Approaches learner goals Perfect, naive-like pronunciation Comfortable intelligibility Speech features All segmentals (consonant and vowel sounds) Selected segmental and suprasegmentals (stress, rhythm, and intonation) based on need and context Practice formats Decontextualized drills controlled aural-oral drills as well as semi- communicative practice formats Language background of teachers Native-speaking teachers Native-speaking and proficient non-native speaking teachers Speaking models Native-speaker models Variety of models and standards depending on the listener, context, and purpose Curriculum choices Stand-alone courses isolated from the rest of the curriculum Stand-alone courses or integrated into other content or skill areas, often listening and speaking
1.わざと変に言う(原則 1, 2) 英語を日本語らしく,あるいは日本語を英語らしく言うなどして,音節, 強勢,イントネーションなどの違いを体感する。 音節の違い 英語をカタカナ発音にする。余計な母音を入れる。 strike → su to ra i ku 強勢・イントネーション ① 英語の語や文を例に挙げ, (古い)ロボットの不自然な調子,またはお経 の調子で読む。つまり,強勢,イントネーション,thought group の区切り のポーズなどをなくした平坦な調子で読む。その後,正しく読む。強弱をつ けると,声の高さが変化したり,長さが変化していることを理解させる。 ② 日本語を英語の強勢をつけて読む。強勢があるところを長くし,ないと ころを短くあいまいに言う。 こんにちは → こにーちは 2.定型詩の感覚(原則 2) 日本語の定型詩の典型が俳句や短歌であるが。五七五(七七)は拍の数, つまり(おおよそ)あいうえおの数である。日本語では七五調に「ぴたっと はまる」感覚を覚えるが,言い換えると,日本語では拍ひとつひとつを同じ 強さ(長さと言ってもいい)で刻んでリズムを作る。 <例> さみだれを あつめてはやし もがみがわ sa mi da re wo / a tsu me te ha ya shi / mo ga mi ga wa 一方,英語の定型詩は拍の数ではなく,強弱のパターンで決まる。英語の 「ぴたっとはまる」感覚は強弱の繰り返しにあり,すなわちリズムをとる感 覚の単位は,拍ひとつひとつではなく,強弱の組み合わせにある。俳句や短 歌と英詩を比較することで,両言語のリズムのとり方の違いを体感させたい。 <例> • . • . • . • London Bridge is / broken down, • . • • . • Broken down, broken down, (中略) • .• . • . • Build it up with wood and clay • . • • . • Wood and clay, wood and clay 【参考文献】 荒木一雄(監修) ・窪園晴夫・溝越彰(著). (1991). 英語の発音と英詩の韻 律. 東京:英潮社.
3.句読点,文節(原則 3) thought group や核配置について考えさせる方法。日本語の文を用い,句 読点を打つことで読みやすくなることを指摘する。句読点を打つ場所は文節 で,句読点の代わりに「ね」 , 「さ」 , 「よ」を挿入して,意味の区切りがある ことを意識させることができる。区切れる可能性がある箇所はたくさんある が,多すぎても少なすぎてもよくない。 <例> 昨日わたしは家で勉強をしましたがすぐに寝てしまいました。 ↓ 1.昨日わたしは家で勉強をしましたが,すぐに寝てしまいました。 2.昨日,私は,家で,勉強を,しましたが,すぐに,寝てしまいました。 3.昨日「ね」わたしは「ね」家で「ね」勉強を「ね」しましたが「ね」 すぐに「ね」寝てしまいました。 1が最も分かりやすい。2や3のようにたくさん読点や「ね」を入れると理 解しにくくなる。英語も同じで,細かく区切りすぎると理解しにくくなるの で,ある程度の長さのまとまりに区切る。次の例であれば,カンマのところ で区切るのがいい。 <例> I studied at home yesterday, but I soon fell asleep. 口頭では,ポーズを置くことが区切りを示す方法となる。話す際に,どこで もポーズを置いてよいわけでなく,分かりやすくするためには適切な場所で ポーズを置くことが求められることを意識させたい。ポーズが多くなること は,読点や「ね」で区切る箇所が多すぎてわかりにくくなる感覚に近い。 4.日本語の語順(原則 3) 核配置と意味の関係について考えさせる方法。まず例文を示す。 I bought the hat at the department store. この訳を,助詞を除いて示す。 (前置詞の訳は入れておいてもよい。例:デ パート「で」 ) 私 買った 帽子 デパート 通常は, 「私はデパートで帽子を買った。 」と訳すのが一般的であろう。こ の訳は broad focus と言え,文全体の情報に焦点が当たっている。 特定の情報に焦点を当てる narrow focus の場合,日本語訳するとどうな るか考えさせる。上に示した日本語のワードを用い,順番を変えたり助詞を 加えたりして作る。英文の の部分を核とする。 I bought the hat at the department store. 私がデパートで買ったのは帽子です。 I bought the hat at the department store. デパートで帽子を買ったのは私です。 I bought the hat at the department store. 私はデパートで帽子を買ったのです。 日本語で焦点を当てたい箇所を変えるには,語順と助詞を変える。しかし 英語には助詞はなく,語順が比較的固定される(主語+動詞+その他) 。その ため英語では語順を変えて焦点を変えることが難しく,焦点を当てたい箇所 は核配置(つまり言い方)を変えて示すという方法をとる。したがって,同 じ英文であっても言い方次第(核の位置)で日本語訳は変わることを理解さ せたい。
