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Linuxのプロセススケジューラのしくみ その2 タイムスライスの計算方法

Linuxのプロセススケジューラのしくみ その2 タイムスライスの計算方法

以下動画のテキストです
https://youtu.be/s7OEjcGHAXQ

Satoru Takeuchi

September 27, 2020
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Transcript

  1. レイテンシターゲットの値 • sysctlパラメタによって読み書き可能 ◦ kernel/sched_latency_ns [ナノ秒] • パラメタチューニングの基準 ◦ 応答性能重視(主にデスクトップ環境

    ): 値を小さくする ◦ スループット重視(主にサーバ環境): 値を大きくする • CPU数が変わると変化する ◦ レイテンシターゲット =1CPUのときのレイテンシターゲット ×(1+log2(ncpus) ▪ CPU数が多いとサーバ用途が多いだろうという推測 ▪ CPU数が多いとプロセス起床時に他の CPU上ですぐ動ける可能性が高い 4
  2. nice値の意味 • niceの変化によってタイムスライスの比率が変わる ◦ nice値が小さい(高優先度): 比率が上がる ◦ nice値が大きい(低優先度): 比率が下がる •

    レイテンシターゲットは変わらない 6 p0 p1 p0 p1 p0 p1 時間 p0 p1 p0のnice値 > p1のnice値 p0のnice値 == p1のnice値 p0のnice値 < p1のnice値 p0 p1 p0 p1 レイテンシターゲット レイテンシターゲット
  3. 実験 • 目的 ◦ タイムスライスにnice値が与える影響を確認 • 実験プログラムnice.cの概要 1. 1つのCPU上で無限ループするプロセス p0とp1を同時に100ミリ秒間動かす

    ▪ 第一引数としてp1のnice値を与える: -10 or 0(デフォルト値) or 10 2. 2つのプロセスはCPUを1ミリ秒使うごとに次の情報を記録する ▪ プロセスの番号 ▪ プロセス開始時からの経過時間を記録 3. 100ミリ秒経過後に2つのプロセスの記録を出力 7