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幸せの研究 タル・ベン・シャハー博士 第3話

幸せの研究 タル・ベン・シャハー博士 第3話

幸せの研究 The Science of Happiness 第3話
タル・ベン・シャハー博士
2019/4/14/ポジティブ心理学プラクティショナー認定ワークショップとTEDをもとに

タル博士の内容に、アダム・グラント(米トップ・ビジネススクール「ウォートン校」の史上最年少終身教授)、トム・ラス(人間行動学の専門家。米ギャラップ社で上級科学者兼アドバイザー。「同世代の中で最も偉大な思索家・ノンフィクションライターの一人」といわれる。ストレングスファインダーの開発者ドン・クリフトンの孫)の内容などを加えています。

●タル・ベン・シャハー博士
『ハーバードの人生を変える授業』(大和書房)の著者。
ハーバード大学で、ポジティブ心理学とリーダーシップに関する同大学で最大のコースを担当。わずか8名で始まった小さなゼミだったが、その内容の噂が噂を呼び、いつしか受講生が100倍以上の超巨大授業ハーバードでもっとも人気のあった講義となり、1学期あたり約1,400名の学生(ハーバード全学生の約2割に相当)が殺到した。

Tomohiro Kimura

May 03, 2019
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Transcript

  1. The Science of Happiness 2019/4/14 タル・ベン・シャハー ポジティブ心理学プラクティショナー認定ワークショップ 幸せの研究 The Science

    of Happiness タル・ベン・シャハー博士 2019/4/14/ポジティブ心理学プラクティショナー認定ワークショップとTEDをもとに 第3話 人生の意義・目的を見つめる
  2. アジェンダ • イントロダクション ◦ 大阪と京都 ◦ ビジョナリーカンパニーの調査 ◦ ORではなくANDの精神 •

    1.感情の積極的受容 感情を大切にする ◦ いつもハッピーであるべきなのか 人間であることを許そう ◦ 子育ての最高のアドバイス ◦ 感情のパラドックス ◦ ピンクのゾウの実験 ◦ 諦めるではなく、受け入れる(積極的受 容) ◦ 恐れと勇気 ◦ TED 傷つく心の力 ◦ 感情と身体 ◦ エクササイズ:マインドフルネス • 2.ストレスとの付き合い方 ◦ ストレスとは悪いものか? ストレスとレジリエンス ◦ 足りないのは回復の時間 ◦ 3つのレベルでのストレスへの対応 ◦ マイクロレベル:休憩、3回の深い深呼吸 ◦ メゾレベル:週一回以上の休みとよい睡眠 ◦ TED なぜ人は眠るのか ◦ マクロレベル:1~2週間の休暇 ◦ 回復はよき投資 ◦ スタンフォード大学ケリー・マクゴニガル のストレスの研究 ◦ ストレスに対するマインドセット ◦ TED ストレスと友達となる方法 ◦ エクササイズ:ストレスのメリットを書き 出す
  3. アジェンダ • 3.人生の意義、目的を見つめる ◦ 仕事への3つの見方 ◦ 病院の仕事での調査事例 ◦ 子育てでの見方 ◦

    ローン担当者の事例 ◦ イタリアの建設現場の事例 ◦ 使命と思える時間が増える方法 ◦ コールセンターでの介入事例 (ペンシルベニア大学ウォートン校教授ア ダム・グラント) ◦ エクササイズ:あなたの仕事の使命、コミ ュニティにもたらす意味について書き出す • 4.人間関係に焦点をあてる ◦ ハーバードの研究:重要なのはバーチャル よりリアル 世界一ハッピーなラテンアメリカを年齢別 に見る ◦ リアルな関係性を向上させていく方法 ハーバード大学マイケル・ノートン教授の 実験 ◦ 人に与えること ◦ ヘブライ語のNATAN ◦ GIVERS、TAKERS、MATCHERSの分析 GIVE AND TAKE(ペンシルバニア大学ア ダム・グラント教授) ◦ ANDとORの精神 ◦ エクササイズ:Feedforward • 大きな変化より、小さな変化を続けるこ と ◦ ピータードラッカーの晩年の取り組み ◦ 持続的な変化をもたらすには講堂の変化が 重要 ◦ 小さな変化を一貫して続ける ◦ 幸福は感染する、倫理的な行動につながる
  4. 人生の意義、目的を見つめる ミシガン大学での研究、レズネスキーとダットンは、職場での物の見方を三つに 分けた。 • 生活の糧のために働く(義務) ◦ 単なる労働としてみる。やらなければいけないことで仕方がないという見方。好きではない がお金が必要だから。 • 自分のキャリアのために働く(出世の道具)

