ
    プには最新でも時刻t0までの情報しか含ま
    れていない。

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  22. 22
    バックアップおよびリストア・リカバリ
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    オンラインREDOログ
    アーカイブREDOログ
    時間
    時刻t0 時刻t1
    データファイル障害発生
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    INSERT
    UPDATE
    DELETE
    リカバリ
    (REDOログの適用)
    バックアップ
    (データファイルのコピー)
    リストア
    (データファイルの書き戻し)
    データファイルの状態が
    時刻t1まで復元される。

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  23. 推奨はRMAN
    • Oracle付属のバックアップ・ツール
    • Oracleサーバー・プロセスがデータベースのファイルにア
    クセスする仕組みを使ってファイルをコピー
    • Oracleインスタンス管理下で行われる操作
    • RMAN以外の方法でコピーするすべての手法
    • Oracleインスタンスがコピーを関知しない
    • OSのファイル・コピー・コマンド
    • ストレージ機能のスナップショットやスプリット・ミラー
    Oracle Databaseの2種類の物理バックアップ手法
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    23
    oracle
    rman
    データファイル
    (コピー元)
    バックアップ
    (コピー先)
    スナップショット
    スプリット・ミラー
    Recovery Manager (RMAN) ユーザー管理バックアップ
    RMANクライアント
    Oracleサーバー・
    プロセス
    コピー元ボリューム バックアップ・ボリューム

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  24. 確実にリカバリするための"Recovery" Manager
    • コピー時に破損検査が行われる
    • 破損が伝搬しない
    • バックアップしたファイルの破損検査も可能
    • 破損領域がそのままコピーされる
    • バックアップも破損している場合がある
    • 誤った単位でボリュームをコピーしているとリカバリ時に
    なってはじめてリカバリ不能に気付く
    ファイル・コピー中のブロック破損検査
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    24
    oracle
    rman
    データファイル
    (コピー元)
    バックアップ
    (コピー先)
    スナップショット
    スプリット・ミラー
    Recovery Manager (RMAN) ユーザー管理バックアップ
    RMANクライアント
    Oracleサーバー・
    プロセス
    コピー元ボリューム バックアップ・ボリューム

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  25. リストア中にバックアップ・ファイルの破損が検出されたらリストア元ファイルをフェイルオーバー
    RMANはバックアップ・ファイルを複数生成することができる。
    リストア中にバックアップ・ファイルの破損が検出されると、
    バックアップ・ファイルのフェイルオーバーが行われる。
    また、過去のバックアップ・ファイルにさかのぼってのフェイル
    オーバーも行われる。
    ファイル・コピー中のブロック破損検査
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    25
    oracle
    rman
    データファイル バックアップ・ファイル1
    RMANクライアント
    Oracleサーバー・
    プロセス
    バックアップ・ファイル2
    RMAN> restore tablespace pdb19a:users;
    (中略)
    チャネルORA_DISK_1: ORA-19870: バックアップ・ピース
    /home/oracle/tmp/backup/0nvfdrlv_1_1のリストア中 にエ
    ラーが発生しました
    ORA-19612: データファイル15はmissing or corrupt dataのためリスト
    アされませんでした。
    以前のバックアップへのフェイルオーバー
    (中略)
    チャネルORA_DISK_1: バックアップ・ピース1がリストアされました
    チャネルORA_DISK_1: リストアが完了しました。経過時間: 00:00:01
    restoreを20-11-13で終了しました
    バックアップ・ファイル1の
    破損を検出したので
    バックアップ・ファイル2に
    フェイルオーバー

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  26. 1ブロック単位でリストアおよびリカバリ可能
    ブロック・メディア・リカバリ
    RMANは破損を検出したそのブロックだけをリストアおよび
    リカバリすることが可能。
    V$DATABASE_BLOCK_CORRUPTIONビューに現れる
    すべての破損データブロックを一括でリカバリする。
    ブロック・メディア・リカバリ中はリカバリ対象以外のデータ・
    ブロックへのアクセスは継続可能。
    データファイル単位のリストアおよびリカバリでは、リカバリ中
    のファイルにアクセスできないためそのファイルを含む表領域
    をオフラインにしなければならない。
    ブロック・メディア・リカバリ
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    26
    oracle
    rman
    データファイル バックアップ・ファイル
    RMANクライアント
    Oracleサーバー・
    プロセス
    RMAN> recover datafile 18 block 131;
    RMAN> recover corruption list;