5.しつこく質問(原則 3) まず教科書の文章の中から一文選び, 答えの文とする。 教師が質問をして, 生徒が答えの文を読み上げるが,質問の内容に応じて,ことばは変えずに言 い方を変える(核の位置を変える)ことで適切に答えられるか試す。 質問を英語で行ってもよいし,日本語で行うこともできる。 (答えの文) The first impression often lasts a long time. (回答例) が核の位置 Q: The first impression always last a long time, doesn’t it? A: The first impression often lasts a long time. Q: 何がしばしば長くのですか。 A: The first impression often lasts a long time. Q: 第一印象は長い間何をするのですか。 A: The first impression often lasts a long time. 【参考文献】 大和知史・磯田貴道 (2015). 核配置を重視したプロソディ指導―教科書本文 を活用した指導法の提案. 全国英語教育学会第 41 回熊本研究大会. 6.質問は何か(原則 3) 「しつこく質問」の逆で,教師が答えの文を読み上げ,生徒は答えの文の 核の位置に応じて質問の内容は何であるか考える。 答えの文( が核の位置) A: The first impression often lasts a long time. Q の選択肢を与え, どちらがいいか考えさせる。 この場合, 2が適切である。 1. How long does the first impression often last? 2. What often lasts a long time? Q の選択肢を与える代わりに,質問を英語で作文させる,質問の内容を日本 語で言わせるというやり方もできる。 【参考文献】 大和知史・磯田貴道 (2015). 核配置を重視したプロソディ指導―教科書本文 を活用した指導法の提案. 全国英語教育学会第 41 回熊本研究大会.
7.核配置のゲーム的活動(原則 3) 「質問は何か」をアレンジし,生徒のペアで行いゲーム化する。まず教科 書から選んだ文を答えの文として挙げたワークシートを配布する。 <ワークシートの例> 生徒の一人(A)は答えの文の核の位置を決めるが,相手には伝えずワー クシートの英文に印をつける。 合わせてそれに対応する質問を Q のところに 英語で作文させるか,日本語で書かせる。もう一人(B)は,相手がどこに核 配置するか予想して英文に印をつけ,それに対応する質問を考え,Q のとこ ろに英語または日本語で書き込む。 ワークシートに書いたとおりに B が A に質問をして,A もワークシート に書いたとおりの核配置で答えを読み上げる。一致したら B の勝ち,一致し なかったら A の勝ち。 一つの文で複数回行うことができる。また役割を交代しながらでも複数回 行える。 8.キーワードを日本語で示す(原則 2,3) リスニングによる内容理解の活動。まず,文章の内容のキーワードとな る部分の日本語訳を並べて示す。キーワードを見て,どのような内容か予 測させてから英語を聞く。 聞いたことを基に,文の切れ目にスラッシュを入れる。その後で内容を 日本語で言わせる。 <文章> Those who fall down when trying to put their best foot forward may have to work hard. It is not easy to overcome a bad first impression. In fact, those unlucky people may never overcome it. It is possible, as some say, that first impressions don't lie. It is also true that, accurate or not, the first impression often lasts a long time. Either way, research suggests that the first impression is important, at least in the classroom. <答え> 好印象 失敗 苦労 第一印象 悪い 覆す 運の悪い人 マイナスイメージ 覆せない 第一印象 当たっている その通り 第一印象 的確 消えない 教室 重要 調査 好印象 失敗 苦労 / 第一印象 悪い 覆す / 運の悪い人 マイナスイメージ 覆せない / 第一印象 当たっている その通り / 第一印象 的確 消えない/ 教室 重要 調査 Q: A: The first impression often lasts a long time. Q: A: The first impression often lasts a long time. Q: A: I bought the hat at the department store. Q: A: I bought the hat at the department store.