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IHI×SORACOM:グローバルIoT革新に向けて【SORACOM Discovery 2023】

IHI×SORACOM:グローバルIoT革新に向けて【SORACOM Discovery 2023】

グローバルでビジネスを展開する大手製造業・IHIは、同社が展開するIoT基盤ILIPSによる海外拠点でのデータ収集やアラート検知、国内外へのリモートアクセスを安全に実現する仕組みをソラコムのグローバルプラットフォームで確立。本セッションでは、IHIにどうしてグローバルプラットフォームが必要だったのか、背景や課題、そして今後の展開について熱く語って頂きます。世界に挑戦する企業にとって、IoTの活用は必須!この機会に、IHIの最先端取り組みを学び、自社でも同じアプローチを試すためのヒントやインスピレーションをゲットしましょう。グローバルなビジネスを成功させる秘訣が、ここにある!参加者の皆様、是非お見逃しなく!

株式会社IHI 高度情報マネジメント統括本部 ライフサイクルビジネス推進Gr 内野 聡一郎
株式会社IHI 技術開発本部 技術基盤センター エネルギー変換Gr グループ長 久布白 圭司
株式会社ソラコム ソリューションアーキテクト 井出 尭夫
株式会社ソラコム ディレクター/ストラテジックセールスチーム 滑川 直人

SORACOM

July 06, 2023
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Transcript

  1. IHI×SORACOM:グローバルIoT革新に向けて Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. 2023

    / 07 / 06 技術開発本部 基盤技術センター 高度情報マネジメント統括本部 LCBDX部 SORACOM Discovery 2023 久布白 圭司,内野 聡一郎
  2. 会社概要 Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. IHI

    本社 英語社名 : I H I Corporation 旧名称:石川島播磨重工業株式会社 ※2007年に改称 (旧英語名称 : Ishikawajima-Harima Heavy Industries Co., Ltd) 本社 東京都江東区豊洲三丁目1-1 豊洲IHIビル 創業 1853年(嘉永6年) ※創業:水戸藩の徳川斉昭が幕命により江戸・石川島の地に造船所を創設した日 資本金 1071 億円 従業員 7779名(連結 28,801名) ※2022年3月期 売上高 (連結) 1兆1729億円 ※2022年3月期 IHIグループの歴史は日本の重工業の歴史でもあります。 造船から始まった技術は、橋梁などの社会インフラや運搬機械などの産業用機械設備に 受け継がれ、事業領域を海から陸、空へと広げ、総合重工業へと発展してきました。 今後も社会の変化に柔軟に対応し、持続的な発展を目指します。 2
  3. IHIの事業内容 Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. 主要製品:

    カーボンソリューション、原子力機器、貯蔵・プロ セスプラント、原動機(ガスタービン、ガスエンジ ン、ディーゼルエンジン)・コンバインドサイクル諸 設備など 主要製品: 橋梁、水門、交通システム、トンネル工事 用シールド掘進機、コンクリート建材など 主要製品: ジェットエンジン、ロケットシステム・宇宙利用 など 14% 23% 主要製品: 圧縮機、運搬機械、ターボチャージャー、 パーキングシステム、物流システム、熱・表 面処理、分離装置など 32% 資源・エネルギー・環境事業領域 社会基盤事業領域 産業システム・汎用機械事業領域 航空・宇宙・防衛事業領域 29% 地球にやさしいエネルギーを、創り出す 社会を支えるインフラを、築き上げる 世界の産業インフラの進化を、推し進める 大空と宇宙の可能性を、切り拓く 写真提供:株式会社JERA(碧南火力発電所) 3
  4. IHIにおけるライフサイクルビジネスの進化と深化 Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. IHIホームページ

    グループ経営方針2023より抜粋 http://inettms.ty.ihi.co.jp/ihi/all_news/pdf/230509_GroupManagementPolicy.pdf 4
  5. ILIPSとは? Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. ILIPSとは、IHI

    group Lifecycle Partner Systemの略称です。IHIグループが 提供する製品の稼働データをクラウドに集積 し、保守サービスやデータ解析に活用する目的 として開発されたIHIグループ共通のIoTシステ ムです。 現在、約1,500台の製品が接続されていま す。 ✓ IHIグループの製品にIoTデバイスを設置 して稼働データを収集 ✓ 収集したデータをクラウドに送信して蓄積 ✓ 蓄積したデータを利活用して、お客さまに サービスや付加価値を提供 5
  6. グローバル展開に向けて Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. IHIホームページ

    What’s IHIより https://www.ihi.co.jp/recruit/ihi/whats/ 売上比率より IHIの売り上げ比率の42%は海外 海外で最も売上が大きいのはアジア地 域 ILIPSの導入先は、ほとんどが国内 アジア地域でのILIPS展開を加速 6
  7. アジアにおけるIoTのトレンド Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. Industry

    4.0 2011年にドイツの施策と して発表 ✓ Thailand 4.0 タイ 2016年 ✓ Industry4WRD マレーシア 2018年 ✓ Making Indonesia 4.0 インドネシア 2018年 2010年代後半から各政府より方針が発表され、その後具体的な施策が開始された。 東南アジアの動向 7
  8. 工場機器のIoT化 Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. 8

    Platform 熱処理炉 汎用ボイラ コンプレッサー 産業機械 周辺機器
  9. IHIにおけるIoTへの取り組み Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. コネクト