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  27. データファイルのコピーとREDOログの適用
    Oracle Databaseではリストアとリカバリはセット
    制御ファイルとREDOログ・ファイルの情報でデータファイルの内容を破損直前までもどす。
    データファイルはデータファイルのバックアップとREDOログ・ファイルの情報から復元可能だが、オンラインREDOログ・ファイル
    の情報が最新の状態であるため、失うと復元できない。
    • 制御ファイルとオンラインREDOログ・ファイルは複数ファイルに冗長化して持たせることが可能
    • ASMで冗長化(破損を検出したら自動修復)
    バックアップおよびリストア・リカバリ
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    27
    制御ファイル
    • データベース構成の情報
    • 複数ファイルを構成可能
    オンラインREDOログ・ファイル
    • 更新の履歴
    • 複数ファイルを構成可能
    データファイル
    • データの本体

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  28. Data Guardフィジカル・スタンバイ
    Active Data Guard
    リモート・データベースでリカバリ

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  29. REDOログをリモート・データベースに転送してそこでリカバリを続ける
    Data Guardフィジカル・スタンバイ
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    29
    オンライン
    REDOログ・
    ファイル
    LGWR
    NSS RFS
    スタンバイ
    REDOログ・
    ファイル
    データファイル
    REDOログ・
    バッファ MRP0
    PRn
    プライマリ・データベース スタンバイ・データベース
    REDO転送サービス 適用サービス
    データファイル
    プライマリ・データベース
    と同じになる
    データ・ブロックの更新
    差分情報

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  30. プライマリ・データベース障害で破損したREDOログは排除される
    Data Guard Physical Standby
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    30
    オンライン
    REDOログ・
    ファイル
    LGWR
    NSS RFS
    スタンバイ
    REDOログ・
    ファイル
    データファイル
    REDOログ・
    バッファ MRP0
    PRn
    プライマリ・データベース スタンバイ・データベース
    REDO転送サービス 適用サービス
    破損検査される
    データファイル

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  31. スタンバイ・データベースをREAD ONLYでOPEN状態にする
    Data Guard Physical Standby
    スタンバイ・データベースをリカバリするためにMOUNT状態
    になっている。
    Active Data Guard
    Data Guard Physical Standbyのスタンバイ・データベー
    スをREAD ONLYでOPENできるようにした。
    • 自動ブロック・メディア・リカバリ
    Active Data Guard
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    31
    RFS
    スタンバイ
    REDOログ・
    ファイル
    データファイル
    MRP0
    PRn
    スタンバイ・データベース
    適用サービス

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  32. Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    32
    データ・ブロックの破損が検出されると対向データベースから正常ブロックを取り寄せてリカバリ
    Active Data Guard自動ブロック・メディア・リカバリ
    オンライン
    REDOログ・
    ファイル
    oracle oracle
    Oracleサーバー・プロセス
    データファイル
    SGA
    1. データ・ブロックの破損を
    検出した
    データベース・
    バッファ・
    キャッシュ
    データファイル
    SGA
    プライマリ・データベース スタンバイ・データベース
    2. 該当データ・ブロックを
    取り寄せる
    3. リカバリ
    4. SQL処理は
    エラーなく継続
    ※スタンバイ・データベースでブロック破損が検出されるとプライマリ・
    データベースから該当ブロックを取り寄せてリカバリ

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  33. Flashback
    過去のある時点のデータにアクセスしたい

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  34. ファイルの破損ではなく、SQLが正常に実行されていった後での話
    ポイント・イン・タイム・リカバリ
    1. 該当データファイルのフル・バックアップからリストアする。
    2. リカバリを途中で止める。
    ⇒データファイルのサイズが大きいとリストアにかなり時間がかかる。
    Flashback
    1. 変更前データ・ブロック(UNDO表領域)の情報を意図的に長時間保持。
    2. 変更前データ・ブロックの情報を使って過去のデータにアクセスする。
    ⇒ポイント・イン・タイムリカバリよりも早い。
    過去のある時点のデータにアクセスしたい
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    34

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  35. ポイント・イン・タイム・リカバリ
    1. 該当データファイルのアクセスしたい時刻(時刻t1)より前(時刻t0)のフル・バックアップからリストアする。
    2. リカバリを途中(時刻t1)で止める。
    ⇒データファイルのサイズが大きいとリストアにかなり時間がかかる。
    過去のある時点のデータにアクセスしたい
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    35
    オンラインREDOログ
    アーカイブREDOログ
    時間
    時刻t0 時刻t2
    リカバリ
    (REDOログの適用)
    バックアップ
    (データファイルのコピー)
    リストア
    (データファイルの書き戻し)
    時刻t1
    リカバリを時刻t1までで止める 最新データの時刻はt2

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  36. Flashback
    1. 変更前データ・ブロック(UNDO表領域)の情報を意図
    的に長時間保持。
    2. 変更前データ・ブロックの情報を使って過去のデータに
    アクセスする。
    ⇒ポイント・イン・タイムリカバリよりも早い。
    変更前データ・ブロックを残しておく
    Flashback
    Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates
    36
    oracle
    Oracleサーバー・プロセス
    SGA
    データ・ブロックの更新前情
    報をUNDO表領域に退避
    UNDOデータ・ブロックのバックアップ
    ⇒ Flashback Database
    LGWR
    ユーザー表領域 UNDO表領域
    DBWn
    Fast Recovery Area
    リカバリ・ライター・プロセス
    UNDOデータ・ブロックの長時間保持
    ⇒ Flashback Query
    RVWR