    ◦ 自分のキャリアとして仕事をみる。昇進や昇給のステップとしてみる。 • 使命として働く(天職) ◦ 仕事を天命としてみている。仕事は意味があるものであり、目的がある。もっと仕事したい と楽しみに思う。 米イェール大学経営大学院で組織行動論を研究するエイミー・レズネスキー准教授とミシガン大学のジェーン・E・ダットン教授の 「ジョブ・クラフティング」
  5. 病院での調査事例での3つのパターン 病院の掃除係についての仕事への考え方が3つあった • グループ1 ◦ これをやらないといけないこととみて、週末を楽しみにしている。 ◦ これは働くことがないということを目指している。 • グループ2

    ◦ 2つ目のグループは、同じ病院の中にそれをキャリアとしてみている人もいる。 同じ仕事でもこの人たちの仕事へのマインドセットは違うもの。 ◦ 頑張ることで、違う部署への異動など目指して頑張る。 • グループ3 ◦ 3番目のグループは、使命として、天職として考えている人。 ◦ 患者さんがよくなるように、またドクターやナースが仕事をしやすいように。
  6. 労働か、キャリ アか、使命か? この見方によっ て仕事の体験が 変わる • これは他の仕事でも同じで医 師たちの中にもいる。 ◦ シフトの終わりを目指すタイプ、

    昇進を目指すタイプ、使命感をも って働くタイプ、3種類のグルー プがいた。 • ほかの職業でも調査をした ◦ 教師も弁護士も美容師も同じどの 職業をみても労働か、キャリアか、 使命かの3パターンに分かれた。 • この見方によって仕事の体験 が変わる。 • 私たちはどこかの場所でこの3 つを経験している。
  7. どうすれば使命と思える時間が増えるのか? • 1つ目のパターン:ご飯たべさせて、お風呂入れて、歯磨きさせて、ベッドで同じ本を読ん で、やるしかないものと思う。 • 2つ目のパターン:よい食事はいい人生を作るための投資だと思う。お風呂も歯磨き、この 習慣はとても重要だと思う。本の読み聞かせも能力が高まり、子どもの将来の成功につなが ると考える。 • 3つ目のパターン:子どもたちの食事の準備をしてあげて、一緒にご飯を食べらえる。大切

    な人と一緒にご飯を食べられるなんて、なんて幸福なんだろう。そして、お風呂の時間、楽 しんでいることをみることができる。 昨日も一昨日も読んだ本を読み聞かせるけど、子どもたちは、まるではじめて聞いたような 本だと思って聞いている。なんて素晴らしい時間なんだろう。子育てを天職のように感じる。 • もちろん常にそう思ってられない。とっとと寝てほしいと思う日もある。 • でも子どもたちと一緒に過ごせることをなんてかけがえがないんだろうと思えること も多い。
  8. 奨学金の資金集めでの電話業務 ペンシルベニア大学アダム・グラントのコールセンターでの実験。3つのグルー プに分ける。 • 1つ目のグループ:この仕事がもたらすメリット(報酬が得られる、コミュ ニケーションスキルが高められる)など書かれた文書を読むように指示。 • 2つ目のグループ:奨学金の利用者によるこの制度のメリットについての体 験談を読むように指示。 •

    3つ目のグループ:特に指示はなし • 結果、1つ目と3つ目のグループのパフォーマンスは同じ。 • しかし、奨学金がどのように使われているかの体験談を読み、背景となる目 的を理解した2番目のグループは他グループの2倍もの資金を集めた 出典:『THE END OF JOBS 僕たちの20年戦略』