    データ収集 見える化 分析 自動化 IHI技報 第62巻 第1号(2022年6月発行)集 価値創造に向けたDXの挑戦 より https://www.ihi.co.jp/ihi/technology/review_library/review/2022/_cms_conf01/__icsFiles/afieldfile/2022/06/22/06.pdf https://www.ihi.co.jp/ihi/technology/review_library/review/2022/_cms_conf01/__icsFiles/afieldfile/2022/06/22/04.pdf 9
  10. 東南アジアと日本とのニーズ・トレンドの違い Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. 項目

    国内 東南アジア地域 マニュアル きっちりと保管 全員が目を通す マニュアル保管してないところも あり誰も目を通さない メンテナンス方針 年度計画を立て、計画的に実施 トラブルが起きてから対処 見える化への要望 データを自分たちでも活用し、メ ンテナンスへ反映 熟練技術者のような自動診断など が好まれる。 通信機器 IHIオリジナル 各国で技適が必要 ダッシュボードおよび言語 日本語 母国語 or 英語 データチェック方法 PCなどで確認 PC、スマートフォンで確認 メーカとのやり取り メール もしくは電話 電話もしくはコミュニケーション アプリ 通信費用(ILIPS利用する場合) 安い ローミングのため高額となる 10
  11. 東南アジアでのILIPS展開のターゲット Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. コネクト

    データ収集 見える化 分析 自動化 ➢ 接続する機器 は、多国間で 展開すること から、開発品 ではなく、汎 用品が望まし い。 ➢ 現地回線を利 用するシステ ムが必要 機器運転のための 必要最低限のデー タ収集に変更 ➢ デザイン見直し ➢ スマホで閲覧可能 ➢ 可能な限り母国語 ➢ 必要な情報はコ ミュニケーション ツールで QAはワンクリッ クで表示 分析データをコミュニケーションツール として活用 11
  12. IoTシステム概要 Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. SORACOM

    Direct SORACOM Air 専用線 【お客さま】 ILIPS IHI製品 (ボイラー等) 海外 ローミング VPG Enterprise Cloud SORACOM Gate Gate Peer PC Flexible InterConnect Smart phone お客さま、IHI 担当者 お客さま、IHI担当者 IHI製品のお客さま(ILIPSあり) 工場のすべての機器 IHI製品のお客様(ILIPSなし) PC Smart phone 12
  13. 海外展開の開発ポイント:海外通信費を安く抑え,導入へのハードルを下げる Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. 海外

    既存閉域網 海外SORACOM網 海外SIM (ローミング) 現地キャリア 既存網 新規構築 製品稼働 データ 既存海外網 製品稼働 データ SORACOM Air (plan P1)を活用し通信費圧縮 例)タイで月間100MB利用した際の通信費 (VPGの費用除く) 会社 課金体系 月額料金 既存網 100円 + 50円/MB × 通信量(MB) 5,100円 SORACOM (planP1) 1.8 USD + 0.037 USD/MB × 通信量(MB) 715円 ※1USD = 130円で試算 海外通信費を安く抑えるには? 画像出典元 アットマークテクノ社 Armadillo-IoT G3 (2023/06/20現在) https://armadillo.atmark-techno.com/sites/armadillo.atmark-techno.com/files/2020-02/about_Armadillo-IoT_G3.png VPN GW Flexible InterConnect SORACOM Direct SORACOM VPG SORACOM Air コネクト 13
  14. 海外展開の開発ポイント:既存のVPNクライアントからSORACOM網に接続する Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. SORACOM

    Gate C2Dを利用し 保守PC→エッジの通信がL3ネットワーク を透過的に通過できるルートを追加 ①海外拠点のエッジデバイスに リモートアクセスしてメンテナンスしたい ②Napter経由ではなく, すでに利用中の保守用VPNクライアント からSORACOM網にもアクセスしたい Flexible InterConnect 保守用VPN GW 既存網 リモート保守用PC (VPNクライアント) SORACOM Direct 現地エッジデバイス (既存網) 現地エッジデバイス (SORACOM網) L2 over L3 トンネル SORACOM Gate 概要図 保守PC→エッジの下り通信 エッジ→クラウドの上り通信 ※送信元IPがNAPTされる NAPT コネクト 14
  15. Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. 海外展開での開発ポイント: デザインの見直しなど

    Login screen *Thai, English, Japanese Dash board Alarm by LINE • Show real time condition of each boiler. • Set the alarm value by each machine. • Announce of exchanging items • Trouble shooting データ収集 見える化 15
  16. 海外展開での開発ポイント:分析データをコミュニケーションツールとして活用 Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. コミュニケーション(レポート)の改善

    営業活動 ✓ センサーを取り付け、機械の状 態を診断し、お客さまへのオー バーホールを提案するように変 更。 ✓ さらに、機械の異常がないかを 自動検知し、お客さまと常に共 有。 当初お客さまに喜んでもらえるように、AIによる異常度計算、周波数に解析による歯車の損傷評価をメ インにレポートを書いていたが、全く客先に響かない。 お客さまがどこを知りたいか再考察した結果、以下の結論を得る。 どの機械を優先的にメンテナンスしないといけないか、順位付けを実施。 担当者から経営サイドまでが“修繕する必要ある”という決断をアシストする内容になっているかどうか。 分析 16
  17. 最後に Copyright © 2023 IHI Corporation All Rights Reserved. タイ,

    シンガポール, マレーシア, インドネシア, フィリピ ン, パキスタン, バングラデシュ, ベトナム, 韓国, 台湾 ✓ トライアルも含めて、25工場、 31ラインでモニタリングを実施 中である。対象は食品工場、 製糖工場、製紙工場などであ る。 ✓ 今後は対象国を広げつつ、 SORACOM×ILIPSのアジア 展開をトライアルと営業活動を 並行して加速させていく。 17