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  37. 指定した時刻までデータベースの状態を戻す
    Flashback Database
    1. Fast Recovery Areaにバックアップしておいた、指定時刻(時刻t1)より前のUNDOブロックをリストア
    2. REDOを適用して指定時刻(時刻t1)までロールフォワード
    ⇒データファイル全体をリストアするポイント・イン・タイムリカバリより速いし簡単
    Flashback Database
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    オンラインREDOログ
    アーカイブREDOログ
    時間
    時刻t0 時刻t2
    リカバリ
    (REDOログの適用)
    Flashback Log
    (UNDOブロックのバックアップ)
    リストア
    (UNDOブロックの書き戻し)
    時刻t1
    リカバリを時刻t1までで止める 最新データの時刻はt2

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  38. SWITCHOVER
    プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースを入れ替
    える。
    FAILOVER
    プライマリ・データベースを切り捨ててスタンバイ・データベー
    スをプライマリに昇格させる。
    スナップショット・スタンバイ・データベース
    スタンバイ・データベースを一時的にプライマリに昇格させる。
    Data Guardの運用
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    S
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    S P
    P
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    S P
    REDO転送方向

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  39. S
    FAILOVERテストをした後
    FAILOVER
    プライマリ・データベース(A)を切り捨ててスタンバイ・データベース(B)をプライマリに昇格させる。
    FAILOVER試験をする場合、旧プライマリ(A)は破損しているわけではないが、REDOログが異なるので旧プライマリ(A)と新
    プライマリ(B)はREDOログの再同期はできなくなる。
    旧プライマリ(A)をData Guardに組み込むには新プライマリ(B)のREDOを適用できる必要があり、FAILOVERコマンド発行
    前のデータ・ブロックの状態が必要になる。
    ⇒全データファイルのバックアップからのリストアは時間がかかる。
    Data Guardの運用
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    P
    S P
    P
    REDO転送方向
    データベースA
    データベースB
    バックアップ
    データベースAをData Guardスタンバイに
    するためにはFAILOVERコマンド発行前の
    フル・バックアップからリストア
    FAILOVERコマンド発行

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  40. S
    組み合わせて使用する
    FAILOVER
    旧プライマリ(A)をData Guardに組み込むには新プライマリ(B)のREDOを適用できる必要があり、FAILOVERコマンド発行
    前のデータ・ブロックの状態が必要になる。
    ⇒全データファイルのバックアップからのリストアは時間がかかる、もしくは
    旧プライマリは破損しているわけではないので旧プライマリ(A)をFAILOVERコマンド発行前の時刻にFlashbackする。
    ⇒フル・リストアするより簡単かつ高速
    Data Guardの運用とFlashback Database
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    P
    S P
    P
    FAILOVERコマンドを発行する前の時刻に
    FlashbackするとデータベースBと同じとみな
    せるのでREDO適用が可能になる
    REDO転送方向
    データベースA
    データベースB
    FAILOVERコマンド発行

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  41. Automatic Storage Management (ASM)

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  42. デバイス・
    ファイル
    Oracle Database専用のクラスタ・ボリューム・マネージャ兼クラスタ・ファイルシステム
    Oracle Automatic Storage Management
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    ファイル構造
    Oracle構造
    POSIXファイルシステム
    ボリューム・マネージャ
    ファイルシステム
    表、索引
    表領域
    ファイル
    ASM
    ASM
    表、索引
    表領域
    ボリューム・マネージャ
    ファイルシステム
    ファイル

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  43. ファイル破損を検出できるからその対処機能を実装可能
    ファイル破損検出
    • データ・ブロックの検査設定
    • オンラインREDOログ・ファイルと制御ファイル
    • チェックサム
    • ファイル多重化
    データベースの過去の状態にアクセスしたい
    • Flashback
    検出したファイル破損に対処する機能群
    • Recovery Manager (RMAN)
    • バックアップおよびリストア・リカバリ
    • ファイル破損を検査しながらコピー
    • Data Guard
    • ブロック構造まで同じになるレプリケーション
    • 受信したREDOログを検査
    • Active Data Guard
    • 自動ブロック・メディア・リカバリ
    • Automatic Storage Management (ASM)
    • ファイル破損の自動修復
    Oracle Databaseのデータ・プロテクション
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  44. Thank you
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  45. View Slide

  46. Our mission is to help people see
    data in new ways, discover insights,
    unlock endless possibilities.

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